新年度ももう前半戦が終了しました。各大学ある程度の収穫と課題があったのではないでしょうか。当サイトでも、大学長距離各チームの2024年度のメンバーの紹介と実績、簡単な戦力分析を行いたいと思います。もちろん、新入生も紹介していきます。

続いて、
往路で戦える人材が揃えば手ごわい！
日本体育大学です

【日本体育大学】第101回箱根駅伝2025へ～新入生情報や戦力分析＆持ちタイムなど！

　現役で、箱根駅伝の連続出場記録を続けている日本体育大。まずは箱根予選通過に緊張が走った。とはいえ、ここ最近は毎年だったので、戦術面にもたけていました。序盤は、通過圏外の順位で推移するも、後半になっても集団走は崩れず、ほぼ全員がペースアップ。4位で第100回箱根駅伝の出場権を手にした。

　本戦は、毎年往路で苦戦を強いられてしまい、中々シード権争いに加われない現実がありました。今回の箱根駅伝も主力選手が欠場してしまい、それもあり、1区で後手。高速駅伝で取り返すのは難しく、5区でようやく最下位脱出して往路21位でゴールとなった。

　一転、復路で健闘。7区田島選手が区間一桁を出すと、往路経験もあった8区分須選手が区間2位激走で、見た目ながら中位争いに。アンカー住原選手も頑張って、復路は11位。総合16位まで浮上してゴール。ここ最近見せていた復路での力強さが増してきているように見えた。

　今年度は、間違いなく主力級の力はパワーアップしている。主力の山崎選手が復帰し、チームを引っ張ると、今年の箱根メンバーも自己ベストを更新。さらにここ数年通過できていなかった全日本予選を久々に突破！上級生が強くなっていて、箱根も連続出場のその上を狙うチャンス。一旦、戦力をまとめたい。

新チーム各学年戦力分析

※持ちタイムは8月1日地点
※関東ICは1部

4年生主力選手について

住原聡太④28分41秒88／14分07秒25≪24関東IC1万9位、箱10区6位、23予109位、全予4組36位≫
分須尊紀④28分55秒20／13分53秒44≪24全予2組6位、関東IC1万14位、箱8区2位、23予135位、全予2組28位、関東IC3障、箱4区20位、22予138位、関東IC3障2位、箱4区15位、21全7区12位、予157位≫
富永椋太④29分02秒67／13分45秒66≪24全予2組18位、関東IC5千14位、箱6区14位、23予114位、全予2組24位、関東IC3障≫
植松孝太④29分12秒86／14分05秒34≪24関東IChalf、23予126位、22予264位≫
杉本訓也④29分13秒50／14分12秒78≪23全予1組30位≫
溝上賢伸④29分24秒49／14分01秒31≪23全予3組39位、関東IC5千≫
渡野幹大③29分25秒07／14分14秒64
山下大毅④29分28秒89／14分18秒20≪22予99位≫
石川龍芽④29分30秒64／14分29秒34≪24関東IChalf17位≫
山口　廉④29分32秒37／14分08秒15≪24全予1組9位、関東IChalf16位、箱2区22位、23予19位、全予3組35位、関東IChalf7位≫
岩崎壮也④29分49秒25／14分29秒44
矢島琉聖④29分53秒61／14分27秒58
西槇駿祐④30分11秒64／14分13秒03
高村比呂飛④≪24関東IC1500m1位≫

　4年生が充実してきていますね。今年の箱根駅伝で揉まれていた選手が逞しくなってきています。主将に選ばれた分須選手は、3年連続で箱根駅伝出走で、8区区間2位話題になっていた選手。1年時に箱根4区出場して以降、やや足踏みしていた印象があったので、素直に驚いたところ。ここにきて再び1万m28分台を出すなど調子は上場だ。

　そして、復路で戦っていた住原選手がこの世代トップ28分41秒ベスト。箱根10区6位の後、関東IC1万m9位で走るなど明らかに成長。全日予選は飛ばしたが、7月には試合復帰している。山下りの富永選手は、5千m13分45秒のスピードが武器に。分須選手とともに全日予選2組で踏ん張っている。

　これに今年の箱根駅伝2区を走っている山口選手がいる。トラックの記録では目立たないものの、昨年の箱根予選はチームトップの19位でゴールしているロード巧者、全日予選は1組9位と流れを作った。今度こそ、往路で流れを作るか。

　その他にも主力候補は多くいますね。昨年の箱根予選でまずまず走っている植松選手や山下選手に、昨年の全日本予選を走っている杉本・溝上選手、そして4年目に急浮上している石川選手に注目。1万m今年ベスト、関東ICハーフ17位、おそらく全日予選出場もあと一歩だったと思います。このあたり、まだまだ伸びそうな学年で楽しみです。

3年生主力選手について

山崎　丞③28分23秒69／13分52秒09≪24全予4組13位、23予80位、関東IC1万13位、箱1区9位、22予60位≫
平島龍斗③28分44秒74／13分53秒85≪24全予4組9位、関東IC5千11位、箱1区23位、23予86位、関東IC5千、22予87位、関東IC5千決勝≫
二村昇太朗③29分04秒88／14分14秒08≪24全予3組16位、23関東IC1万≫
浦上和樹③29分15秒24／14分16秒87≪24全予3組8位、23関東IChalf5位≫
田島駿介③29分27秒52／14分17秒91≪24全予1組4位、関東IC5千、箱7区9位、23予88位、全予1組13位、22予86位≫
村上優心③29分28秒72／14分23秒48
西坂　侑③29分57秒88／14分25秒49
池沢悠矢③30分10秒73／14分17秒97
本島尚緒③／13分52秒09

　3年生がエース選手が多いですね。エース山崎選手は、1年時の箱根駅伝で区間9位好走、往路の流れを作る力のある選手です。前回の箱根駅伝は出場できなかったのですが、今年になって試合復帰。全日予選は最終組で、組13位の成績を残して通過に導きました。

　さらに平島選手も大きく飛躍しそうな選手。箱根予選2年連続好走し、箱根駅伝は1区抜擢。ですが、区間最下位と力負けに…。それもバネになって、関東IC5千は11位、全日予選は最終組で9位と大健闘！この山﨑・平島選手が28分台の走力をもってチームを引っ張っていっています。

　これにロードで期待の掛かる選手がいます。前年の関東ICハーフ5位で駅伝ファンを驚かせた浦上選手。その後故障もあり主要大会に中々合わずも、全日予選3組8位。力のあるところを見せた。また、箱根7区好走の田島選手も、全日予選はナイス調整で1組4位の好成績。今年も主力の一角です。

　もう一人、昨年の時点で1万m29分04秒を出していた二村選手も復活していますね。全日予選3組は久々のレースでしたが、浦上選手とともにまとめあげました。通過に大きく貢献しています。この3年生の頼もしさというのが、秋シーズンに向けて楽しみになってきます。

2年生主力選手について

吉田黎大②29分39秒34／14分15秒16
瀬戸雅史②29分43秒02／14分23秒57
佐藤輝歩②29分53秒29
天瀬海斗②30分09秒36／14分25秒74
大下　翼②30分49秒35／14分43秒73
纓坂倭人②31分25秒10／14分23秒76

　2年生はじっくり育成という感じですかね。その中で、吉田選手が昨年世田谷246ハーフで好走して、箱根駅伝のメンバーに食い込んだのが、今のところ世代として一番目立った成績でしょうか。

　また、最近の全日本予選では天瀬選手が全日本予選メンバーに入っています。このほか、瀬戸・佐藤選手といった1万m29分台の選手も出ています。2年目の夏でどこまで逞しくなるか。

1年生主力選手について

吉岡斗真①13分56秒99≪23高校6区1位≫
樋村銀河①14分23秒80≪24全国4区27位≫
佐藤大和①14分25秒99／30分52秒32≪24全国1区43位≫
平尾　陸①14分27秒77
荻野桂輔①14分36秒08≪23IH1500m11位≫
加藤大地①14分38秒19
山上勇希①14分44秒09≪23高校5区5位≫
國井飛慎①14分46秒15≪24全国5区18位、23高校7区30位≫
近藤琳太郎①14分48秒69
安田大翔①14分52秒62≪23高校7区21位≫
永見進之介①14分56秒35≪23高校3区37位≫

　大型新人が入りますね。佐久長聖高校で、高校駅伝優勝に貢献している吉岡選手が即戦力になりますね。高校駅伝は6区区間賞で、ほぼ優勝を決定づける走りでした。大学に入ってからは、まだレースに出ていませんが、デビューはいつになるか。

　この他、駅伝の活躍がある樋村・佐藤選手や、1500ｍでＩＨに進んでいる荻野選手らになりますね。日体大の育成力は本当に長けていますから、まず誰が伸びてくるか見ものですね。

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【まとめ！】箱根駅伝2025へ向けて

　日体大は、上級生に強い選手が増えてきましたね。4年生は今年の復路で好成績を残した住原・分須選手が1万m28分台、富永選手は5千m13分45秒と実力を伸ばしています。これに箱根駅伝2区を走っている山口選手に、1万m29分前半のランナーは多くいますし、層が厚くなっています。

　3年生が元気で、山崎選手が復活し、平島選手が成長！この2人が全日予選でエース力が問われる4組で上位、さらに試合間隔が空いていた浦上・二村選手がハイペースとなった3組で上位、田島選手も1組で好走していますし、この世代の上昇はシード権復活の足掛かりになります。

　若手は、まだこれからというところですが、2年生は吉田選手が箱根エントリー、新入生では佐久長聖優勝メンバー吉岡選手が加入しています。育成力は相当長けている日体大なので、この夏を超えて期待したいですね。全体としては、上級生中心、山を含めて往路で戦える選手の目途が立てば、復路は通用しつつあるので、面白くなってきます。