新年度ももう前半戦が終了しました。各大学ある程度の収穫と課題があったのではないでしょうか。当サイトでも、大学長距離各チームの2024年度のメンバーの紹介と実績、簡単な戦力分析を行いたいと思います。もちろん、新入生も紹介していきます。
まず
大学駅伝史上、最速記録を達成する下地はできたか
青山学院大学です。
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今年の正月、第100回記念大会の箱根駅伝の優勝を飾ったのは、ここ10年2年連続で総合優勝を逃したことが無い青山学院大。2区黒田・3区太田選手の凄まじい追走檄で、主導権を握ると、あとはほとんどの区間で2位以下を突き放す一方、見事に大会新記録での優勝を飾りました。
出雲・全日本駅伝では、駒澤大の強さに圧倒され、駒大包囲網の一角の評価でしたが、見事に覆してみせました。相手がある程度やりたいレースをしながら、それを力でねじ伏せ増えていく。改めて青山学院大の箱根駅伝力を一ファンとして思い知ることになりました。
今年は、関東インカレや日本選手権でも青山学院大の選手が大活躍、例年以上に盛り上がっていたと思います。さらなるレベルアップをして、箱根駅伝で史上初の10時間40分切を狙っていくところ、一つ戦力をまとめてみます。
※持ちタイムは8月1日地点
※関東ICは2部
太田蒼生④28分20秒63/13分53秒10≪24関東IChalf2位、箱3区1位、23全7区5位、箱4区2位、22:箱3区2位≫
白石光星④28分23秒99/13分44秒25≪24関東IC1万11位、22全2区16位≫
若林宏樹④28分25秒71/13分41秒32≪24関東IC1万20位、箱5区2位、23全1区8位、22関東IC1万m11位、箱5区3位、21:全6区12位、出4区6位≫
田中悠登④28分35秒60/13分51秒11≪23全8区3位、箱8区5位、22:出5区6位、関東IChalf7位≫
鶴川正也④29分30秒48/13分18秒51≪24日本5千4位、関東IC5千1位、23出6区8位、23関東IC5千3位、22:関東IC5千3位≫
野村昭夢④29分39秒23/13分33秒88≪24関東IC5千12位、箱6区2位、23出1区7位、関東IC5千12位≫
片山宗哉④≪24関東IC1500m9位≫
やはり最初の取り上げるべきは鶴川選手。元々この世代トップの選手、トラックシーズンに光るものを見せながらも、故障に苦しみ大学駅伝は前年の出雲駅伝のみの出場なのですが、
最終学年に凄まじい活躍、関東ICは留学生を破っての優勝!日本選手権では、終盤まで先頭集団に食らいついて、13分18秒51のビッグパフォーマンス!日本人学生新記録となる記録になりました。順調に走れれば、これだけ強いし、いいフィジカルを持っているんだというところ。夏合宿乗り切れば、大学駅伝でもようやく力を出していけるでしょうか。
そして、この世代は元々高い充実度があります。”箱根駅伝男”と言われている太田選手、春シーズンは毎年調子上がっていなかったのですが、今年は関東ICハーフで留学生と争っての2位と、ロードに強いところを見せています。
今年の箱根駅伝で山登り・山下りで好走している若林・野村選手も関東ICで元気な姿を見せていましたし、2年全日本駅伝以来の大学駅伝出場を狙う白石選手は、関東IC1万m11位ながらもその舞台で28分23秒ベストを出していて走力は主力以上になってきています。
昨年の全日本駅伝アンカーで好走しながらも、故障が続いていた田中選手も、夏合宿前には試合に出られるようになり戦列復帰。強い学年の足並みが揃ってきたなら、箱根駅伝本当に楽しみになってきます。
黒田朝日③27分52秒02/13分29秒56≪24関東IC1万3位、箱2区1位、23全2区2位、出2区1位、関東IC3障2位、22関東IC3障3位≫
荒巻朋熙③28分32秒48/13分54秒32≪24箱1区9位、23全6区3位、関東IC1万≫
宇田川瞬矢③28分43秒70/13分51秒35≪24関東IC1500m2位、箱10区2位、23関東IC1500m1位、22関東IC1500m2位≫
皆渡星七③28分49秒30/13分51秒38
佐藤有一③29分02秒24/13分59秒32
塩出翔太③29分20秒91/13分53秒29≪24関東IChalf6位、箱8区1位≫
神田大地③29分29秒15/13分52秒21
石原正翔③29分31秒07/14分07秒24
3年生も強いのですよね。箱根駅伝2区で後半凄まじい追い上げを見せた黒田選手がますます成長。関東ICは得意の3障ではなく、1万mに出場し、27分52秒の自己ベストで3位!ついに青学大現役で27分台を出すランナーが出てきました。日本選手権5千mもアグレッシブな走りを見せていて、さらにまだ伸びそうな感じ。
さらに、箱根駅伝8区で区間賞を獲得していた塩出選手が、関東ICハーフ6位で、長い距離に強いところをもう一つ見せてくれました。総合力も高くなってきていて、駅伝なら中盤区間のどこでも区間賞争いに参加できそうです。箱根アンカーを走った宇田川選手は、得意の1500mで関東IC3年連続で表彰台となる2位。長い距離に取り組みながらもスピードは健在でした。
このほか、皆渡・神田選手らも自己ベストを出すなど元気一杯。箱根駅伝1区で粘りを走りを見せていた荒巻選手が春シーズンは主要大会に出れませんでしたが、7月末にようやく試合復帰。夏合宿からは参加できそうで、このあたりはほっとするところですね。さらに上がってくる選手がどれだけ出てくるか。
鳥井健太②28分33秒64/13分36秒73≪23出5区10位≫
平松享祐②28分59秒29/13分46秒71≪24関東IChalf≫
西澤マハロ②29分39秒16/14分04秒47≪24関東IC3障≫
村上直弥②30分04秒96/14分17秒24
熊井渓人②30分08秒43/13分57秒45
鈴木千翔②14分09秒34
本間 創②≪24関東IC3障4位≫
2年生はこれからといった形ですかね。昨年の秋に鳥井選手が台頭し、世田谷246ハーフで好走し、一時は箱根駅伝8区に内定をするまで力をつけました。その後故障をしてしまい、さらに春シーズンも走れませんしたが、7月末に3千m8分06秒の好走。これならば、また秋にロードで強いところを見せてくれそうです。
また監督から高い評価を得ていた平松選手は、関東ICハーフに抜擢。体力ギリギリまで上位集団まで戦ってしまっての途中棄権となりましたが、まだ伸び盛り。糧にできると思います。このほか、関東ICで3000m障害に本間・西澤選手が参加、本間選手が決勝に進出して4位にまとめていました。夏を超えてさらに新しい台頭が欲しい所です。
折田壮太①13分28秒78≪24関東IC5千m、全国1区5位、23高校1区1位、IH5千5位≫
飯田翔大①13分34秒20≪24全国1区9位、23IH5千12位≫
安島莉玖①13分48秒45≪24全国1区3位、23IH5千15位≫
佐藤愛斗①13分49秒82≪24全国4区8位、23高校3区21位≫
橋本昊太①13分56秒43/30分13秒07≪24全国1区28位≫
松田煌希①13分57秒56≪24全国5区12位≫
遠藤大成①13分58秒03≪23高校2区5位、IH3障3位≫
佐々木大輝①13分55秒85
小河原陽琉①13分58秒96≪24関東IC1500m10位、24全国1区16位、23高校3区11位≫
植村真登①14分03秒62≪24全国1区17位≫
徳本 陽①14分06秒64≪23高校7区8位≫
福富 翔①14分09秒05≪24全国4区5位、23高校4区4位≫
若林良樹①14分17秒36
黒田 然①14分17秒75≪24関東IC3障、全国5区14位、23IH3障2位≫
船越 碧①14分26秒21≪23高校4区4位、IH3障13位≫
1年生は今年も高いレベルの選手が入学。5000mの持ちタイムだけでなく、全国大会の経験がある選手が非常に多いですね。エース候補の一人折田選手は、5千m13分28秒、高校駅伝1区1位の実績を引っ提げての入学。関東IC5千mは決勝に進出するなど、潜在能力は見せていました。
他にも5千m13分台の実績がある飯田・佐藤選手と言ったところや、春先にベストを出していた安島選手、さらに大学に入ってから力を伸ばしていた小河原選手は関東IC1500mで決勝に進出、7月末も3000mで8分05秒といいパフォーマンスを見せていました。
ベストを出している選手は他にもいて、橋本・松田選手らが5千m13分台をマーク。もう半数以上が5千m13分台ベストになっています。ここは一段とレベルの高い学年になっていきそうです。まずは夏合宿は、それ以上に強い4年生らに食らいついてほしいですね。
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箱根駅伝に関していえば、優勝候補どころではなく、今まで以上にぶっちぎるぐらいの潜在能力を秘めています。鶴川選手が、一気に4年分成長したかのような活躍を見せていて、太田・若林選手ら箱根駅伝で特に活躍が目立つ選手も例年以上にこの時期走れていましたね。野村・田中選手もまた調子を上げてくるでしょうし、この世代のパフォーマンス次第では相当ぶっちぎると思います。
3年生以下も、黒田選手がさらに充実してきていますし、荒巻・宇田川・塩出選手らももう一皮むけてきそうな気配がします。2年生がやや遅れていますが、鳥井・平松選手が食らいついています。まずは出雲駅伝でレギュラー争いに入っていけるか。
1年生は化け物級が多く入学。既に5千m13分30秒以内のベストの折田選手は、高校駅伝でも1区1位の選手。それに以外にも全国1区3位の安島選手に、9位の飯田選手ら他の大学なら即戦力候補の選手らずらりと並んでいます。この学年は既に5千m13分台が9人いますが…どんな成長曲線になるでしょうか??
4年生が強いうえに、3年生以下も個性豊かな選手がぐんぐん成長していきます。出雲駅伝が取れれば、そのまま三冠となってもおかしくない戦力でしょう。
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