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【箱根駅伝2024(第100回)】10区を定点別に振り返る

そろそろ箱根駅伝2024(第100回)の余韻が冷めつつありますかね。

レース内容をもう一度じっくりと振り返ってみたいと思います。

例年通りの定点別振り返りとなります。

 最後になりますねアンカーの10区になります。

区間賞争いを繰り広げた青学宇田川・東洋岸本・立大関口選手は勿論、

まだ秒差だったシード権争いも、蒲田-新八ツ山橋以降に大きな動きが!?

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【箱根駅伝2024】10区定点間分析~区間賞争いとシード権争い決着を!

まずは出走者を持ちタイムと、過去の実績とともに見てみます。

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10区走者走順&実績

1位青学・宇田川瞬矢②28分43秒70/63分10秒≪23関東IC1500m1位、22関東IC1500m2位≫
2位6:23駒大・庭瀬俊輝③5千13分58秒02/62分15秒
3位9:30城西・中田侑希④29分14秒07/63分18秒≪22予249位、21:予193位≫
4位11:52東洋・岸本遼太郎②28分58秒16/63分39秒
6位13:57[5]13:07法大・宗像直輝④28分56秒83/64分17秒≪23全予1組18位、箱8区1位、21全6区6位、予94位≫
5位13:08[6]13:08國學・高山豪起②28分43秒51/61分42秒≪23全4区4位、出5区4位、関東IChalf7位、箱8区13位≫
9位16:20[7]14:10帝京・日高拓夢④29分19秒03/63分59秒≪23全7区16位、予107位、箱10区12位≫
17位23:42[8]14:34明大・古井康介②/63分59秒≪23予138位≫
7位14:51[9]14:51早大・菅野雄太③29分25秒21/63分18秒≪23全6区11位、関東IChalf11位、箱10区10位、22予96位≫
8位15:01[10]15:01創価・上杉祥大④28分44秒92/63分38秒≪23関東IC5千≫
10位18:34[11]15:14東海・ロホマン シュマン②29分07秒48/62分40秒
12位19:08[12]17:01国士・鈴木伸弥③29分28秒59/63分59秒≪23予127位、箱8区15位、22予200位≫
20位25:02[13]17:07日体・住原聡太③28分54秒69/64分00秒≪23予109位、全予4組36位≫
13位19:43[14]17:21中大・柴田大地①28分59秒25/63分26秒≪23全国5区17位、22高校1区12位≫
22位25:23[15]17:46神大・酒井健成②29分24秒14/64分20秒≪23予146位≫
11位18:38[16]17:57大東・佐々木真人③29分25秒33/63分12秒
14位21:31[17]18:07立大・関口絢太④28分29秒24/62分15秒≪23 予14位、全予4組19位、関東IC5千13位、箱3区16位、22:予69位、21:予87位≫
18位24:09[18]18:49農大・栗本航希①29分36秒42/≪23全国5区24位≫
15位23:06[19]19:28日大・大仲竜平②29分17秒16/64分24秒≪23予153位、全予3組27位、関東IChalf20位、22全5区18位、予176位≫
16位23:22[20]20:00順大・斎藤舜太④29分22秒64/64分27秒
21位25:02[21]20:00中学・飯塚達也④28分45秒15/63分07秒≪23予76位、全予3組4位、関東IC5千18位、22予168位、全予3組15位≫
19位24:27[22]20:00駿河・久保俊翔①29分51秒46/63分42秒
23位28:04[23]20:00山学・占部大和①29分17秒03/64分39秒≪23全予2組38位≫

 アンカー区間、先頭でタスキを受けたのは青学大は2年生の宇田川選手を起用。関東IC1500mで活躍していたことで有名でしたが、2年目で長い距離へも一気に対応してきた。そのスピードで、大会新記録を狙っていく。離れた2位駒大は、3年間かけて成長してきた3年庭瀬選手を起用、最後に一矢報いることができるか。城西大は最初で最後の箱根路となる中田選手で3位確保を狙う。

 上位争いも有力ランナーを起用してい。國學院大は、前哨戦大活躍の2年高山選手に、法大は前年8区区間賞の4年宗像選手を起用。この区間ということは万全ではないことが予想されたが、それぞれの順位争いが楽しみだった。他にも、帝京大日高選手や早大菅野選手など2年連続アンカーの選手の起用もありました。

 僅か4秒差となったシード権争いは、見た目11番目走行の総合10位東海大ロホマン選手を、見た目16番目約2分43秒の差を隔てて11位大東大佐々木選手が追いかけていく。ともに箱根駅伝予選会は走っていない選手が、最後にキーを握ることとなった。

 下位となった中では、肺気胸明けの情報があった立教大関口選手が、この区間へ。1万m28分29秒のベストはこの区間断トツでトップとなる中、どのくらい戻っているか。また珍しく1年生が4人この区間に抜擢。中大柴田選手に、下位チームで1年生に託す面も。アンカーも様々な思いが交錯していました。

定点間分析①:鶴見中継所~蒲田

レース展開

1㎞付近

明大古井の早大菅野選手との差が、17秒→13秒
菅野選手と創価上杉選手との差が、10秒→13秒
上杉選手と東海ロホモン選手との差が、13秒→6秒

国士鈴木と日体住原選手、7秒差が併走に。
その後ろ中大柴田選手も10秒差に迫る

柴田選手と神大酒井選手との差が、25秒差のまま
酒井選手と大東佐々木選手との差は、11秒→5秒差
佐々木選手と立大関口選手との差は、10秒→17秒差

参照動画

3.5km青学宇田川選手、関東IC1500m勝者スタミナも兼ね備えてアンカー
71分30秒台で大会記録、67分台なら10時間40分切も見えてくるところ

3㎞東海ロホマン選手が創価上杉選手と併走、前は早大と明大が見える
後方2㎞過ぎ、神大酒井選手と大東佐々木選手が併走 鶴見中継所でシード権4秒差

蒲田5.9㎞

区間記録:98回中倉(青学)17分21秒

1位宇田川(青学)17分04秒①
7位庭瀬(駒大)17分35秒②6:54
20位中田(城西)17分54秒③10:20
2位岸本(東洋)17分25秒④12:13
15位高山(國學)17分51秒⑤13:55
17位宗像(法大)17分52秒⑥14:45[5]13:55
19位日高(帝京)17分53秒⑨17:09[7]14:59
15位古井(明大)17分51秒⑰24:29[8]15:21
6位菅野(早大)17分34秒⑦15:21[8]15:21
9位上杉(創価)17分43秒⑧15:40[10]15:40
5位シュモン(東海)17分30秒⑩19:00[10]15:40
21位住原(日体)17分59秒⑳25:24[12]18:02
22位鈴木(国士)18分05秒⑫20:09[12]18:02
14位柴田(中大)17分45秒⑬20:24[12]18:02
3位佐々木(大東)17分27秒⑪19:01[15]18:20
8位酒井(神大)17分38秒㉒25:57[15]18:20
4位関口(立大)17分28秒⑭21:55[17]18:31
23位栗本(農大)18分08秒⑲25:13[18]19:53
17位大仲(日大)17分52秒⑮23:54[19]20:16
10位久保(駿河)17分44秒⑱25:07[20]20:40
10位占部(山学)17分44秒㉓28:44[20]20:40
10位飯塚(中学)17分44秒㉑25:42[20]20:40
10位齋藤(順大)17分44秒⑯24:02[20]20:40

青学宇田川選手が大幅区間新ペース!東洋岸本選手も早い入り
 やはりというべきか、青学大宇田川選手が飛ばしていく。勿論スピードランナーで、基本的に平坦なコースということもあるので、早い入りの方がリズムが作りやすい選手と思います。また、トップを走る際に、攻めを貫くという青学大の方針もあったと思います。

 それでも、区間記録の17分21秒よりも、17秒早い17分04秒は想像より早かった。大会新記録だけなら、70分半くらいで橋切ることができれば可能なのですが、67分台あたりで走り切ると、前人未到の10時間40分切も見えてくる。そういうレベルの総合力に青山学院大になってきたということだ。このあとの宇田川選手の走りに注目が集まった。

 2位駒大庭瀬・3位城西中田選手を挟んで、総合4位東洋岸本選手も全体2番目となる17分25秒と区間記録に迫るかなり早い入り。11月に1万m28分台を出すなど上り調子の2年生ではありましたが、この入りはびっくり!単独走でどこまでいけるかだった。

大東佐々木選手が3番目の入り!東海大ロホマン選手も早く、1秒差に!
 シード権争いは、緊迫した場面を迎えていた。16番目でスタートした大東大佐々木選手が17分27秒と、全体区間3位と突っ込んだ入り。後方にいた立大関口選手を付きあ放すと、11秒前にいた神大酒井あ選手を追いかけていく。1㎞で5秒差になり、2㎞過ぎには追いつていた。この併走に酒井選手もついていき、早い入りとなった。

 一方、10番目でスタートした東海大ロホマン選手もある程度突っ込んでいく形。13秒前でスタートした創価大上杉選手に1㎞地点で6秒差へ、3㎞地点では既に追いついていた。蒲田定点では17分30秒の5番目のタイム…。どちらも突っ込んだ中、シード権の差は僅か1秒差となっていました。

 前述の通り、両者とも箱根駅伝予選会には出場しておらず、その後上尾ハーフなどで結果を出して、10区を勝ち取った選手。その時のタイムは参考ながら、ロホマン選手が62分40秒、佐々木選手が63分12秒。僅かにロホマン選手が上回っていたものの、もうそんなことは関係がない。

 幸いどちらも併走相手を見つけていて、東海大ロホマン選手は前100mほどに早大菅野・明大古井選手の併走が見える形、大東佐々木選手も、100m前に日体住原・国士鈴木・中大柴田選手の併走が見えるという。一斉スタートの影響で、両者の姿は見えないが、実は似たような状況で走っていました。関係者もファンも、固唾をのんで見守る形になっていました。

定点間分析②:蒲田~新八ッ山橋

レース展開

7㎞10位東海大と11位大東大シード権の差が1秒差
神大酒井選手の真後ろピタリ大東佐々木選手は付けたまま

8.7km帝京日高選手がしっかり走っていく 後方早大菅野選手がいる

9.3km中大柴田・国士鈴木・日体住原選手が併走
後方大東大らが見え隠れしている

9.5㎞大森海岸駅付近
①宇田川(青学)45
②6:59庭瀬(駒大)
③10:32中田(城西)
④12:10岸本(東洋)
⑤13:58高山(國學)[5]宗像(法大)
[7]15:10日高(帝京)
[8]15:20菅野(早大)
[9]15:45古井(明大)
[10]15:47上杉(創価)
[11]15:55シュモン(東海)
[12]18:08柴田(中大)住原(日体)鈴木(国士)
[15]18:12関口(立大)
[16]18:28佐々木(大東)酒井(神大)
[18]20:21栗本(農大)
[19]20:26大仲(日大)
[20]20:48飯塚(中学)久保(駿河)齋藤(順大)占部(山学)

参照動画

11km32分18秒青学宇田川選手、区間記録よりは少し遅れるも、10時間40分台付近はまだ目指せる

11.8km東海ロホマン選手が単独で前を追っていく 創価大は前へ行った

12.3km國學高山選手と法大宗像選手が併走、なお宗像選手は現役ラストラン

13km大東佐々木選手が神大酒井選手を引っ張っていく

新八ツ山橋13.3km(定点間7.4㎞)

区間記録:98回中倉(青学)21分36秒<38分57秒>

5位宇田川(青学)22分30秒<1>39分34秒①
14位庭瀬(駒大)22分43秒<6>40分18秒②7:07
19位中田(城西)22分52秒<20>40分46秒③10:42
2位岸本(東洋)22分19秒<3>39分44秒④12:02
6位高山(國學)22分34秒<14>40分25秒⑤13:59
6位宗像(法大)22分34秒<15>40分26秒⑥14:49[5]13:59
18位日高(帝京)22分49秒<19>40分42秒⑨17:28[7]15:18
4位菅野(早大)22分27秒<4>40分01秒⑦15:18[7]15:18
15位上杉(創価)22分44秒<16>40分27秒⑧15:54[9]15:54
21位古井(明大)23分03秒<22>40分54秒⑰25:02[9]15:54
22位シュモン(東海)23分11秒<18>40分41秒⑪19:41[11]16:21
3位住原(日体)22分22秒<9>40分21秒⑲25:16[11]17:54
6位鈴木(国士)22分34秒<17>40分39秒⑫20:13[13]18:06
6位柴田(中大)22分34秒<7>40分19秒⑬20:28[13]18:06
1位関口(立大)22分10秒<2>39分38秒⑭21:35[15]18:11
15位佐々木(大東)22分44秒<5>40分11秒⑩19:15[16]18:34
15位酒井(神大)22分44秒<10>40分22秒㉒26:11[16]18:34
20位大仲(日大)22分55秒<21>40分47秒⑯24:19[18]20:41
23位栗本(農大)23分18秒<23>41分26秒㉑26:01[18]20:41
10位久保(駿河)22分36秒<8>40分20秒⑱25:13[20]20:46
11位占部(山学)22分40秒<11>40分24秒㉓28:54[21]20:50
11位飯塚(中学)22分40秒<11>40分24秒⑳25:52[21]20:50
11位齋藤(順大)22分40秒<11>40分24秒⑮24:12[21]20:50

シード権争いほぼ決着!ペースキープに大東佐々木選手が成功!
 固唾をのんで見守ったシード権争いは、ゴールまで残り10㎞でようやく決着。大東佐々木選手が総合10位に浮上!東海大ロホマン選手が、一度追いついた創価大上杉選手に付けず。苦しそうな表情に。この定点間22位とかなり落ち込んでしまい、26秒の差を開けられてしまった。ベストタイムは僅かにロホマン選手が上回っていたのですが、シード権を守らないといけないプレッシャーなどもかなりあったようだ。

 タイムをまとめていてびっくりしたのが、創価上杉選手と、佐々木選手の併走相手神大酒井選手のタイムは全く同じ22分44秒。ともに前半の入りがやや早かったこともあり、この定点間は15位タイと落ち着いていました。その中で、ある程度のペースを保つことができた大東大佐々木選手に軍配が上がったというところだった。

立大関口・日体住原選手の後方組が大きくペースアップ!
 そして区間上位争いも大きく動いていました。青学宇田川選手は、22分30秒の定点5位まずまずだったものの、区間記録の中倉選手が、この定点間が凄まじく、21分36秒と1分近く速い。区間記録はやはり厳しく、区間賞争いや大会新記録に注目が集まりました。まだ区間トップですが、東洋岸本選手が絶好調でペースをキープして、この定点間トップの22分19秒。宇田川選手との差は10秒に。

 これに割って入ってきたのが立大関口選手。シード権争い最中の、大東佐々木・神大酒井選手を交わしていき、15番目に浮上すると、前の争いに迫る走り。22分10秒は、この定点間トップ!区間タイムは39分38秒となっていて、宇田川選手と4秒差に!病み上がりとはいえ、やはり早い。もし区間賞なら、立教大復帰して初となる、その走りに注目が集まった。

 この立大関口選手のすぐ前、国士鈴木・中大柴田選手が併走。この前に行った日体住原選手も、この定点間22分22秒の好タイムで3位の走り。途中までついた鈴木・柴田選手も6位のタイムだった。住原選手は、序盤スローだったため区間順位は9位ですが、この勢いはもっと上がりそう。さすが1万m28分台を春先に出していただけある感じだった。今年も日体大が復路で好走しています。

区間10位のペースで進む繰り上げスタート組
 他にも、併走しているチーム多く、見た目での順位変動は激しい。繰り上げスタート組が、区間中位のペースをキープ。ここまでに繰り上げになるほど差が開いただけに、スローペースになることが多いのですが、今回は違う。面々も中々個性豊か。実力者は中央学大は4年生飯塚選手か。全日予選3組好走するなど、往路を走る可能性もあるとみた選手だ。順大も、高島平ハーフ優勝の4年齋藤選手だ。

 対して、他2チームは1年生。しかもともに箱根予選を走っていない。駿河台大久保選手は、11月末の小江戸川越ハーフで63分台と、東洋大勢に交じって好走した選手。山学大占部選手は、7月に1万m29分前半をマークしていた選手だった。この4人がしっかりペースをキープ。まえ、繰り上げを回避した日大大仲・農大栗本選手が迫っていて、一矢報いるチャンス。残り10㎞まだいろんな動きがありそうだった。

定点間分析③:新八ッ山橋~田町

レース展開

國學法大併走、早大と帝京併走、創価明大が併走、後ろ東海大単独走
間が空いて、日体大、国士大中大少し遅れて立大、大東大神大の争い
そして、総合10位大東大浮上!11位に東海大が後退する

15㎞44分34秒青学宇田川選手通過、大会新は更新確実化

15㎞高輪ゲートウェイ付近 参照動画

見た目で立大関口選手が、中大柴田・国士鈴木選手を交わしていく
シード権を諦めないためにつきたいところ

田町16.5㎞(定点間3.2㎞)

区間記録:98回9分11秒<48分08秒>

11位宇田川(青学)9分30秒<3>49分04秒①
4位庭瀬(駒大)9分22秒<6>49分40秒②6:59
15位中田(城西)9分33秒<18>50分19秒③10:45
1位岸本(東洋)9分17秒<2>49分01秒④11:49
11位高山(國學)9分30秒<11>49分55秒⑤13:59
11位宗像(法大)9分30秒<13>49分56秒⑥14:49[5]13:59
5位菅野(早大)9分24秒<4>49分25秒⑦15:12
19位日高(帝京)9分39秒<19>50分21秒⑨17:37[8]15:27
8位上杉(創価)9分28秒<11>49分55秒⑧15:52[9]15:52
23位古井(明大)9分49秒<22>50分43秒⑱25:21[10]16:13
22位シュモン(東海)9分46秒<21>50分27秒⑪19:57[11]16:37
3位住原(日体)9分20秒<7>49分41秒⑰25:06[12]17:44
2位関口(立大)9分19秒<1>48分57秒⑭21:24[13]18:00
6位鈴木(国士)9分27秒<16>50分06秒⑫20:10[14]18:03
6位柴田(中大)9分27秒<8>49分46秒⑬20:25[14]18:03
8位佐々木(大東)9分28秒<5>49分39秒⑩19:13[16]18:32
8位酒井(神大)9分28秒<9>49分50秒㉑26:09[16]18:32
17位大仲(日大)9分35秒<20>50分22秒⑯24:24[18]20:46
11位飯塚(中学)9分30秒<10>49分54秒⑳25:52[19]20:50
19位栗本(農大)9分39秒<23>51分05秒㉒26:10[19]20:50
15位占部(山学)9分33秒<14>49分57秒㉓28:57[21]20:53
18位齋藤(順大)9分38秒<15>50分02秒⑮24:20[22]20:58
21位久保(駿河)9分42秒<16>50分06秒⑲25:29[23]21:02

東洋大岸本選手が初の定点間トップ!区間賞ペースは立大関口選手に
 新八ツ山橋の僅かなアップダウンからレースが動くことが多い定点間。ここで安定していた東洋大岸本選手が定点間トップ。東洋大は、勢いに乗ってくると10区選手の好走を引き出すことはありますが、この岸本選手も凄いですね。前城西大中田選手はまだ1分以上先ですが、酒井監督の激を受けながら、総合3位を目指しての走り、区間賞争いも絞られてきていた。

 ここで区間トップに立ったのは、立大関口選手。国士大鈴木・中大柴田選手を抜き去って見た目13番目に浮上。その前好調キープの日体大住原選手も16秒前と射程圏内。前が点々としているということで関口選手も区間賞の可能性が十分。区間3位となった青学大宇田川選手は、一旦ペースを落としてということでちょっと苦しいか。このあたりの争いも楽しみになってきた。

定点間分析④:田町~馬場先門

レース展開

18㎞芝公園付近 参照動画

馬場先門20.1㎞(定点間3.6㎞)

区間記録:98回中倉(青学)10分54秒<59分02秒>

9位宇田川(青学)11分15秒<3>60分19秒①
2位庭瀬(駒大)11分05秒<5>60分45秒②6:49
13位中田(城西)11分21秒<18>61分40秒③10:51
1位岸本(東洋)10分59秒<1>60分00秒④11:33
5位高山(國學)11分13秒<10>61分08秒⑤13:57
18位宗像(法大)11分30秒<14>61分26秒⑥15:04[6]14:14
5位菅野(早大)11分13秒<4>60分38秒⑦15:10
19位日高(帝京)11分33秒<20>61分54秒⑨17:55[8]15:45
10位上杉(創価)11分18秒<11>61分13秒⑧15:55[9]15:55
22位古井(明大)11分40秒<22>62分23秒⑲25:46[10]16:38
17位シュモン(東海)11分29秒<21>61分56秒⑪20:11[11]16:51
7位住原(日体)11分14秒<7>60分55秒⑰25:05[12]17:43
10位柴田(中大)11分18秒<9>61分04秒⑬20:28[13]18:06
13位関口(立大)11分21秒<2>60分18秒⑭21:30[13]18:06
16位鈴木(国士)11分25秒<15>61分31秒⑫20:20[15]18:13
3位佐々木(大東)11分12秒<6>60分51秒⑩19:10[16]18:29
3位酒井(神大)11分12秒<8>61分02秒㉑26:06[16]18:29
12位飯塚(中学)11分20秒<12>61分14秒⑳25:57[18]20:55
15位大仲(日大)11分24秒<19>61分46秒⑮24:33[18]20:55
7位久保(駿河)11分14秒<13>61分20秒⑱25:28[20]21:01
20位占部(山学)11分34秒<15>61分31秒㉓29:16[21]21:12
21位齋藤(順大)11分37秒<17>61分39秒⑯24:42[22]21:20
23位栗本(農大)11分54秒<23>62分59秒㉒26:49[23]21:29

東洋岸本選手が区間賞ペースに!駒大庭瀬選手も巻き返す
 ゴールまで残り僅かになって、東洋大岸本選手が区間賞ペースに!誰もが苦しくなる16㎞~20㎞付近もトップのタイムで駆け抜けていっているのですから本当に強い。タイムは60分00秒、立大関口選手がここにきて息切れで、定点間は13位で、区間タイムは60分18秒。区間賞は濃厚になって、目下無理だと思われた城西大中田選手に追いつき、総合3位まで上がるかどうかとなった。

 また、単独2位を走行していた駒大庭瀬選手も、ここにきてペースを維持。一旦、区間中位ペースまで落ちたものの、ここにきてもう一度青学大宇田川選手との差を詰め始めた。定点間は2番目となる11分05秒なので、本当にいいペースとなってきている。区間順位も5位と上がってきた。

國學高山選手が5番手争い決着、早大菅野選手も安定して総合で法大に迫る
 東洋岸本選手の後ろ、長く併走していた國學院高山選手と法大宗像選手の争いに決着。高山選手がこの定点間5位の走りで、苦しくなった宗像選手を突き放した。高山選手はインフルエンザ明けということで、負担が少ない区間に回ったが、それでも最低限の走りはしている形。総合5位はどうやら決着ついたか。

 総合6位の争いはまだ分からない。法大宗像選手がキープしているが、見た目約1分後ろにいる早大菅野選手が非常に安定。ずっと定点5番付近のタイムをキープしていて、この時点で区間4位。法大とのタイム差を大きく縮めてきていて、総合ではわずか6秒差の総合7位まできていた。昨年は総合6位早大7位法大と僅かな差でしたが、今回この両校が最後に僅差の勝負になりそうだった。

大東佐々木選手と神大酒井選手が定点間3位、シード権へ駄目押し
 このほか、定点間でみれば、シード権が見えてきた大東大佐々木選手と神大酒井選手が、お互い引っ張り合いながらペースをキープ。11分12秒と定点間3番目のタイムで走っていて、シード権へ駄目押し。喘いでいる東海大ロホマン選手との差は、1分01秒差と開いていき、シード権争いは決着。なお、東海大の後ろ総合12位国士大が9秒差、総合13位中大が19秒差に。シード権外の争いとは言え、最後まで一つ上を目指したい。

 総合なら下位の争いもまだ激しくて、ここにきて日大が総合15位浮上、順大が16位へ。さらに日体大住原選手が頑張り17位、駿河台大久保選手も健闘して18位に。9区までに浮上した明大は、見た目10番目も総合19位へ。僅かな差で総合20位中央学院大、総合21位神大と続いていた。こんな大接戦となったのは一斉スタートで差が開かなかった影響もあるでしょうが、ファンや関係者最後まで気を離せない状況となっていました。

定点間分析⑤:馬場先門~大手町FINISH

レース展開

青学大が盤石の態勢でゴール、2年ぶり総合優勝を大会新記録で飾る
2年連続3冠を狙った駒大が2位、城西大が初の表彰台3位フィニッシュ!

シード権争いは、大東大が最後に上がった。9年ぶりシード権獲得
優勝候補中央大がまさかの13位に。

見た目で一番最後にゴールしたのは10年ぶり出場の東京農大

10区22.4㎞日本橋三越付近ゴール前 参照動画

大手町FINISH23.0㎞(定点間2.9㎞)

区間記録:98回中倉(青学)8分48秒<67分50秒>

3位宇田川(青学)9分02秒<2>69分21秒①
1位庭瀬(駒大)8分48秒<4>69分33秒②6:35
18位中田(城西)9分12秒<16>70分52秒③11:01
2位岸本(東洋)8分51秒<1>68分51秒④11:22
8位高山(國學)9分07秒<10>70分15秒⑤14:02
12位宗像(法大)9分08秒<14>70分34秒⑥15:10[6]14:20
8位菅野(早大)9分07秒<5>69分45秒⑦15:15
6位日高(帝京)9分04秒<18>70分58秒⑨17:57[8]15:47
5位上杉(創価)9分03秒<11>70分16秒⑧15:56[9]15:56
20位古井(明大)9分19秒<22>71分42秒⑳26:03[10]16:55
19位シュモン(東海)9分18秒<20>71分14秒⑪20:27[11]17:07
3位住原(日体)9分02秒<6>69分57秒⑯25:05[12]17:43
8位柴田(中大)9分07秒<9>70分11秒⑬20:33[13]18:11
17位関口(立大)9分11秒<3>69分29秒⑭21:39[14]18:15
14位鈴木(国士)9分09秒<15>70分40秒⑫20:27[15]18:20
12位酒井(神大)9分08秒<8>70分10秒㉑26:12[16]18:35
14位佐々木(大東)9分09秒<7>70分00秒⑩19:17[17]18:36
7位飯塚(中学)9分06秒<12>70分20秒⑲26:01[18]20:59
14位大仲(日大)9分19秒<17>70分56秒⑮24:41[19]21:03
8位久保(駿河)9分07秒<13>70分27秒⑱25:33[20]21:06
21位占部(山学)9分32秒<19>71分03秒㉓29:46[21]21:42
22位齋藤(順大)9分37秒<21>71分16秒⑰25:17[22]21:55
23位栗本(農大)10分04秒<23>73分03秒㉒27:51[23]22:31

まとめた青学大宇田川選手に、最後攻めた駒大庭瀬選手
 総合優勝は、周知のとおり青山学院大が大会新記録で7度目の総合優勝!過去10年で7度のハイアベレージはやはり凄いものがありました。宇田川選手は、中盤少しペースを落としたものの、最後のゴールに向けて脚を溜めていて、ラストの直線で爆発させ手のゴール。最後の3㎞は3番目となる9分02秒、区間2位69分21秒と今後も楽しみになるタイムでゴールしました。

 残念ながら2年連続3冠達成ながらなかった駒大は、10区庭瀬選手が終盤に意地。ラスト3㎞一番早かったのはこの庭瀬選手で、ここだけで青学大を14秒縮める力走。区間タイムは僅かに及ばず69分33秒の区間4位でしたが、ハーフマラソンを中心に鍛えていた成果が出た印象です。

初の総合3位城西大に、最後まで迫った区間賞東洋大岸本選手
 ここから4分半離れましたが、城西大が総合3位。今年は4年生が強く勝負の年でしたが、見事。往路3位、復路途中までは駒大を追いかけました。完全単独走になってからは苦しいレースになりましたが、出雲全日本含めて過去最高のシーズン。これに猛然と迫ったのが、アンカー岸本選手が区間賞を獲得した東洋大。一人で2分以上追い詰め、城西大の後ろ21秒差でゴール。今回はシード権争いと思いつつ、底力を見た形だ。

 5位國學院大は、12月10日前後にインフルエンザが流行り、さらに主力も怪我などもあり、2年生以下8人の布陣で戦いきった。6位争いは法大宗像選手が意地を見せてキープ、早大菅野選手は最後脚が止まり、5秒差の7位。法大は復路で大きく順位を上げ、早大はインフルエンザで2区間攻め区間が少なくなった中、見事なレースとなりました。

帝京大日高・中大柴田選手らも、最後の3㎞あげて終わる
 見た目8位ゴール帝京日高選手が総合9位、9番目ゴールの創価大上杉選手が総合8位。日高選手は前年程の状態ではなく、区間20位前後のペースで走っていましたが、最後の3㎞で意地を見せた格好。さすが粘る帝京大、昨年失ったシード権を見事1年で復帰させた。創価大上杉選手は、最後の最後で駅伝出場勝ち取った4年生、全体で凸凹駅伝となった創価大ですが、上杉選手がしっかり締めての連続シード権キープしてみせた。

 ここから順位が入り乱れる。ともに苦しい走りとなった明大古井選手と東海大ロホマン選手が、見た目10番目の争い。総合では明大が20位、東海大はシード権争い今年も敗れ去った形に。続いて、中盤からペースアップしていた日体大住原選手が12番目でゴール。70分を切って区間6位の好走だった。5区途中まで最下位ながら、総合16位までアップ。伝統校の意地は見せた。

 続いて、優勝候補に上がりながら、12月下旬の熱発で全て崩壊してしまった中央大。アンカー柴田選手も、前日に藤原監督に「いけないかもしれません」と告げていた中での走り。それでも70分11秒の区間9位、最後に巻き返してゴールするのですから、能力は高かったはずだ。

 14番目は最後は苦しくなりながらも、区間3位の快走を見せた立大関口選手。色々ありながら総合14位と、55年ぶり復帰の前回より大きく前進してみせた。直後に、シード権外では一番の健闘となる国士舘大。総合タイムは11位の東海大と同じところまで上げてきた。全日予選の通過もびっくりしましたが、調整力ということでは、少し変化してきているように感じます。

 この直後の16番目の争いで、神大酒井選手と大東佐々木選手が、ほとんど最後まで併走を続けてゴール。大東大は、8区でまさかの大ブレーキがありながら、自力でもう一度シード権内に戻ってきた。間違いなく底力もありましたし、5区と10区と他チームと併走しながら力を借りながら、涙の9年ぶり復活シード権だった。神大は、12月にこちらも体調不良者が続出し、勝負にならず総合では21位。ですが、復路はいくつかの区間で健闘がありました。

最後に中学飯塚選手と駿河久保選手が定点上位に
 18番目で帰ってきたのは、繰り上げスタートとなっていた中央学院大飯塚選手。日大や農大といった繰り上げ回避チームを見た目ながら交わしてきた格好だ。最後の3㎞は定点7位の走りで、有終の美。凸凹駅伝は今回も起きてしまったが、4年生がまとめた。

 直後に、往路の健闘と繰り上げ回避の目標は見事に達成した日大大仲選手が19番目。実は総合では15位で、予想より上回ったのではないでしょうか。20番目で、駿河台大1年生久保選手がゴール。彼も最後の3㎞は8番目のタイムでゴール。今回は繰り上げ組の維持もありました。記念枠での2年ぶり復帰ながら総合18位は頑張ったと言えるでしょう。

 これに付けなかった3チームが最後に苦しい走りになってゴール。山学大占部選手が21番目、総合では23位。最下位通過から、往路は頑張ったが復路は流れが作れなかった。また順大がまさかの22番目でゴール。往路は10位と頑張ったがそれが精一杯。総合でも17位で、前回のシード校では一番低い成績に。シード権取れないかも…と思われましたが、ここまで崩れるとは…。

 最後にやってきたのは、10年ぶり復帰の東京農業大。往路序盤は4年生の健闘で上位、その後順位を下げるも復路は故障明けながら出走したエースの選手、9区の健闘もあり繰り上げは回避。1年栗本選手は、ほろ苦い区間最下位となったものの無事にゴール。総合では22位となりました。




 総合優勝争いは早い段階で決したものの、上位・シード権争い・下位の争いは、ぐっと固まっていて、最後まで分からない戦い、接近していた中、定点間別でみると、予想外の健闘もあったりして、色々見ものだったのではないでしょうか。今度は、来年度の展望を挟んで、各大学みていきます。