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【箱根駅伝2024(第100回)】4区を定点別に振り返る

そろそろ箱根駅伝2024(第100回)の余韻が冷めつつありますかね。

レース内容をもう一度じっくりと振り返ってみたいと思います。

例年通りの定点別振り返りとなります。

続いて、山に向けて勢いをつける4区

青学大4年エース佐藤選手相手に、駒大山川選手は… このほか、東洋や松山選手ら、復活を期すエース選手たちも多く登場しました。

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【箱根駅伝2024】4区定点間分析~雨中で開いた首位決戦!

まずは出走者を持ちタイムと、過去の実績とともに見てみます。

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4区出走者と実績

1位青学・佐藤一世④28分11秒00/63分05秒≪23全3区8位、出3区4位、関東IC1万6位、箱7区7位、22:全3区2位、箱8区2位、21:全5区1位、出3区3位、箱4区4位、20:全5区1位≫
2位0:04駒大・山川拓馬②30分27秒22/61分36秒≪23全8区1位、出3区3位、関東IChalf2位、箱5区4位、22全4区1位≫
3位2:39城西・山中秀真④28分41秒19/64分06秒≪23全2区10位、出2区4位、全予2組3位、箱10区6位、22予75位、21:予102位、20:予221位≫
4位3:24日大・久保昇陽④29分04秒31/64分04秒≪23予118位、全予2組23位≫
5位3:25東洋・松山和希④28分42秒17/60分43秒≪23出4区8位、22:全予4組4位、関東IC1万m6位、箱2区5位、21:全7区13位、箱2区4位≫
6位3:26國學・辻原 輝①29分11秒57/62分38秒≪23関東IC5千11位≫
7位3:32早大・石塚陽士③27分58秒63/63分47秒≪23全3区7位、出3区7位、関東IC1万3位、箱2区10位、22全3区3位、予51位、箱4区6位、21:全5区4位、出4区1位≫
8位4:56創価・野沢悠真②28分47秒63/62分45秒≪23箱5区13位、22全予3組10位≫
9位5:12帝京・末次海斗④29分08秒83/62分59秒≪23全5区7位、予38位、全予2組13位、箱9区15位、22出6区9位≫
10位5:38東海・野島健太③28分27秒63/64分18秒≪23全3区11位≫

11位6:03大東・西代雄豪③29分14秒27/63分36秒≪23全5区6位、予113位、全予3組11位、22全8区16位、予71位≫
12位6:12法大・小泉 樹③28分50秒64/63分32秒≪23全予3組17位、22出5区3位、箱3区11位、21全3区6位、予38位≫
13位7:07順大・吉岡大翔①28分46秒96/≪23全3区14位、出1区11位、日本IC5千4位、関東IC5千4位、全国5区1位、22高校3区2位、国体1区1位≫
14位7:28山学・和田瑛登①29分10秒60/≪22高校1区26位≫
15位7:46国士・西田大智③29分33秒44/63分38秒≪23全4区12位、予72位、全予2組16位、箱7区19位、22予116位≫
16位7:52神大・宮本陽叶②28分48秒63/63分05秒≪23予49位、全予4組27位、22全3区16位、予132位、全予1組2位≫
17位7:57農大・原田洋輔②28分58秒83/63分32秒≪23全3区10位、予61位、全予3組31位、関東IC1万、22予210位≫
18位7:57中大・湯浅 仁④28分12秒17/62分35秒≪23全7区2位、出6区2位、関東IChalf2位、箱9区6位、22全7区10位、関東IC1万m9位、箱9区3位、21予74位≫
19位7:58立大・中山凛斗④28分50秒52/62分47秒≪23予36位、箱9区12位、22:予45位、21:予34位、箱根4区18位相当、20:予90位≫
20位8:03中学・黒岩勇禅②29分24秒14/63分32秒≪23予94位≫
21位8:27駿河・東泉大河②28分32秒29/63分54秒≪23予100位、全予3組40位≫
22位8:51明大・森下翔太②28分24秒84/63分00秒≪23全2区17位、予106位、全予4組14位、関東IC5千11位、箱3区4位、22全1区8位、予330位≫
23位10:44日体・大森椋太④28分53秒73/62分39秒≪23予33位、箱10区14位、22予73位、21:全5区16位≫

 まさかの先頭で襷を受け取ったのは青山学院大佐藤選手。4年生エース、駅伝経験非常に豊富な選手だが、1万m28分11秒のチームトップの記録を持ちますが、出雲・全日本では気負いもあってかもう少しの走りだった。

 まさかの2位中継となった駒大山川選手は、まさにここまで駒大の駅伝男として活躍していた選手。アップダウンやタフな条件でさらに強みも発揮される。昨年の5区山登りではなく、4区に配置されたのは、ちょっと意外だったが、駒大もこの区間でまだ取り返すことができる余地は残されていました。

 この2人が、11月下旬~12月上旬にかけて色々あったのは後に知ることになりますが…本調子であれば、どちらの選手も最初から突っ込んで粘ることができる、いわゆる”駅伝走り”ができる選手。このあとの展開が非常に楽しみになっていました。

 このほか上位では、復活を期すエースたちにも注目が集まりました。5位中継の東洋大は、4年生エース松山選手。入学時からエースとして期待され、1年2年時に2区で67分台の快走していました。とはいえ、故障も多く箱根は2年ぶり。2区でなく4区でどういった走りになるか。また早大石塚選手も、春に1万m27分台出すも秋以降不調に。2年ぶり4区でどういった走りになるか注目だった。

 シード権争いはまだまだ混沌としているところ、13位スタートの有力ルーキー順大吉岡選手が好走なるか、実力者では全日本7区2位中大湯浅選手が18位スタート、前回3区好走の明大森下選手が22位スタートということで、それぞれの追い上げが期待されました。

定点間分析①:平塚中継所~二宮

レース展開

1㎞:青学佐藤選手1㎞2分41秒、駒大山川選手は15秒ほどの差が開く

4km:雨が降る中で佐藤選手がぐんぐん伸びていく 駒大山川選手は11分42秒で通過する
4位争い東洋松山選手が國學辻原選手を引っ張る 早大石塚選手も後ろに見える

7.1km二宮駅入り口付近
①佐藤(青学)
②0:32山川(駒大)
③3:04山中(城西)
④3:28松山(東洋)辻原(國學)
⑥4:08石塚(早大)
⑦4:40久保(日大)
⑧5:24野沢(創価)
⑨5:28末次(帝京)
⑩6:08野島(東海)
⑪6:46小泉(法大)
⑫6:56西代(大東)
⑬7:32吉岡(順大)
⑭8:12西田(国士)湯浅(中大)和田(山学)
⑰8:26中山(立大)
⑱8:36黒岩(中学)宮本(神大)
⑳8:40原田(農大)
㉑9:14東泉(駿河)
㉒9:30森下(明大)
㉓11:46大森(日体)

参照サイト

雨が降りしきる中、レースが進む
後方、中大湯浅・国士西田・山学和田選手の併走、後ろ立大中山選手

8.9㎞二宮
区間記録:99回ヴィンセント(東国)24分50秒
日本人記録:96回吉田(青学)25分22秒

1位佐藤(青学)25分32秒①
8位山川(駒大)26分09秒②0:41
6位山中(城西)26分05秒③3:12
3位松山(東洋)25分38秒④3:31
2位辻原(國學)25分37秒④3:31
14位石塚(早大)26分20秒⑥4:20
23位久保(日大)27分18秒⑦5:10
11位野沢(創価)26分14秒⑧5:38
5位末次(帝京)26分03秒⑨5:43
15位野島(東海)26分22秒⑩6:28
12位小泉(法大)26分17秒⑪6:57
21位西代(大東)26分39秒⑫7:10
9位吉岡(順大)26分11秒⑬7:46
4位湯浅(中大)25分53秒⑭8:18
16位和田(山学)26分24秒⑮8:20
7位西田(国士)26分06秒⑮8:20
10位中山(立大)26分13秒⑰8:39
13位黒岩(中学)26分19秒⑱8:50
19位宮本(神大)26分32秒⑲8:52
20位原田(農大)26分33秒⑳8:58
17位東泉(駿河)26分27秒㉑9:22
18位森下(明大)26分28秒㉒9:47
22位大森(日体)26分57秒㉓12:09

青学佐藤選手一気に突き放す!
 平塚中継所のリレーシーンの合間に見えたトップ争いは、意外な光景が広がっていた。先頭青学佐藤選手が突っ走り、単独先頭へ。駒大山川選手の姿がみるみる小さくなっていっていた。佐藤選手の1㎞は2分41秒、比較的突っ込んでいるとはいえ、4秒差が僅か1㎞で15秒差以上となった。

 その後も、じわりじわりと差が広がり始めていて、7㎞付近でその差は32秒、二宮定点で41秒差と広がっていった。雨が降りしきる中、青学大があっという間に抜け出した。駒大山川選手の5㎞通過が14分41秒、アップダウンがあるとはいえ、これまでの山川選手からすると、そこまでの勢いがなかった。

 山川選手は、全日本駅伝が終わった後、股関節を故障し、練習が飛んだ時期があったそう。そのため、箱根5区山登りではなく、平地の4区へ。それでも先頭なら大丈夫と踏んで、1区2区3区に3本柱を投入する流れになったとみるが…

 とはいえ、青学佐藤選手も全く順調ではなかった。MARCH対抗戦で28分11秒自己ベストで調子が上がったと思いきや、その直後にチーム内にインフルエンザが蔓延。佐藤・黒田選手を初め箱根エントリーメンバーも罹ったという。

 しかも佐藤選手は、その後に虫垂炎もかかって、一時は走れても7区か8区、欠場も覚悟したといいますが、残り1週間になって急上昇。原監督「いろいろあったけど、いいオーダーが組めた」の発言はこのあたりも大きかったのだろう。とにかく流れが青学大に傾きつつあった。

4位東洋松山・國學辻原選手も追走、早大ら突き放す
 3位城西山中選手を挟んで、4位争いが激しい。東洋松山選手が、ある程度好ペースをキープ。箱根1週間前の異例の記録会参戦も、余裕をもって1万m28分40秒台で走れていました。2区は後輩に譲ったものの、4区でさらに追い上げていくのは、本当に東洋大としては作戦が的中している。

 これに食らいついているのが、國學院大のルーキー辻原選手。1秒差を追いついた形なので、青学佐藤選手に次いで区間2位のタイムでここまで走破。実は、アップダウンのある4区適正があるということで、順調なら4年間4区起用したいくらいの選手らしく、このあとも注目だった。

 これに付けなかったのは早大と日大。早大石塚選手は、走力的に前2人を上回るくらいだが、秋シーズンから不調、特にここのところ上手く地面をけれていない感覚があるらしいが…。二宮の地点で区間14位、前と50秒も差が広がったのはちょっと心配か。そこから日大久保選手はさらに50秒後方。この4区では走力的に高い方ではないが、ここまで区間最下位。抑えているのかどうかだった。

中大湯浅選手でようやく追い上げ開始!
 8位創価野沢選手に詰め寄るのが、帝京末次選手。帝京大らしく4年間かけて総合力をつけてきた選手だが、26分03秒の区間5位。長い距離は得意なだけにこの後も楽しみだった。後ろシード権争いは、10位東海野島、11位法大小泉選手、12位大東西代選手。この後ろ、注目ルーキー順大吉岡選手が、定点間9位。ここから追い上げられるか注目だった。

 14位争いが激しくなっていて、さすがに追い上げ始めた中大湯浅選手が18位から一気に14位にまで浮上。今の中央大で一番高い総合力を誇る選手ではあるが、胸をなでおろす走りだった。とはいえ、エントリーメンバー中16人中14人が熱発、数少ない一人目の好調選手ではあったが…。

 あとは実力的にこれに食いついた国士西田選手が健闘で区間7位のタイム併走の山学和田選手もルーキーと考えたらここまでは食いついた。後方、立大中山・中学黒岩選手らもまだタイム差はついていない。点々と続いている中、下位の争いから脱するチームが他にあるかは注目だった。

定点間分析②:二宮~酒匂橋

レース展開

11km青学佐藤選手31分42秒
原監督「11月下旬で佐藤選手が走れないかもしれない。直前で8割程だった」

13km:2位駒大山川選手が、脚を触る仕草。ちょっと心配な状況、雨脚も強まっている。
14km:3位城西山中選手区間上位、東洋松山・國學辻原選手が後方少しずつ詰めてくる

15.2km酒匂橋(定点間6.3km)
区間記録:99回ヴィンセント(東国)18分09秒<42分59秒>
日本人記録:96回吉田(青学)18分08秒<43分30秒>

1位佐藤(青学)18分28秒<1>44分00秒①
9位山川(駒大)18分49秒<7>44分58秒②1:02
10位山中(城西)18分51秒<6>44分56秒③3:35
4位辻原(國學)18分36秒<2>44分13秒④3:39
4位松山(東洋)18分36秒<3>44分14秒④3:39
7位石塚(早大)18分46秒<12>45分06秒⑥4:38
14位末次(帝京)18分55秒<8>44分58秒⑦6:10
17位野沢(創価)19分00秒<16>45分15秒⑦6:10
23位久保(日大)20分02秒<23>47分20秒⑨6:44
13位野島(東海)18分53秒<16>45分15秒⑩6:53
10位小泉(法大)18分51秒<14>45分08秒⑪7:20
17位西代(大東)19分00秒<18>45分39秒⑫7:42
12位吉岡(順大)18分52秒<11>45分03秒⑬8:10
2位湯浅(中大)18分34秒<4>44分27秒⑭8:24
15位西田(国士)18分56秒<9>45分02秒⑮8:48
15位和田(山学)18分56秒<17>45分20秒⑮8:48
6位中山(立大)18分37秒<5>44分50秒⑮8:48
8位黒岩(中学)18分48秒<13>45分07秒⑱9:10
3位東泉(駿河)18分35秒<9>45分02秒⑲9:29
19位宮本(神大)19分13秒<19>45分45秒⑳9:37
20位原田(農大)19分15秒<20>45分58秒㉑9:45
22位森下(明大)19分38秒<21>46分06秒㉒10:57
21位大森(日体)19分17秒<22>46分14秒㉓12:58

1位青学2位駒大の差が1分以上に!
 雨が降りしきる中、青学佐藤選手がトップを突っ走る。区間記録のペースからはさすがに遅れてきているものの、もともと世代トップレベルの選手。調子が上がってくればやはり強い。駒大山川選手は、雨の影響か焦りか、股関節痛を再発。足を叩く場面もあった。両者の差、15.2km酒匂橋で1分02秒差に広がった。

 どちらも全日本駅伝後色々あった感じだが、やはり青学大1区2区3区の健闘も大きいだろう。1区荒巻選手が先頭駒大に食らいついたうえで35秒差で繋いで、2区黒田3区太田選手にスイッチが入り、まさかの先頭中継。佐藤選手も勢いづいた。

 逆に駒大は、1区2区3区3本柱を並べて、ある程度走ったにも関わらず3区で首位を明け渡してしまい、本調子でなかった山川選手の走りにも影響が出てしまった。駒大はトラックランナーが多い中、青学大はマラソンを見据えるところも多い。そういう差もあるとはいえ、青学大の強さに驚くしかないというというところだ。

駿河台大東泉選手が定点間3位好走!中大・立大ら後続が追い上げる
 このあたり、10位前後のチームがそれほど定点間の成績があまりあがっておらず、むしろ後方追い上げるチームに勢いが出てきていた。中大湯浅選手はさすがの実力者の走り、国士山学を突き放して、この定点間2位の走り。前は順大吉岡選手らも見え始めている状況、とにかくまずシード権まで捲りたいところだ。

 そして、びっくりは駿河台大2年東泉選手が定点間3位!駿河台大期待のスピードランナーだったが、襷をもらった位置は21位。後方に同じ2年明大森下選手が控えていたので、順位が下がる可能性もあると思いきや、神大宮本・農大原田選手らを交わして、19位に浮上。

 その前、立大中山選手も定点6位・中学黒岩選手も定点8位の好タイムで走っているので、中々縮まってはいないが、もう一つ浮上あるかどうか。逆にもう一人追い上げが期待された明大森下選手がここまで区間21位。中盤当たりから寒さを感じたそうですが、22位のまま前と差が開いてしまった。

定点間分析③:酒匂橋~小田原中継所

レース展開

4区17.5km浜町3丁目付近
①佐藤(青学)
②山川(駒大)1:12
③山中(城西)3:31
④松山(東洋)辻原(國學)3:43
⑥石塚(早大)4:48
⑦末次(帝京)6:18
⑧野沢(創価)6:20
⑨野島(東海)7:05
⑩久保(日大)7:21
⑪小泉(法大)7:28
⑫西代(大東)8:00
⑬吉岡(順大)8:16
⑭湯浅(中大)8:27
⑮中山(立大)和田(山学)8:58
⑰西田(国士)9:00
⑱黒岩(中学)9:17
⑲東泉(駿河)9:36
⑳原田(農大)10:00
㉑宮本(神大)10:02
㉒森下(明大)11:39
㉓大森(日体)13:18
大東真名子監督「後から後悔するぞ!」
駿河徳本監督「動きはいいから、その動きしっかり守っていけ!」

参照動画

18km付近小田原本町(声掛け)

参照動画

藤田監督「少しでも詰めて、少しでも詰めて!コース最短いって!
腕を振って!ピッチ落とさない!攻める攻める!最後まであきらめないぞ!」

城西櫛部監督「あと3㎞!区間4番~5番頑張ってる 後ろとは開いた
ピッチピッチ!いい走りをしているよ」

東洋酒井監督「区間賞争い14秒負けてるから、
あと3㎞しかないから、1㎞で5秒詰めないと追いつかないぞ!」

早大花田監督「気持ち切り替えて、動き替えて 少しリラックスしながら…そうそう!
後ろとの差も開いた、区間順位も8位に上がってきた ここからあげれば目標通りいけるよ」

帝京中野監督「もう9分しかないんだぞ、お前の箱根駅伝 思い切って楽しめ!腕腕腕!動いた動いた
之が楽しむというのだ 箱根を楽しむっていうのはこういうことだ!」

東海両角監督「2秒遅くなると区間順位二けたに落ちちゃうから うごかしていくよ あと2.5km!」

日大新監督「粘れ粘れ久保!○○勝たな!」

大東真名子監督「ラストは我慢比べ!どの選手も、強い選手も、ラストは我慢比べ!最後負けない!」

中大藤原監督「いい形で来てる その前も見えてくるからね そうそう絞っていく
お前のこの後の1秒の頑張りが大事だ」

中学川崎監督「ここで追いつかなきゃ、腕を前で早く!」

駿河徳本監督「この2㎞2分50秒~55秒!最後の1㎞2分40秒でいったら、区間5番いけるぞ!
リズムよくいくぞ!動き替えるなよ!」

神大大後監督「あと1秒でもいいから詰めるぞ!頑張っていこう!」

20km:青学佐藤選手足を叩くが残り1㎞
原監督「4年間の思いを込めて!2位は1分40秒開いた!」

藤田監督「あきらめるな、絶対にあきらめないぞ!」
残り1㎞で1分23秒差

櫛部監督「唯翔1秒でも早く渡そう」
4位東洋大を引き離す

20.9km小田原中継所(定点間5.7㎞)
区間記録:99回ヴィンセント(東国)17分01秒<60分00秒>
日本人記録:96回吉田(青学)17分00秒<60分30秒>

1位佐藤(青学)17分10秒<1>61分10秒①
7位山川(駒大)17分34秒<6>62分32秒②1:26
1位山中(城西)17分10秒<5>62分06秒③3:35
4位松山(東洋)17分23秒<2>61分37秒④3:52
12位辻原(國學)17分46秒<4>61分59秒⑤4:15
11位石塚(早大)17分44秒<13>62分50秒⑥5:12
8位末次(帝京)17分37秒<9>62分35秒⑦6:37
14位野沢(創価)17分49秒<15>63分03秒⑧6:49
14位野島(東海)17分49秒<16>63分04秒⑨7:32
9位小泉(法大)17分40秒<12>62分48秒⑩7:50
6位吉岡(順大)17分30秒<8>62分33秒⑪8:30
21位久保(日大)18分56秒<23>66分16秒⑫8:30
3位湯浅(中大)17分17秒<3>61分44秒⑬8:31
18位西代(大東)18分00秒<18>63分39秒⑭8:32
10位西田(国士)17分43秒<10>62分45秒⑮9:21
13位和田(山学)17分47秒<17>63分07秒⑯9:25
5位黒岩(中学)17分25秒<6>62分32秒⑰9:25
17位中山(立大)17分55秒<10>62分45秒⑱9:33
16位東泉(駿河)17分50秒<14>62分52秒⑲10:09
19位原田(農大)18分06秒<19>63分54秒⑳10:41
22位宮本(神大)19分09秒<21>64分54秒㉑11:36
23位森下(明大)19分40秒<22>65分46秒㉒13:27
19位大森(日体)18分06秒<20>64分20秒㉓13:54

青学佐藤選手だけでなく、城西山中選手も定点間トップ!
 青学佐藤選手がそのまま先頭を突っ走った。20km地点で脚を叩く仕草があったものの、もうすでに残り1㎞弱。”4年間の思いを込めて”の激を受けて、最後までペースは衰えなかった。区間タイム61分10秒は堂々の区間賞だった。

 2位駒大山川選手は、脚に痛みを伴いながらも、”絶対に諦めるないぞ!”の激を受けての襷リレー。区間6位62分32秒で、トップとの差は1分26秒に。ともに5区山登りは、2年ぶり出走の2人だが、実績は青学大の方が僅かに上。青学大が有利か。

 なお、ずっと定点間は青学佐藤選手がトップでしたが、酒匂橋以降で並ぶ走りをした選手がいました。3位を走行していた城西山中選手が、酒匂橋以降物凄いスパート!一時は4位争い東洋松山・國學辻原選手が4秒差に迫っていましたが、定点間トップの走りで再度突き放す走り!上り坂はあまり得意ではない山中選手ですが、ここは4年生の意地か。5区山登りタイトルホルダーに、勢いづく中継だった。

 さらに、4位東洋松山選手も無事好走。終盤に國學院大を突き放し、前の城西大を懸命に追って区間2位61分37秒の好タイム。上位を確実にして、山登りの走り次第では、目標の総合3位を十分圏内に据える位置だ。個人的にも、最後の箱根を飾れてほっとするところだった。

 國學辻原選手は最後に苦しくなったが、ルーキーながら61分59秒は、先輩の中西大選手並ぶほどだ。國學院大も12月10日前後にインフルエンザにかかる選手が続出して、若手中心のオーダーになってしまったが、ルーキーが強かった。後ろ、1分開いたが、早大石塚選手が一定のペースでは走り切り何とか62分台。6位で山登りに入った。

順大吉岡・中大湯浅選手がシード権まで40秒差に!
 7位以降はむしろ混戦となった。序盤突っ込んだ帝京末次選手が、最後も粘って区間9位の走りで7位に浮上。途中ずっと一緒だった創価野沢選手が8位、故障明けギリギリ間に合った法大小泉選手が、2つ順位を上げて総合10位。ちょうど、ボーダーラインに浮上してきた。

 そこから40秒後、11位から14位のチームがほぼ同時にやってきた。中大湯浅選手が激しく追い上げ、順大吉岡選手と併走。これに前から落ちてきた日大久保・大東西代選手も加わっての争いだった。最後は、スピード抜群の順大吉岡選手が僅差の11位、吉岡選手はようやく三大駅伝区間一桁の8位。とはいえ、もっと走れる選手だ。

 湯浅選手は、後方追い上げながら、61分44秒の区間3位とさすがの走り。シード権争いに近いところまで上がってきたので、この時点ではここから乗っていけるのではと思われた。ここで波に乗れなかった日大と大東大は、大東大が山は2年連続で走る主力選手。ここからが楽しみだった。

 山と言えば、途中まで中大についていた国士大の位置も気になったが、そこから約50秒差で西田選手が15位で中継。遅れた後も、区間10位と粘りを見せていた。小田原本町で、山学和田・立大中山選手に後れを取りかけていたが、巻き返しての走り。ここも3年連続山登りの選手へ流れを作ってのリレーとなった。

父親から給水を受けた中学黒岩選手が定点間5位!
 その後ろ、山学和田選手が、区間17位ながらも63分07秒とまずまずのタイムで中継するところ、猛然とした勢いで追いついたのが中学大黒岩選手。酒匂橋で父親から給水を受けて話題になりました。

 父親も中央学院大で、川崎監督の指導の下、箱根駅伝を目指しましたが、残念ながらメンバー入りを果たせず。息子にその夢を託していましたが、川崎監督からまさかの給水指名を受けて、30mほどの箱根路出走となっていました。

 その給水を受けた黒岩勇禅選手もそこからペースアップ。酒匂橋以降では定点間5位相当の好走!もともと山登り候補にも挙がっていましたが、それでも素晴らしい走り。立大中山選手を捉えて17位浮上。全体でも62分32秒の区間6位で、まだこのあたりまではシード権争いに絡みそうな雰囲気だった。

 その後、19位先ほど定点早かった東泉選手が19位、少しずつ順位を落とした東農大原田選手が20位、21位神大宮本選手と22位明大森下選手は、酒匂橋以降かなり時計もかかっていて明らかに本調子でなかった形。23位日体大森選手は、何とか前と30秒差まで詰めてきました。

 青学が抜けて縦長になりつつある中、3位付近や、シード権より少し後ろが僅差。山で大きく順位が動きそうな気配がありました。