【国士舘大学】第100回箱根駅伝2024へ~新入生情報や戦力分析&持ちタイムなど!

 新年度ももう前半戦が終了しました。各大学ある程度の収穫と課題があったのではないでしょうか。当サイトでも、大学長距離各チームの2023年度のメンバーの紹介と実績、簡単な戦力分析を行いたいと思います。もちろん、新入生も紹介していきます。

続いて、
7年ぶりの全日本駅伝出場、箱根駅伝本戦で戦うステップアップとなるか!国士舘大学です。

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【国士舘大学】第100回箱根駅伝2024へ~新入生情報や戦力分析&持ちタイムなど!

 耐え抜いたといった方が良いだろうか。前年度の国士舘大は、決して戦力的には、高いとは言えなかった。その中で、全日本予選は出場ボーダーが見える位置で戦い抜き、箱根予選は、10枠目最後の椅子を勝ち取った。

 箱根本戦は、総合19位となったが、カマウ選手など序盤の区間で健闘、山登りでも山本雷選手が奮闘しました。復路は、苦しい場面が多くも、経験者が多くなりました。

 そして、今年の春は、久々のサプライズ。なんと7年ぶりに、全日本駅伝の切符を手にしたのです。確かに、昨年も健闘していて、その時より総合力は上がっていましたが…

 箱根駅伝本戦は、7年連続出場中ですが、全て予選から。前々回に15位が最高であとは、18位から20位と本戦では戦えていません。とはいえ、今回は上昇気流の最中ともいえる全日本予選通過、戦力をまとめ直しましょう。

新チーム各学年戦力分析

※持ちタイムは8月1日地点
※関東ICは1部

4年生主力選手について

山本龍神④29分00秒14/14分03秒05≪23全予3組13位、関東IC1万、箱3区20位、22予108位、箱8区14位、21:予175位、箱1区18位、20:予77位≫
中西真大④29分26秒57/14分16秒40≪21予215位、20予108位≫
山本雷我④29分35秒97/14分30秒75≪23箱5区11位、22予117位、箱5区13位≫
佐藤悠貴也④29分43秒34/14分35秒55≪22関東IChalf≫
野中創太④29分49秒79/14分36秒34
安田快聖④29分51秒11/14分39秒92
福岡亮宏④29分53秒61/14分23秒85
安達京摩④29分57秒02/14分15秒32≪23日本IC3障7位、関東IC3障5位≫
遠入 剛④30分02秒27/14分14秒44≪22全予2組26位≫
落合倭和④30分06秒08/14分37秒69

 4年生の世代は、W山本選手が有名になりますね。まず入学時から期待されていた山本龍選手は、3年連続箱根駅伝に出場。国士大が苦手とする1区や3区あたりを担って、懸命にタスキを繋げています。今季はベストこそ更新していませんが、主要大会で戦っています。全日予選は、3組13位と終盤の争いまでしっかり戦ってのゴール。箱根予選でもチームを引っ張る走りとなるか。

 もう一人の山本雷選手は、山登りを2年連続になっています。区間13位と11位と戦っていて、このあたりは国士大のストロングポイントになってきています。昨年は、平地の箱根予選でも117位と通過に貢献。トラックシーズンは、あまり姿を見せませんでしたが、秋以降は山本雷選手のシーズンだろう。

 この他では、たたき上げの選手も増えてきますかね、。4月に1万m29分51秒のベストを出した安田選手、同じく5千で14分23秒のベストを出した福岡選手、関東ICハーフに選出されている佐藤選手ら。箱根予選の経験はありませんが、確実に走力を伸ばしています。彼らの夏合宿後の伸びは大事ですね。

 また、下級生時に活躍した選手の復活も気になります。1年時から1万m29分台をマークしていた中西選手は、条件がそれほど良くなかった7月の記録会で1万m30分18秒。最後の年でもう一度主力となるか。高校時代の実力者遠入選手も気になりますし、3障で日本IC7位入賞の安達選手のその後の動きも気になります。下級生も元気ですが、4年生の最後の伸びも気になります。

3年生主力選手について

P.カマウ③28分19秒48/13分50秒70≪23全予4組5位、関東IChalf6位、箱2区9位、22予22位、全予4組3位≫
中島弘太③29分14秒04/13分57秒29≪23全予4組21位、関東IC5千21位、箱6区19位、22全予2組13位、関東IC1500m≫
齋藤正剛③29分28秒26/14分19秒16
鈴木伸弥③29分28秒59/14分28秒62≪23箱8区15位、22予200位≫
松井遼太③29分33秒14/14分19秒02≪21予355位≫
渡辺大喜③29分33秒22/14分35秒60≪22予163位≫
西田大智③29分33秒44/14分15秒20≪23全予2組16位、箱7区19位、22予116位≫
生田目淳③29分36秒33/14分35秒67≪23関東IChalf≫
美谷佳輝③29分41秒92/14分27秒21
正木 楓③29分47秒83/14分31秒39
小林瑠偉③29分52秒85/14分22秒56≪23全予1組31位≫
影山裕己③29分54秒44/14分23秒70
熊谷 澪③29分56秒22/14分28秒67
川田敏暉③29分56秒43/14分39秒13
繁永永遠③29分59秒58/14分38秒93

 エース格がいる世代は、3年になってきますね。留学生カマウ選手は、各主要大会で安定して上位でまとめていますね。特に全日本予選には相性が良くて、昨年は最終組で3位、レベルが上がった今年は組5位と大きくチームの順位を引き上げています。箱根予選は、前回22位にとどまりましたが、今回は、一桁順位でさらにチームに貯金をもたらすと思われます。

 また日本人でキーになると言われているのが中島選手。5千m13分台を持つなど、国士大屈指のスピードランナー。今年の箱根も6区山下りを走り、一つ経験を積んでいます。全日本予選は、最終組を担い他校のエース格相手に粘って21位と通過に大きく貢献。ロードも学生ハーフで65分少しで走れるようになっています。この調子なら、ロードでも貯金できる存在になりそう。

 このほか、今年の箱根を走ったメンバーが伸びてきていますね。7区を走った西田選手が、全日予選2組を走り16位とまとめています。昨年箱根予選で116位でしたし、今年は二けた順位か。箱根8区を走った鈴木選手は学生ハーフで64分を切ってチームトップ。前回の箱根予選200位から大きく伸ばしそうな勢いだ。

 このほか、主要大会の経験者も増えてきた。一昨年の箱根予選を経験した松井選手は、今年5千m14分19秒ベストとと伸びてきていますし、昨年の箱根予選を走り163位の渡辺選手は、学生ハーフで64分少しとまずまず。また、関東ICハーフには生天目選手が出場、全日本予選には小林選手が出場した。小林選手は、Bチームから上がってきた選手ということで、チームとしても出走メンバーに入った意義は大きかったそう。

 これに、持ちタイムはほぼ追いついている選手では、齋藤選手に、美谷選手、正木選手と、多くのランナーが育ってきていますね。添田監督が、中間層が厚くなってきたと言われていますが、この世代の層の厚さもあると思っています。特に箱根予選、毎年確実に決めてくる集団走のレベル、間違いなく過去最高になりそうです。

2年生主力選手について

生駒直幸②29分03秒85/14分10秒59≪23全予1組17位、22関東IC5千m≫
川勝悠雅②29分21秒46/14分20秒52≪23全予3組26位、関東IChalf、箱10区17位、22予106位≫
瀬川翔誠②29分33秒37/14分23秒13≪22予259位≫
富岡晃世②29分40秒87/14分15秒98≪23全予2組15位、関東IC5千、22関東IC1500m≫
岩下翔哉②29分44秒49/13分55秒47≪22全予3組27位、関東IC5千m≫
勝部愛大②29分46秒60/14分19秒03≪23関東IC1500m≫
大森由翔②29分48秒07/14分34秒36
水野龍吾②29分48秒93/14分25秒41
竹前光哉②29分52秒38/14分23秒37
横田星那②30分06秒17/14分24秒57
笹井耕汰②30分07秒21/14分27秒29
九嶋惠帆②30分07秒67/14分35秒44

 エース候補が多くいる世代ですね。全日本予選に、3人もの選手が走っていて、通過にはこの世代の頑張りも大きかったですね。1組17位でまとめた生駒選手が、その後大きく飛躍していて、7月に1万m29分03秒の大幅ベスト!このまま一気にエース格に上っていきそうな勢いだ。

 3組に抜擢されていた川勝選手は、今年の箱根でアンカーを担っていた選手。3組は少しレベルが高かったものの、前との差を最小限に繋げていました。夏を超えてもう一つレベルが上がるか。2組15位の富岡選手も、トラックだけでなくロードに期待だ。

 また、一番期待されている岩下選手が、中々調子が上がらないものの、7月の記録会では試合に出ていますね。5千m13分55秒のスピードがある選手、状態が上がれば、一気にエース候補の選手だ。他にも、今年の箱根6区にエントリーしていた勝部選手に、1万m29分33秒マークの瀬川選手らと、成長が早い選手多いですね。

 他にも春のトラックシーズンで、1万m29分台をマークしている水野・竹前選手らも飛躍候補として上がってきています。全体的に少しずつですが、高速化に対応してきていると思いますね。留学生以外の往路候補に毎年悩んでいましたが、この世代が解決していくか??

新入生情報~5000m持ちタイムと全国大会成績も!

※自己ベストは4月1日の時点です。

N.サイモン①13分56秒00
榎本蒼空①14分19秒40
山中寿世夢①14分24秒78
江上天晴①14分26秒69≪23高6区14位、22IH3障7位≫
森本健斗①14分28秒49
5000m上位5名平均:⑲国士14分19秒0
八巻琉翔①14分29秒89
渡辺健太①14分36秒74
田辺真咲①14分37秒97≪23全5区31位≫
松下永明①14分38秒20
浦出虎之介①14分38秒85
石田蒼波①14分40秒38
長峯良祐①14分40秒84
岡崎 滉①14分43秒03
峰尾翔虎①14分44秒80
仙石 旭①14分45秒89
中村瑛治①14分46秒60
小野悠馬①14分47秒16
眞弓大生①14分47秒52
上野駿太郎①14分48秒57
渡邊琉翔①14分49秒32
凪恒之介①14分49秒93
前田涼太①14分51秒93≪22高校5区24位≫
間中尚貴①14分52秒54
萩原一帆①14分52秒87
城 陽太①14分58秒40
佐々木一哲①14分59秒50≪22高校4区46位≫
佐藤佑紀①14分59秒86
小田祥夢①15分06秒58
浅沼一那①15分09秒17
中堀遥斗①15分26秒48
滝川響兜①15分28秒46
井浦光太①15分30秒46
鶴谷勇人①15分40秒59
横田陽哉①15分45秒85

 あまり話題に挙がっていませんが、新留学生を迎えているのですよね。5千m13分56秒の自己ベストを持つサイモン選手です。一度記録会に出ましたが、5千m15分を切る程度くらいでしたので、覚醒には少し時間かかるかな??しばらくはカマウ選手への期待も膨らみそうか。

 日本人で一番実績あるのは江上選手ということになりますかね。IH3障7位に入っていて、ロードも駅伝で6区14位の成績があります。7月に1万m挑戦は31分12秒かかりましたが、暑い時期に走ったことが、今後につながるでしょうか。

 その他、5千m14分20秒台・30秒台の選手中心ですかね。一番持ちタイムの高井榎本選手は、4月に3千m8分24秒記録。他、山中・森本選手らも5千m14分30秒台、田辺選手らもコンスタントに試合に出ていますね。国士大はじっくり育成することが多いですが、最近は1万mの記録も伸びてきています。夏を超えてから、最初に伸びるのはだれか注目ですね。

【国士舘大学まとめ!】箱根駅伝2024へ向けて

・W山本選手が引っ張る4年生
・カマウ&中島選手ら、選手層豊富な3年生
・生駒川勝選手らエース候補が多い2年生

 全日本予選通過にびっくりしましたが、改めて戦力を見てみると、やはりあがってきていますね。1万m29分台半ばくらいまでのベストを伸ばした選手は多くなっていましたし、選手層は確実に厚くなっています。

 4年生は箱根往路も担っている山本龍選手に、山登り2年連続好走している山本雷選手の、W山本選手が引っ張っています。山本龍選手はトラックでチームトップレベルで、全日予選3組で他校のエースとも戦っていますね。

 3年生は、留学生エースのカマウ選手が目立っていましたが、トラックでエースとなってきた中島選手を初め選手層豊富。箱根尾は知った西田・鈴木選手に、学生ハーフ好走している渡辺選手ら選手層豊富。小林選手のようにBチームから全日予選に出場した選手もいます。

 2年生は、記録が一気に伸びていますね。1万m29分03秒マークの生駒選手の他、川勝・富岡選手と全日予選に出走し、通過に貢献。他にも岩下選手ら有力選手が控えていて、まだ上がり目があります。ルーキーは、新留学生が秋から出てくるかですね。

 国士大の箱根予選と言えば、留学生の稼ぎと、そのほかは集団走でしたが、何人かの日本人選手は、今までとは上のレベルでの走りをしてもいいのではないか、そんな感じもします。国士大箱根予選上位通過もありそうな気がしてきます。


hakonankit

箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。