関東インカレが終わり、
駅伝ファンは、徐々に全日本駅伝予選モードになってきましたね。
・2022年1月1日~2023年6月2日の、10000m8名平均の上位20校が予選に参加可能
・シード校(駒澤大・國学院大・青山学院大・順天堂大・創価大・早稲田大・中央大・東洋大)は除く
となっています。
まだもう少し記録会はありますが、20位と21位に少し差があるので、現時点での上位20校で、関東インカレなどを踏まえた展望を行います。
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関東インカレ大学別結果はこちら
https://hakonankit-fd.com/article/post-21193.html
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※1万mタイムは、有効期限内の上位8名+α、必ずしも今の調子ではありません。
昨年は、アクシデントもあって、不通過となった法政大。その後は、当時の故障者が戻ってきて、箱根駅伝では終盤まで表彰台を狙う争いをして総合7位。高いチーム力を見せました。しっかり、全日本予選を通過して、三大駅伝に出場したいところ。
チームのエースは4年松永選手。関東IC1万m28分31秒好タイムで、5位入賞。いざとなったときの、抜群に切れるラストスパートも持っています。まずは彼が走るだろう最終組に、いい位置で渡したい。
それまでが、少し気がかりで、関東ICでは、武田選手が5千mにエントリーしながら欠場。長い距離に強い小泉・高須賀選手はエントリーしていませんでしたね。最悪、このあたりをカバーして戦っていくことになります。
箱根8区区間賞、関東IC1万mに出場して29分半ばで走っている宗像選手に、ハーフマラソンに出場している稲毛・細迫選手が手堅く走っていく。前回失速してしまった緒方選手も、リベンジの機会はあるかもしれません。あとは、三原選手ら新戦力もポイントになるかも?
箱根駅伝でシード権を獲得、そのメンバーが全員残り、さらに関東IC2部では大量に得点を獲得し、1部昇格を決めている城西大。駅伝も加点していましたね。5千m1万mとも2冠のキムタイ選手が勿論エース。全日本予選最終組もメンバーが被ると思いますが、順位だけでなくタイムも求めたい。
日本人も充実で、キムタイ選手とともに、1万m28分台で走り切った4年山本・2年齋藤選手も、最終組で戦っていける選手。これに、ハーフマラソン4位入賞の平林選手に、5千m決勝進出の山中選手ら主力選手はかなり厚い方。
他にも、ハーフ13位の桜井選手や、今季1万m29分10秒台を出している中田選手、3障で入賞している小早川選手も1万m30分を切るタイムを出しています。関東ICエントリーなかった野村選手が間に合えば通過が見えてきそうです。
ここにきて、チーム全体が復調傾向の東国大。新たに迎えた留学生ランナーはエティーリ選手ら、非常に強力。いきなり、27分一桁の日本大学記録は唖然とするしかないほど…、関東ICはエントリーしませんでしたが、全日本予選は走るかな?
日本人ランナーも徐々に活気づいています。4年生で安定感のある村松選手に、高校時代から1万m28分台を出していた2年森選手が復活して、関東ICはタイムレース1組ながらともに28分台をマーク。十分全日本予選上位組で戦える力を持ちます。
また、直近の記録会では、復調してきた佐藤選手、箱根7区の3年山岸選手も、状態が上がってきていますね。ハーフマラソンでも楠木選手ら調子が上がっています。こにれ関東IC1500m出場の松尾選手ら有力ルーキーも控えています。あとは、エース白井選手の状態が上がってくると、盤石の体制になってきそう。
久々に予選会に回ることになった明治大も、勿論有力候補になってきます。4年生エース児玉選手が、箱根前から姿を見せていませんが、選手層は非常に分厚いです。箱根駅伝で活躍した4年杉選手と2年森下選手が、エース格に成長。十分最終組を任せられる力があります。関東ICでもおおむね好調でした。
その関東ICでは、1万mで3年尾崎・溝上選手が29分10秒台で走った2人も上位組で走れる力がついている感じ。また、5千mで出場して14分12秒のルーキー綾選手も、4月に1万m経験済み。距離は問題ないだろう。
選手層は、かなり厚い方ではありますが、これに箱根5区を走っている吉川選手に、1万m28分台をマークしている堀・曳田選手らが調子を上げてくることができれば、十分上位通過があるはずです。
昨年予選落ちしましたが、そこからぐっと戦力を上げてきている帝京大。エース格の4年西脇・小野選手が、関東IC1万mで28分台をマーク。十分に全日本予選最終組で戦える感じがしますね。
これに同じく往路を走った小林選手が、ハーフマラソンで8位入賞。高いレベルで安定しつつあるか。他、エース格候補に、箱根を走っている柴戸・山中・福田選手も関東IC出場し走れる状態。3障で決勝に進んでいる林選手も、1万m29分07秒がベスト。1万mも臨戦態勢だ。
また、帝京大有力ルーキー楠岡選手は、関東ICは欠場しているものの、やはり気になる選手。出走できるなら、とても楽しみなのは変わりない。他にも前回活躍の末次選手や、尾崎選手ら若手も台頭。逆襲は全日本予選から見れるかもしれません。
J.ムトゥク②27分50秒54
北村惇生④28分41秒90
村上大樹③29分10秒00
髙木翔瑛④29分12秒65
島津裕太④29分22秒20
大西 陸③29分32秒51
砂川大河③29分35秒83
土器屋快都③29分37秒63
品田滉人②29分38秒02
髙田尚暉③29分40秒12
B.キピエゴン①27分51秒65
山学大も捲土重来を期すチャンス。留学生は、ムトゥク・キビエゴン選手ともに、4月に1万m27分台をマーク。ムトゥク選手は1万m優勝し、連戦の5千mも6位。キビエゴン選手はハーフマラソンで優勝。どちらが出ても、大きな貯金ができるだろう。
そのほかの選手がどこまで状態を上げることができるか。前年台頭し1万m28分台の北村選手や、箱根主将区間を走っている村上・髙木選手は、関東ICでは他校主力相手にもう少しの成績でした。
また、1500mで結果を出した髙田選手、直近試合復帰している新本・砂川選手らが、ここに合わせることができれば心強い。仕上げ次第でボーダー以上に来れるか。
一気に評価が急上昇している東海大。持ちタイムが高い選手は、元々多いですが、主要大会で結果を出している選手がどんどん増えてきています。エース4年石原選手は高い安定感。5千mでしっかり2位表彰台。もっと留学生が増えるだろう予選4組での走りが、個人としても楽しみな選手。
これに関東IC1万mでは花岡選手が見事な走り。他校留学生についていき、全体2位の28分15秒ナイスパフォーマンス!一気に柱が増えた形だ。梶谷選手も、一時の勢いが戻ってきた28分37秒、これなら十分に走れそうだ。
ハーフマラソンでは、箱根往路を走っている越選手に、前回の経験者の入田選手がかなり調子を上げてきて、64分台。タフな条件は大丈夫な選手なので、彼らも戦力。上位と勝負しに行った竹割選手も、状態が上がればもちろん戦力。
さらに5千m驚きの7位入賞の五十嵐選手も、ちょっと注目の存在に。ルーキーながら早くも長い距離に安定している南坂選手も、万全ならどこかの組で力になるか。エースも復活し、トップ通過候補の一つに上がりそうだ。
大東大は、昨年関東ICは、3障の佐竹選手以外はエントリーせず、全日本予選に一点集中。見事に出場を決めましたが、今年は佐竹選手以外にも、一部主力選手が出場しました。
4年生エース久保田選手以外に、3年西川・2年入濱選手も5千mに参加し、3人とも14分一桁。西川選手は9位と、入賞に迫っていますね。ある程度、他校のエース選手と戦える状態にあったと言えます。
このほか、復調した3年ワンジル選手に、5月に5千m13分台をマークした3年大谷選手、4年生残っている倉田選手も非常に調子が上がっている形。その5月で序盤の組だった菊地選手の状態がもう少し上向いてくると、2年連続通過が見えてくると思います。
日体大はも、ぐっと勢いが増してきているところですね。エースは2年山崎選手ですが、関東IC1万mでは4年大森・2年二村選手も29分20秒台でまとめてきているので、全日本予選では彼らも十分戦力になるでしょうか。5千mで上位に挑戦した、4年漆畑選手も今季好調。このあたりが終盤の組での出走予想か。
また、ハーフマラソンでW入賞びっくりさせた浦上・山口選手も勿論、楽しみな選手。浦上選手は1万mも29分15秒のベストを持っていますね。あとは、若手から2年平島選手、3000m障害を走った分須・富永選手は、1万m以上でも好走経験があります。1万mへの以降が間に合えば、以前のように、予選で粘り強い日体大が返ってきます。
初出場を目指している立教大も、今年こそと合わせているはず。エース國安選手は、関東ICエントリーしませんでしたが、他レベルの高い記録会で各種好走。今年こそ、他校のエースと勝負することができそうです。
そのほかの選手がどこまで仕上げられるか。関東ICは全体的に入賞まであと一歩が多かったですかね。その中で、2年馬場選手が、1万m1組で28分台。予選最終組の候補に名乗りを上げました。
これに2年連続5千m決勝の関口・林選手に、一緒に決勝進んだ吉屋選手、1万mで馬場選手とともに走った安藤・山本選手も29分台ではまとめていて、出走候補に。関東IC上位者がいないのが気がかりですが、戦力は整ってきていますね。
昨年は、出場争いに絡んだ国士舘大。最終組を担うとみられているカマウ選手と山本選手が、関東ICではもう少し。カマウ選手はハーフ6位、山本選手は1万mで30分を少し切った形。彼らの調子が上がってくるとちょっと面白くなってくる。
トラックが得意な中島選手は、1万m29分18秒まで伸ばすなど成長途上、また現2年で唯一箱根を走っている川勝選手は、今季29分21秒を出すなど好調だ。展開次第では十分3組を任せられる。
国士大自体、部員数が多い方ですが、昨年から今年春にかけて1万m29分30秒~40秒台で走り切っているランナーがずらりと並んでいる。昨年出している瀬川・西江田選手や、今季出した生天目・富岡選手ら調子のいい選手、また故障上がりも実力者の岩下選手らが入ってくると、ボーダーに近づけられるか。
専修大は、基本的にロードを中心に鍛えているので、全日本予選は苦手なのですが、昨年末~今年春にかけて、1万mでも記録ラッシュに沸いたのですよね。なので、万全ならちょっと面白いチームになってます。
万全ならと書いたのは、日本人エース木村選手が箱根前の怪我から中々復帰できていないから。彼がいると心強いですが…。その代わり、エースダンカン選手は、徐々に安定感が出てきて、また関東IC1万m1組では田島選手が28分台をマーク!彼らでまず対応していくか。
他では、復調途上の主力水谷選手や、箱根を2度走っている中山選手、成長途上の2年新井・手塚・福田選手らが出走候補になるか。少しでも、トラックでの手応えを力に変えていれば。
前回予選トップ通過を果たしている神奈川大。今年も通過有力候補に挙がってくるのは間違いない。4年生エースとなった小林篤選手が、高いレベルで安定しています。関東ICでも入賞争いを繰り広げた中28分35秒の好タイム。他校のエースとも戦っています。また2年時に一気に伸びた巻田選手が、同レースで29分12秒とだいぶ復調、戦えそうな印象だ。
これに、1年時に箱根を走っている3人のうち高橋・佐々木選手が概ね順調。佐々木選手はハーフで見事6位入賞、高橋選手も5千m決勝に進出して見せた。未エントリーの宇津野選手は、GGNに出場したり試合には出られる状態。彼の状態が上がれば、序盤の組から層が厚い。
あとは、期待の若手2年宮本選手あたりか。関東ICは1万m1組で28分台で重文に目処。トラックが得意な尾方・中原選手がもう少しという成績でしたが、彼らがそこから上がっていれば、通過圏内に入ってきそうだ。
中央学院大も連続した通過を狙っている。関東ICでは、1万m27分台を持つ吉田選手が欠場、伊藤選手が未エントリーとなったが、このうち伊藤選手が記録会復帰で28分台、臨戦態勢だ。吉田選手が間に合えば、最終組は十分だ。
他では、主力で飯塚選手が今年1万m28分45秒マークし、関東IC5千mではトップ通過のガッツを見せていた。さらに新戦力で柴田選手が関東IC1万m29分16秒、蒲田選手も30分以内では粘った。ハーフでは、2年近田選手が5位入賞!全日本予選も彼らが中心になりそう。
あとは以前に28分台をマークしている3年工藤・堀田選手が復帰できるかどうか。関東ICは欠場となったが、4月好調だったルーキー前原・稲見選手あたりもエントリーしてくるか注目、調子が合えば十分に通過圏内に入ってくるはずだ。
一時は、予選出場が危ぶまれた日大ですが、新たな留学生の加入に、調子を上げてきた選手も出てきて、無事出場が濃厚になりました。新たな留学生キプケイメ選手は、昨年28分13秒10を出していますね。関東IC欠場で、主要大会出場はまだですが、全日本予選でこそ力になれるか。
主力選手は、一番力のある西村選手が関東IC未エントリーだったが、トラックが得意とみる下尾選手が、関東IC1万mで28分50秒の自己ベスト。安藤選手も29分台でまとめていたのでこのあたりが好調か。
それから、3000m障害で入賞した山口選手も29分台経験あり。ハーフに出場した久保・大仲・冨田選手は、1万m29分中盤経験あり。調子を整えるのは大変ですが、留学生がエントリーできれば、十分に連続出場の芽がある感じがします。
久々の出場が濃厚になってきた麗澤大はエースが強力ですね。本格化してきたシュンゲヤ選手が、4月に1万m27分台。関東ICは欠場したものの、その後の記録会で3千m8分00秒と、好調はキープ。全日本予選で、再び本気の走りが見れそうだ。
そして、日本人も2大エースと言える選手がいるのですよね。3年生で、2人とも連合で箱根を走っている鈴木・工藤選手がそれぞれ成長中。鈴木選手は、関東IC1万mで28分台、最終組に臨戦態勢か。工藤選手も3組なら十分走れます。
そのあとが、少し力が落ちますが、関東IC5千m出場の廣瀬選手らが候補か。これまで1500m中心ながら、5千mも14分10秒台を出した牛ノ濱選手らも間に合ったら面白くなってくる。
東京農業大もエースが強くなってきているので、ここ数年では一番のチャンスになってきますね。4年生2大エース並木・高槻選手が、昨年に28分10秒台。関東ICでは並木選手が好調で28分29秒好タイムで7位入賞、29分台だった高槻選手がどこまで上がるか。
そしてほかの選手も強くなっています。トラック1万mは未経験も、ルーキー前田選手が関東IC5千m13分57秒で4位入賞!もしかするといきなり最終組抜擢もあるか。また、2年原田選手も関東IC本番で初の1万m28分台、この4人は強力です。
これ以降は少し差があるように見えますが、1万m29分半ば経験のある深堀・圓谷選手らの調子が上がれば、序盤の組を凌ぐことができるかもです。
駿河台大も、全日本予選に定着しつつあるところですね。日本人エース4年新山選手が好調で、関東IC1万mで28分49秒とベストに近いタイムで走り切っています。これなら最終組で通用するか。
関東ICでは他に、ルーキー古橋選手が好調で、5千m決勝進出。1万mも29分12秒のタイムを持っています。ハーフマラソンで、29分半ばを持つ小池選手も健闘していました。
ただ、主力の何人かがやや不調か。1万mDNFとなったゴッドフリー選手、直近そこまでよくなかった東泉・藤井・大橋選手がどこまで状態を上げることができるかになりますね。
全日本予選初出場が濃厚になってきた芝浦工業大。しかも留学生なしでここまできたのは凄い。箱根駅伝を走っている4年橋本選手がエース、これに2年内山選手、トラックで力を見せる同じ2年横山選手が柱ですね。
他にも、三浦選手が29分13秒、渡辺・秋山・大谷選手ら29分台のランナーが多いですね。関東ICはいずれも欠場となっていますが、それは全日本予選に向けて合わせているのかどうか。
それから、一度箱根を走っている”5年生”松川選手は、全日本予選はルール上出場できるはず。試合には出ていないものの、合わせているなら走力は高い。箱根予選の展望も含めて楽しみなチーム。
昨年は次点で出場できなかった亜細亜大。今年は20番目ギリギリながら出場できる可能性高まってきましたね。まず注目は、留学生モゲニ選手。入学してからすぐに1万m28分12秒、関東ICでも戦って、実戦経験を積んでいます。亜大久々の留学生が暴れるか。
そして日本人エースも強いのですよね。片川選手が、関東IC1万mで日本人2番手となる5位に食い込んだのは記憶に新しいところ。春からずっと1万mは好タイムで安定しています。この2人は安定しています。
このほか、少し落ちますが、稲森選手や、外間選手が出場候補になるか。前年29分台を出している大森・村吉選手らが復活して、今年好調の山田・1年高崎陸選手らと合わされば、戦っていけるかもしれません。
強引に分けると、こんな形と考えています。
エース中心に上り調子の東海大と東国大がトップ通過候補。城西大もチーム状態は良さそう。また、予選を戦うのがうまいイメージのある大東大・神奈川大も通過の可能性高いと見ます。ここまで5校
残り2枠を熾烈な争いになりそう。一部主力が不調ですが、総合力は高い法大・明大・中学大、エース級に上積みあれば面白い帝京大・立教大。
他のCやDに分けたチームも、総合力やエース力で疑問符をつけたため、とはいえ展開次第では十分チャンスあります。気温が高い、スタミナ展開の方が有利、スピード展開なら…などもあります。
このあたりは、エントリーが出次第、さらに深く掘り下げていきたいと思います。とにかく、今年の楽しみですね。
箱根駅伝ファンのための情報集
【箱根駅伝ファンのためのリンク集】
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【箱根駅伝アニメ:風が強く吹いている完走】
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