前半戦の振り返りその3~駒澤大・東海大・帝京大・創価大

前半戦の振り返りと後半戦展望の続きです。
今度は箱根9位~12位の大学、駒澤大、東海大、帝京大、創価大になります。

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駒澤大学

○前半戦成績
1500m
物江雄利③3分45秒66 4/22
中西亮貴④3分48秒02 7/9
市澤長太①3分50秒15 4/22
3000m
市澤長太①8分14秒93 7/13
小原拓未①8分19秒59 4/8
5000m
物江雄利③13分54秒38 4/8
工藤有生④13分57秒51 4/1
片西 景③14分00秒07 4/8
高本真樹④14分04秒70 4/8
加藤 淳①14分14秒00 7/1
中西亮貴④14分14秒71 7/13
中村大成②14分16秒13 6/4
吉村晃世①14分16秒29 7/1
若林大輝①14分17秒14 4/8
中村大聖②14分17秒54 4/8
小原拓未①14分18秒12 4/23
10000m
工藤有生④29分07秒57 4/23
板橋賢吾④29分33秒87 7/6
下 史典③29分36秒41 5/25
片西 景③29分48秒77 4/22
中村大聖②29分53秒03 4/22
紺野凌矢④30分02秒66 6/3
小原拓未①30分03秒5 5/25
高本真樹④30分09秒95 4/22
3000mSC
海老澤太郎③8分53秒75 6/11
山口優希③9分08秒26 5/26

○関東インカレ2部
1500m:5位物江
10000m:10位工藤
3000mSC:10位海老沢
ハーフ:8位片西、11位高本
5000m:8位工藤

日本学生ハーフで自己ベストが続出、4月も好調でしたね。特に物江選手が1500mや5000mで大幅ベストを出したのは話題になりましたね!その勢いで関東ICも1500mで入賞しています。

ただ、関東ICは全般的にうまくいきませんでした。エースの工藤選手が1万は10位、5千で意地を見せましたが8位がやっと、同じくエース級となった片西選手もハーフで何とか8位。関東ICでここまで苦戦したのはここ数年なかったので少し心配されました。

それでもユニバハーフで片西選手が優勝!工藤選手も2位に続き、元気な姿を見せてくれました。こう見るとピークの問題もあったでしょうか?今後の活躍にも注目です。

また、5千のタイムを見ていると若い選手の頑張りもありました。1年生はもともと期待されていた加藤・小原選手だけではなく、吉村・若林選手も5千14分10秒台を記録、比較的スムーズに大学生活に入っていけたでしょうか。夏を超えて誰が伸びてくるか。

あとは中堅ランナーは春は大人しめだったか。下選手は1万29分半ば、高本選手は関東ICハーフ11位、中西選手は1500mでホクレンでベストを出していました。試合にあまり出ていない選手もいましたし、このあたりが夏を終わって戻るかどうかも駅伝シーズンの結果につながりそうです。

○後半戦展望
出雲:工藤-物江-下-加藤-高本-片西
全日本:工藤-物江-加藤-下-中西-高本-伊勢-片西
箱根:物江-工藤-加藤-片西-高本 中西-小原-板橋-伊勢-藤木

結構迷いましたね。1区タイプが少ないというのが特にそう思わせたのでしょうか。ひとまず出雲と全日本は工藤選手で優位にレースを進めるのがいいのかなと思ってます。箱根までにはだれか出てきてほしいところ。

それから片西選手以外の主要区間を誰にするか。第一候補は下選手でしょうか、やや足踏みしている感じに見えるので、他の選手にするのも手。高本選手や物江選手もスタミナがつけば面白いかも。加藤選手あたりもどこに入るか気になる選手です。

あとはどうでしょう。結構10番手前後は横一線ですよね。小原選手ら1年生や前回箱根に出た伊勢・堀合選手もいます。また、1万以上の距離に焦点を絞っている藤木・板橋選手らも忘れてはいけないですね。箱根で関わってくるでしょう。

なので、箱根までにはある程度仕上げてくるかもしれません。課題は2本柱以外の主要区間と山登りという感じでしょうか。往路や長丁場をしのげる選手が出てくると面白い展開になるかもしれません。

東海大学

○前半戦展望
1500
關 颯人②3分42秒08 8/4
木村理来②3分42秒20 6/23
館澤亨次②3分42秒51 8/4
阪口竜平②3分43秒63 8/4
國行麗生④3分44秒38 8/4
塩澤稀夕①3分44秒63 8/4
小松陽平②3分44秒86 8/4
鬼塚翔太②3分44秒92 8/4
川端千都④3分44秒94 8/4
3000m
關 颯人②7分55秒44 5/21
鬼塚翔太②8分02秒34 7/16
國行麗生④8分10秒41 4/30
小松陽平②8分18秒78 5/7
5000m
關 颯人②13分35秒81 7/22
鬼塚翔太②13分38秒58 7/22
阪口竜平②13分41秒09 7/6
郡司陽大②13分57秒89 7/1
西川雄一朗②14分03秒17 5/6
館澤亨次②14分06秒19 4/29
松尾淳之介②14分06秒45 5/6
川端千都④14分07秒71 5/6
國行麗生④14分08秒48 5/6
中島怜利②14分12秒72 7/1
10000m
關 颯人②28分59秒30 6/18
松尾淳之介②29分02秒86 5/25
川端千都④29分07秒74 7/6
三上嵩斗③29分17秒67 6/18
西川雄一朗②29分18秒91 6/18
春日千速④29分24秒48 7/13
國行麗生④29分26秒50 5/25
鬼塚翔太②29分29秒72 6/23
小松陽平②29分34秒45 4/22
中島怜利②29分36秒19 7/6
3000mSC
阪口竜平②8分37秒64 7/13
三上嵩斗③8分44秒34 6/25
西田壮志①8分57秒84 4/22
小林和弥④8分58秒16 5/26
布川理稀雄①9分09秒95 4/15

○関東インカレ1部
1500m:1位舘澤、5位塩澤、7位木村
10000m:8位松尾、11位川端、14位國行
3000mSC:2位三上、12位小林
ハーフ:7位春日、9位湯澤、12位中島
5000m:2位鬼塚、6位關、7位西川

*全日本予選:2位通過(關・松尾/三上・西川/中島・湯澤/小松・郡司)

いや~、トラックといえば東海大と言われるくらい凄いですね。特に5千より短い距離が凄い。1500mは舘澤選手が関東IC&日本選手権どちらも制覇すると、そのあとに木村選手が伸びてきて、最後はチームのエースと言える關選手がチームトップ、というか主力のほとんどが3分45秒を切ってきた。こんな記録ラッシュになったのはびっくり!

3千でも關・鬼塚選手が好成績、そして5千では両者とも13分30秒台の記録。海外遠征で出したのは本人にとっても嬉しいでしょう。来年の日本選手権で満を持して実業団ランナーに挑むか。また、3障では1500や5千で好記録を持っている阪口選手が8分37秒と好記録、関東IC2位の三上選手の8分44秒もすごいですが、すぐに上回ってしまいました。今後どのようなレースに出場するのか注目。

また、選手層という面では全日本予選が良かったですね。日本選手権組や教育実習のある4年生が外れた中で挑みましたが、1組で東海大の中では目立った実績がなかった小松選手が組トップ、長い距離に強い中島・湯澤選手が続くと、3障の三上選手と関東IC5千入賞の西川選手がしっかりと上位で争い、総合でトップ争いさせました。これも良かったですかね。

強いて言えば長い距離がもう少しというところでしたが、ここは春日・川端・國行選手ら4年生がこれから固めていってくれるでしょうか。

○後半戦展望
出雲:鬼塚-舘澤-關-阪口-三上-松尾
全日本:鬼塚-關-舘澤-松尾-名取-西川-三上-川端
箱根:鬼塚-川端-舘澤-松尾-春日 中島-關-名取-湯澤-國行

こう見ると出雲はやっぱり強いですね。鬼塚・舘澤・關選手はスピード面はパワーアップしてきていますし、秘密兵器になるだろう阪口選手もいます。経験者の三上選手もいます。また、塩澤・名取選手あたりが万全なら4区5区あたりに入ったらまた更に乗っていけるかも?

全日本もスピードのある面々でレースを荒らせそうでしょうかね。前回できなかった2区關選手が実現できればしっかりトップ争いができますし、繋ぎ区間は本当に誰が入ってくるかわからないくらい層が厚いです。

ただ、やはり箱根ですかね。前回のような1年生ばかりのオーダーではないので上位争いはいけると思います。悩むのは2区と5区かなぁ…。特に2区は結構秋になっても決まらないような気も…?今のところ経験者にしてますが、箱根でも旋風を起こすにはここは大事か。

まあ、他校に比べてスピードを重視しているだけあって箱根はやや厳しめの声もありますが、出雲と全日本が楽しみなのは変わりありませんね。まずは秋から突っ走る姿を見たいですね。

帝京大学

○前半戦展望
1500m
齋藤 槙③3分49秒72 5/6
幸村亮太④3分51秒26 4/22
田村岳士②3分51秒52 4/22
鳥飼悠生①3分52秒78 4/22
3000m
齋藤 槙③8分17秒46 4/8
田村丈哉②8分24秒73 4/8
5000m
島貫温太②14分12秒84 5/6
星  岳①14分14秒09 4/23
佐藤諒太④14分14秒23 7/1
岩佐壱誠②14分15秒28 4/8
畔上和弥③14分16秒29 4/8
濱川 駿③14分19秒18 7/6
田村岳士②14分20秒73 7/6
小野寺悠①14分20秒88 4/8
谷村龍生①14分22秒56 6/11
竹下 凱③14分25秒11 5/28
10000m
佐藤諒太④29分15秒71 5/25
畔上和弥③29分17秒60 4/22
岩佐壱誠②29分19秒54 4/22
横井裕仁③29分32秒16 4/22
小野寺悠①29分32秒73 4/22
島貫温太②29分33秒57 6/3
星  岳①29分37秒47 6/3
竹下 凱③29分44秒62 6/3
濱川 駿③29分47秒81 6/3
田中祐次④29分48秒95 6/3
3000mSC
田村丈哉②8分58秒84 5/6
境 勇樹①9分14秒19 6/11

○関東インカレ2部
1500m:11位田村岳
10000m:12位佐藤
3000mSC:2位田村丈
ハーフ:4位畔上、10位横井
5000m:15位竹下、16位島貫

*全日本予選:6位通過(佐藤・畔上/星・田中/島貫・濱川/竹下・田村岳)

ここからは今年の箱根駅伝でシード権を取れず、箱根予選から勝ち上がる必要がある大学となります。次点となった帝京大は引き続き評価が高いですね。大エースは不在ですが、総合力が高いと言われていますね。

記録面でいえば、4年佐藤選手と2年島貫選手の伸びがとても良かったですね。島貫選手は5千で現時点でチームトップ、全日本予選の好結果も頷けます。佐藤選手は春の時点で最終組にエントリーされるのはちょっと予想つかなかったのでは?関東ICに続きしっかり戦っています。

主力としては畔上選手が成長していますかね。関東IC入賞するなど安定しながら少しずつ上がってきています。竹下選手は故障がちでしたが、その間に1年生の小野寺・星選手が成長、3障では田村岳選手が頑張っていました。また、全日本前に濱川・田中選手も調子をあげてきていて、大きな影響は感じませんでした。

一部出ていない選手がいますが、夏前に平田選手はハーフで復調していました。あとは岩佐・横井選手あたりでしょうかね。秘密兵器と言われた吉野選手らも上がってくると分厚い選手層となります。

○後半戦展望
全日本:竹下-佐藤-島貫-畔上-小野寺-濱川-星-平田
ハーフ(20㎞換算含む):岩佐63:19、畔上63:34、横井63:47
竹下63:53、濱川63:58、佐藤64:00、吉野64:07、平田64:17
他、島貫・小野寺・星ら?

箱根予選の通過タイムは気象条件に少し左右されますが、10時間10分を切れればほぼ確実でしょう(20㎞61分以内、ハーフなら64分20秒以内)。そして現時点での自己ベストを見ると10時間5分前後も可能に見えますね。60分~60分半で走れそうな選手がずらり並んでいます。

畔上選手は勿論、佐藤・濱川選手はこのタイムよりもっといけるでしょうし、記録を持っていない島貫選手も楽しみな存在。これに小野寺・星選手あたりがどれくらい食らいつけるか?通過は大丈夫だと思うので、各々の成長が楽しみです。

出場が決まっている全日本にも目を向けると、前半の主要区間に佐藤選手を起用してみたいですね。箱根5区で失敗していますが、前半シーズンの活躍ぶりからすると戦ってくれそうな感じがします。

全体としては昨年往路で起こしかけた帝京旋風をさらに強めて長く持続させるチームになっていることを期待せずにいられないところです。

創価大学

○前半戦展望
1500
鈴木ニムラ②3分55秒02 5/25
5000m
ムソニ ムイル②13分43秒20 5/28
大山憲明④14分28秒58 5/28
梅木 陸①14分29秒53 5/6
三澤 匠④14分30秒97 5/6
米満 怜②14分33秒23 7/13
上田結也②14分37秒10 4/23
10000m
ムソニ ムイル②28分19秒24 4/22
大山憲明④29分36秒01 6/18
米満 怜②29分37秒37 6/18
作田将希③29分53秒65 6/18
梅木 陸①30分05秒41 6/24

○関東インカレ2部
5000m:1位ムイル

※全日本予選:11位落選(ムイル・大山/米満・蟹沢/上田・三澤/作田・玉利)

箱根12位とブレイクしかけた創価大ですが、前半戦は残念ながらムイル選手1強という感じになってしまいました。そのムイル選手は兵庫リレカの1万で28分19秒の激走、その後関東ICと全日本予選も非常に高レベルの走りをしていました。もう頼れるエースといっていいですね。

あとは全体的にはロード仕上げの選手が多いチーム構成ではありますが、全日本予選通過できなかったのはちょっと残念でしたかね…。大山選手意外に、米満選手の成長と作田選手の踏ん張りはありましたが、スピード勝負についていけない場面もありました。

その中で、何気に1年生の梅木選手が成長。一気にベストを更新し、関東ICに出場。その後1万もしっかり走っていました。秋にはまたぐっとタイムを縮めてくるでしょうか?

○後半戦展望
昨年度予選:ムイル58:51、大山60:30、三澤61:12、吉留61:29、築館61:30
蟹澤61:44、二宗61:45、作田61:46、姫宮62:05
他、ハーフ:上田63:48、米満64:16、古場64:30、梅木・松本等

いろいろ書きましたが、今の創価大の魅力といえば、やはりスタミナ展開になった時の粘りでしょうかね。まずはエースのムイル選手はおそらく強いでしょう。仙台国際ハーフで61分59秒を記録していますし、58分前半は確実に走ると思います。

それから長い距離で目立つ選手と言えば、三澤・上田・米満選手あたり。60分半ばくらいなら十分に出せる可能性があります。それから61分半ばくらいで走る集団走もできる選手層を築きつつある印象です。

これに箱根往路で好走経験のある大山・蟹沢両4年生の選手がどのくらいで仕上げてこれるか。予選やその後に向けてこの2名はとても鍵になりますし、やはり注目ランナーですかね。

全体的には常連校になるのにとても大事な期間ですので、2年連続で予選上位通過できるかが注目ですね。

hakonankit

箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。