【国士舘大学】第99回箱根駅伝2023振り返りと、次年度へ向けて

2月・3月上旬は、箱根駅伝出場チームの振り返りや、次年度への簡単な分析をしていきたいと思います。

続いて、
往路序盤で見せた次への期待!
国士舘大学です

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【国士舘大学】第99回箱根駅伝2023振り返りと、次年度へ向けて

 前回の箱根駅伝では、復路途中までシード権争い。93回大会から連続出場が続いていましたが、その中では初めてシード権争いに加わり、例年以上に充実した内容でした。

 その時の主力が多く卒業して、戦力的には厳しかったのですが、新たな主力候補の若手選手を中心に、チームを作っていきます。全日本予選では、例年以上にボーダーに近づく健闘でした。

 連続の通過がかかった箱根予選では、15㎞以降他校とボーダー争いを繰り広げます。エースカマウ選手が思うように稼げませんでしたが、集団走が粘っていました。最終盤に、有力校の失速を捉えきって、ギリギリで連続出場を決めてきました。

 往路候補が足りないのではという声も囁かれましたが、1万m記録挑戦会では、自己ベストを出す選手が続出。エース選手を中心に往路からどれだけ貯金できるかが勝負でした。

箱根駅伝2023振り返り

19位国士舘大学11時間13分56秒
往路15位5時間33分16秒・復路19位5時間40分40秒

区間 区間順位 名前学年 区間タイム 通過順位 トップ差
1区(21.3㎞) 13位 綱島辰弥④ 63分17秒 13位 0:33
2区(23.1㎞) 9位 ピーター カマウ② 67分54秒 8位 1:47
3区(21.4㎞) 20位 山本龍神③ 64分40秒 15位 4:36
4区(20.9㎞) 17位 清水悠雅④ 64分16秒 17位 7:42
5区(20.8㎞) 11位 山本雷我③ 73分09秒 15位 10:06
6区(20.8㎞) 19位 中島弘太② 62分12秒 17位 13:56
7区(21.3㎞) 19位 西田大智② 66分07秒 18位 16:45
8区(21.4㎞) 15位 鈴木伸弥② 66分08秒 18位 18:16
9区(23.1㎞) 20位 福井大夢④ 74分26秒 19位 24:16
10区(23.0㎞) 17位 川勝悠雅① 71分47秒 19位 26:45

1区綱島選手…1区を任されたのは、4年生の綱島選手。前回も4年生の選手でしたが、4年間力を付けた選手が連続で起用された形ですね。綱島選手自身も、前回9区6位好走して、走力を付けていました。

 連合が飛び出したのは見送りましたが、大集団の前の方に付けて、ある程度集団を引っ張る展開。スパートが苦手だったそうですが、六郷橋あたりの動きもつき、残り1㎞手前まで先頭集団。区間13位となりますが、トップと33秒差で前が狙える状況で繋ぎます。

2区カマウ選手…国士大も留学生のイメージが定着してきましたね。2年目のカマウ選手が大学駅伝初登場となりました。ここまでは、日本の独特の気候に苦しんでいましたが、冬を迎えて状態が上がってきました。

 序盤、大東大の留学生の選手が追いついてきた時は付かず。横浜駅前では区間15位と抑え気味に入ります。その後、徐々に追い上げ体勢に入り、権太坂では逆に4人抜いて総合10位に浮上します。

 その後もペースを維持し、失速してきた上位勢を交わしていき、戸塚中継所では総合8位に浮上!個人としても67分54秒の区間9位、初めての2区とは思えないほど、終盤を見据えた走りでした。

3区山本龍選手…国士大はこの区間が課題。2区で上位に上がっても、スピードランナー不足で、この3区で大きく順位を落としまう傾向があります。そんな中、2大会前往路1区を経験し、11月に1万m29分00秒を出した3年山本龍選手に託されました。

 流れをキープしたいところでしたが、レースが進むにつれ、じりじりと順位を落としてしまいます。中盤からは、区間最下位争いになってしまい、思うような走りにならず。総合15位にまで順位を下げてしまいます。今年もこの区間、うまくいきませんでした…。

4区清水選手…続く4区に入ったのは4年生清水選手。過去2度復路の8区を走っていて、終盤に区間順位をあげていくいぶし銀的な走りをする選手。今回は、箱根予選でチーム内上位に入って、初めて往路を任されることになっていました。

 序盤は区間最下位付近のペースで、東洋大や帝京大に交わされ総合17位へ。終盤に少し区間順位を上げるのは、今回も。区間17位64分16秒でまとめ、何人か前が見える状況には留めました。

5区山本雷選手…国士大は、山登りに経験者が残っていました。3年山本雷選手が2年連続で挑むことに。今年は、平地の走力も伸びて、箱根予選で通過に貢献、1万mも29分台まで伸ばしていました。

 序盤は抑え気味に入り、本格的な登りに入ってギアを上げていきます。中盤には区間一桁を狙えるところまでペースアップ。日体大・山学大を交わして往路15位に浮上。トップ差は10分06秒と僅かに一斉スタートとなりましたが、前回より41秒早い73分09秒の区間11位と、一つ盛り返した区間になりました。

6区中島選手…復路スタート6区には、当日変更で2年中島選手が入りました。前回の経験者が別区間に入り、ちょっと驚いたところ。中島選手個人は、国士大の中ではトラックタイプ。全日本予選でも活躍していた選手です。

 一斉スタートの中、序盤の上りで見た目単独20位に後退。下りに入ってからも、ペースに乗れず。持ち前のスピードは影をひそめることに。個人として62分以上、見た目で前と1分半以上離れてしまい、出遅れる形になりました。

7区西田選手…7区は初の駅伝出走となる2年西田選手。箱根には2年連続エントリー、今回は予選から出走していて、予選はチーム6番手に食い込む走り。成長途上のランナーでした。

 単独走の中、追い上げていきたいところでしたが、中々ペースを上げることができません。最後に、唯一後方にいた学生連合に捉えられ、1秒差で見た目最下位に。個人としては66分オーバーの区間19位。見た目のトップとの差も16分39秒と開いてきました。

8区鈴木選手…続く8区も、初出走の2年生の選手の鈴木選手。3区間連続2年生ですね。箱根予選はチーム9番手でしたが、その後1万m29分28秒のベストを出して調子を上げていました。

 すぐに連合チームを交わして、見た目20位に浮上。中盤になっても区間15位付近のペースを保って、単独走でも崩れずに走っていきます。遊行寺坂以降もある程度まとめ、66分08秒の区間16位。トップと見た目18分10秒で踏みとどまります。

9区福井選手…若手が多かった復路の中で、唯一4年生となった福井選手。前回山下りを担って59分少し。同区間になるかと思われましたが、当日変更で9区へ。箱根予選も何度も走っていて、平地も走れますが、今年度はやや足踏みしていたのが、気がかりでした。

 序盤スローペースで入りますが、中盤なって大きくペースが落ち込んでしまいます。個人として74分以上かかってしまい、区間最下位。繰り上げスタートとなってしまい、涙にくれます。

10区川勝選手…アンカーを担ったのは、1年生川勝選手。箱根予選でもチーム内上位に入っていたガッツある選手。往路候補にも挙がった中、最終的に10区になりました。

 専大と連合チームと一緒に、繰り上げスタートで走り始めますが、六郷橋を過ぎたあたりで抜け出して、見た目19番目を走行します。単独走でペースは上がり切りませんでしたが、終盤もペースを維持し、71分47秒の区間17位。総合19位でレースを終えます。


 今回は、苦しい場面も多く総合19位。課題の3区は克服とならず、復路は6区で出遅れて流れに乗れませんでした。小川監督によると、インフルエンザもあり、選手のやりくりもギリギリだったそう。

 とはいえ、ポイントポイント活躍した場面もありましたね。1区綱島選手が終盤まで上位集団の中に入る好走。4年生が、2年連続往路で通用したのは、今後に向けても大きいところ。少しでもこういう選手が増えればと思います。

 2区では、新エースのカマウ選手が、うまく捲っていき順位を上げていました。5区山登りは、2年連続となった山本雷選手が区間11位の健闘。次の箱根は予選を通過してからとはいえ、2区と5区が残っているのは、次年度のチーム作りとして、やりやすいところと思われる。

 また、復路では多くの若手選手が出走。後方のレースとなった中、鈴木選手ら区間15位付近で粘った選手と、苦戦した選手と分かれていましたが、伸び盛りの選手が多く経験できたのは、財産でしょう。

 往路区間の人材不足の課題はありますが、少しずつ全体的にトラックのタイムは上がってきています。いい選手が現れてくるかどうか。

次年度へ向けて

 7名が残るのですよね。

残る今年の箱根メンバー
P.カマウ②28分30秒82
≪23箱2区9位、22予22位、全予4組3位、関東IC1万m13位≫
山本龍神③29分00秒14
≪23箱3区20位、22予108位、箱8区14位、21:予175位、箱1区18位、20:予77位≫
中島弘太②29分18秒86
≪23箱6区19位、22全予2組13位、関東IC1500m≫
鈴木伸弥②29分28秒59
≪23箱8区15位、22予200位≫
川勝悠雅①29分33秒29
≪23箱10区17位、22予106位≫
西田大智②29分33秒44
≪23箱7区19位、22予116位≫
山本雷我③29分35秒97
≪23箱5区11位、22予117位、箱5区13位≫

残る補欠メンバー
松井遼太②29分33秒14≪21:予355位≫
渡辺大喜②29分33秒22≪22予163位≫
瀬川翔誠①29分33秒37≪22予259位≫
勝部愛大①29分46秒60
生田目淳②29分54秒19

その他有力選手
中西真大③29分26秒57≪21:予215位、20予108位≫
齋藤正剛②29分28秒26
富岡晃世①29分40秒87≪22:関東IC1500m≫
生駒直幸①29分41秒47≪22:関東IC5千m≫
美谷佳輝②29分41秒92
佐藤悠貴也③29分43秒34≪22:関東IChalf≫
岩下翔哉①29分44秒49≪22:全予3組27位、関東IC5千m≫
正木 楓②29分47秒83
大森由翔①29分48秒07
竹前光哉①29分52秒38
遠入 剛③30分02秒27≪22:全予2組26位≫
江上天晴(西脇工)≪22IH3障7位≫

 こうみると、また次年度勝負できそうにも思えるのですけどね。現3年は、山本龍・山本雷選手が、次最終学年になります。山本龍選手は、国士大課題の往路でエースになれる素質のある選手、雷選手は山登りで活路を見出しています。彼らがまずは走力で引っ張れるか。

 現2年は、カマウ選手がエースとして、徐々に花開いていっているところ。箱根2区は、早くも攻略法を掴みつつある形。日本の気候に慣れていって、関東ICから活躍するところを見たい。

 一気に箱根経験者が増えた世代でもあります。その中で、箱根8区を走った鈴木選手が、学生ハーフでも63分台を出すなど、中心になっていきそうな勢いです。

 他にも、箱根は補欠に甘んじましたが、渡辺選手が64分台をマーク。箱根6区7区を走った中島・西田選手も持ちタイムは上がってきています。他にも1万m29分台で生田目・斎藤・美谷選手ら、少しずつ頭数は多くなっていて、この世代次第では面白いチーム鳴るか。

 現1年生は楽しみな選手が多いですね。秋シーズンは川勝選手が箱根予選・本戦10区と目立っていましたが、他にも瀬川・勝部選手が本戦の16人にエントリー入り、出走の可能性もありました。

 他にも冬シーズンながら、富岡・生駒選手と関東IC出走している選手が1万m29分40秒少しのベスト。そして、本来ならこの世代エースといえる岩下選手もいます。秋シーズンは試合出場なかったですが、1月奥球磨ハーフで試合復帰。今後が楽しみな選手だ。

 一気に総合力があがってもおかしくない状態になっています。

まとめ

・1区綱島選手好走で、2年連続4年生奮闘
・2区カマウ選手、初出走ながらいぶし銀の走り
・往路の人材不足は今年も
・5区山登り山本雷選手区間11位粘りの走り
・復路は繰り上げも、鈴木選手ら若手選手ら多く経験
・7人経験者が残る

 総合19位で繰り上げスタートにあいましたが、ポイントポイント活躍した場面がありましたね。1区綱島選手が上位集団で粘って襷リレー。4年生が2年連続で往路で通用したのは、後輩に向けていいメッセージになったでしょうか。

 2区カマウ選手にも、目途が立ちましたね。3区4区で今年も後退しましたが、序盤区間は上位に付きました。5区山登り山本雷選手が、健闘したので、2区と5区が次年度も残ることに。

 復路は、6区中島選手が一斉スタート組から後れを取ってしまい、ずるずる後退してしまいましたが、鈴木・川勝選手ら2年生以下の選手が多く本戦の経験を積むことが出来ました。

 エース候補の山本龍選手など合計7人の箱根経験者がいて、現2年生以下で、ぐんぐん持ちタイムを伸ばしてきている選手が複数人います。卒業生の多さで苦しみながらも箱根駅伝連続出場を繋いだことが、次の年度の飛躍に繋がるかもしれませんね。


hakonankit

箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。