前半戦の振り返りその2~神奈川大・中央学大・日本体育大・法政大

続きなりますね。一躍優勝候補にあがるようになった神大、粘りの中学大と法大、前半戦やや苦戦の日体大です。

なお、記録にミスや抜けがあった場合、お知らせください。

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神奈川大学

○前半戦成績
1500m
越川堅太②3分51秒41 5/7
5000m
山藤篤司③13分59秒44 4/8
大野日暉④14分08秒34 4/23
鈴木祐希④14分09秒24 5/28
越川堅太②14分10秒04 4/23
枝村高輔④14分16秒09 4/8
成瀬隆一郎①14分19秒42 4/23
杉優一朗③14分21秒52 4/8
安藤 駿②14分21秒85 4/8
10000m
鈴木健吾④28分40秒61 5/25
山藤篤司③28分51秒20 6/18
大塚 倭④29分10秒60 4/22
鈴木祐希④29分15秒98 6/18
多和田涼介③29分20秒82 4/22
枝村高輔④29分30秒59 4/22
越川堅太②29分41秒99 6/18
安藤 駿②29分43秒55 4/22
荻野太成②29分45秒63 6/18
安田共貴②29分50秒51 4/22
3000mSC
荻野太成②8分49秒34 4/23

【関東インカレ(2部)】
1500m:7位越川
10000m:4位鈴木健、7位山藤
3000mSC:1位荻野
ハーフ:5位大塚、20位大野
5000m:5位鈴木祐

※全日本予選:トップ通過(鈴木健/山藤/鈴木祐、大塚/宗、安田/越川、荻野)

他大の監督から優勝候補の一角にまで一気にあがってきた神大ですが、やはり注目の存在になりつつありますよね。

やはり箱根2区区間賞の鈴木健選手はとても注目の存在です。学連の合宿でシーズンインは遅れましたが、関東ICや全日本予選でしっかり走っていて、高い安定感を保っています。マラソンの練習もしながらというところではまずまずではないでしょうか。

そしてそれ以外の選手の活躍が目立ったのですよね。越川選手と鈴木祐選手がスピードをつけて関東IC入賞、鈴木祐選手は日本人トップのおまけつき!

また、山藤選手も1万入賞、3障では得意種目の荻野選手が見事に優勝、ハーフでは箱根でブレイクした大塚選手が安定して入賞。なんと2部のチームの中では一番高い得点を獲得しました。

そのIC入賞メンバーで戦った全日本予選は素晴らしい高レベルの成績でした。越川・鈴木祐・大塚選手らは勿論、実績少なかった宗・安田選手も安定して上位、エースの鈴木選手に渡る前にほぼトップ通過を確実にする総合力を見せました。

なお、主力の4年生大野・大川選手が入っていない中でこの成績、まだまだ力を蓄えているところが今後楽しみなところです。

○後半戦展望
出雲:鈴木祐-越川-鈴木健-大野-荻野-山藤
全日本:山藤-鈴木祐-越川-鈴木健-多和田-大野-大川-大塚
箱根:鈴木祐-鈴木健-越川-山藤-荻野 宗-枝村-大野-大塚-大川

面白いですね。久々にプラウドブルーのタスキが三大駅伝で暴れる…かもしれません。エースの鈴木健・山藤選手の2本にスピードをつけた鈴木祐・越川・荻野選手、堅実な大塚選手ら4年生もいて、2年生に伸び盛りの選手も複数います。

優勝争いを盛り上げるポイントは、鈴木健選手というカードをどこで切るかでしょうか。基本的には後半型で長い距離のほうが得意なんですよね。一番長い距離区間に置くべきか。

とはいえ、あまり後半区間におくと、ここは優勝争いが少ないチーム、アンカーまでにおいていかれる可能性もあるしどうしますかね?一応中盤区間に置いてみましたが、チーム状況によりけりでしょうか。

個人的には1区がしっかりした選手をおけそうなのが良いかなと思っています。箱根で先頭集団に最後までついた山藤選手は勿論、5千で最後の争いを制した鈴木祐選手でも面白いかもしれません。

山は今のところ、3障の荻野選手が立候補。夏から準備できれば、山も楽しみな区間になるか。

あとは10番手争いはかなり横一線なのもプラス材料でしょうか。うまくトップ争いできるような準備をしてほしいですね。

中央学院大学

○前半戦成績
1500m
篠原大輝③3分53秒07 5/6
石原圭祐②3分53秒97 5/6
篠原崇希③3分54秒45 4/22
5000m
新井翔理④13分57秒08 4/23
廣 佳樹③14分03秒47 4/23
高砂大地②14分07秒44 4/8
大森 澪④14分14秒66 7/1
福岡海統③14分15秒26 7/1
光武 洋③14分17秒33 4/8
髙橋翔也①14分17秒60 7/1
細谷恭平④14分19秒64 4/8
10000m
大森 澪④29分10秒56 5/25
高砂大地②29分11秒57 4/23
光武 洋③29分20秒94 4/22
細谷恭平④29分24秒20 4/22
市山 翼③29分32秒93 4/22
髙橋翔也①29分40秒37 7/6
實政瑛久③29分40秒73 6/3
3000mSC
髙橋翔也①9分02秒87 5/27
杉谷駿輔③9分03秒61 5/26【関東インカレ(2部)】
10000m:11位大森
ハーフ:3位細谷、6位市山、7位大森
3000mSC:3位高橋
5000m:10位廣、11位高砂、14位新井

中央学大も堅実に推移していましたね。特に4年生の成長が目立ったのではないでしょうか。春の記録会では新井選手が5千13分台を記録すると、関東ICでは大森選手が1万もハーフでダブル入賞、しっかりした粘りでした。

そして嬉しかったのが細谷選手が3位表彰台へ。怪我が多かったですが、長い距離に強いところを見せました。

それから3年生の選手層の厚さもかなりのものでしたね。箱根出走の廣選手が5千14分03秒をマークすると、福岡・光武選手もそれに近い記録、また関東ICハーフで市山選手が入賞。これはちょっとびっくりであった。

下級生は2年生の箱根経験者、高砂・横川・藤田の3選手とも出遅れていたため、目立たなかったが、ルーキーの高橋選手が元気でしたね。3障で表彰台、1万も29分40秒とまずまずのタイムとなりました。

これで2年生があがってくるとかなり10番手の争いのレベルが高くなりますし、昨年以上に総合力で戦えるチームになってきます。

○後半戦展望
出雲:新井-横川-高砂-廣-光武-大森
全日本:新井-横川-樋口-高砂-高橋-細谷-廣-大森
箱根:新井-大森-廣-高砂-細谷 樋口-高橋-市山-光武-藤田

元々高砂・大森選手の2本柱と言われていましたが、今回は新井選手も入ってくるでしょうかね。スピードがある彼で1区を固定できれば戦いやすくなると思っています。高砂・大森選手をしっかりエース区間に回すことができます。

あとはポイントとなる区間に横川・廣選手が起用できればいいですね。横川選手も全日本までなら区間一桁で走れるでしょうし、廣選手は成長した姿が見れれば。

それと山ということになると細谷・樋口選手がいますね。両者とも怪我が多いのが難点ですが、万全の状態であれば共に区間賞を狙える区間です。そうなると相当上位に食い込む可能性も…?

繋ぎ区間も候補となる選手は沢山おり、今のところ誰が入るか予想がつきにくいですね。昨年度は出雲4位全日本5位箱根6位ととても安定した戦いぶりでしたが、それ以上の成績が獲れるか注目校です。

日本体育大学

○前半戦成績
1500m
酒匂郁海③3分45秒96 5/25
池田卓矢④3分53秒80 4/22
吉田亮壱④3分54秒80 4/9
3000m
小町昌矢④8分15秒47 7/1
5000m
小町昌矢④14分02秒67 7/9
城越勇星④14分04秒11 5/13
宮﨑勇将③14分07秒85 7/9
中川翔太②14分08秒45 4/1
吉田亮壱④14分08秒62 4/1
山口和也②14分09秒24 5/13
酒匂郁海③14分19秒11 6/4
冨安 央④14分18秒34 7/9
池田耀平①14分25秒08 4/23
10000m
山口和也②29分12秒73 6/18
吉田亮壱④29分19秒99 6/18
中川翔太②29分26秒44 6/18
城越勇星④29分27秒39 5/25
山口和也②29分40秒52 6/3
室伏穂高③29分45秒18 6/3
冨安 央④29分52秒51 5/25
中川翔太②29分52秒94 5/25
小縣佑哉②29分55秒54 6/18
岩室天輝①30分18秒99 6/18
3000mSC
山口和也②8分57秒25 5/26
小松力歩②9分01秒55 4/15
白永真彦④9分08秒89 5/26
濵田 諒②9分09秒68 4/15

○関東インカレ1部
1500:11位酒匂
10000m:15位城越
3000mSC:4位山口
ハーフ:3位城越、13位住田
5000m:14位吉田

※全日本予選:10位落選(山口・室伏/吉田・中川/宮崎・林田/小縣・岩室)

シード校の中では一番苦しんだチームではないでしょうか。全日本予選は持ちタイム平均トップクラスからのまさかの予選落ちとなってしまいました。

個々で成長した選手はいます。1500mで酒匂選手が関東IC予選で3分45秒の好記録をマークすると、城越選手がとても安定した走りを披露。ハーフで3位入賞すると、3障で4位に入った山口選手が全日本予選4組でも活躍。大幅ベストを出しました。吉田選手もまずまず堅調だったか。

ただ、全体的には4年生の選手があまり試合に出れなかったり伸び悩んだ選手が多かったかなとも思います。

小町・富安選手が全日本予選に間に合わなかったのは痛かった。辻野選手は一度も試合に出てきていません。また、中川・室伏・宮崎選手といった中堅選手がもう少し上がり切らなかったかなと。

幸い小縣・住田選手といったメンバー入りを狙う層がじわじわ伸びてきていたので、夏次第ではまだまだ立て直しもできそうな感じです。

○後半戦展望
出雲:小町-中川-富安-吉田-城越-山口
箱根:小町-城越-山口-富安-室伏  岩室-中川-住田-吉田-小縣

夏前に小町・富安選手が試合に出れるまでに回復していたので、しっかりとメンバーに入れてありますが、こう見たら万全ならなんだかんだやりそうなメンバーに思います。

エース不在ですが、今のところ城越選手が有力かなぁ。勿論、走力の高い小町選手でもいいですし、将来性を買って山口選手も面白いかもしれません。

吉田・富安選手も主要区間で一桁順位で乗り切れる力はありますし、いろんな区間で配置できるかなと。

山は、下りの前任者が抜けてしまったのでどうなることやら?シード権もありますので、若手から誰か抜擢してほしいなぁと個人的には思っています。登りはひとまず経験者は2名いるので競い合えればといいですかね。

例年前半区間が苦戦傾向、それを山であがっていたのが今年はできない。往路でしっかり戦えるようなチーム力を蓄えて、秋に入っていきたいところです。

法政大学

○前半戦成績
1500m
坂東悠汰③3分47秒24 7/16

増田蒼馬②3分49秒38 7/16
強矢涼太②3分53秒02 7/16

糟谷勇輝①3分53秒45 4/8
5000m
坂東悠汰③13分47秒26 5/28
佐藤敏也②14分19秒18 4/8
福田兼士③14分22秒90 5/28
磯田和也④14分35秒83 5/20
須田大貴②14分37秒74 4/15
東福龍太郎③14分38秒48 4/15
10000m
坂東悠汰③28分44秒87 5/25
佐藤敏也②29分28秒80 6/18
青木涼真②29分30秒64 6/18
細川翔太郎④29分36秒24 6/18
佐々木虎一朗②29分43秒14 4/22
狩野琢己③29分47秒11 6/18
磯田和也④29分49秒02 6/18
松澤拓弥②30分12秒19 4/22
岡原仁志②30分13秒26 4/22
3000mSC
青木涼真②8分52秒77 5/27
田辺佑典①9分01秒30 5/6
阿部泰久③9分14秒35 5/26

○関東インカレ1部
10000m:5位坂東
3000mSC:1位青木
5000m:3位坂東、12位福田

*全日本予選:5位通過(坂東・佐藤/青木・細川/福田・鹿嶋/狩野・磯田)

箱根以降、しっかりした戦いができているように思います。昨年から活躍している坂東選手がエースとして本格派してきたのがまず一番のニュースですね。

1万でまず入賞すると、5千は表彰台へ登る活躍です。全日本予選も体調不良がありながらもエースとしての粘りの走りを見せていました。このあたりはさすがというところ。

他にも3障で青木選手が関東IC優勝の快挙!あとは入賞は出ませんでしたが、福田・佐藤選手の成長がありました。あとは出遅れていた細川・磯田選手の4年生が全日本予選に間に合ったのは良かったですね。

実は土井・矢嶋選手といった期待の3年生が怪我や体調不良で走ることができなかったのだ。流れ的にはあまりよくなかったのですが、総合力でカバー。やはり力は身についてきていると思います。

他では1500mで増田選手、3障で田辺選手も良かったですかね。育成という点でうまくいくようになってきたのがいいですね。

○後半戦成績
出雲:坂東-福田-佐藤-青木-狩野-細川
全日本:土井-坂東-青木-細川-福田-矢嶋-磯田-佐藤
箱根:細川-坂東-福田-土井-青木 佐藤-矢嶋-狩野-東福-磯田

 4シーズンぶりに三大駅伝復帰となりましたが、選手層は比較的厚く、人数はそろいそうなのですよね。

序盤の主要区間はやはり坂東選手でしょうかね。関東ICの成績を見る限りはしっかり戦えるし、ロードも弱くはない選手です。ここは個人でどこまでいけるか楽しみ。

2番手~4番手が若干他校から落ちますが、トラックよりロードで安定感がある土井・細川・佐藤選手がいます。そして箱根に限っては佐藤選手がポイントゲッターになるはずです。

これにスピードのある青木・矢嶋・福田選手がどこまでメンバーの中に入っていけるか。彼らが繋ぎ区間でスピードを生かせれば連続シード権も見えてくるのではないでしょうか。

4年前はエースのケガもあり継続できなかったオレンジ旋風ですが、今年度は総合力で継続できるかもしれません。

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hakonankit

箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。