ロンドン世界陸上2017総括!【ボルト・サニブラウン・リレー・競歩・マラソンの今後等!】

 2017世界陸上が終了しました!日本の陸上界、ファンとしては終盤に大きく盛り上がったのではないでしょうか。

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ロンドン世界陸上2017総括

 それぞれ思ったこと、東京五輪に向けてできることを書いていきたいと思います。

男子短距離

 日本選手のリレーや個人、そしてボルト選手の最終章として大いに注目された競技ですね。

最初から最後まで陸上界の最高のエンターテイナーだったボルト選手

 彼は語らずに入れないですよね。2008年北京五輪でフィニッシュ直前に横を向き両手を上げるパフォーマンスを見せながら9秒69!2009年世界選手権で100m9秒58、200m19秒19の今も他に近づく選手が表れない程の衝撃の世界新記録を樹立!以来、世界大会の注目の的に!あれだけ圧倒的なパフォーマンスをするのはスポーツマンの範疇に収まらない、エンターテイナーの範疇でもあると思います。

 2011テグ世界陸上ではフライングもありながら、最後のリレーでは世界新記録をマーク!2012年はオリンピック記録を更新、最近では少し衰えながらも100分の1秒差で勝利したり、ボルト伝説はまだまだ続いていました。

 最後のシーズンと位置付けた世界陸上もやっぱり合わせてくるとおもったら、予想外の展開でした。100mは伸びを欠いて銅メダルとなると、リレーは途中で脚を痛めてまさかの棄権…とんだサプライズが待っていました。

 こういう幕切れもエンターテイナーとしてみればありな気がします。本当に最後の瞬間まで楽しませてもらったと思います。一陸上ファンとして幸せでした

サニーブラウン選手を、東京五輪で個人でメダルを取れる選手に!

 日本人で注目するとサニーブラウン選手はこれから大きな夢を抱かずにはいられなくなりますね。100mは準決勝で躓きましたが、予選で高いポテンシャルを見せると、200mは決勝進出!脚を痛めながらも中盤までトップ争いを続けました。

 正直、一発であれば現状でも戦える感じですよね。あとは本当に体力ですね。100m予選・準決勝・決勝の3本、200mも同じく3本、リレーは予選走らなくても決勝1本、最低7本は1週間強で走る必要があります。すべてを高いレベルで走り切る体づくりを3年かけて行っていくことになるのだと思います。

 あとひとまず目先の9秒台がどうとかはとりあえずもういいかな。勿論出した際は祝福しますが、勝負レースで戦っていけるように考えて(というか9秒台でないのは、絶対意識しすぎなこと)やっていくことなのかなと思ってます。更なる高みへ―――見守っていきたいです。

コーチも選手も見事な組織力を見せた400mリレー!次は37秒前半を出せるそ”走力を”

 こちらも快挙ですね。リオ五輪の銀メダルに続いて、世界大会で初めて続けてメダルを獲得する銅メダルです!特に今回は紆余曲折ありながらだったので価値が高いと思います。

 前回はレベルの高い4人の走者がほぼ能力を出し切っていましたが、今回はそうではありませんでした。調子が良かったのは桐生選手のみ、ケンブリッジ・サニブラウン選手は脚に不安があり欠場、多田選手は経験が浅い、飯塚選手は前回ほどではない、藤光選手は決勝直前で急遽の起用…。

 それでも、多田選手が予選よりもスタートを決めて勢いをつけ、アンカーまでにジャマイカとの3位争いに付けます。そしてジャマイカの棄権を横目で見ながら、安定した走りで後続の追い上げを許さずに3位でゴール!出る可能性がもともとほとんど無かった中での快走に社会人として尊敬します。

 東京五輪に向けてはもう走力アップしていくしかないですかね。イギリスが優勝しましたが、地元で120%出したというだけではなくバトンもよくなってきています。技術と走力を掛け合わせて、金メダルを狙っていってほしいです。

男子競歩

 こちらもメダルを取れるのでは?と思っていた種目ですが、50㎞は本当にいい風が吹いていますね!

表彰台に日本人2人!ベテランと若手がかみ合った男子50㎞競歩!

 荒井選手が2年連続で世界のトップ3に!リオ五輪1位2位が欠場していた中とはいえ、世界記録保持者に続いての2位は本当に価値があると思います。今回は本当に最初の方から安心してみていられる安定した歩き、終盤はチームメイトを励ましながらで本当に頼もしい存在です!

 そして励まされた若手も結果を残しました!50㎞競歩2回目の小林選手が一気に世界3位に上り詰めました!早稲田大時代に箱根駅伝を諦める挫折を味わった選手ですが、変えた種目で花開いたのは本当に良かったなと思います。

 さらに丸尾選手が5位入賞!40㎞付近でじわじわ順位をあげていったのは鳥肌が立ちました。小林・丸尾選手が自己ベストをターゲットとしたタイムを想定して、しっかり達成しているのがポイントですね。こういうことが継続できれば、しばらく世界で戦える種目として注目を浴び続けられそうです!

男女長距離トラック・マラソン

 箱根ファンとしてはこちらも何とか…と思っていましたが、現状の力という感じがしました。書きたいことは男女ともに似ていることなのでまとめます。

あと少し!代表ラスト男子マラソン川内選手9位、復活女子1万m鈴木選手が10位!

 男子はマラソンが、女子はトラック1万が順位的にはあともう少しでしたね。川内選手は途中で複数のアクシデントがありましたが、マラソンの経験数が物を言ったがさほど動じず、35㎞以降に大幅に追い上げるまさに力を尽くした走りをついに世界で披露。あと3秒入賞には届きませんでしたが、「出し切った」走りに見えました。

 また、脚の故障が癒えた鈴木亜由子選手は、残り1周まで8位争いを繰り広げたのちに10位。力を取り戻してきましたね。5千では鍋島選手が自己ベストを更新することもできましたし、トラックは女子が今シーズンは元気な感じでした!

もっと改革を!マラソンは選考コースを難易度が高いものに

 ただ、現状ここから上へと思うとなかなか厳しいものがあるような感じがします。一つレベルの上の走力は必要かなぁ…(具体的な練習案が出せるわけではない)。

 そんな中、マラソンの選考の仕方に関してはもう一つ考えていいのかもしれないと思いました。日本の選考レースのマラソンコースは走りやすすぎる。平坦が多い中PMもついています。もっと急カーブがあったりアップダウンがあったり道が細かったり、そういうコースを探した方がいいのかなと思います。

 するとコース攻略のために脚作りをする必要が出てきますから、世界につながる面は出てくるのかなと思います。落ちてていると言われている走り込みの量の部分にもアプローチがなされるのではないでしょうか。今からでもできるのはこういうところかなと思っています。


いろいろと書きましたが、どうでしょうか。他の種目は女子100mHで木村選手が日本人初の準決勝進出、400mHで安部選手が準決勝進出が目立ったでしょうか。あとは現時点では今は厳しいのでしょう(400mとマイルリレーの謎の失速がよくわからないですが…)。少しずつでも強化がなされていけばと思います。

hakonankit

箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。