2022年度後半戦がもうまもなく開幕します。各大学ある程度の収穫と課題があったのではないでしょうか。当サイトでも、関東大学長距離各チームの2022年度のメンバーの紹介と実績、簡単な戦力分析を行いたいと思います。もちろん、新入生も紹介していきます。
続いて、前半シーズンの不調も、虎視眈々と合わせるのは変わらず法政大学です。
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2年間箱根駅伝でシード権が獲れていなかった法政大。高速化に付けていなかったのですが、昨年度は久々に存在感を発揮しました。全日本予選をピタリ3位で通過すると、箱根予選はエースが転倒したものの、しっかりと6位通過。中3週間の全日本駅伝はブレーキありながらも、シード権次点の9位でした。
箱根本戦では、1区から流れを作り一桁順位で推移。5区山登りの終盤で失速あるも、シード権が見える位置で終えます。6区好走のあとは、総合11位付近を推移。懸命に粘っていると、ゴールまで残り1㎞を切ってから10位浮上。3年ぶりシード校復活となりました。
そのまま波に乗りたかったところでしたが、そうとんとん拍子といかないのが大学駅伝界。前半戦は、故障者が何人か出た影響で、通過濃厚と思われた全日本予選は思わぬ敗退の憂き目に。とはいえ、トンネルも抜けそうな兆し。法政大のまとめになります。
※持ちタイムは8月1日地点
※関東ICは1部
松本康汰④28分52秒82/13分46秒62
≪22全予2組19位、21全4区9位、箱予240位、箱3区12位、20:予79位≫
中園慎太郎④28分58秒54/14分25秒22
≪22全予3組13位、箱7区8位、21:全7区15位、予127位、箱10区15位、20:予158位、箱8区18位≫
内田隼太④28分58秒65/13分39秒26
≪22全予4組16位、箱1区9位、21:全1区5位、箱予60位、20:予135位≫
河田太一平④29分06秒76/14分26秒87
≪22全予3組23位、関東IChalf10位、箱4区9位、21:全8区7位、箱2区19位、20:予124位、箱4区8位、19:全7区13位、出6区8位≫
川上有生④29分06秒97/14分07秒96
≪22関東IC1万、箱10区11位、21:全5区7位、箱予122位、箱9区17位、20:予109位≫
扇 育④29分25秒70/14分06秒43
≪22全予1組9位、21:全予1組8位≫
山本恭澄④29分56秒55/14分22秒81≪22関東IChalf、20予166位≫
徳永裕樹④30分26秒26/14分31秒80≪20:予157位≫
タレントが揃ってきましたね。今年の箱根駅伝1区好走した内田選手が、さらにスピードに磨きをかけてきました。4月日体大で13分39秒26の好記録を出して、法大ファンを沸かせたのは記憶に新しいです。その後怪我もあり、春はそのスピードを主要大会で生かせませんでしたが、駅伝シーズンでは間違いなくエースとして走ると思います。
これにロードで手堅い選手が河田選手。箱根駅伝では3年連続で往路を走り、また4区で非常に相性がいいですね。高速化の中、区間8位と成績を残しています。このあたりは箱根駅伝で2区を争う中の一人となっていますね。
また2年連続復路を担った選手が2名います。川上選手は過去2年9区10区出走、シード権確保のゴールが有名ですね。中園選手は、トラックでは3障がメインで、スピード型と思われますが、8区10区7区と復路で活躍している選手です。
復活しつつあるのがスピードのある松本選手。2大会前に3区激走がまだ記憶に残っている選手。全日本予選では2組を担って何とかまとめている走り。法大が上位に行くには彼のスピードは不可欠のはず。
あとは、怪我が多い中、実力者扇選手は全日本予選2年連続1組で一桁順位の走り、長い距離で少しずつ強くなっている山本・徳永選手の箱根予選経験者。出走の可能性がある選手かなりいますね。ぐっと法政大の総合力を上げています。
稲毛祟斗③29分14秒14/14分19秒74
≪22関東IChalf6位、箱8区13位、20:予139位≫
松永 怜③29分17秒95/13分50秒45≪22全予4組25位、関東IC5千6位≫
細迫海気③29分24秒60/14分28秒08≪22:箱5区13位、21:箱予131位、全予2組5位≫
宗像直輝③29分24秒60/14分10秒00≪21:全6区6位、箱予94位≫
緒方春斗③29分27秒96/14分34秒93≪22全予2組40位≫
蛭田哲平③30分18秒22/
三原伶王③30分19秒31/14分33秒94
高須賀大勢③14分29秒98≪21:箱予104位≫
長橋悠真③14分34秒23
3年生も徐々に台頭してきていますね。今年の箱根駅伝を走った中で、春に成果を出したのは稲毛選手。関東IC1部ハーフで6位入賞は、かなりの好成績です。箱根8区は故障明けで区間13位でした。万全なら、今年どこまで成績を伸ばすか楽しみな選手です。
春にブレイクした選手と言えば松永選手。4月六大学対抗5千m3位、その後14分06秒のベストを出して関東IC5千へ。決勝で、残り2周でのロングスパートで独走したのは大いに沸きましたね。最後も6位と粘っています。ロードでもこの爆発力が見れるのか注目の選手。
これに前年の全日本6区6位のスピードがある宗像選手、今年の箱根山登りを走っている細迫選手、箱根予選好走している高須賀選手。主要ロードで結果を残したことがある選手がどのくらいいるか。
これに、今年29分27秒のベストを出して全日本予選2組出走した緒方選手。レース中にアクシデントもあり、結果は悔しいものでした。バネにして成長してほしい。少しずつ活躍する選手が増えてきていますね。
小泉 樹②29分13秒48/14分16秒32
≪22:箱3区11位、21:全3区6位、箱予38位≫
武田和馬②29分33秒53/14分22秒10
≪22全予1組24位、箱6区2位、21:箱予147位≫
宮岡幸大②29分40秒79/14分08秒62
安澤駿空②30分15秒94/14分28秒79
永島悠平②30分34秒44/14分09秒96
上仮屋雄太②30分46秒86/
横井嵩洋②30分54秒50/
箱根駅伝でしっかり戦った選手が既に2名いますね。小泉選手は全日本駅伝も箱根駅伝も、出入りが激しい3区で流れに乗って走り切っています。期待のエース候補ですね。前半戦は故障で棒に振っていますが、秋の逆襲を期待。
大ブレイクしたのは武田選手ですね。箱根予選も走っていましたが、箱根路6区でびっくり!区間2位の好走で一躍全国区となりました。今年は1万m29分33秒ベストを出して全日予選も戦っています。走力は確実に上がっていますね。
あとは頭数はまだ少ないですが、1万m29分台を持っている宮岡選手ら、今後の伸び代に期待ですね。
※新入生は4月1日時点の記録
大島史也①(専大松戸)13分50秒04/29分24秒23≪22関東IC1500m≫
清水郁杜①(米子松蔭)14分04秒06≪22関東IC5千、21高1区20位≫
高橋彰太①(東北)14分07秒72≪22関東IC1500m、21IH1500m10位≫
花岡慶次①(世羅)14分20秒28≪21高6区2位≫
澤中響生①(自由が丘)14分24秒76≪21高3区17位≫
上位5名平均:⑪法大14分09秒3
田中裕一朗①(清風)14分27秒83≪21高1区44位≫
行天陽虹①(小豆島中央)14分28秒87≪21高3区24位≫
矢原倖瑛①(今治北)14分30秒21≪21高1区43位≫
宮本哲汰①(九州学院)14分36秒20≪22関東IC3障、21高5区29位≫
長井尊将①(今治西)14分40秒49
原口照規①(清風)14分50秒40≪21高5区26位≫
大嶽昴士①(伊豆中)15分05秒69
伊藤祐斗①(市立金沢)15分11秒11
鈴木雄大①(法政二)15分12秒37
岡本峻太郎①(相模原弥栄)15分42秒01
5000m上位5名平均は11番目の14分09秒、法大はコツコツ育成することが多いチームですが、例年以上にスピードを持った選手が入学しています。一番タイムがいい大島選手は13分50秒、1万mも29分24秒のタイムを持っています。さらにIH1500m10位の高橋選手とともに、関東IC1500mを戦っています。
関東ICに出場している選手はほかにもいて、清水選手が5千m・宮本選手が3障で出場しています。いずれも決勝進出とはなりませんでしたが、一つ大学のレベルを経験できたのはいいことです。
高校駅伝に出場したことのある選手も大勢いて、先の清水選手が1区20位、さらに6区2位世羅高優勝に貢献した花岡選手、3区区間中位の澤中・行天選手も一定の実績があるといっていいいでしょうか。例年以上にレベルの高い世代が、まずどこまで育っているか楽しみですね。
全体的にみると4年生が主力格ですね。スピード抜群の内田選手に、ロードで手堅い走りをする河田選手が中心。4年生は他にも複数回箱根を走っている中園・川上選手、全予1組で扇選手も活躍しています。この世代が揃うと強くなってきます。
3年生と2年生の台頭も徐々にありますね。3年生はトラックでは松永選手がブレイク、これに稲毛・細迫選手とロードに強い選手に、スピードも対応できる宗像選手がいますね。2年生は前半戦全休も将来のエース候補小泉選手、山下りだけじゃなくなってきた武田選手と、今後楽しみな選手がいます。
1年生が例年以上に有力選手が多いですね。大島・清水・高橋選手らが早くも関東ICを経験。ここでは、まだ目立つ結果ではなかったですが、高校時代から全国舞台を踏む選手も多いので、ここから調子が上がってくるかどうか。
出雲駅伝も出ますが、基本的には箱根駅伝で粘り強い戦いができるチームでもあります。夏合宿で足並みが揃ってきたということですので、まずは出雲駅伝から主力が元気に走っている姿を見るのが楽しみです。
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