新年度ももう前半戦が終了しました。各大学ある程度の収穫と課題があったのではないでしょうか。当サイトでも、関東大学長距離各チームの2022年度のメンバーの紹介と実績、簡単な戦力分析を行いたいと思います。もちろん、新入生も紹介していきます。
1年生の台頭多く!育成チームも部内がサバイバル化!帝京大学です。
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今年の箱根駅伝往路は強烈なインパクトを残しました。難しい1区と2区を上位の流れに乗ると、当時の4年生陣らの奮闘で3区で3位に浮上、さらに5区山登りの選手が2年連続区間賞を獲得し、帝京大過去最高の往路2位!出雲・全日本では目立つ活躍が好かなかっただけに、とても鮮烈な印象を残しました。
復路は、選手層が薄かったこともあり、一気にシード権争いに下降。超戦国駅伝に揉まれながらも、アンカーの選手のか果敢な攻めのレースもあり、9位。連続シード権は確保しました。必ずも高校時代有力選手が入ってこない中、粘り強く戦い抜いています。
今年度は、例年以上に卒業生の穴が多く、全日本予選は通過となりませんでした。とはいえ、1年生を初め、若手の台頭が例年以上に早く、秋のシーズンを向据えて虎視眈々と鍛えている様子も伺えました。その帝京大学をまとめます。
※持ちタイムは8月1日地点
※関東ICは2部
北野開平④29分04秒83/14分12秒22≪22関東IC1万15位、箱6区16位≫
山田一輝④29分31秒05/14分19秒58
大花将太④29分39秒47/14分02秒80≪22全予1組25位≫
元永好多朗④29分45秒82/14分22秒45
比嘉良悟④29分58秒15/
吉岡尚紀④30分04秒12/14分23秒93
藤尾壮紀④30分06秒76/14分27秒02
中野大地④30分09秒81/≪21関東IChalf≫
新井大貴④30分03秒91/14分13秒45
村上真生④30分29秒57/
鈴木 究④30分30秒46/
伊藤圭介④30分41秒70/
古川啓太④14分28秒50≪22関東IC1500m10位≫
安田優登④14分28秒55
帝京大として悩みどころは、この世代が台頭に苦労したことですかね。今年の箱根駅伝で北野選手が6区山下りを担当、その後平地のロードでも好走し、一気にエース化…と思いきや、全日本予選エントリー漏れ。復帰が待たれます。
あとはレギュラー争いになってきますかね。箱根にエントリー経験があるのは山田・新井・元永選手。元永選手は3年生の時点で、長い距離しかり走れています。山田・新井選手は山の候補にも挙がったことがありますがどうでしょうか。
トラックシーズンで好結果を出していたのが、大花選手。5千m14分02秒の大幅ベストで、全日本予選の1組への出走権を獲得しています。他、関東ICでは古川選手が決勝進出し10位。直近の記録会では吉岡選手も自己ベストですかね。まず出雲駅伝から掴む選手がいるかですね。
小野隆一朗③28分50秒22/14分04秒47≪22全予4組11位、関東IC1万9位、箱1区8位、21:全1区19位、出1区9位、20:全1区18位≫
西脇翔太③28分57秒21/13分56秒71≪22全予4組31位、関東IC1万、箱10区10位、21:全5区14位、出5区8位≫
末次海斗③29分31秒83/14分29秒07≪22全予2組4位、関東IChalf14位≫
日高拓夢③29分43秒99/14分32秒30
針谷咲輝③29分48秒10/14分24秒98
大類 駿③29分51秒52/14分27秒84
大吉優亮③29分55秒38/14分15秒07≪22日本IC3障1位、関東IC3障4位≫
塩井広太郎③30分13秒52/14分13秒15
山下航平③30分22秒68/
東 陽晃③30分27秒37/
近田達矢③30分36秒35/14分23秒76
大辻頌悟③14分35秒40
3年生にエース選手がいますね。1万m28分台を持っている小野・西脇選手が、昨年度の駅伝シーズンから活躍していますね。小野選手は、今年の高速箱根駅伝1区を区間8位で乗り切り、チームに大きな流れを作りました。今年になって、関東IC1万m9位、全日本予選最終組11位と、主要大会の安定感が増してきていて、徐々にエースの風格が出てきています。
西脇選手も、昨年上級生中心のメンバー構成ながら、三大駅伝に出走。箱根駅伝は10区でシード権獲得の大役、その後学生ハーフで62分25秒好記録をマークしていますね。駅伝シーズンでの活躍が期待されます。
そのあとのレギュラー争いは激しいですね。昨年から名前の挙がっていた末次選手が今年になってブレイク気味。全日本予選は2組4位の好走、一番の収穫と言える走りでした。
記録会では、塩井・日高・大類選手が5千mでコンスタントに記録を出しています。学生ハーフでは針谷選手が64分12秒、中野選手も64分台。先日の日本IC3障優勝の快挙を遂げた大吉選手も64分台持ち。スピードは魅力ですし、この夏でもうひと伸びしているかもしれない選手がたくさんいます。
福島渉太②28分57秒49/14分09秒52≪22:箱7区13位≫
小林大晟②29分13秒22/14分20秒65≪22全予3組16位、関東IChalf、21全7区11位≫
福田 翔②29分37秒33/14分14秒11≪22全予2組15位≫
林 叶大②30分27秒92/14分17秒53≪22関東IC5千≫
野村祐太朗②30分47秒99/
内藤一輝②14分10秒39
山中博生②14分25秒26
この夏に伸びている気配があるのが2年生ですね。大学駅伝を既に経験している選手が2名。昨年の全日本駅伝7区を走っている小林選手は、ロードを中心に鍛えていますね。その中で全日予選3組16位とまずまずの成績。これから核になっていくでしょう。
箱根を走っているのは福島選手。すでに1万m28分台の持ちタイムを持っているのですよね。前半戦は試合に出ておらず、心配されましたが、直近の記録会で復帰。スピードはチーム内でも高い選手なので、出雲駅伝から出番あるでしょうか。
続く選手も出てきています。前半戦でブレイク気味だったのは福田選手。1万m29分37秒のベストで、全日本予選2組で15位とまずまずの成績。駅伝でもレギュラー争いは充分。
林選手は5千m14分17秒のベストで、関東IC5千m出場しています。直近では、山中選手が14分25秒の成績ですね。伸び盛りの選手が多く、何人がレギュラーを獲っていくか楽しみです。
※新入生は4月1日時点の記録
栗田隆希①(流経大柏)14分00秒04≪22関東IC5千≫
柴戸遼太①(大分東明)14分06秒83≪22全予3組31位、関東IC5千、21高1区15位、20高1区30位≫
山口翔平①(西京)14分19秒82≪22関東IC3障決勝、21高1区27位、IH3障2位≫
島田晃希①(高田)14分25秒18
大谷祥輝①(京都外大西)14分26秒46
上位5名平均:⑯帝京14分15秒8
鎗田大輝①(市立船橋)14分27秒73≪22関東IC3障、21IH3障11位≫
田中陽々希①(八戸学院光星)14分29秒37
森田健伸①(武蔵越生)14分29秒49
細谷建斗①(東海大山形)14分36秒58≪21高6区36位≫
川上颯真①(開新)14分37秒31
山下利玖①(流経大柏)14分37秒40
板橋将吾①(埼玉栄)14分37秒90≪21高5区13位≫
尾崎仁哉①(東海大福岡)14分39秒01
藤本雄大①(北海道栄)14分42秒00≪22全予1組11位≫
天海創太①(駒澤大高)14分46秒27
若林凌汰①(花咲徳栄)14分53秒79
井下 侃①(宇部鴻城)14分54秒16
1年生の成長が早いのですよね。5000m平均が16番目と、帝京大にしてはいつになく高いレベルでのスカウトだったのは、連続シード権獲得が大きかったと思います。
それにしても、早くから1年生が躍動しています。高校時代に14分一桁を出していた栗田・柴戸選手が関東IC5千m出走。柴戸選手はその後全日本予選3組抜擢、苦しむもその後7月にハーフで65分台。高校時代から1区を走っていますし、駅伝で早くも期待できる存在です。
また、藤本選手が大きく伸びていて、6月日体大で1万m29分33秒の好記録!全日本予選1組で11位の好走、函館ハーフでは65分切り!直近も14分17秒ベストで、一気に主力格になってきます。帝京大は毎年、一人は一気に伸びる選手が出てきますね。
さらに尾崎選手が、7月士別ハーフで64分25秒の非常に好記録!田中選手も66分少しではまとめています。帝京大の箱根力はここまできているのですね。
他には、3障で関東IC出場の山口・鎗田選手、高校時代に好記録をマークしている島田選手、山形県からの細谷選手も…少しだけ注目ですかね。この世代は、帝京大をさらに上の世代に押し上げそうです。
前半戦は、全日本予選を突破できなかったこともあり、やや目立たなかったですが、記録面の事で言うと、かなり収穫があったのではないでしょうか。
エース格となっているのは3年生。小野・西脇選手が全日本予選4組を走るなど、他校のエースとの闘いを多く行っています。特に小野選手が対等に渡り合っていた感じですかね。末次選手も柱の一人になりそうな勢いです。
これに2年生以下がぐんぐん伸びています。駅伝を経験している小林・福島選手が徐々に安定感が増してきています。福田選手が全日本予選好走していて、一気に主力になりそう。
そして1年生が凄くて、実績ある栗田・柴戸選手だけでなく、尾崎・藤本選手らが夏合宿前にハーフマラソン64分台で走破。箱根駅伝のレギュラーを早くもとっていきそうな勢いです。
4年生がこれに絡んでくるか。一番走力の高い北野選手は、関東IC後にどうやら故障。続く、大花・山田・元永・新井選手らが最後にどこまで伸びてきているか。出雲駅伝、そして箱根駅伝での上位には欠かせない存在です。彼らの粘りで総合力が上がってくると思います。
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