【國學院大學】箱根駅伝2023へ~新入生情報や戦力分析&持ちタイムなど!

 新年度ももう前半戦が終了しました。各大学ある程度の収穫と課題があったのではないでしょうか。当サイトでも、関東大学長距離各チームの2022年度のメンバーの紹介と実績、簡単な戦力分析を行いたいと思います。もちろん、新入生も紹介していきます。

エースを揃えて、強かに三冠を狙っていく國學院大學です。

ページコンテンツ

【國學院大學】箱根駅伝2023へ~新入生情報や戦力分析&持ちタイムなど!

 昨年度は見せ場も作りつつ悔しさもありつつの大学駅伝だった。出雲駅伝はアンカーで2位争いの健闘をしながら4位、全日本大学駅伝はシード権争い…かと思われましたが終盤2区間に入った下級生の活躍で一気に4位に浮上しました。

 箱根駅伝に向けても期待が高まりました。とはいえ、一部主力選手が故障、もしくは本調子ではなかった中での戦いでした。往路は4位で折り返しますが、復路でシード権争いに。9区平林選手の快走があり、何とか8位。とはいえ、上位も見えていただけに悔しさも残りました。

 そして、今年は各所で國學院大のエースの活躍が目立ちます。日本学生ハーフでは平林選手が優勝、関東ICでは伊地知選手がハーフで優勝、日本ICでは中西選手が5千m2位の活躍…選手層も改善されつつあります。三大駅伝優勝を掲げている國學院大の戦力を振り返ります。

スポンサーリンク

新チーム各学年戦力分析

※持ちタイムは8月1日地点
※関東ICは2部

4年生主力選手について

中西大翔④28分17秒84/13分38秒45
≪22日本IC5千2位、関東IC1万5位、箱4区4位、21:全3区11位、出4区2位、箱2区15位、20:全3区8位、箱4区3位、19:全4区4位、出2区3位≫
島崎慎愛④28分27秒98/13分50秒20
≪22関東IC1万13位、21全1区3位、出1区6位、箱6区4位、20:全1区4位、箱6区8位、19:全1区12位≫
藤本 竜④28分53秒77/14分09秒67
坂本健悟④28分54秒53/14分31秒94
≪22関東IChalf10位、21全6区7位、全予2組10位≫
宮本大生④29分16秒78/14分11秒50
川崎康生④29分18秒03/14分08秒59
阿久津佑介④29分20秒39/14分24秒22
中西唯翔④29分31秒19/14分15秒62≪19:全6区5位≫
西田琉唯④29分35秒14/
永谷連太郎④29分38秒07/14分14秒11
伊野一輝④29分56秒17/14分25秒65
西槇優祐④30分17秒50/

 4年生は戦力充実していますね。1年生の頃からエースクラスだった中西選手がここに来たさらに充実。関東IC1万mで5位入賞すると、先日は日本IC5千m2位の大躍進!元来、駅伝で強さを発揮する選手なだけに、トラックでのここまでの好成績は驚きです。最後の三大駅伝で、この爆発力を見ることができれば、他校にも一気に脅威になります。昨年度は怪我明けで力を出し切れてないだけに…。

 そして、まさか5年目となった島崎選手。前年度は出雲・全日本駅伝で1区しっかりトップと僅差で繋ぎ、役割を果たしていました。箱根も1区の予定でしたが、12月に2度怪我をして無念の欠場。このままでは悔いが残るということで、内定を蹴って留年を決意しています。おそらく1区に合わせてきていますが、どこまで磨きがかかったか。

 あとは激しいレギュラー争いですね。その中で一歩出ているのが坂本選手。前年全日本駅伝6区7位好走、今年は関東ICハーフ10位とロードで一定の安定感があります。さらに藤本選手も好調、夏前に5千m14分09秒67、1万m28分53秒77の自己ベスト、今年こそレギュラー奪取なるでしょうか。

 あとはハーフマラソンを中心に激しい争いですね。学生ハーフでは阿久津選手が64分16秒、永谷・宮本選手も64分台。夏前の記録会では、下級生の頃勢いのあった川崎・中西唯選手も意地を見せています。西田選手も同等の記録出していますかね。箱根駅伝に向けて虎視眈々と合わせている選手たちの力が、どこまで爆発するか注目です。

3年生主力選手について

伊地知賢造③28分29秒95/14分09秒88
≪22関東IChalf1位、箱2区12位、21:全8区1位、出5区2位、全予3組8位、箱8区9位、20:全6区10位≫
瀬尾秀介③29分13秒24/14分14秒85
鈴木景仁③29分24秒89/14分05秒49
≪22関東IC1500m4位≫
松下祐介③29分26秒55/14分15秒57
田高永輝③29分34秒58/14分15秒08
西山哲平③29分38秒53/14分19秒61
阿部優樹③29分40秒04/14分18秒92

 まずは伊地知選手の成長ですね。昨年度は大車輪の活躍。出雲駅伝は5区2位で上昇気流を作ると、全日本大学駅伝アンカーでびっくりの区間賞!箱根駅伝ではエース区間2区大役を果たしました。今年になってさらに磨きがかかり、例年以上にメンバーが集まった関東ICハーフで優勝!トラックも1万m28分29秒ベスト、総合力を増して三大駅伝に挑みます。

 このほかは少しレギュラーと差がありますが、瀬尾選手がレギュラーに近づいていますかね。学生ハーフは64分台、その後記録会も安定します。また、スピード面では、鈴木選手が関東IC1500mで決勝進出、4位の好成績を残しています。出雲駅伝あたり候補になってもおかしくないでしょう。

 その他の選手も1万m29分半ばを一度は出している選手が多いのですよね。このあたりの選手が伸びてくると、懸念の選手層がかなり改善されるはずです。

2年生主力選手について

平林清澄②28分12秒16/13分55秒30
≪22:関東IC1万6位、箱9区2位、21:全7区3位、出6区5位、全予3組3位≫
山本歩夢②28分41秒59/13分46秒92
≪22関東IC5千9位、箱3区5位≫
鶴 元太②29分07秒53/14分19秒07≪22関東IChalf8位≫
沼井悠斗②29分19秒33/14分12秒23≪21:全5区11位≫
三潟憲人②29分20秒81/13分59秒33≪22関東IC1500m≫
板垣俊祐②29分21秒44/14分19秒17
木村文哉②29分47秒34/14分23秒91
中川雄太②29分48秒36/14分04秒93
本山凜太朗②30分00秒76/14分21秒83
田邊優太②30分04秒85/14分16秒80
青木洸生②30分07秒10/14分15秒72
原 秀寿②14分00秒02≪22関東IC5千、箱6区17位≫

 大学駅伝長距離界の話題の中心の平林選手の世代になってきますね。まだ大学2年生ですが、ハーフマラソンまでの距離なら長い方がいい選手。中間疾走は特に見事で、箱根駅伝9区でゴボウ抜き、旧区間記録に迫りました。トラックも伸びてきて関東IC1万m6位、記録も28分12秒と高速化の中でも一線級です。旋風を巻き起こす可能性があると言われるのも、彼がいるからですね。

 さらに、元々期待が高かった山本選手も本当に素晴らしい活躍です。箱根駅伝3区起用されて区間5位とバッチリ!その後実業団ハーフで60分台を出したことで実力を証明しました。トラックでも関東IC5千9位、日本ICも出場していました。昨年箱根のみでしたが、今年は三大駅伝全てで主力になりうる存在です。

 そしてほかの選手も続々と伸びています。学生ハーフで63分26秒をマークした鶴選手が、関東ICハーフでは63分14秒ベストで8位入賞!ロードで秘密兵器的な存在になりそうだ。

 さらに、箱根6区を走った原選手が5千m13分台ベストで関東ICにも出走、昨年の全日本駅伝5区出走の沼井選手も、ハーフ64分台でしっかりまとめています。過去の経験者がしっかり伸びてきているのはいいですね。

 また、関東IC1500m2年連続出走とスピードのある三潟選手、コンスタントに記録会に出場している板垣・木村・青木選手、ここはまだまだ伸び盛りですかね。この夏でどこまで成長しているか楽しみな世代です。

新入生情報~5000m持ちタイムと全国大会成績も!

※新入生は4月1日時点の記録

上原琉翔①(北山)13分56秒84/29分52秒46
≪21高1区26位、IH5千17位、20高1区17位、19高1区37位≫
森田隼也①(智辯カレッジ)14分09秒01
≪21高3区16位、20高7区13位≫
吉浦 悠①(松浦)14分09秒45/30分12秒82
≪21高4区30位、19高2区37位≫
田中登馬①(豊川)14分11秒80
青木瑠郁①(健大高崎)14分12秒27/29分52秒40

上位5名平均:⑩國學14分07秒8

中野 匠①(東農大二)14分13秒34≪21高7区19位≫
鎌田匠馬①(東海大山形)14分13秒37≪21高1区31位≫
高山豪起①(高川学園)14分17秒63
嘉数純平①(北山)14分22秒17
≪22関東IC5千、21高3区36位≫
松村隆起①(埼玉栄)14分30秒75
陸 太陽①(宇部鴻城)14分36秒04
渡辺峻平①(大阪)14分36秒46
小松恵達①(西武台千葉)14分38秒60/30分13秒86≪22関東IC1500m≫
中薮大智①(自由が丘)14分39秒27
≪22関東IC3障、21高6区6位、IH3障9位≫
植木来時①(國學院久我山)14分40秒46
上村倫太郎①(小林)14分40秒46

 國學院大も徐々にスカウトのレベルが上がってきていますよね。5000m13分台のランナーも続けて入部するようになってきています。今回は沖縄県北山高エースの上原選手が入部。全国経験も豊富です。ただ、高校3年後半からやや調子は下降気味でした。復調が待たれる選手です。

 そして、もう一人の北山高出身の嘉数選手が、大学入学後大活躍。5千m14分08秒大幅ベストで関東ICに出走すると、夏前に1万m28分58秒と主力並みの記録!一気に三大駅伝出場が見えてきています。

 このほかにも、U20男子5000mで13分59秒ベストで2位の青木選手は、その後13分48秒まで更新!貴重な戦力になりそう。小松選手は1500mで、中薮選手は3000m障害で関東IC出場し戦っています。

 また、高山選手が夏前に1万m29分39秒記録で今後楽しみ。やや出遅れていますが、持ちタイム良くて全国高校駅伝を走っている森田・吉浦選手らも勿論期待の選手。今後どのように成長していくか楽しみです。

【まとめ】箱根駅伝2022に向けて

・中西平林伊地知選手らエースクラスが大活躍
・中堅クラスも1万m28分台&関東IC入賞
・やっぱり三大駅伝優勝ダークホース候補!

 エース選手たちが春から非常に調子よかったですね。4年生は中西選手が復活し、トラックで他校のエースと対等に渡り合いました。駅伝でさらに+αがある選手ですので、期待が高まります。

 さらに、日本学生ハーフは平林選手が優勝、関東ICハーフでは伊地知選手が優勝、箱根3区好走の山本選手も5千mで戦っています。エース級の選手がさらに磨きがかかる成績でした。

 新チーム開始時は、卒業生が多く中間層に不安がありましたが、関東ICハーフでは鶴選手が入賞、坂本選手も入賞ラインに迫りました。5千mでは青木選手が13分台、1万mでは藤本・嘉数選手が28分台!これに島崎選手もいるわけですね。

 エースとそれ以外の選手との差は、確実に縮まってきています。徐々に上位校に定着してきている、駅伝への執念は本当に凄まじい國學院大。昨年は主力が不調でも上位戦線、今年は…本当に楽しみになるのではないでしょうか。


hakonankit

箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。