2月・3月上旬は、箱根駅伝出場チームの振り返りや、次年度への簡単な分析をしていきたいと思います。
順番は総合順位順から変えます。
続いて、
2年連続最下位も収穫多数
専修大学です。
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前回の箱根路は7年ぶりの出場で、断トツの最下位。今年度は専修大初の留学生が加入、しっかり継続して箱根駅伝に出場するチャンスだった。箱根予選は、主力の一人木村選手が欠場するも、髙瀨選手が日本人3番手に入る快走!ダンカン選手と合わせて大きな貯金を作りました。
そのほかの選手も、前回の箱根予選の成績を上回る成績。しっかりと9位で予選を通過してみせました。6年間出場できなかったチームが、2年連続で出場。確かなチーム力の向上を感じます。箱根本戦は、木村選手が復帰、勝負できるオーダーが整ったかと思われました。
20位専修大学11時間15分09秒
往路19位5時間38分46秒・復路18位5時間36分23秒
区間 | 区間順位 | 名前学年 | 区間タイム | 通過順位 | トップ差 |
1区(21.3㎞) | 4位 | 木村暁仁② | 61分24秒 | 4位 | 44秒 |
2区(23.1㎞) | 20位 | 高瀬 桂③ | 71分04秒 | 18位 | 4分56秒 |
3区(21.4㎞) | 20位 | ダンカン キサイサ① | 66分34秒 | 20位 | 9分28秒 |
4区(20.9㎞) | 17位 | 水谷勇登② | 63分54秒 | 19位 | 11分36秒 |
5区(20.8㎞) | 19位 | 野下稜平② | 75分50秒 | 19位 | 16分40秒 |
6区(20.8㎞) | 17位 | 横山佑羽④ | 60分02秒 | 19位 | 17分39秒 |
7区(21.3㎞) | 9位 | 国増治貴③ | 64分11秒 | 19位 | 19分11秒 |
8区(21.4㎞) | 17位 | 岩間 暁④ | 67分29秒 | 19位 | 21分51秒 |
9区(23.1㎞) | 15位 | 服部友太④ | 70分43秒 | 19位 | 25分19秒 |
10区(23.0㎞) | 20位 | 中山敦貴② | 73分58秒 | 20位 | 31分27秒 |
1区木村選手…この2年木村選手が大激走しましたね。前年度は、箱根予選で当時1年ながらチームトップの力走、7年ぶちの通過に貢献しました。一転、本戦直前で故障し本戦への出場はできませんでした。今年も怪我がちで予選は欠場、12月に1万m29分04秒ベストで本戦には間に合わせました。
ハイペースとなった大集団にも食いつき、18㎞付近の六郷橋での仕掛け合いに、しっかり対応していました。最終盤まで2位集団に食いつく激走で、61分24秒の好タイムで区間4位!上位集団に割って入りました。
2区髙瀨選手…前年度からぐっと成長していた選手。前回の箱根は1区を担当し区間19位。チームを流れに乗せることはできず、その悔しさをバネに箱根予選で日本人3番手の好走、満を持してエース区間2区を担当しました。
序盤は2位集団の中に入っていましたが、4㎞過ぎにその集団から遅れると、一気に失速してしまいました。中位・後方集団にのまれていき舞うが、全く対応できず。総合18位まで順位と落とす、悔しいリレー。華の2区、跳ね返されてしまいます。
3区ダンカン選手…専修大初の留学生ダンカン選手。高校時代の爆発力はここまで見せていませんでしたが、さすがチームトップレベルの実力をキープして臨んでいました。
前を追い上げたいところでしたが、序盤からあまり身体が動かず。10㎞付近で脚の痙攣もあり、大幅に失速。総合最下位に順位を落としてしまいました。3本柱のうち、2選手が機能しなかったということで、今年も苦しい駅伝になってしまいました。
4区水谷選手…ただ、今年はそれ以降の区間でいくつか収穫がありました。その一人が2年水谷選手です。前回の箱根は8区で粘りの走り、2年連続予選は106位チーム4番手の力走。堂々準エース区間4区エントリーとなりました。
単独最下位でしたが、しっかり1㎞3分ペースはキープして前を追っていきます。酒匂橋で駿河台大を捉えて総合19位へ浮上、その後もペースを落とすことなく、区間17位ながら63分54秒。18位の中学大にも大きく迫りました。次につながる結果でした。
5区野下選手…前回1年生ながら山登り5区に抜擢された選手。断トツの区間最下位でした。今年度は全日本予選・箱根予選で粘りの走りをみせて、走力をあげて臨みました。
前の中学大が区間上位ペースで突っ込んでいったので、早い段階で単独走になりました。ただ、ほとんどの定点で区間18位以下のタイムに。75分50秒と前回より3分近く早いタイムでしたが、区間19位とまだ通用しませんでした。
6区横山選手…2年越しの山下り出走となった4年生横山選手。前回も候補の一人でしたが、エントリーから外れてしまいました。今年度は、関東ICハーフ・箱根予選と2レース安定していました。満を持しての出走でした。
5チームによる一斉スタートでしたが、最初の上りは非常に苦しみ、見た目最下位で下りへ。下りに入ってからは、さすが区間一桁のペースで下ってきて、日体大を交わして見た目20番目。ラスト平地で息切れし区間17位60分02秒。最後の箱根、懸命の力走でした。
7区国増選手…3年生ながら、今年のチームの主将を務めていた選手です。箱根予選は3年連続出場し一定の成績を収めています。前回の箱根は4区出走も区間最下位と通用しませんでした。
今回は見違える走り、しっかり1㎞3分を切っていくペースで前を追っていきます。すると中学・駿河・山学大の集団が徐々に近づいてきます。
ラスト3㎞で一気に集団に割って入っていき、山学大を交わして、駿河台大に並びかける形で見た目18番目タイで中継。個人としても64分11秒区間9位の好走!前後にランナーがいる位置、非常にナイスランとなりました。
8区岩間選手…最初で最後のチャンスを掴んだ4年生の選手ですね。箱根予選にはエントリーされていませんでしたが、12月の記録会で、1万m29分台を記録。見事に8区出走となりました。
出走してすぐ、中学・連合・駿河台大など4人の集団になりました。ですが、茅ヶ崎付近から遅れだして、見た目19番目を走行します。終盤苦しくなるも、大きくは失速せず、67分29秒の区間17位で走り切りました。
9区服部選手…トップとの差15分11秒差。繰り上げも気になる中、4年服部選手がスタート。前回は10区を担当し区間14位健闘。箱根予選もこなし、1万mもベストを出すなど、状態をあげてきていました。
33秒先行していた駿河台大を追い上げていき、横浜駅前過ぎに追いつきます。その後並走したこともあり、中盤以降に徐々に区間順位が上がっていく走りになります。
ラスト3㎞から、相手にスパートこそかけられますが、服部選手も脚が残っていました。見事繰り上げを回避して見た目18分39秒差で鶴見中継所を通過。個人としても区間15位70分43秒まずまずでした。
10区中山選手…2年生の中山選手が驚きの抜擢!まだ1万m30分台の選手ですが、将来を期待されていたでしょうか。なお、この時点で総合17位と40秒差で、アンカー次第でさらに順位を上げることが可能でした。
でしたが、駿河台大を逃がしてしまうと、その後は大きく失速。繰り上げの山学・日体大にも交わされてしまい、見た目最下位。その後総合最下位にも落ちてしまいました。最後はちょっと悔しい区間になりましたね。
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とはいえ、専修大としては戦えた区間がいくつか出てきたのは良かったですね。1区で木村選手が区間記録並のペースでも上位校に食いついていましたし、区間最下位は2区3区のブレーキ以外では10区のみにとどまりました。
そして繰り上げ回避で、繋ぐことができたことも一つ前進といったところかなと思います。チーム内にも悔しさと手応えは感じたのではと思います。
今回の経験者は結構残るのですよね。
残る今年の箱根メンバー
ダンカン キサイサ①28分57秒27
≪22:箱3区20位、21:予23位≫
木村暁仁②29分04秒21
≪22:箱1区4位、20:予44位≫
水谷勇登②29分38秒83
≪22:箱4区17位、21:予106位、箱8区18位、20:予217位≫
高瀬 桂③29分45秒82※新主将
≪22:箱2区20位、21:予10位、箱1区19位、20:予61位≫
国増治貴③29分45秒96
≪22:箱7区9位、21:予163位、箱4区20位、20:予105位、19:予241位≫
野下稜平②30分01秒73
≪22:箱5区19位、21:予117位、箱5区20位≫
中山敦貴②30分09秒71
≪22:箱10区20位≫
残る補欠メンバー
田島洸樹②29分28秒91
千代島宗汰①29分52秒61
冨永裕憂③29分58秒26
南 里樹③30分09秒09≪21:箱6区16位≫
その他有力選手
成島航己③29分32秒59≪21:箱7区20位、20:予130位≫
小島光佑③29分43秒89≪21:予208位≫
吉岡拓哉③29分53秒92≪21:予141位、20:予259位≫
松本 薫③29分53秒97
山村啓仁②29分54秒93
粟江倫太郎②30分00秒35≪21:予341位≫
足立龍星③30分00秒49
安達勇人③30分08秒31
手塚太一5千14分25秒16≪21高1区40位≫
今回往路を走ったメンバーは全員残るのですよね。木村・髙瀨・ダンカン選手に、水谷選手を加えた4本の柱となりそうな形ですね。木村選手は高校時代から持っていた走力をいかんなく発揮するとやはり強い。水谷選手は確実に成長しています。
今回の箱根やや失敗した髙瀨・ダンカン選手がどこまでいけるか。髙瀨選手は、今回自信を持って走ったそうなので、もう作り直しでしょうか。主将としても引っ張りたいところ位。ダンカン選手は、やや身体が大きくなっているような印象でしたので、今後次第でしょうかね。
中堅以降も、このほか、今年度主将を務めた国増選手がひと周り成長した形。また、予選100位台では野下選手に吉岡選手がまだ残っています。このあたり、通過候補にはあがってきそうな形。
あとは、前回の箱根を走っている成島選手や、本戦前勢いの良かった田島・千代島選手と言ったところが、どれほど上がってくるかですかね。
他校にも通用すると思われた3本柱を起用して、往路から勝負に出ます。1区木村選手は見事な快走!区間記録並のペースで進んだ中区間4位でリレーします。ですが、2区高瀨3区ダンカン選手が不発。連続区間最下位で、総合も最下位へ。
その中で、4区水谷・7区国増・9区服部選手ら、ポイントポイントで好走区間がありました。他校と絡む場面も多くなりました。そして繰り上げ回避したのは、何よりも前進した証拠ですね。
とはいえ、最終的に総合最下位となったのは悔しいところ。幸い今回の出走者は7名、本戦出場者は9名残っています。予選経験者を含めれば12名と、主要大会で実績を積んだ選手は多くなっています。
次回、一気にあげていく年度にしたいですね。
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