箱根駅伝2022へ【法政大・日本体育大】箱根予選と、その後より展望!

11月・12月、箱根駅伝に向けてメンバー争いが繰り広げられている最中ですね。

各関東地区の大学の、
前哨戦(出雲・全日本・箱根予選)を振り返っていきたいと思います。

そのうえで、今季のチームの特徴や、山など箱根に向けて
駅伝ファンとして思うことを記載していきます。

続いて、
エース選手中心にシード権奪回に燃えているチーム!
法政大学日本体育大学です。

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【法政大学】箱根駅伝2022へ向けて~前哨戦振り返り

 ここ2年間はシード権争いから遠かった法政大。ですが、今年度になってから再び上昇に転じていました。関東ICで主力が上位入賞すると、全日本予選では3位見事に通過!チーム力は確実に上がっていました。

 秋口の記録会でも新戦力候補の選手が自己ベストを続出しまいた。そこから、一部の選手が故障欠場しましたが、通過は揺るぎませんでした。

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箱根駅伝2022予選会振り返り

個人順位 名前学年 走破タイム
31位 鎌田航生④ 63分27秒
38位 小泉 樹① 63分32秒
56位 清家 陸④ 63分50秒
60位 内田隼太③ 63分52秒
94位 宗像直輝② 64分17秒
104位 高須賀大勢② 64分26秒
122位 川上有生③ 64分36秒
127位 中園慎太郎③ 64分38秒
131位 細迫海気② 64分39秒
147位 武田和馬① 64分55秒
合計:6位・10時間42分12秒
240位 松本康汰③ 66分19秒
286位 守角 隼④ 67分15秒

順位データ
5km通過-10㎞通過(5㎞間)-15㎞通過(5㎞間)-18㎞通過-FINISH(6.195km間)
25位-15位(7位)-6位(3位)-6位-6位(5位)

5㎞ごと個人順位参考(Twitter)

 一部主力選手が出場できない事態だったのですが、それでも後半勝負というのは崩さなかったのですよね。5㎞通過25位から、10-15km間を3番目のタイムで駆け抜け、総合6位に進出。その後しっかりキープしています。

 特徴的だったのは、5㎞通過でチーム上位は、72位14分55秒で内田・清家選手の2名だけでした。エース鎌田選手は単独で156位15分04秒で通過(※転倒があったそうです)。

 あとは川上・松本選手ら中心に270位前後15分16秒ほどで大集団が通過。鎌田選手は、突っ込まなかったのは作戦だったのでしょうか?

 鎌田選手はその後1㎞3分ほどのペースをキープ。徐々に順位を上げていき、15㎞以降でチームトップに立ち、31位63分27秒でゴールしています。転倒があった中、冷静に組み立てなおしていますね。

 清家・内田選手は、10㎞で21位29分50秒と日本人上位集団に付けます。その後は順位を落とし、清家選手が54位63分50秒・内田選手60位63分52秒のチーム3番4番手でゴール。

 下位グループから上がってきたのが、1年生小泉選手。10㎞までは172位30分22秒で大集団のままでしたが、そこから急上昇!10-15km間は1㎞3分を切って、15㎞73位45分17秒で通過!この5㎞で99人抜き、そこからゴールで38位63分32秒でゴール。かなり実力をつけてますね。

 他にも多く選手があげてきていて、15㎞98位45分31秒で通過した宗像・高須賀選手が、94位64分17秒と104位64分26秒の5番手・6番手でゴールしています。

 その後も続きましたね。15㎞付近で45分30秒台で10番手が入っていて、ゴールでも7番手川上選手121位64分36秒、8番手中園選手125位64分38秒、9番手細迫選手128位64分39秒、10番手武田選手146位64分55秒と差がなく雪崩れ込みました。100位前後で中堅選手がまとまっての6位通過でしたね。

全日本大学駅伝2021振り返り

 迎えた全日本大学駅伝。多少の主力入れ替えがあった以外は、比較的バランスよく配置してきていたように見えました。とはいえ、予選会上がりなので決して評価は高くありませんでした。そんな中、粘り強く上位校と戦ってきました。

9位法政大学5時間17分39秒

区間 区間順位 名前学年 区間タイム 通過順位 トップとの差
1区9.5㎞ 5位 内田隼太③ 27分16秒 5位 11秒
2区11.1㎞ 4位 鎌田航生④ 31分49秒 2位 10秒
3区11.9㎞ 6位 小泉 樹① 34分28秒 4位 1分31秒
4区11.8㎞ 9位 松本康汰③ 34分32秒 5位 1分18秒
5区12.4㎞ 7位 川上有生③ 36分59秒 6位 1分15秒
6区12.8㎞ 6位 宗像直輝② 38分06秒 6位 1分36秒
7区17.6㎞ 15位 中園慎太郎③ 54分54秒 9位 4分18秒
8区19.7㎞ 7位 河田太一平③ 59分35秒 9位 4分41秒

1区内田選手…ナイスランだったのが内田選手。1万m28分台のトラックのスピードがありました。ある程度高速となった1区でもしっかりついていき、ラストスパート争いも上位陣の争い。上位4名の次となる、5位トップと11秒差で繋ぎました。

2区鎌田選手…これが2区にエース鎌田選手を配置したのが活きましたね!中盤付近までは、先頭集団の最後方で控えていたのは今年の箱根1区通り。6㎞あたりから先頭争いに加わり、ラストスパート争いも順大以外には追随を許さず、総合2位でのタスキリレー。エースの役割を果たします。

3区小泉選手…この小泉選手が快走します。東国大の留学生はともかく、1万m28分前後ベストを持つ早大・順大との差をある程度キープし、明治大の実力者の選手を突き放して、単独4位を走行。6㎞地点で2位集団と14秒ほどの差に抑えます。

 終盤は少し苦しくなりましたが、2位と30秒差の単独4位中継。区間順位は6位でした。スピードエース区間ながら、これだけの走りができる。小泉選手の底知れない能力を垣間見ましたね。

4区松本選手…法大のスピードランナーの一人ですね。箱根予選ではチーム11番手でしたが、1万m28分台の走力は捨てがたいものがあります。数秒後方の明治大の選手と並走して、中間点を通過。その後離されて、区間賞ペースの青学大にいったん抜かれますが、ラストで抜き返し、順大を追い上げる形で総合5位で中継。区間順位も9位で一桁が続きます。

5区川上選手…今年の箱根駅伝で9区を務めた法大の主力格の一人。今期も安定していました。突っ込んで、すぐに明大・順大と3位集団を形成。青学大に交わされた後、苦しくなり6位に後退します。その後東洋大にも交わされ7位となりますが、明治大を抜き返し6位で中継。区間7位で粘り、トップと1分19秒差とします。

6区宗像選手…スピードランナーですが、箱根予選で距離にも対応してきた2年生の選手です。4㎞ほどで前後にした東洋大と明治大と5位争いの並走。エース起用の明治大には離されますが、東洋大を突き放して単独6位に。

 終盤に駒大に交わされますが、ラストで猛追し、駒大と落ちてきた青学大と並びかけるようにして中継所へ。6位中継ですが、4位と0秒差でした。宗像選手本人も区間6位の好走。ここまで法政大がシード権争いに加わっているのは、予想付かない大健闘でした。

7区中園選手…主力清家選手がエントリーも当日変更。入った3年中園選手は、3000m障害が得意ながらも、箱根駅伝は2年連続出走している選手。経験を活かしたかったですが、2㎞あたりから自分の走りができなくなり、徐々に順位を落としていきます。

 懸命に粘りますが、11.6㎞で中大に交わされて9位に後退。中継所までに、シード権まで28秒差の9位中継となります。個人としては区間15位、結果的に全体として区間二けたはこの区間だけだったのですが、駅伝は難しいですね。

8区河田選手…過去の箱根駅伝で2区や4区など主要区間を走っている主力選手の3年河田選手。箱根予選欠場して心配していましたが、全日本アンカーに間に合わせてきました。

 後方から追い上げてきた東洋大と並走する形で渡会橋を通過。この時点でシード権と33秒差。そこから東洋大を突き放しますが、中央大に追いつくことはできずシード権時点の総合9位。僅か33秒足りませんでした。

箱根駅伝2022へ向けて【エース・山・選手層】

 それでも、箱根駅伝3年ぶりシード権復帰へ向けて確かな手ごたえは、掴んできているのではないでしょうか。先日のMARCH対抗戦2021の結果も踏まえて、もう一度戦力を見てみます。

エースの強さ
 エースは鎌田選手ですね。前回の1区区間賞は、駅伝ファンにも大きく印象に残っていると思います。タフな区間もこなせる選手なので、本来はエース区間2区を走れる選手。レース状況を見ながら走る能力も長けています。この区間で走りを見たいと思っているファンは多いかな?

 そして1区や3区を担えそうな選手が出てきています。1区候補は内田選手。トラックのスピードもありますが、全日本駅伝で1区5位で走り切っているのもポイントです。元々高校時代から高いレベルで活躍した選手。怪我無く詰めれば、箱根の1区も任せられる存在です。

 3区は前任者松本選手もいます。また全日本3区で好走した1年小泉選手もいるのですよね。小泉選手が凄い成長速度で上がってますが、松本選手も今季不安定ながらMARCHで1万m28分台。取り戻してきていますかね。この2人で3区4区というのも手です。

 こうなると、前々回4区河田選手、前回4区を走っている清家選手が、もしかすると復路に回る可能性も出てきますかね。法政大はチーム状況がいいと、ロードが得意な選手を復路にする(3大会前7区土井9区大畑選手)こともあります。こうなると法政大は強くなっているでしょう。

山登り・山下り
 山登りに関しては、主力選手は清家選手が登れるそうで、前回は山登りも準備しながらの4区出走でした。ですが、法政大の場合は、山登り・山下りともに、平地とは別の選手を準備させていることが多いのですよね。

 前回も最初で最後の4年生の選手が山を繋いで、平地を強化することができました。今回も意外な選手が山を担うことはあると思います。記録会で1万m30分台でもあるかもしれません。ここは情報を待ちたいところです。

選手層の厚さ
 じわじわ厚くなってきていますね。先述のように、山が主力以外だと、往路経験者の河田・清家選手が復路に回って、いざシード権に向けて勝負ということもあると思います。こうなると分厚くなってきますよ。

 他にも、前回9区3年川上選手がいますし、前々回8区・前回10区の3年中園選手がいます。彼らもまずまず万全です。これでほぼ10区間埋まってますが、新戦力候補として全日本好走の2年宗像選手、箱根予選好走の高須賀選手がいます。

 あとは全日本駅伝で好走した3年扇選手はもともと実力者、秋口1万m29分10秒台で走った2年稲毛選手も、故障がなければ前回9区を走っていたかもしれないロード巧者だそうです。10区間強いオーダーが組めるかもしれません。

総合:主力以外で山を区間中位で凌げれば、シード権の可能性充分
 面白くなってきましたよ。安定して強いエース4年鎌田選手に、スピードのある3年内田・鎌田選手、ロードに強い4年清家・3年河田選手に、期待のルーキー小泉選手と、往路で戦えそうな人材がどんどん出てきています。

 彼らの誰かが復路には回ることになりますが、余裕を持ってロード巧者の選手を袋に配置してくるようだと法政大の状態はかなり良くなってきているかもしれません。

 法政大の場合、特殊区間の山を、平地とは別に選手を用意していることが、比較的多い大学。区間中位で凌ぐ選手が出てきていると、法政大のシード権内の浮上が現実味を帯びてくるでしょう。

【日本体育大学】箱根駅伝2022へ向けて~前哨戦振り返り

 前回の箱根駅伝は14位。そこから、エース選手を含みかなりの4年生が卒業してしまい、今年度は連続出場へ向けて勝負所と思われました。それがじわりとチーム力は上がっていました。

 新たなエース選手が台頭すると、全日本駅伝予選は、最後の枠を獲得する7位通過します。そのエース選手が夏に故障で離脱、チームのピンチでしたが、チームの結束も生んだようです。

箱根駅伝2022予選会振り返り

個人順位 名前学年 走破タイム
15位 藤本珠輝③ 62分55秒
42位 盛本聖也③ 63分36秒
58位 佐藤慎巴④ 63分51秒
66位 名村樹哉③ 63分55秒
67位 大内宏樹④ 63分56秒
71位 加藤広之④ 63分57秒
73位 岡嶋 翼④ 63分57秒
91位 大畑怜士④ 64分12秒
120位 漆畑徳輝② 64分35秒
125位 村越凌太③ 64分38秒
合計:3位・10時間39分32秒
140位 九嶋大雅③ 64分46秒
157位 分須尊紀① 65分09秒

順位データ
5km通過-10㎞通過(5㎞間)-15㎞通過(5㎞間)-18㎞通過-FINISH(6.195km間)
11位-4位(5位)-3位(6位)-4位-3位(3位)

5㎞ごと個人順位参考(Twitter)

 かなりのチームが突っ込んでいく中、日体大は5㎞11位はまずまず上の方。10㎞で4位に浮上すると、15㎞以降を3番目のタイムで駆け抜けて、総合3位での通過。上位で連続出場を続けました。

 まず見事な走りだったのは3年生エース藤本選手。実は夏に故障して、治りも遅かったため、予選会は欠場する予定だったそうです。それがエントリー期日直前5千m記録会で、13分台で走れたということで、出走へ。

 最初の5㎞留学生の中に割って入ってトップ集団で通過、その後はさすがに日本人先頭集団となりますが、その位置でひたすら粘ります。最後のスパート争いまで食いついて、15位62分55秒と日本人先頭と数秒差で凌ぎます。春先から、本人の思っている以上に結果が出ているとのことでしたが、箱根予選もナイスランでした。

 後方も続いたのですよね。事前の記録会良かった4年大畑・3年盛本選手が、14分50秒と先頭に近い位置で5㎞を通過。4番手以降は大集団で15分05秒の180位前後で通過しています。

 盛本選手は、その後日本人第2集団で推移し、42位63分36秒チーム2番手でゴール。昨年主力ではなかった選手の好走も大きかったです。大畑選手は、風に苦しみ落としていきますが、90位64分12秒の8番手で踏ん張っています。

 後方の集団も良かったですね。10㎞30分10秒ほどで120位前後で通過時まだ全く崩れず。15㎞さすがに少し減りますが、4番~9番手が45分20秒で70位台で通過しています。遅れた3名も45分30秒台通過。一気に浮上したのは、この集団走がうまく機能したからですね。

 ラストも何人かは集団で固まっていて、3番手の佐藤選手から、名村・大内・加藤・岡嶋選手と7番手までが63分51秒~63分57秒で固まってゴールしています。

 先の大畑選手を挟んで、15㎞で12番手だった漆畑選手が頑張って9番手64分35秒120位でゴール、10番手村越選手が125位64分38秒。11番手九嶋選手も64分46秒、12番手分須選手は156位65分09秒。風などで集団走が崩れたチームもあった中、見事でした。

全日本大学駅伝2021振り返り

 激闘を勝ち抜いた箱根予選でしたが、中3週間の全日本駅伝はちょっと大変でした。故障気味だった藤本選手や、やや失速気味だった大畑選手の、両エースを欠いての戦いになりました。

区間 区間順位 名前学年 区間タイム 通過順位 トップとの差
1区9.5㎞ 18位 佐藤慎巴④ 28分12秒 17位 1分07秒
2区11.1㎞ 16位 盛本聖也③ 33分37秒 16位 2分54秒
3区11.9㎞ 16位 漆畑徳輝② 35分16秒 16位 5分03秒
4区11.8㎞ 15位 名村樹哉③ 35分07秒 15位 5分25秒
5区12.4㎞ 16位 大森椋太② 37分59秒 15位 6分22秒
6区12.8㎞ 14位 水金大亮② 39分32秒 15位 8分09秒
7区17.6㎞ 12位 分須尊紀① 54分06秒 15位 8分37秒
8区19.7㎞ 21位 岡嶋 翼④ 64分09秒 15位 15分00秒

1区佐藤選手…関東ICで1500mで戦うスピードはありましたが、最終学年になってハーフマラソンを戦う力をつけてきた選手です。でしたが、今回の1区には対応できず。勝負どころの前に遅れてしまい、1分07秒差の総合17位でのタスキリレーとなりました。

2区盛本選手…ついに駅伝デビューの3年盛本選手。1年時にも箱根予選で二けた順位で入っていましたが、今年ついに本格化。今回はエースとしての出場でした。

 すぐ後ろ帝京大の選手がいましたが、交わされてしまいました。第一工大や札幌学院大を交わして16位に順位を上げましたが、区間16位。関東地区最下位で関東14位とは1分離されてしまいました。

3区漆畑選手…春先からトラックで自己ベスト更新が目立っていた選手、箱根予選も出走しています。単独走が続く中、前中継所で27秒差あった立命館大を、14秒差まで縮めてのリレーでした。個人としては区間16位とやや厳しい結果でした。

4区名村選手…全日本予選3組を務めるなど、日体大の主力選手の一人。1万mの持ちタイムも上位ですね。立命館大はすぐに交わして15位浮上も、その前は約1分ほど先。単独走でペース掴めなかったか、区間15位となります。

5区大森選手…5区6区は、予選メンバー外からの出走。若手経験の舞台になりましたね。直近の記録会の結果で大森選手抜擢となりましたが、ひたすら単独走でやや厳しかったかな。区間16位の走り、前の中学大が好走したこともあり、14位との差は2分以上となりました。

6区水金選手…水金選手も初出場ですね。ここもひたすら単独走が続く区間になりました。落ちてきた日本選抜と約2分差の状況でした。ブレーキした関東地区の選手がいて、区間順位は14位でした。

7区分須選手…びっくりの配置でした。3000m障害を中心にトラックで活躍し、期待のルーキーの一人でした。箱根予選抜擢されましたが、チーム内最下位。その1年生が、長距離区間の7区なぜ?と思われましたが…

 長い区間でしたが、一人でしっかりペースを刻んでおり、区間12位の好走。ハーフマラソン換算すると、63分を切る好走です。この分須選手の走りが、今回の全日本駅伝で一番の収穫でした。

8区岡嶋選手…4年生にして初の大学駅伝抜擢された選手。箱根予選も走っていますね。ただ、2戦連続長距離ロードは厳しかったですかね。区間21位と苦しい駅伝となりました。

箱根駅伝2022へ向けて【エース・山・選手層】

 その後、激坂王、日体大記録会・東海大記録会で2度1万mの記録会に出走し、動きがありましたね。それを踏まえて行います。

エースの強さ
 大エースはいるんですよね。元々早かったのですが、3年藤本選手が覚醒しています。関東ICや全日本予選で日本人トップの成績を取って、チームにも大きく貢献。箱根予選も故障明けながら激走しています。

 全日本駅伝はさすがに欠場となりましたが、その後の練習で10㎞28分11秒程で走り切っているらしい。箱根2区なら充分67分台、気象条件次第ではさらに高パフォーマンスも期待できそうです。

 ただ、日体大の課題は他の往路選手を走るだろう選手ですね。候補はいます。トラック1万mを中心に高パフォーマンスが続く4年大畑選手は、ロード箱根予選がやや失敗レース、

 あとは箱根予選上位の佐藤・盛本選手や、箱根経験して1万m28分台の大内・村越・名村選手あたりが候補になってきますかね。記録会は充実してきています。

 ですが、単独走や、他校との競り合いペースの上げ下げなど駆け引きにどこまで対応できるかはちょっと未知数かなぁというのが、個人的な印象です。昨年も3区4区で順位ダウン。今年のメンバーどこまでやれるでしょうか。

山登り・山下り
 山に関しては少し希望があります。前回5区山登りを務めた村越選手は健在で、1万m28分台をマークしています。その村越選手を激坂王で、2年吉冨選手が破っているのですよね。

 しかもその時の53分03秒は、昨年の基準だと十分に区間一桁をターゲットにできるレベルです。箱根予選を走っていない選手で、ここまでやれるのは凄い。平地に厚みが増します。

 6区は、3年盛本選手が、過去2年山下りの控えでは?とずっと噂がありましたね。一気に平地の走力が上がったので、平地でもいいです。

 とはいえ、1万mの記録を見る限り、全体的に走力は均衡しています。他に候補がいなければ、盛本選手ら主力選手で稼ぐ区間にするのも手かもです。

選手層の厚さ
 1万mの基礎走力の育成という点では、日体大は一番と言っても過言ではないほどです。ここ数年上層部が安定していなかったこともあり、スカウトは厳しい状況が続いていました。

 にも拘わらず、1万m28分台~29分一桁あたりは、箱根エントリー前には続出しています。今年も、箱根予選活躍者やそれ以外のランナーで数多く出ています。

 往路候補で名前を上げなかった選手でいうと、3障もやれる九嶋選手や、スピードある漆畑・分須選手、連続で28分台を出した高津選手がいます。全日本抜擢の大森選手は29分01秒、高濱・杉本・水金選手も29分10秒台を出しています。

 また関東ICハーフで好走していた4年加藤選手という選手もいますので、10人をめぐる争いは本当に激しいのではないでしょうか。

 ここから、単独走やロード、突っ込んで入れる選手など選んでいくのだと思います。往路が粘れれば、いい流れになれるはず。

総合:藤本選手以外の往路メンバーがどこまでやれるか
 日体大がシード権を取るには、このあたりが大事になってくるのではないでしょうか。エース藤本選手を活かして、その流れを繋いでいくこと。

 大畑選手や、予選上位の佐藤・盛本選手、前回箱根を走っている名村・村越・大内選手ら候補はいますので、誰を起用して繋いでいくかですかね。

 凌げれば、山登りはある程度目途は立ちそうですし、復路はかなりの候補がいます。先の往路候補から回ってくる選手もいるでしょうし、選手層は厚いです。その選手層を活かせる展開にできれば、シード権争いまで、日体大が浮上してきます。


hakonankit

箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。