箱根駅伝の楽しみの一つに、関東学生連合がありますね。
箱根駅伝出場を勝ち取れなかったチームから、主力選手が選出され、
オープン参加ながら、箱根駅伝出場校に戦いを挑むことができます。
ギリギリで勝ち取れなかった常連校のチーム、これから箱根駅伝を目指す新勢力のチーム、
もしくは陸上部は強化していないけど、個人でとびぬけた走力を持っている選手など様々
色とりどりのユニフォームの選手たちが一本のタスキで繋いでいきます。
今年は中々メンバーが発表されず、心配されましたが、
11月に入って、指揮官やメンバーが決まり、ほっとしましたね。
今一度メンバー紹介やルールなどを記載します。
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◆本戦出場経験のない選手でチーム最上位の選手
◆監督・コーチは、予選次点チーム中心
何度もルール変更がありましたが、現在はこのようになっています。1校1人、つまり16校16選手となっています。また、予選チーム最上位の選手とは限りません。本戦への出場経験のない選手に限っています。
今回の場合、ギリギリ次点だった筑波大は、予選チーム上位選手が箱根駅伝経験者だったため、16人の枠に入らず、選出されませんでした。
必ずしもすべてのエース選手が出場できるわけではないのがちょっと寂しいですが、多くの大学と選手にチャンスを広げるという意味で、このようなルールになっています。
また、監督やコーチ陣は、次点のチーム等、ギリギリのところで本戦出場ならなかったチームの首脳陣で構成されることになっています。
◆チームも個人でもオープン参加、記録は残らない
これも何度もルール変更がされていますね。個人のみ認められていた時期、チーム成績も認められていた時もありましたが…現在はチームも個人も完全にオープン参加ということになっています。
モチベーション的に難しい面もありますが、このルールでいかにチームとしてまとまっていくかが大事になります。
次点のチーム等の選出ということで、予選11位筑波大の弘山監督、予選12位の中央学院大川崎監督、予選13位麗澤大の山川監督が選ばれています。ただ、今年はすんなりとは決まらなかったです。
先述のように、筑波大からは選手の選出がありませんでした。予選会の直後には、それを理由に辞退する意向(該当ツイートは削除?)を示していましたが…、最終的には引き受けることにされたみたいです。
自チームの強化もある、非常に大変な中、引き受けてくださったことに感謝して、関東学生連合のチームを応援したいですね。
弘山 勉監督…筑波大監督。筑波大OBで箱根駅伝出走経験もあります。国立大ということで、私立大と同じような強化体制が取れない中、クラウドファンディングで資金を募るなど独自の強化策を実施、昨年の箱根駅伝で筑波大を26年ぶりの出場に導いています。
川崎勇二コーチ…中央学院大駅伝部監督。順天堂大OBで箱根駅伝出走経験もあり。卒業直後から、中央学院大のコーチ(のちに監督)となる。ほぼゼロの状態から強化し、チームを箱根駅伝常連校へ育て上げた。なお、中央学院大関係者が選抜に携わるのは初。
山川達也コーチ…麗澤大駅伝部監督。青学大原監督と同じ中京大出身で、学生時代は箱根駅伝に縁はない。自主性に任せる選手育成に定評があり、麗澤大を過去2年箱根本戦次点のレベルに引き上げました。ここ2年選抜チームの監督もしています。
今回は例年以上にベテラン監督・若手の監督さんと選出されましたね。川崎監督は、おそらく一番指導歴が長い方では…。様々な経験がチームに還元されれば!
○数字は学年、ベストは11月10日現在です
麗澤大の中では元々トラックで頭角を現していた選手。1年時に1万m30分17秒41の成績、2年時には5千m14分19秒89・1万m29分30秒13と主力並みの成績に。最も箱根予選は選出されていなかったのですよね。
3年時に初めて予選出走メンバーに選出。故障明けながら107位65分47秒とまずまずのタイムで駆け抜けます。その後に大きく飛躍。11月に1万m29分10秒41、5千mでも14分12秒14の現在の自己ベストを出します。
最終学年、箱根駅伝予選会が今季の初戦。スピードが活きやすいコースながら、ハーフマラソン61分47秒の個人11位と素晴らしいレース。今回の選抜メンバーで最も予選の成績が良かった選手です。
上武大急成長を遂げている2年生の選手。昨年の箱根予選でも出走し、148位66分22秒の成績。その後、一気に走力が上がり、11月に30分06秒72、12月に29分25秒85と大幅に自己ベストを更新。将来のエース候補として期待が高まります。
2年生夏を超えて成長スピードがアップ!箱根予選前に1万m28分38秒47の大幅ベストをたたき出すと、予選会でも個人14位62分01秒と他校のエースと戦い抜くまでに成長。今回の選抜メンバーの柱の一人です。
再強化を図る東京農業大から、一気に力を伸ばした1年生の選手。高校は強豪の学法石川高で揉まれた選手。高校駅伝での出走経験もありますが、主要区間4区20位とやや悔しい成績に。
それが東京業大1年目で、予選34位62分35秒で駆け抜けるのですから、センスは本当に抜群ですね。選抜チーム内3番目なので、順当なら主要区間登場か。どんな走りをするでしょうか。
亜細亜大入学直後から主要大会で戦っていた河村選手が一気に飛躍しました。1年時全日本予選・箱根予選に出走。予選では151位65分19秒と、これまでの実績からすると長距離ロードに非凡なものを感じました。
1年時のうちに1万m29分49秒と29分台に。ハーフのベストも日本学生はハーフで64分49秒に短縮します。2年時は春から活躍。関東インカレ2部ハーフで16位と他校の選手と戦うと、全日本予選も4組で戦い抜きます。
2度目の予選会は個人182位とやや失敗しますが、これをバネにさらに成長。12月に29分28秒と1万mベストを出すと、3年目に一気に飛躍。個人38位の62分39秒の成績。得意のロードの結果は、箱根駅伝選抜チームにつながります。
慶大本格強化生が初箱根路出走なるか。杉浦選手は毎年確実に成績を伸ばしてきていましたね。まだ無名に近かった1年時の箱根予選で192位65分47秒とまずまずのタイムで出走。その後1万mのベストを30分46秒まで更新しています。
2年生になると春に1万m30分28秒に更新すると、予選前にさらに29分42秒と大幅ベストで初の29分台をマークします。注目の一人となった2度目の箱根予選は、暑さもありながら175位66分46秒と、個人順位は前年より引き上げました。
そして3度目の予選前、1万m29分22秒とチームトップの記録を出すと、予選本番も62分53秒個人55位と昨年から大きく引き伸ばしました。確実な成長が、箱根駅伝本番でもチームの力になりそうです。
箱根本戦出場を目指すチームの将来期待の選手。入学直後から1万mの試合に多く出場。この時初出場だった全日本大学駅伝予選会にも出走メンバーに選ばれています。とはいえ、このころのベストは30分55秒23でチーム内で目立ってはいませんでした。
それが前回の箱根駅伝予選会で覚醒。個人80位65分24秒の好成績で駆け抜け、長距離ロードへの高い適性を示します。その後トラックでも5千m14分26秒04、1万m29分46秒02とベスト。走力がついていました。
そして2度目の予選会。チームが高速化に乗れない中、しっかりと前回より個人順位を上げて59位62分58秒の成績。高い安定感は、選抜チームでも力になるでしょう。
高校時代に1万m29分09秒34の記録で走った実力者。年明けの都道府県対抗駅伝で1区引っ張った姿も印象に残っています。
大学に入ってからも秋口までは順調。得意の1万m28分42秒41のベストを出すと、初の大学駅伝では出雲駅伝では2区区間5位と大健闘の成績を収めます。ただ、その後小さな怪我をして、主要大会出場はできず。
箱根駅伝は6区山下りの候補に挙がりますが、怪我の影響で出場を逃しています。今年の箱根駅伝予選会が今季初レース。チームが崩れる中、予選67位63分03秒とまずまずの成績を残し選出されました。
芝浦工業大から2人目の箱根路出走ランナーが生まれそうです。実質の強化1期生にあたる松川選手は1年目から予選に出走。この時は個人323位70分オーバーと失敗レースでしたが、そこから成長します。
11月に1万m30分58秒を出すと、5千mも12月に14分31秒45のベストを出します。冬にはハーフでも67分35秒を出しています。2年目の箱根予選前に1万m30分10秒30と大幅ベストを出すと予選は個人70位63分04秒と大躍進!選抜でもチーム8番手。この勢いでどんな走りを本戦出見せるか注目です。
東京経済大屈指のスピードランナーが選抜に選出されました。元々3000m障害に強く、1年目関東インカレにも出場しているのですよね。組5位9分14秒82でもう少しで決勝進出できる成績でした。
長い距離も比較的早く台頭。秋口に2度1万m30分台を記録すると、箱根予選も205位67分13秒の成績で、チームの最高成績に貢献しています。その後、5千m14分36秒70、1万m30分26秒89、ハーフ66分11秒と3種目すべてでベストを更新します。
その後、コロナ禍もあり試合出場がありませんが、さらに大きく成長。2度目の予選で78位63分09秒の成績で選抜で箱根駅伝出走できる成績に!直後の記録会で5千m14分09秒09と大幅ベスト!今後が楽しみな大川選手が箱根路をかけるか。
日本大希望の星の小坂選手。3年夏までは決して目立った存在ではなかったのですよね。5千mは2年時の11月に14分24秒を出していますが、1万mベストは30分台半ば。ハーフマラソンも何度も出走しながら67分前半から短縮できていませんでした。
それが3年の箱根予選前に、一気に1万m28分55秒36に更新!29分台を一気に飛び越えての走りに、駅伝ファン驚きました。予選本番も、多くのチームメイトが伸び悩む中、前半抑えている中個人81位63分10秒の走りにはまだ伸びを感じます。
直後の全日本大学駅伝では1区を務めるなど、大学駅伝も経験します。今季台頭した勢いで選抜チームの順位も押し上げるでしょうか。
復活傾向ある関東学院大のエースが選抜されました。厚浦選手は高校ベスト14分4秒、低迷が続いた関東学院大としては即戦力レベルの選手でした。1年目は順調で、1万mベストは30分04秒に更新、箱根予選も185位65分44秒と将来を期待されました。
2年目はやや伸び悩みもありましたが、1万mベストは29分58秒と更新。5千も14分36秒まで短縮しました。3年目は7月に東京選手権1万mに出場し場数を踏むと、箱根予選で躍進の個人89位63分12秒。出走はきわどいですが、スタミナ面はチームに貢献できるはずです。
立教大の実質強化1年目の選手が、箱根駅伝選抜チームに選ばれました。熊本県九州学院高出身、高校時代のベストは14分31秒ですが、高校駅伝出走し4区16位の成績、インターハイは3000m障害で決勝に進出するなど、主要大会で強い選手です。
強化開始の陸協大に入学。夏前はトラックのスピードランナーが目立っていましたが、9月1万m記録会では、29分25秒と同級生の中で断トツの成績を残します。予選本番では90位63分13秒。高速化にも食らいつきました。チーム12番手ですが、これからの選手、楽しみです。
昨年、一学年上の選手が、いきなり選抜で箱根路出走を果たした育英大が、早くも2人目の選手を連合チームに送り込んできました。新田選手は昨年の箱根予選にも出走。とはいえ、当時のベストは1万m31分55秒。予選本番も339位で70分オーバーで目立った実績は残せませんでした。
それがその後に急成長。11月に1万mベストを30分29秒まで縮めると、1月赤羽ハーフで65分56秒記録を短縮しました。2年目箱根予選前に1万m30分25秒とベストを更新すると、予選本番は個人92位63分17秒と一気に大学記録を短縮してみせました。種層は微妙ですが、今後楽しみなのは間違いありません。
桜美林代期待のランナーがついに選抜入り。前山選手は下級生の時から長距離ロードにっ対応していたのですよね。1年目は個人239位の成績、2年目は個人208位の成績を残しています。学生ハーフで65分44秒のベストに3年目の飛躍が期待されました。
3年目春は絶好調。5月に1万mも30分18秒のベストをマーク。ところが夏に不調で予選のメンバーに名前なく…。心配されましたが、予選後に実践復帰すると、11月に2度1万mに出走。1度目に29分57秒ベスト、2度目には大幅に短縮し29分02秒!これは驚きましたね。
その後ハーフで64分56秒と記録短縮します。4年目も予選前に1万m29分22秒と記録を出すと、箱根予選は個人100位63分23秒と大幅ベスト。走力は高く、14番手でも逆転出場の可能性充分です。
高校は強豪仙台育英高。その中で全国高校駅伝の出走メンバーに選ばれ、主要区間4区で区間4位の実績を残しています。昨年予選落ちした大東文化大には即戦力だったことでしょう。
箱根予選前に1万m30分05秒73の成績を残すと、予選本番でも120位63分30秒と長距離ロードにしっかり対応。チーム15番手ですが、素質の高い1年生。箱根本戦までに大きく伸びるかもしれません。
出身高校:流経大柏(千葉県)
5000m14分17秒54
10000m29分44秒47
ハーフ63分33秒(予選123位・チーム16番手)
流経大きってのスピードランナーが4年目にチャンスを掴みました。梶山選手は高校時代インターハイ1500m13位の実力者、5000mも14分17秒54のタイムを持っていました。流経大入学直後関東インカレ1500mに出場すると、1万mも早速30分39秒のタイム。将来勿論期待されました。
ただ、そこから長期離脱します。2年目は何とか試合出場するも5千m14分台が精いっぱいでした。3年目になって1万m30分18秒のベストを出すと、少しずつ軌道に乗り始めます。箱根予選初めて出走すると、174位66分46秒とまずまずの結果を残します。その後丸亀ハーフで65分29秒とベストを更新します。
4年目一気に充実!得意の1500mで3分49秒10をマーク。日本インカレにも出場し、決勝の舞台で戦います。直後の1万m記録会に参加し、29分44秒47ベスト。箱根予選で123位63分33秒はチーム16番手ギリギリで連合選出へ。とはいえ、素質はチーム屈指。そんな選手が補欠に回るかもしれない今年の選抜は層が厚いです。
最終的な区間オーダーの決め方は、監督にゆだねられます。毎年少しずつ違います。
◆近年は、10000m記録挑戦会以外の記録会の結果も参考にされるように
◆予選上位10名から、少し入れ替えるケースも
以前は予選上位10名は基本的にそのままで、出走区間決めのための10000m記録会でした。
それが、チームに緊張感を持たせるため。箱根予選の成績と10000m挑戦会の記録の合計タイムで競うケースも。
昨年の山川監督は、基準の記録会を設けず、11月12月記録会各々参考にしてメンバー選考。予選上位者以外から箱根出走者が出ています。
今年の決め方はまだ正式に決まっていません。筑波大弘山監督はどのように選考されるか気になりますね!
また、続報が入ったら、新たに記事作成するかもです!