出雲駅伝2019から、中3週間で全日本大学駅伝2019が行われます。
その間には箱根駅伝予選会もあり、非常にあわただしい日程になっています。
その間に記録会もあまりないので(あっても出れる日程ではない)、
早くから区間オーダー予想をしていきたいと思います。
まずは、真っ先にエントリーを発表した○○大学
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エントリーメンバー
出:出雲駅伝、全:全日本駅伝、箱:箱根駅伝、都:都道府県対抗駅伝、高:高校駅伝、国:国体、IH:インターハイ
中村大聖④28分31秒65
山下一貴④28分31秒89
伊東颯太③28分34秒91
加藤 淳③28分36秒59
中村大成④29分04秒45
田澤 廉①29分06秒55
石川択慎②29分12秒49
神戸駿介③29分28秒02
小島海斗③29分39秒91
中島隆太①30分50秒71
小林 歩③5千14分02秒21
酒井亮太①5千14分03秒52
山野 力①5千14分17秒59
主な欠場者:小原拓未③
上位8人平均28分53秒3
出雲駅伝のプレイバックをしながら、メンバー紹介しをします。
出雲駅伝プレイバック
1区 山下選手…今回の出雲においては、完全にMVPですね。常にアンカーや最終区を走る選手だったので、駅伝ファンとしては1区は意表を突かれた形でした。
その中、スローで進む集団の最後方に付ける形。ラスト1㎞を切るまで脚をためると、残り数百m(テレビには映っていなかった)から一気にスパート!他の大学に数秒以上の差をつけ区間2位。
2区伊東選手…昨年になってぐっと台頭してきた選手。積極性が持ち味でしたが、序盤は他校のエース級のランナーをうまくPMに利用する形。中盤以降は先頭に出て2位集団をどんどん引っ張ります。僅かながら、他強豪校に先んじる形で2位でタスキを渡します。
3区田澤選手…期待のスーパールーキーでしたが、期待の違わぬ走りを見せましたね。格上の強豪校の選手が前に出ていきますが、怯むことなくついていきました。 最後まで食らいつくと、残り500m手前から得意のラストスパート炸裂!全体トップで中継所へ。残りの選手の実績を見て、駒大が優勝を思った人も多かったのではないでしょうか?
4区小林選手…彼がどうなるかある意味注目でした。元々期待が高かった選手ですが、下級生の時は故障に泣き続けて、表舞台から遠ざかっていました。それが3年の秋5000m大幅ベストで復帰、出雲のメンバーにスルスルと入っていきました。
トップで襷を受け、1㎞過ぎに追い付かれますが他校のランナーとうまく競り合いながらトップ争いをキープ。残り1㎞でスパートをかけ単独トップへ、一旦追いつかれますが、最後の最後僅かに先んじて首位キープ。この2年間をの借りを返すような走りでした。
5区大成選手…今年の山下りの好走で大きく名前を上げましたね。その後、5000m13分台を出すスピードランナーに。ここにそんなスピードランナーを置けるのが今の駒大の強さですね。
中盤までは他校の激しい一騎打ちでしたが、そこでけりを付けるとあとは首位独走。区間賞こそ、他の経験者に明け渡しますが、2位と13秒差、3位~5位には30秒前後の差をつけて、トップで渡します。なお、駅伝ファン夢見た”中村タイセイ・リレー”でした。
6区大聖選手…さて、エース級に成長した大聖選手。今年の箱根3区激走、さらにトラックも関東IC1万で留学生が多くいる中で入賞。この6区でもトップクラスの実績を引っ提げて登場。5㎞過ぎまでは後ろの集団に僅かに詰め寄られるも、先輩の中村匠吾選手ばりのフォームで進み、悠々逃げ切るかと思われました。
それが7㎞手前から動きが小さくなり、下を向いて自信なさげになってしまいました。何とか踏みとどまりましたが、残り700mで捉えられると、付いていく力は残っていませんでした。平成の王者の、令和の復活優勝は、手元からスルリと抜けていました。
んー、なんだろう。1㎞2分41秒と突っ込んだのがあまり良くなかったのか、もともと調子が悪かったのか。差が詰まってると聞いて、心理的な焦りが出たのか(レースプランに迷いが出たとか…)。駒大の出雲6区の苦手さは、ここでも出てしまいました。
他の7人のメンバー
ここから2人追加もしくは入れ替わることになります。
復調中のスピードランナー
5000m13分台を持つ3年生が2人いるのですよね。前回の箱根駅伝で4区を走った加藤選手、7区を走った小島選手です。いずれも今季飛躍候補でしたが、春シーズンは姿を見せませんでした。
9月記録会で復帰レースとなり、加藤選手は14分00秒、小島選手も14分10秒程までは戻してきました。加藤選手はその後1万mでも29分10秒台の成績を残していますね。力になれるかと思われた出雲は出場メンバーから漏れました。
それでも、まだまだスピード駅伝となる全日本大学駅伝では彼らの出番が回ってくるかもしれません。出雲記録会には姿を見せませんでしたが、牙を研ぎ澄ましていると思いたい。
ついに登場なるか新戦力
活きのいい選手も出てきています。出雲で初駅伝なるかと思われた3年神戸選手はあと僅かに届きませんでした。出雲後の記録会では、駒大の補欠の中でトップの成績。いいアピールになったでしょうか。元々ロードから台頭してきただけに、ここでデビュー戦となるか。
2年石川選手は、この世代群を抜いて伸びていますね。主にトラックで記録を伸ばしてきていて5000mも14分一桁を続けて出して安定しています。繋ぎ区間で十分に他校としのぎを削れるレベルにあります。
田澤選手以外にもルーキー4人!
さて多くのルーキーが今回エントリーしているのですよね。9月日体大、10月出雲記録会と14分一桁台を続けてマークしている酒井選手が一番レギュラーに近いでしょうかね。驚きの抜擢はあるか。
あとは記録会で好調だった山野・中島選手が入りましたね。なお。中島選手は先日高島平20㎞で他のルーキーより一足早く長距離ロードデビュー。記録は63分越えのほろ苦いものでしたが、いい経験になっているはずです。
とにかく、上10人くらいまでは誰が出てもそん色ない働きができるくらい盛り上がっています。出雲で僅かの差で逃した優勝、全日本で早くも借りを返すチャンスです。
箱根を見据えて、色々試したり、主力の状態も考えた中、ちょっと捻った配置になりました
1区(9.5㎞)小林 歩③
2区(11.1㎞)伊東颯太③
3区(11.9㎞)田澤 廉①
4区(11.8㎞)中村大成④
5区(12.4㎞)加藤 淳③
6区(12.8㎞)中村大聖④
7区(17.6㎞)山下一貴④
8区(19.7㎞)神戸駿介③
1区小林選手…さて、まず一つ目捻った配置。出雲で4区抜擢された小林選手を1区に持ってきました。普通に考えると前回担当した加藤選手なのですが、加藤選手は出雲1週間前に一人10000mを出走。これはもっと長い区間見据えているのかなとも思ったので別区間へ
アップダウンの適性などは分かりませんが、出雲駅伝での残り1㎞からのスパート合戦は見事なものがありましたので、トップと僅差で繋ぐのではないかと思い、1区へ。うまく流れが作れれば
2区伊東選手…出雲で2区だった伊東選手を、全日本でも2区で。おそらく出雲駅伝以上に1区は差が付かないのではと思うので、混戦の駅伝を経験したばかりの伊東選手の起用で、しっかり流れを加速できるのではと。うまく上位で繋げれば
3区田澤選手…出雲駅伝3区で素晴らしい走りを見せたルーキー田澤選手。あえて、前半のエース区間2区を外しました。出雲は強豪選手相手に食らいつく走りでした。今度は自分のペースで前を追っていくレースがどのくらいできるかを観たい。うまくいけばここでトップ争いまでいけるはずです
4区大成選手…引き続き、出雲駅伝でも活躍したスピードランナーを続けていきます。大成選手で前へ出ていきたい。下り基調の5区と迷いましたが、前回も経験しているこの区間で。このあたりから駒大の選手層がものを言い始めると思います。
5区加藤選手…さて、さらにスピードあるランナーを置いていきましょう。秋になって復調してきた加藤選手を、他校が手薄になってくるこの区間へ。直近日体大29分10秒台でだいぶ戻ってきています。比較的走りやすいこの区間で、復活の走りとなれば
6区大聖選手…捻ったオーダー2つ目です。順当なら大聖選手と山下選手で7区と8区なんですが、大聖選手が出雲6区やや不振に。そのため、主要区間からは今回は外してみました。
もっとも、ここに置くということは半分勝負を決めに行くようなものなので、これはまた重要な役割です。しっかりと区間賞以上の走りで、自信を取り戻すことになれば。長距離区間の片方が手薄になりますが、人材いないことはないです。
7区山下選手…ここで大きな勝負の一手ですね。8区の好走経験のある山下選手を前倒しして7区に起用。距離が無くなるほどぐっと伸びてくる選手。スピードもありますし、しっかりとこなしていければ。相手次第ですが、2位以降に1分差がついていれば勝機が近づきます
8区神戸選手…さて、大学駅伝デビュー大役、全日本8区で予想します3年神戸選手。長い距離で安定しながら、駅伝デビューにあと僅かから足踏みしていた選手。培ったスタミナ面に、スピードもついてきて、満を持して挑める走力はあるはずです
彼の持ちタイムなどから59分前半以内なら十分に走れてもおかしくないです。相手次第ですが1分貯金があれば逃げ切れるはず。三大駅伝久々の制覇は、得意の全日本駅伝ということになるでしょうか。
総合力は本当に高いものがある駒澤大学、出雲駅伝はスタートダッシュが決まって、層の厚さを存分に生かしたレースでした。ただ、大エースがいないというところ、僅かに隙が生まれました。
全体的には長距離ロード型が多い駒大は、距離が伸びて区間距離が長くなる全日本大学駅伝が有利になってきます。
序盤はまずは出遅れないこと、乱高下激しい中食い下がり、中盤から抜け出す出雲駅伝のようなレースができればいい。山下選手ら上級生を終盤に置いて、決着をつけに行く。
現時点では全日本大学駅伝2019で最も優勝に近いチームだと思います。