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第89回箱根駅伝2013【5区定点間分析】

第89回箱根駅伝2013の定点別振り返りです。

5区

暴風吹き荒れた今年の山登り。日体大の26年ぶり往路優勝だけでなく、全てのチームにドラマが!

参考
http://hakonesaijo.web.fc2.com/89-5ku.htm
定点毎総合

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【箱根駅伝2013】5区定点間分析

定点間分析①:小田原中継所~箱根湯本

箱根湯本5.0㎞
4位定方(東洋)16分24秒①(3分16秒8)
1位服部(日体)15分55秒②1:20(3分11秒0)
2位山本(早大)16分02秒③1:45(3分12秒4)
3位大江(明大)16分17秒④2:19(3分15秒4)

5位松田(青学)16分26秒⑤4:33
8位西郷(順大)16分28秒⑤4:33
9位小山(帝京)16分30秒⑤4:33
5位田中(中学)16分26秒⑧4:41
19位松本(山学)17分07秒⑧4:41
7位村山(駒大)16分27秒⑩5:00
11位関口(法大)16分39秒⑪5:30
10位吉村(選抜)16分38秒⑫5:30(3分19秒6)
12位大崎(大東)16分48秒⑬5:40(3分21秒6)
15位濱本(城西)16分59秒⑭5:46(3分24秒8)
18位柏部(神大)17分06秒⑮5:59
20位吉田(日大)17分50秒⑯8:41(3分34秒0)
13位大下(國學)16分49秒⑰9:59
14位野脇(中大)16分54秒⑱10:04
17位氏原(上武)17分03秒⑲12:12
16位内藤(農大)17分00秒⑳13:44

 5kmで例年より1分遅い。その中で区間賞候補と言われている日体・服部、早大・山本、明大・大江選手はさすがに早い。トップの定方選手もここまでは4番手のタイムで走っている。

 後ろはかなり固まっている。5位争いは前を追いかけた青学・松田選手が突っ込んで入り、帝京・小山、順大・西郷選手を引っ張る展開。それを追う中学・田中選手に山学・松本選手が既にここまで落ちているが平地でブービーは昨年通りだ。しかし5区が2回目という選手が8秒以内に5人いる状況は中々面白い。

 後はまだ秒差しかついていないか。日大・吉田選手がダントツで遅いが、10月まで故障していた事を考えるとこんなものか。中大・野脇、城西・濱本選手らもしっかりラップを刻んでおり、まだレースはこれからという感じだ。

定点間分析②:箱根湯本~大平台

大平台9.5㎞-箱根湯本5.0km=4.5km
11位定方(東洋)15分59秒①
2位服部(日体)15分21秒②0:42
1位山本(早大)15分20秒③1:06(3分24秒4)
7位大江(明大)15分48秒④2:08
5位小山(帝京)15分42秒⑤4:16(3分29秒3)
6位西郷(順大)15分46秒⑥4:20
9位松本(山学)15分49秒⑦4:31
8位田中(中学)15分49秒⑧4:31
13位松田(青学)16分09秒⑨4:43
3位関口(法大)15分25秒⑩4:57
4位吉村(選抜)15分27秒⑪4:57
10位村山(駒大)15分57秒⑫4:57(3分33秒6)
14位大崎(大東)16分12秒⑬5:53
16位柏部(神大)16分31秒⑭6:31
20位濱本(城西)18分12秒⑮7:59(4分02秒7)
19位吉田(日大)17分03秒⑯9:45
12位大下(國學)16分08秒⑰10:09(3分35秒1)
15位野脇(中大)16分21秒⑱10:26(3分38秒0)
17位氏原(上武)16分36秒⑲12:49
18位内藤(農大)16分59秒⑳14:44(3分46秒4)

 本格的な登りに入ってから東洋・定方選手はペースが落ち着いてくる。そこを逃さないとばかりに日体・服部選手、早大・山本選手がもう1分前後の差にまで追い上げてくる。明大・大江選手は停滞気味か。

 5位争いは帝京順大山学中学青学で激しい争いだが、帝京・小山が抜け気味。逆にさっき行き追い良かった青学・松田選手が苦しそうな表情になっていた。

 そしてその後ろきました法大・関口選手。選抜・吉村選手を引き連れながら、駒大が勝負をかけて投入した村山選手に追いついてしまった。ただここでは大きく報道されていなかった。なお、城西・濱本選手はこのあたりで自分の走りがもうできなくなりつつあったようだ。

定点間分析③:大平台~小涌園

小涌園14.3㎞-大平台9.5km=4.8km
10位定方(東洋)18分32秒①(3分51秒7)
3位服部(日体)17分54秒②0:04
1位山本(早大)17分30秒②0:04(3分38秒8)
4位大江(明大)18分07秒④1:43(3分46秒5)
5位小山(帝京)18分13秒⑤3:57
8位西郷(順大)18分16秒⑥4:04
2位関口(法大)17分47秒⑦4:12(3分42秒3)
5位松本(山学)18分13秒⑧4:12
5位松田(青学)18分13秒⑨4:24

9位吉村(選抜)18分20秒⑩4:45
14位田中(中学)18分54秒⑪4:53(3分56秒3)
10位村山(駒大)18分32秒⑫4:57
13位大崎(大東)18分42秒⑬6:03
18位柏部(神大)19分25秒⑭7:24
12位大下(國學)18分41秒⑮10:18(3分53秒5)
15位野脇(中大)18分57秒⑯10:51
19位吉田(日大)19分38秒⑰10:51
20位濱本(城西)21分34秒⑱11:01(4分29秒6)
17位氏原(上武)19分19秒⑲13:36
16位内藤(農大)19分18秒⑳15:30(4分01秒3)

 いよいよ緊迫感が増してきたトップ争い。ここは早大・山本選手が3km未満で一気に日体・服部選手との24秒差を詰めて(後から考えると急すぎたか?)2位タイへ。競り合いながらついに東洋・定方選手を視界に捉える。測ったところでは4秒後ろだったが、大声援のまさに目の前で三つ巴の様相となった。明大・大江選手もようやく少しタイムが出たか。

 その後ろ、この間2番目のタイムで登っている法大・関口選手が5位争いに割って入って7位浮上。帝京・小山、山学・松本選手らもいいペースになっているのですがペースが違う。逆に中学・田中選手が脱落し、選抜・吉村選手にも抜かれ11位に後退。3年連続出走で今季好調だったので驚いた。

定点間分析④:小涌園~芦之湯

芦之湯18.3㎞-小涌園14.3㎞=4km
1位服部(日体)15分15秒①(3分48秒8)
3位山本(早大)15分37秒②0:28(3分54秒3)
9位定方(東洋)16分15秒③0:56
8位大江(明大)16分04秒④2:28
2位関口(法大)15分19秒⑤4:12
4位小山(帝京)15分43秒⑥4:21
6位西郷(順大)16分02秒⑦4:47(4分00秒5)
5位松田(青学)15分50秒⑧4:55
6位松本(山学)16分02秒⑨4:55

11位村山(駒大)16分28秒⑩6:06
13位吉村(選抜)16分40秒⑩6:06(4分10秒0)
16位田中(中学)17分03秒⑫6:37
12位大崎(大東)16分30秒⑬7:14
19位柏部(神大)18分43秒⑭10:48(4分40秒8)
10位大下(國學)16分25秒⑮11:24(4分06秒3)
14位吉田(日大)16分58秒⑯12:29
17位野脇(中大)17分24秒⑰12:56(4分21秒0)
15位氏原(上武)17分02秒⑱15:19(4分15秒5)

20位濱本(城西)21分17秒⑲16:59(5分19秒3)
18位内藤(農大)17分27秒⑳17:38

 三つ巴はわずか300m。東洋・定方選手が遅れ、2人のマッチレースに。が、これもその後2kmで決着。表情もフォームも変わらない日体・服部選手が単独トップに。このままいきそうな雰囲気だ。

 また、5位は法大・関口選手が浮上しこれで8人抜き。帝京、順大、青学、山学らの激しい競り合いを難なくパス。暴風が吹き荒れている中走行する映像が映し出されたが、例の「ペタペタ走法」は大きくはブレていなかった。

 後ろ、中学・田中選手は急失速し13位へ。中大・野脇選手も落ち始めた。主力投入の上武・氏原、農大・内藤選手はここまで低空飛行。神大・柏部、城西・濱本選手はかなり厳しい状況になってきている。

定点間分析⑤:芦之湯~元箱根

元箱根21.2km-芦之湯18.3㎞=2.9km
1位服部(日体)9分18秒①(3分12秒4)
7位山本(早大)10分19秒②1:29
10位定方(東洋)10分24秒③2:02(3分35秒2)
5位大江(明大)10分10秒④3:20
3位関口(法大)10分05秒⑤4:59(3分28秒6)
12位小山(帝京)10分29秒⑥5:32
9位西郷(順大)10分23秒⑦5:52
8位松田(青学)10分20秒⑧5:57
15位松本(山学)10分40秒⑨6:17(3分40秒7)
2位村山(駒大)9分51秒⑩6:39(3分23秒8)
11位吉村(選抜)10分26秒⑪7:14
4位大崎(大東)10分08秒⑫8:04
17位田中(中学)11分05秒⑬8:24(3分49秒3)
6位大下(國學)10分17秒⑭12:23(3分32秒8)
14位吉田(日大)10分31秒⑮13:42
19位柏部(神大)13分59秒⑯15:29(4分49秒3)
18位野脇(中大)12分48秒⑰16:26(4分24秒8)

16位氏原(上武)10分54秒⑱16:55
13位内藤(農大)10分30秒⑲18:50
濱本(城西)この間に棄権

 なんだこれは…服部選手無双だ。確かにトップを走っていて綺麗なフォームだなと思っていたら。3kmで多くのランナーを1分前後引き離していましたか。2位早大も一気に離れました。

 この間の3kmはガラリと上位の面子変わりましたね。ずっと10番目あたりのタイムで走っていた駒大・村山、大東・大崎、國學・大下選手がペースアップ。特に村山選手はようやく力出せたか。前年の2区の下りはいい感じには見えなかったですが、克服していだろうか?上位争いから脱落した山学・松本選手の背中に迫っている。

 なお、城西・濱本選手は先ほどの定点の直後に低体温と脱水症状により棄権。一応走ってはいたものの、呼びかけに応答できない状態だったため止めたらしい。無念である。

定点間分析⑥:元箱根~芦ノ湖

芦ノ湖23.4㎞-元箱根21.2km=2.2km
1位服部(日体)6分52秒①(3分07秒3)
15位山本(早大)7分58秒②2:35
11位定方(東洋)7分29秒③2:39
14位大江(明大)7分54秒④4:22(3分35秒5)
6位関口(法大)7分17秒⑤5:24(3分18秒6)
2位松田(青学)7分04秒⑥6:12(3分12秒7)
12位小山(帝京)7分32秒⑦6:12
5位西郷(順大)7分14秒⑧6:14
3位村山(駒大)7分10秒⑨6:57(3分15秒5)
7位吉村(選抜)7分17秒⑩7:37
17位松本(山学)8分29秒⑪7:54(3分51秒4)
9位大崎(大東)7分19秒⑫8:31
16位田中(中学)8分18秒⑬9:50(3分46秒4)
8位大下(國學)7分17秒⑭12:48
10位吉田(日大)7分26秒⑮14:16(3分22秒7)
13位氏原(上武)7分42秒⑯17:47(3分30秒0)
4位内藤(農大)7分11秒⑰19:09
18位柏部(神大)11分11秒⑱19:48(5分05秒0)
野脇(中大)この間に棄権

 最後まで力強い走りだった日体・服部選手が26年ぶりとなる往路優勝のゴールテープを切った。2位早大・山本選手が脚に痙攣を起こし失速したことにより、2分35秒の大差に。4秒後に途中までトップだった東洋大の5区ランナー定方選手が続いた。総合優勝争いの行方は、復路のメンバーを考えると日体大と東洋大の2校に絞られた感じがした。

 その後ペースをあげきれなかった4位に明大・大江選手。そして登りであげた順位をキープした法大・関口選手が5位でフィニッシュ。往路優勝の日体大よりもサプライズだったかもしれない。6位争いはラストで三つ巴。終始いいペースだった帝京・小山選手が最後に動きが鈍り、そこを青学・松田選手と順大・西郷選手が猛追。胸の差で青学が何とか往路6位にまとめた。

 後ろは向かい風の影響もあり不発に終わった9位駒大・村山選手、10位選抜・吉村選手、11位山学・松本選手、12位大東・大崎選手、13位中学・田中選手がポツポツとゴール。なお、ここまでが復路時差スタートで、シード争いと言えるタイム差で収まった。

 その後、代役ながらいいペースを刻んだ國學・大下選手が14位。苦しい走りだったが最後の平地でペースがあがった日大・吉田選手、上武・氏原選手、農大・内藤選手。特にインカレで活躍した内藤選手はラスト4番目。ガッツはみせたが登りの適性は??最後に何とか何とか完走した神大・柏部選手が18位。これで全完走チームがフィニッシュ。

 ということはもう1チームゴールまで辿り着け無かった所がある。最多出場、最多継続連続シード権を誇る中大の野脇選手が残り1.5km付近で、城西と同じく低体温と脱水症状で途中棄権となった。

 Youtubeで倒れる100mくらい手前で撮影した動画が上がっているが、元々ふらついている中、強風に煽られているシーンが映っていた。その後の悲鳴の中、「え?走るの?」という声が入っている事から何とか立ち上がろうとしたようですが…。歯車が狂ったチームもしくは選手には容赦なかった。


hakonankit

箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。

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