第95回箱根駅伝3区です。
上位争いがぐっと抜き出てきた中、
3区に回ったエース森田、阿部選手に、帝京大スーパールーキー遠藤選手がやってくれました
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スタート順
46年ぶりトップ疾走の国士舘大・多喜端選手からほぼ1分までに東洋・吉川、東海西川、青学・森田選手らが8チームがひしめていますね。強豪校中心に大きく順位変動があると予想されました。
後ろでは、1万27分台明大・阿部がトップと3分31秒の17位、シード権ラインとも2分以上ある中でどれだけ追い上げられるか注目が集まりました。
コスマス14分52秒
・激し入れ替わり、飛ばしたのは東海西川、國學青木
上位8チームの入れ替わりは激しかったですね。2位スタートの東洋・吉川選手が、1㎞もいかないうちに国士・多喜端選手を捉え突き放して先頭へ。中大・三須選手ももう見えなくなりました。
吉川選手は1㎞2分44秒、3㎞8分19秒と相当飛ばして入っていましたが、それ以上に飛ばしていました選手が2名。東海・西川選手&國學・青木選手と言ったスピードを武器にしたランナー。
遊行寺坂まで2番目3番目のタイムで通過。駒大・中村選手を突き放して、2.8㎞で30秒前の中大、4㎞で45秒前だった国士大を捉え順位をあげてくる。トップとの差23秒はしっかりと吉川選手が見える位置だった。
また8位スタート、故障明けである意味注目だった青学・森田選手もまずまずスタート。5㎞地点で日大・野田選手を捉え7位浮上、駒大ら前のランナーをしっかり追いかけていました。
・遊行寺坂までトップは明大・阿部選手!
ここまでトップの選手は上位陣ではありませんでした。17位スタートとなった1万m27分台のスピードランナー阿部選手。本人談5㎞13分55秒のハイペースで入ったそうですが、やはりトップタイム。
既に中学・栗原選手を交わし、この定点の直後に神大・井手選手も交わしていき15位にポジションアップ。浮上しにかかります。充実した練習もできていて区間新記録も本気で狙っていたそうです。
モグス25分53秒(40分45秒)
・青学森田がエンジン踏み込む!駒大と2位争いへ
遊行寺の坂から一気に勢いに乗ったのは青学・森田選手。国士大と中大と次々とかわしていくと、駒大中村選手とともに、2位集団を追っていく。
11㎞を過ぎてついに2位集団の中に。第一中継車からもはっきりと映るようになってきた。そして定点直前の13.7㎞地点、2位青学・森田、3位駒大・中村、4位東海・西川、5位國學・青木選手とはっきり分かれていきました。
この定点間では森田選手が相当なペース。明大阿部選手らと同じようなペースで上がっているのですから、かなりのペースです。故障で不調報道やややオーバーだったようです。
・苦しい下位チームも…大東・斎藤選手健闘
テレビで映っていないところでは、帝京・遠藤&拓大・馬場選手が定点連続上位で順位アップ。また、早大・千明選手が健闘。スタートで前にいた明大が離れていく難しい中、中学大を捉えて何とか浮上の姿勢だ。
その後ろが3分離れてしまいました。前回も走っている城西・中島選手がスピードに乗れずまさかのこの定点間最下位。後ろの位置というだけでなく、全く前が見えないのは想定していなかったようで、苦しいレースとなっています。
その中、踏ん張っているのは繰り上げスタートの大東・斎藤選手。1㎞3分ペースを保って、前の連合創価鈴木選手とは少しずつ差が詰まってきています。4区から反撃となりますが、ここで流れが変わったのも確かだと思います。
コスマス11分19秒(52分04秒)
・森田選手が区間記録ペースに!吉川選手も切り替える!
ここから青学・森田選手の独壇場だったのですよね。じりじりと東洋・吉川選手に接近しなんと7秒差にまで接近!これはびっくりですね。
そして、もう一つびっくりしたのが吉川選手も切り替えていて、この定点間2番目のタイムだったということ。しっかりトップを守る走りをしていたという事実。それでもなお詰め寄る森田選手がやはり前回2区区間賞選手だったということですね。
森田選手のペースアップで区間トップ!そして区間記録とわずか3秒差急接近。熾烈なトップ争いで行けそうな雰囲気、明大阿部選手は脚が痙攣しやや後退。ここは悔しいところだったでしょうか。
・帝京ルーキー遠藤選手快走で8人抜き!
そしてついに報道が入りましたね。16.4㎞地点で帝京・遠藤選手が、順大・橋本、東国・真船、国士・多喜端選手らを従えて総合7位にまで浮上していたということ。
この地点で7人抜きということでしたが、湘南大橋にかかるところで中大も捉え8人抜きに。序盤2区間がうまくいかなかった帝京大ですが、スーパールーキーが流れを作り直しています。
コスマス9分34秒(61分38秒)
・異次元だった森田選手のラスト!見事な区間新!
森田選手が止まらない。7秒の差はやはり詰まっていき、19.7㎞地点で東洋吉川選手に追いついた。そして残り1㎞の旗を過ぎた直後の20.4㎞地点、森田選手がスパートする。
これに原監督「区間新でる!動いているぞ!」「2分50秒切ると区間新記録だからな!10秒以上離してくよ!」「ピコンピコ鳴らすぞ!」と声掛け。
森田選手の勢いは最後まで衰えず、61分26秒と12秒区間記録を更新!ラスト3.3㎞非公式ながら9分19秒と、2分50秒を最後の3㎞は切り続けていた計算。東洋吉川選手もラスト相当上げても及ばなかった。
森田選手は「自分はエースではない」と最後まで言い続けていましたが、やっぱり駅伝においてはエースだと思います。8位から一気に首位浮上。この地点では、青学大がやはり5連覇…と思いました。が、・・・・次の区間ですね。
・まだ激しい争い!明大阿部、神大井手、中学栗原がラストまとめる
終盤の上位2選手の争いが凄まじく、3位はいつの間にか遠くに。その中駒大中村選手が3位浮上。10㎞28分40秒で通過後もしっかり走りました。東海・國學を突き放したのもよかったですね。
そのあと8人抜きの帝京・遠藤選手からは怒涛の襷リレーでした。他に大きく順位を上げたのはやはり明大・阿部選手。やや前が離れていた中最終的に5人抜き、10位の背中が見える12位まであげました。
また、神大井手選手が茅ヶ崎以降で見事にビルドアップ。阿部選手が視界に入り続けていたことも大きかったでしょうか。故障明けだったそうですが見事。
そして、1年中学・栗原選手のラストもポイントですね。17位争いだったのですが、ラスト3㎞は4番目に早いタイム!追いつかれたそう台を突き放し、日体大と日大の2校も交わして15位へ。こういう走りが最終的にシード権の遠因になったような気もします。
・一方、法大・日大・日体らが勿体ないレース
一方、混戦の中順位を落としてしまったチームも結構います。1位と3位でタスキを受けた国士大と中大は力不足感もありましたかね。ただ65分前後ではまとめきったので何とか10位前後にとどまりました。
勿体なかったのは法大・日大・日体大でしょうか。法大は主軸に成長した岡原選手で上位キープを目論んだそうですが、13位へ。想定より1分程悪かったそうです。
もっと厳しかったのが日大・野田選手。序盤から次々に交わされて対応できず想定より2分悪い66分台。元々予定された選手が1週間の入院で代打だったそうですが、その後の日大の粘りを考えると勿体なかった。
意外だったのは日体大・岩室選手の失速。前哨戦繋ぎ区間だったとはいえ大活躍していた選手。思い切って3区に回しましたがプレッシャーでしたでしょうか。特に終盤動かず18位までダウン。このあたり痛かったですかね。
優勝争いは青学大が目論み通りトップに。東洋の独走を今回は阻止と思われる展開。また3位駒大、4位東海とやはり4強が上がってきました。続く5位國學院が大健闘ですね。
6位から18位までは2分半の混戦で、準エース区間でどう動くか。21位山学以降はトップと10分オーバー。繰り上げが15分以内となった中、少し気になる差となりました。