第95回箱根駅伝2019の各大学のメンバー詳細と
戦力分析、区間オーダー予想を行っています。
良い意味でサプライズを起こすチーム!
城 西 大 学
今年の出雲・全日本大学駅伝も大いに見せ場がありましたね。出雲は新しいエースが誕生しました。全日本大学駅伝は前半のブレーキで後退するも、終盤の主要区間で連続して好走。残り1㎞で8枠に増えたシード権の最後の枠をもぎ取りました。初めてとなる箱根駅伝連続シード権に、今度こそ手が届くでしょうか。
エントリー選手紹介&独断戦力分析
7点:エース区間、山で貯金が望める選手
6点:エース区間、山で区間上位をとれる選手
服部潤哉④29分26秒39≪18:全4区12位、出6区7位、箱5区7位、17:全8区16位、予100位、16:予214位≫
5点:エース区間で区間中位以上いける選手
金子元気④29分10秒04≪18:全8区5位、箱4区4位、17:全1区14位、予24位、箱8区14位相当、16:予26位≫
荻久保寛也③28分37秒66≪18:全2区1位、出1区3位、箱10区9位、17:予115位、16:予188位≫
4点:主要区間で区間上位でいける選手
鈴木勝彦④29分08秒01≪18:全7区5位、出3区9位、17:予240位≫
3点:繋ぎの区間で区間上位で走れる選手
大石 巧④29分01秒87≪18:箱8区4位、17:全6区9位、予85位、16:予100位≫
2点:繋ぎの区間で区間中位で粘れる選手
中島公平④28分51秒95≪18:出4区8位、箱3区13位、17:全3区12位、予127位、16:予103位≫
西嶋雄伸③28分44秒15≪18:全1区16位、出2区12位、箱1区18位、17:全2区18位、予37位、16:予396位≫
中原佑仁③29分33秒40≪18:全5区12位、箱9区15位、17:全7区10位、予94位≫
大里凌央②29分28秒67≪18:全3区12位≫
1点:繋ぎの区間で耐えられる選手
峐下拓斗④29分18秒47≪18:全6区14位、17:予143位、16:予184位≫
宮沢真太③29分48秒23
雲井崚太②29分48秒13
0点:これまでの実績だと苦しい?or未知数
野上亮祐②29分46秒69
菊地駿弥②30分44秒72≪18:箱6区17位≫
松尾鴻雅①29分39秒53≪18:全国5区18位≫
山本 嵐①30分54秒74≪18:出5区9位、17:高7区3位、IH3障3位≫
上位10人合計:32点
(参考:30点前後でシード争い、40点以上で優勝争い)
・それぞれ特徴ある主力選手
まずは平地の2本柱からですね。まずは4年金子選手になります。前回の箱根4区区間4位の好走を見せると、関東ICハーフ3位入賞のロードの鬼!という印象です。その後しばらく試合に出れませんでしたが、全日本で完全復活。10位でタスキを受けて、大混戦のシード権争いで8位に滑り込んだ立役者となりました。箱根も長い区間になるはずです。
これにびっくりの成長を遂げた3年荻久保選手が主力ですね。全日本予選4組で好走して注目を浴びましたが、その後夏を経て大覚醒!出雲1区で先頭争いを演じると、全日本2区では10人抜きの快走!事前ほとんど注目を浴びていなかった中、区間賞はしてやったりでしょうか。新しい柱となっています。
これに箱根駅伝山登りで覚醒するのが4年服部選手。非常にゆったりしたフォームから、ぐんぐん順位を上げていきましたね。一時は区間賞争いに加わる勢いでした。下り意向を克服できれば、チームに更なる貯金を作れそうです。更に4年になって開花した鈴木選手が、主要区間で仕事をしています。彼らが箱根でも状態が良ければ、4本の柱となります。シード権へ向けていい戦いになりますね。
他、秋以降中々調子が上がりませんが、関東IC5000mで入賞経験のある3年西嶋・4年中嶋選手がどれだけ本調子に戻っているか。前回8区で好走した大石選手も直前で間に合いそうな感じ、前回9区の3年中原選手も少し上向き傾向にあるでしょうか。前回のシード権経験者が揃いそうな印象になってきました。
新戦力としては2年大里選手がまず上がりますかね。全日本でデビューして、上尾ハーフで63分台と伸び盛り!2年はここにきてあがってきていて、雲井選手も63分台。野上選手も頑張り、前回6区出走の菊地選手も、試合に出ていない中入ってきていますね。
上級生も、4年峐下選手が全日本出走メンバーに、3年宮沢選手が記録会堅実に推移。1年生も秋になって急成長中の松尾選手に、出雲出走した後あまり音沙汰がなかった山本選手が入ってきて、どうも山候補なんでしょうかね?わくわくする16名のメンバーが揃ったと思います。
最終!区間エントリー予想
1区大石 巧④
2区金子元気④
3区中島公平④
4区荻久保寛也③
5区服部潤哉④
6区山本 嵐①
7区西嶋雄伸③
8区大里凌央②
9区鈴木勝彦④
10区宮沢真太③
・適材適所の配置ってなんだろう
面白いですよね。ロード特化型のエースに、一気に急成長した選手、山で覚醒するランナー、スピードが魅力のランナー、堅実さで積み上げてきた選手…いろんな選手がいるのは確かです。
ただ、出雲・全日本は良くなかった区間があったのも事実。攻めるポイントでしっかり攻めきれるようなオーダーを、しっかり考える必要があるのかなと思います。
1区大石選手…いきなり捻りましたね。昨年1区担当した西嶋選手が思いの他うまく前哨戦走れなかった印象でした。スローペースならハマる可能性もあるかとか、いきなり荻久保選手を投入するか色々考えましたが…思い切って間に合った大石選手に変更。前回8区で競り合いの中区間順位をあげていっているのですよね。1万mの記録も伸びスピードもついている。食らいついてほしい。
2区金子選手…1区荻久保2区金子選手とロケットスタートを切るか、2区と4区にする。そしてどちらを2区に置くか…なんですよね。ただ、やはり長距離ロードで頼りになるのは金子選手かなと思っています。前々回(選抜)で8区、前回4区と上りの長距離区間を担当、満を持して権太坂と不動坂に挑んでくれればと思います。69分切りなら充分ありえる実力者です。
3区中島選手…全日本で起用されず心配されましたが、その後ハーフマラソンで走っていましたね。スピードがある反面、長距離対応にやや苦慮していましたが、前回は3区で流れを繋いだのですよね。おそらくこの区間に標準を絞って合わせているはずです。区間一桁を目指したい。
4区荻久保選手…その流れの中で、新エースの荻久保選手を準エース区間の4区に投入。本当に秋の結果は駅伝ファンに強烈な印象を残す結果ですね。2区でも面白いのかなと思うくらいでした。来期エース選手になりますので準エース区間の4区へ。勝負区間の山登りへ向け一気に加速してくれればと思います。
5区服部選手…そして、勝負の山登りですね。「新しい山のニューヒーロー」というフレーズがとても印象に残っています。芦之湯までは区間賞を獲得する選手と秒差の走りをしていました。出雲は平地でもよかったし走力は上がっています。残りの5㎞の部分の踏ん張りがあれば、72分台ではいけます。
このあたりはシード権を考えるとかなり有利になるはずですかね。復路は初出場の選手や若い選手の起用が多いので、復路を走る選手が落ち着いて入れる余裕を持てる差をつけておきたいところ。
6区山本選手…前回この区間は失速してしまったのですよね。ここがうまくいけばシード権及び目標の5位に向けて大きいです。前回のリベンジを狙うだろう菊地選手か、3障をやれる脚力がある山本選手だろうと思います。どちらがうまく下れるでしょうか。
7区西嶋選手…ここが攻める区間にできれば、とてもいいですね。秋になって、やや苦戦が続く西嶋選手を復路へ。復路の中では比較的スピード区間でしょう。しっかり自分の走りができれば、区間一桁は充分ターゲットにできるはず。6区の後、しっかり流れに乗せてほしい。
8区大里選手…8区には勢いある下級生を起用します。この秋になって一気に伸びてきた大里選手。大学駅伝デビューの3区のスピード区間は厳しかったですが、粘りが必要な区間の方が相性がいいのでは?持ちタイムはこの区間負けてはないと思いますので、ガッツリ他校の選手と対決できれば。
9区鈴木選手…最終版、もう一人柱を復路に残しておきます。全日本7区5位とシード権獲得のおぜん立てをした4年鈴木選手を満を持して起用します。3年まで勝負レースでもう少しだったのですが、4年になってついに開花した選手。スピードもあって長い距離も走ります。目標に向けて一気に勝負を決めたい。
10区宮沢選手…最後は堅実な選手を置きたいですね。勢いであれば雲井選手、経験であれば昨年9区の中原選手ということになるのでしょうかね?自分は違う選手を予想、各記録会一つ一つでは大きく目立ってはいませんが、堅実に推移している3年宮沢選手に託したい。2年連続シード権のゴールテープとなるか?
5区服部選手以外は結構迷いますよね。櫛部監督は「1区2区4区は重要区間」と言われていますし、1区荻久保・2区金子・4区鈴木選手を起用して、かなりの往路重視にしてくるかもしれませんしね。シード云々というより、過去最高順位を掲げての勝負でしょうか。
中堅選手に良し悪しがいる選手が何人かいるのが、一つ懸念材料ではありますが、ここ最近は乗り切っているのですよね。全日本予選と本戦が、本当に配置に妙があると言ったらいいでしょうか。良い意味でのサプライズが、今回も炸裂なるか、非常に注目です。