大学駅伝チームが夏合宿の間、各大学の春シーズンのまとめと、秋シーズンの展望をしています。
次は結果が出そうで出なかった…フラストレーションを爆発させたいチーム
全日本予選の苦難が更にチームを強くするか
中央大学
春シーズン振り返り
~主な主要大会~
1500mは大いに注目が集まりましたよね。舟津選手が海外遠征で日本歴代5位の好記録をマークし、一躍優勝候補に挙がっていました。ただ、5月~6月上旬までは身体に疲れが溜まってしまったようで、関東ICは決勝に進むも12位と失速してしまいます。代わりに今年は田母神選手が良かったですね。強豪ひしめく中、5位に食い込み800mでも入賞しています。
全体的には故障者が続出してしまい、メンバーが揃い切らなかったですかね…。そんな中、中山選手が10000mで粘りに粘って8位入賞。1万mで大幅ベストを出した後、一旦調子が落ちた中の奮闘でした。他では、3障で萩原選手が2年連続決勝進出、主将の関口選手がハーフで粘ったのが収穫です。
【日本選手権】
3位田母神一喜③3分53秒13
8位舟津彰馬③3分54秒45
【日本学生個人選手権】
1500m
5位眞田 翼②3分53秒33
8位森 凪也①3分54秒05
5000m
1組23位谷澤竜弥①14分51秒91
3000m障害
3組
7位森 凪也①9分17秒57
12位石田光輝①9分28秒58
その流れの中、日本選手権でも「C」の文字が踊りました。1500mで田母神・舟津選手が共に決勝進出!スローペースからの叩き合いになった中、田母神選手が見事に表彰台に上る3位!舟津選手も絶不調からは脱して8位に食い込みました。学生個人選手権では若手が経験を積む場になりました。眞田選手が1500m5位、森選手が2種目で奮闘しています。
それでも6月の記録会でまずまずの結果が出て士気が上がってきた中、またも中大に苦難が襲いました。全日本予選で1組抜擢の安永選手が健闘しましたが、もう一人の関口選手が残り500mを切ってから熱中症の症状で途中棄権に…。ここ半年ぐっと成長してきた中、本人もチームにも痛い結果となりました。舟津選手のコメントも取り上げられましたが、彼の場合ずっと1500mをしてきて、日本選手権から中数日の1万mで身体がきつい中、思う事があったのかもしれません。
それでも目標を失った中、個々の選手の成長がありました。2組大抜擢された大森選手が15位の健闘、3組では主要大会の実績が乏しかった加井・池田選手が序盤上位につけた中、20位台で粘りました。堀尾選手も復帰レースひとまず走れ来てています。昨年の全日本予選では崩れる選手ももっといましたが、チーム力は確かに上がってきている印象はありました。
~今季前半戦ランキングまとめ~
1500m
舟津彰馬③3分38秒65(★日本歴代5位・日本人学生歴代2位★)
5000m
堀尾謙介④14分15秒08 7/4
三須健乃介②14分25秒10★ 7/7
冨原 拓③14分24秒74 5/5
加井虎造②14分26秒43 4/7
池田勘汰②14分27秒14 7/7
安永直斗③14分32秒12 4/7
二井康介③14分33秒10 6/9
岩原智昭②14分35秒95★ 7/7
神崎 裕④14分36秒07 7/7
関口康平④14分36秒23 4/29
眞田 翼②14分37秒42 7/7
手島 駿①14分38秒93 4/7
10000m
中山 顕④28分22秒59★ 4/21
堀尾謙介④29分12秒37 4/21
三浦拓朗①29分27秒78 4/21
加井虎造②29分30秒98 4/21
関口康平④29分51秒67★ 4/21
三須健乃介②29分53秒90★ 6/23
二井康介③30分06秒90 6/23
池田勘汰②30分08秒78 6/9
岩佐快斗③30分14秒53 4/21
岩原智昭②30分27秒10 4/21
安永直斗③30分34秒79 6/9
大森太楽②30分37秒72 5/12
冨原 拓③30分47秒70 6/9
矢野郁人②30分51秒17 6/23
神崎 裕④30分52秒52 6/9
岸 俊樹③31分00秒41 6/23
ハーフ
岩原智昭②66分47秒
舟津選手やりましたね~!3分38秒台は中々出せる記録ではありません。しっかりとレースの流れに乗ったうえで、力を出し切りました。駅伝シーズンになるので、秋以降狙うのはしんどいかもしれませんが、来年以降また記録に挑戦してほしいと思います。
さて、記録では中山・堀尾選手の4年生はさすがですね。中山選手の1万m28分22秒は立派に他校の主力戦える記録です。堀尾選手もだいぶ復調してきていますので、本調子になればまた頼れる選手になると思います。それから関口選手も記録は上がっています。試合前の調整ができれば、必ず走りで力になるはずです。
それから主要大会には出ませんでしたが三須選手が5千&1万mどちらも自己ベストを出しています。もしかすると化けているかもですね。2年は加井・池田・大森選手もいますが、彼も戦力になりそう?3年生は嬉しい、二井選手がついに不調から上がってきました。このまま順調なら夏に戦力になるはず。過去最大補強と言われた1年生が三浦選手が途中から不振に陥り、全体的にはスローな感じ。夏合宿でじっくりあがっていきたい。
秋シーズンに向けて
20人選ぶ
中山 顕④ 堀尾謙介④ 関口康平④ 神崎 裕④ 苗村隆広④
舟津彰馬③ 安永直斗③ 二井康介③ 冨原 拓③ 岩佐快斗③
岸 俊樹③ 池田勘汰② 加井虎造② 三須健乃介② 大森太楽②
岩原智昭② 矢野郁人② 畝 拓夢② 三浦拓朗① 手島 駿①
そういえば、春シーズンは箱根駅伝で4区と5区を走った4年苗村選手と2年畝選手が全くレースに出れなかったのですよね(畝選手は確か関東ICで、トラックレースで残り1周の鐘を鳴らす役割を担っていたとか?)。怪我の状態が分からないですが、ロードレースになると逞しさが増してくる2人なので、絶対に箱根予選走ってほしい存在です。結構中大はスピードランナーが多いので、これから重要になってくると思います。
前半戦を見てのオーダー予想
まずは、箱根予選になりますが、万全であれば十分に上位通過する力はあると思います。中山・堀尾選手は62分台を出す力はついていると思いますし、これに上級生では安永・関口選手、下級生では池田・加井・三須選手、更に復活してきた二井選手ら64分切できる可能性のある選手は結構います。苗村・畝・三浦選手が上がってくればかなりトップに近い位置での通過は見えてくるはずです。
充実した戦力へ向け『ポイント』:中堅選手の底上げ、単独走の力
その後も少し含めながらの話になりますが、ひとまず往路はある程度目途が立っているのですよね。中山・堀尾・舟津(苗村・畝)選手と往路10位のメンバーは全員残ります。中山選手は少なくともレベルアップしています。そうなると袋を担うだろう選手の底上げというのは鍵になるでしょうね。
昨年の復路メンバーでは冨原・安永・神崎・池田選手が残っていますが、二井・関口・加井・三須選手ら10人以上走れるメンバーは出てきています。新人の三浦選手も復調してくれば、強力なスピードがありますから面白いです。単独走は少し不安がありますが、苗村選手や二井選手らが復路終盤に残るくらいのチーム力がつけば面白いかな?復活のステップアップをしっかり駆け上がっていきたいですね。