それでは、今年の関東インカレのま大学別まとめをしていきたいと思います。
まずは1部の長距離でポイントをたくさん獲得した大学4校です。
1位東海大学41点
関東IC・全日本IC・出雲・全日本・箱根の5冠を目標に立てていた東海大ですが、見事に1冠目を達成!目標点数も40点だったそうですが、見事に上回りました。
内訳をみると、優勝種目が出たのは1500mで、館澤選手が連覇を果たしています。一時、王者の重圧を感じる事もあったそうですが、米国で室内の1マイル日本記録保持者となってから、また何か吹っ切れたようですね。見事なラストの切れ味が復活していました。なおこの種目は、前回トリプル入賞で盛り上がり同じメンバーで臨んだのですが、塩澤選手は予選落ち、木村選手は9位と入賞はなりませんでした。1500mはこの1年で陸上全体の選手層がぐっと厚くなった種目。館澤選手の連覇はそれだけに価値あるものです。なお、800mにも挑戦し、こちらは準決勝敗退となりましたが、いい経験にして、日本選手権に向かうと思います。
得点を荒稼ぎしたのは3障とハーフでしたね。3障はスピード抜群の三上・阪口選手が優勝を狙っていった中、3位4位に入ると、無名から這い上がって来た足立選手が、8分台で予想外の6位入賞!ここだけで14点も稼いでいます。また、トラックの東海としては意外にもハーフでトリプル入賞に!しかも主力の湊谷選手が3番手の7位になる中、大学駅伝未経験の湯澤・西田選手が終始日本人トップ争いを演じ、2位と4位の好走!ここも14点の得点となりました。
半面、5000mと10000mはあまり点数としては伸びない結果に。唯一両種目出場となった鬼塚選手は10000mは惜しくも9位、5000mは意地のラストスパートで4位に食い込むも、得点はこの5点にとどまりました。關選手が調子が落ちていているのがちょっと気になるかなぁ?とにかくまだまだトラックシーズンは続きます。日本選手権・そのほかの記録会などでの東海勢の活躍に注目していきます。
2位山梨学院大学22点
得点を取れそうなところはしっかりと獲得してきましたね。まず10000mとハーフに3年連続で出場しているニャイロ選手が、3年連続で10000m2位&ハーフ1位の成績を取りました。15点個人で獲得して大きくチームに貢献しています。安定感も健在です。
そして、この1年で大きな成長を遂げた清水選手が期待以上の活躍!1500mでラストの追い込みで2位まで浮上し7点獲得、初めて出場した5000mもまずまず健闘できたでしょうか?スタミナに不安はありますが、1か月後の全日本予選で若い組なら何とか走れるかもしれません。
それから主力の永戸選手の状態が上がってきています。10000mで13位と粘ると、不得手と思っていた5000mでも11位に。エースとして懸命に他校と戦った結果だと思います。またもう一つ成長する1年にできるかもしれません。その他の種目は厳しかったですが、1年川口選手が1500mで主要大会デビュー、4年出木場・藤田選手もひとまず戦う経験を得ました。しっかりと次の全日本予選に繋げていってほしいですね。
3位順天堂大学21点
順大の21得点は今回健闘の部類ではないでしょうか?大エース塩尻選手の活躍はありましたが、それ以外にもコツコツ得点を積み重ねていっています。
その塩尻選手は、関東ICでは毎年確実にレベルが上がっていていましたね。10000mに関してはなんと3年連続で3位!それも2年時28分40秒台、3年時28分30秒台、4年時28分20秒台でタイムも上げ、トップの留学生選手にも確実に差を詰めていっていました。5000mは前回表彰台を逃した種目ですが、今回は2位へ!何とか優勝へと積極的にレースを引っ張ったのは印象的でした。次の主要大会の日本選手権・全日本予選とタイトな日程で続きますが、どのようなレースを見せるでしょうか。
さて、その中で全日本予選はチーム力を試されるのですが、ここ数年エースがいるのに苦戦してしまっている大会です。2番手の選手以降がどうなるか気になっていましたが、今回は大いに収穫がありましたね。まず3年生トリオの健闘です。10000mでは橋本選手が強豪選手相手に見事に6位入賞!箱根あたりからレベルの大会走りをキープしてますね!野田選手も11位は充分戦えたのでは?これならどちらかに4組を任せられそうかな?また、ハーフ出場の難波選手が粘って、8位入賞にこぎつけたのも良かったです。現時点ではいい方向性になっています。
このほか、山登りの山田選手も長い距離で安定指定しますし、ちょっと状態が不安視されていた清水選手も最低限では走れた感じがします。結果は全体的に良かったと思います。忘れてならないのが1500mのW入賞、スピード魅力の野口選手の6位入賞は、昨年からの成長からあり得ると思っていましたが、1年原田選手の入賞はびっくり!予選で3分49秒のハイレベルの組の中決勝進出したので実力はあるのかもしれません。自信にして伸びてほしいですね。
4位東洋大学19点
点数を取ってくれそうと事前に思った選手はみんな取ってきたように思います。目立った活躍をしたのは5000mと10000mにWエントリーしていた3年相澤&2年西山選手の箱根駅伝のスタートダッシュのコンビ。10000mでは先頭集団にかなり食いついた西山選手が4位で相澤選手が7位に。5000mでは4位から8位まで大接戦の中、上級生の相澤選手が意地を見せて5位
、西山選手が8位でゴールしました。2人合わせて12点獲得!実力ぞろいの2種目でしっかりと存在感を出したと思います。
また、3000m障害では3年小室選手がやってくれましたね。1年時から力がありましたが、ついに表彰台に上るようになりましたね。今年もスピードランナーがハイペースに持ち込む中、最後まで優勝した選手の背中を追いかけていました。2位に入ったので7点です。これで全獲得点数ですかね。
ロードのエースと言える山本・吉川選手をつぎ込んだハーフで点数が獲れませんでしたが、事前の情報から本調子ではないとは言われていましたので、今回は仕方ありませんかね。このタフな条件で9位と12位に入れたことが良かったです。また、記録会で盛り上がった1年鈴木選手が大舞台の1万mでも29分台で他校と戦えたのも収穫だと思います。ハーフ小笹・5千渡邉選手はややピークずれてしまった感じですかね。全体的に戦える選手が増えてきているのは、今後楽しみになります。