続いて、10年ぶりの出雲V、スピード重視のトレーニングと厚い選手層で長距離も自信をつけ、いよいよ箱根にも対応…
東海大学
卒業生特集
川端千都④(1万m:28分32秒94) 進路:コニカミノルタ | ||||||
学年 | 箱根 | 全日本 | 出雲 | 予選(箱/全) | 関東IC | 他主要大会 |
1年 | 2区7位 | 2区8位 | 15位/4組9位 | 5千 | ||
2年 | 7区12位 | 1区10位 | 1区5位 | 5千11位,1万8位 | ||
3年 | 9区5位 | 2区13位 | 4区6位 | 5千,1万14位 | ||
4年 | 10区16位 | 8区3位 | エントリー | /補欠 | 1万11位 |
1年時から一気にチームのエースに駆け上ったのは川端選手ですね。入学直後の関東IC5千で抜擢されると、全日本予選は4組・箱根予選はチーム2番手で走り切ります。更に箱根駅伝は華の2区に登場し68分台!チームを流れに乗せ、4年ぶりのシード権獲得に貢献します。
そのまま他校のエースと渡り合う存在になるかと思いきや、2年時の箱根前に髄膜炎にかかかったと、やや精彩を欠く走りが多くなってしまいます。駅伝シーズンも苦しみますが、走り込みを重ね9区で復活。シード権獲得がかかる中、粘りの走りを見せます。
4年生になってからは、チームにスピードランナーが多い中、長距離タイプの選手として貴重な存在になります。距離の短い出雲は控えに回りますが、全日本で満を持してアンカーへ。トップでタスキをもらいますが、他校のエースに交わされ悔しい走りに…。箱根でのリベンジが期待されましたが、大会前の故障で本調子とはいきませんでした。リベンジは実業団に持ち越しになりました。
春日千速④(1万m:29分05秒39) 進路:ヤクルト | ||||||
学年 | 箱根 | 全日本 | 出雲 | 予選(箱/全) | 関東IC | 他主要大会 |
1年 | 8区5位 | 補欠 | 102位 | |||
2年 | 2区15位 | 4区10位 | 3区6位 | ハーフ13位 | ||
3年 | 8区5位 | |||||
4年 | 4区12位 | ハーフ7位 |
長い距離でじわじわと伸びてきたのは春日選手でしたね。1年時の箱根で大学駅伝デビュー、スタミナ区間の8区で区間5位の好成績を残し、そこからブレイクします。2年時は三大駅伝フル出場し、全てエース区間で出走。さすがに箱根2区は区間15位の成績でしたが、将来のエース候補として期待されました。
ただ、上級生になってからはちょっと故障も多かったですかね。出雲と全日本はエントリーも入りませんでした。そんな中、ポイントで長い距離はまとめてきて、3年時の箱根はシードラインを懸命に追い、4年時関東ICハーフで7位入賞しています。箱根は4区で出走したものの、予定だった山登りは走れませんでした。長い距離のポテンシャルを実業団で発揮してほしいですね。
國行麗生④(1万m:28分43秒71) 進路:大塚製薬 | ||||||
学年 | 箱根 | 全日本 | 出雲 | 予選(箱/全) | 関東IC | 他主要大会 |
1年 | ||||||
2年 | 6区11位 | 7区6位 | 補欠 | |||
3年 | 3区17位 | 6区2位 | 3障 | |||
4年 | 7区10位 | 6区2位 | 補欠 | /補欠 | 1万14位 |
2年時になってトラックの記録を一気に縮めてきてメンバー入りしましたね。全日本駅伝で初登場し、7区区間6位でしっかりとアンカーに繋げ、シード権確保に貢献します。箱根は山下りで踏ん張っています。3年時の全日本はチームに体調不良者が続出する中、6区区間2位の気を吐きます。その活躍もあってか、往路4人1年生起用の中、一人上級生で3区起用されます。ただ、もらった位置が悪かったからうまくはいきませんでしたね…。
最上級生となって関東ICで1万m出場するなど徐々に長い距離も安定感が出てきました。2年連続となった6区では、絶対にトップに立たないといけないプレッシャーのかかる場面でしっかり仕事をします。箱根では前を追い上げる走りを期待されますが足踏み。気づけば箱根は3回走り区間二けた…彼ももってるポテンシャルを更に出していってほしいですね!
その他、
小林和弥④…4年時関東IC3障決勝進出(12位) 進路:NTT東京
阿部啓明④…2年時箱根エントリー
島田良吾④…4年時ハーフ63分56秒
垂水 隆④…ハーフ64分09秒
小野稔彦④…1万29分37秒83
関原稔記④…1万29分38秒85
でしたね。3障で自分の特性を見出した小林選手や、16人には入れなかったものの、11月のハーフで63分台を出して分厚い選手層の中、最後まであきらめなあった島田選手も印象に残っています。
新チーム戦力分析
【在校生1万mチームトップ10】
鬼塚翔太②28分17秒52≪18:箱3区3位、17:全1区9位、出4区1位、箱1区2位、16:全1区10位、出1区2位≫
關 颯人②28分23秒37≪17:全4区6位、出6区1位、箱2区13位、16:出3区1位≫
三上嵩斗③28分32秒24≪18:箱1区7位、17:全7区2位、出5区1位、16:出5区2位≫
小松陽平②28分35秒63
塩澤稀夕①28分36秒15≪17:全2区≫
湊谷春紀③28分41秒77≪18:箱9区5位、17:全5区2位、16:出6区5位、箱1区16位、15:全3区3位、出2区5位≫
松尾淳之介②28分50秒94≪18:箱5区12位、17:出3区4位、箱4区12位≫
高田凜太郎②28分57秒91
羽生拓矢②29分03秒72
郡司陽大②29分05秒28
在校生上位10人平均:1位28分42秒4
【その他有力選手】
湯澤 舜③29分13秒44
中島怜利②29分15秒38≪18:箱6区2位、17:箱6区8位≫
西川雄一朗②29分18秒91≪18:関東IC5千8位≫
名取燎太①29分26秒60
西田壮志①half63分36秒
阪口竜平②5千13分41秒09≪17:出1区1位≫
館澤亨次②5千13分48秒89≪18:箱8区2位、17:全3区1位、出2区2位、箱5区13位、16:全3区1位、出2区2位≫
【新入生】
本間敬大13分58秒42≪18:全4区1位、17:高4区1位≫
田中康靖14分05秒22≪18:全1区7位、17:高1区9位、国体5千13位≫
大谷 陽14分23秒34≪18:全1区38位、17:高3区18位≫
市村朋樹14分24秒60≪17:高3区12位≫
長田駿佑14分35秒14
新入生上位5人平均:4位14分17秒3
中嶋貴哉14分35秒49≪18:全5区44位≫
守田彗登14分35秒66≪17:高4区41位≫
【今から考える大学駅伝オーダー】
出雲:阪口-館澤-鬼塚-塩澤-三上-關
全日本:阪口-館澤-關-鬼塚-塩澤-三上-湊谷-松尾
箱根:關-阪口-鬼塚-松尾-西田 中島-塩澤-館澤-湊谷-三上
ついに出雲を制覇、全日本も力のある所見せつけました。箱根はややスタミナ面の不安もありつつも、3位争いができるところまあでは伸ばしました。実力ある2年生が、3年生になり更に本格化してくるでしょう。
まずはトラックシーズンは楽しみばかりですね。鬼塚、關、阪口、舘澤選手が冬シーズンもアメリカでスピード練習の武者修行をしています。日本選手権でしっかり勝負するのを念頭に置いているようですが、果たしてどうなるか?舘澤選手は1500mで日本記録を狙えるくらい状態がよさそうです。他にも塩澤・湊谷・西川選手あたりも気になります。ルーキーもメンバー争い激しいでしょうが、本間・田中選手あたりがまずしっかりタイムを短縮したいところです。
駅伝は出雲駅伝はやはり優勝候補、全日本も6区まですべて10㎞超えになったのは東海大には朗報では?トラックの延長戦で走れる区間が前半に固まっています。箱根はまだ分かりませんが、箱根専門の選手を育ててもよさそうな感じがしますね。学生ハーフで西田選手が大きな成長を見せましたが、他にも松尾・三上・中島・湯澤・羽生・名取選手ら…たくさんいすぎて10人を超えて16人軽くあふれてしまいそうですが、20㎞なら戦えるという選手を作れれば、充分に3冠は見えてきます。