そろそろ箱根駅伝2024(第100回)の余韻が冷めつつありますかね。
レース内容をもう一度じっくりと振り返ってみたいと思います。
例年通りの定点別振り返りとなります。
続いて、復路終盤に流れを作る8区
青学大が先頭をひた走る中、シード権争いに大きな動き。疲れが出てくる15㎞以降に、遊行寺の坂がある難しいコースで、順位変動がありました。
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まずは出走者を持ちタイムと、過去の実績とともに見てみます。
先頭、青山学院大は駅伝初出場の2年塩出選手が出場。元々、全日本アンカーなど実績のある3年田中選手がエントリーされていたものの、当日変更。これで青学大は復路5人とも箱根初出場、また8区以降は大学駅伝初出場となった。とはいえ、塩出選手もハーフ62分台を複数記録している実力のあるランナーだ。
2位追いかける駒大赤星選手は、2年連続の8区。補欠や当日変更の多さで話題になりましたが、最終的に4度目の大学駅伝出場となりました。タイム差は開きましたが、ここは意地を見せたいところ。
このほか、4番目で走りだした中央大は、2年連続5区山登りをしていた3年阿部選手をこの区間へ。元々は優勝への作戦で考えていたものですが、シード権獲得を考えて、6区以降であげていくものとなった。大東大も、安定感欠けるものの爆発力のある3年ワンジル選手でシード権を確実にしたい。
シード権と2分以上の差を追いかける帝京大は、勢いのある2年島田選手。見た目でも前と1分以上の差を追いかけるが、すぐ後方にいる早大や明大らと競いたい。その明大と東海大は有力ルーキー綾・南坂選手を起用。綾選手は、ギリギリまで起用できるか分かりませんが、何とかという状況だったそう。とはいえ実力者が走るのは純粋に楽しみでした。その他、トップとの差が開いていく中、失速せずに走っていけるかにも注目でした。
レース展開
駒大藤田監督「後半アップダウンで勝負をかけるからな」
2.8km中大阿部・東洋村上選手が併走、後ろ創価小池法大清水選手の姿が見える
3.7km早大伊福・明大綾選手の併走 ともに第1回大会出場校 後方東海南坂選手
6km東洋村上中大阿部・法大創価・その後ろ大東ワンジル選手が國學鎌田選手を交わす
6.7㎞茅ヶ崎
区間記録:95回小松(東海)20分02秒
1位塩出(青学)19分48秒①
7位赤星(駒大)19分56秒②4:52
16位小田(城西)20分14秒③6:02
20位村上(東洋)20分22秒④10:41
22位阿部(中大)20分25秒⑬13:03[4]10:41
1位小池(創価)19分48秒⑤10:52[6]10:52
5位清水(法大)19分54秒⑦11:42[6]10:52
15位ワンジル(大東)20分13秒⑧11:57[8]11:16
12位鎌田(國學)20分04秒⑥11:16[8]11:16
11位島田(帝京)20分03秒⑪14:43[10]12:33
8位伊福(早大)19分59秒⑨12:35[11]12:35
3位綾(明大)19分53秒㉓21:43[11]12:35
3位南坂(東海)19分53秒⑫16:07[13]12:47
18位高橋(神大)20分21秒⑳20:47[14]13:10
9位分須(日体)20分00秒㉑20:48[15]13:26
6位稲塚(立教)19分55秒⑭17:22[16]13:58
13位黒谷(中学)20分10秒⑮17:32[17]14:03
15位生天目(国士)20分13秒⑬16:10[17]14:03
20位鈴木(日大)20分22秒⑰18:48[19]15:10
23位圓谷(農大)20分40秒㉒20:55[20]15:35
18位森本(順大)20分21秒⑯18:19[21]16:15
13位岡崎(駿河)20分10秒⑱19:23[22]16:45
10位新本(山学)20分02秒⑲19:58[23]17:06
青学塩出・創価小池選手が定点で区間トップのペース
先頭青学大塩出選手は、大学駅伝初出場も実力者。まだ1年時に丸亀ハーフで62分前半を出すと、11月にはアップダウンのある世田谷246ハーフでも62分台。トラックでは学内で目立っていない中での好走で、後半遊行寺坂のある8区は打ってつけの区間だ。茅ヶ崎19分48秒と1㎞3分少し切るペースで、区間記録もうかがう走りだ。
2位駒大赤星選手は19分56秒で通過。少し差が開いたが、昨年の19分57秒よりは1秒早い。ペース的には落ち着いて入っていった形。藤田監督の「後半のアップダウンで勝負をかけるからな」の声掛けを見据えて走る。3位ルーキー城西小田選手とは徐々に差をつけていっている。
見た目4番争いは、マラソンでも実績がある東洋村上選手と中大阿部選手の争い。村上選手が意外にも箱根は初出場でどういう走りになるか。ここまではまだ区間20位。これに追いつかれた中大阿部選手が気がかり。区間22位で、この時点で顎が上がり苦しそうに見えた。
これに6番争いが急激に差を詰めてきていて、創価小池選手が、法大清水選手を引き連れるようにして通過。中継所で40秒以上離れていたはずですが、10秒差。小池選手は秋口に5千m13分30秒台を出して、一気に注目を集めましたが、まずは持ち前のスピードで飛ばしていった。法大清水選手は、大学駅伝初出場で攻めていく形になった。
その小池選手とほぼ同時スタートながら、付かなかった大東ワンジル選手が、後方にいた國學院大鎌田選手と一緒に通過。ワンジル選手は序盤飛ばすと失速するところがあるので、付かなかったのは好判断も、茅ヶ崎定点で区間15位はちょっと気がかりだった。それでも鎌田選手に一旦前にでられながらも、前に出たところ。ここからなのかと、この時点では思われた。
ルーキー明大綾&東海南坂選手が定点3位飛ばして入る
ここからの1分以上の後ろの争いが、一塊になりそうだった。3.7km地点で早大伊福選手に、明大綾選手が追いついて併走していましたが、少し前でスタートした帝京大島田選手にも追いつきそうな形だ。島田選手も単独で前を追いかけていくのは、きついところ。茅ヶ崎でほぼ3人まとまったところだった。
勿論、その3人中では明大綾選手が一番早い入りで19分53秒と、トップ青学大に続く定点3位だった。怪我明けギリギリだったのは、まだ知らなかったが、それでも8区の中ではかなり力のある選手で追い上げが楽しみだった。
その12秒後ろにいた東海大南坂選手も、19分53秒と定点3位タイの入り。目の前にいた神大高橋選手をあっという間にかわすと、すぐ目の前に集団が見える状況で追いかけていく。こちらも入学直前のハーフマラソンで、高校日本人記録を出して話題になったルーキー。最初の箱根は8区で力試し、そしてシード権を追いかける展開だった。
立教稲塚選手ら、下位のチームも早い入りも
単独の日体大分須選手を挟んで、16番目を走っている立大稲塚選手も区間6位と早めの入り。中学黒谷・国士生天目選手を交わして浮上したところが茅ヶ崎定点だった。抜かれた方もそこまでゆったりなペースではなかった。
8区は序盤は平坦なので、区間下位でもここまではそこまで遅くない。20番目で通過した農大圓谷選手が非常にスローだった以外は、遅くても20分20秒くらい。見た目最下位の山学大新本選手でも20分02秒は、区間記録と同等のペースだ。とはいえ、遊行寺坂が後半に控えている中、次の定点で色々と動きがあった。
レース展開
茅ヶ崎で青学塩出選手は区間記録より10秒早いペース
なお見た目、10番目帝京・早大明大、13番東海、14番神大15番日体
16位立大国士大中学、19番
東洋中大の後方、創価法大の2人が迫る
9km青学塩出選手、区間記録より16秒早い 単独走克服し絶好調
10㎞塩出選手、昨日2区の黒田選手から給水
10㎞過ぎ、東洋村上選手が中大阿部選手を突き放す
酒井監督「後ろ来てるけど、突っ込んできてるから。遊行寺で突き放す。クレバーな走りをしよう」
後方は、創価小池・法大清水選手、その後ろに中大阿部選手が苦しそうに後退 國學院後ろに見える
13km24秒区間記録より早い
13km:早大伊福・明大綾・帝京島田選手の併走 その後ろに東海南坂選手
14km:早大らの集団が、大東ワンジル選手を交わしていく
15km声かけ
青学原監督「区間新記録ペースで来ている」
駒大藤田監督「遊行寺の坂だからな、もう一回力入れるぞ やってきたことを出すぞ、ここから。そうそうそう、今のお前なら走れる。チームに助けてもらったお前が、チームが苦しい時に助けるんだぞ、4年目最後まで諦めるんじゃないぞ」
城西櫛部監督「15㎞45分42秒、1時間5分台でいくぞ。遊行寺上ってから勝負、20秒くらいしか変わらないからね」
東洋酒井監督「休まない休まない、加速をつけて下っていくぞ」
法大坪田監督「ここからの走りで、区間賞獲れるぞ 目の前東洋見えてくるよ」
創価榎木監督「ここから大きく変わるから あと5㎞だよ、小池しっかり集中しよう」
國學院前田監督「よしちょうどいいよ、1時間5分30秒切るペース 前は1年生、お前は2年生絶対負けないぞ」大東真名子監督「ペースアップするぞ」
日体玉城監督「さっきの跨線橋でもできてたから、遊行寺でもそれをやって、ラスト5㎞ポイント。区間5位以内行くよ」
国士小川監督「リラックスしてな」
中学川崎監督「身体が開いてきてるからな、身体を締めて下る」
農大小指監督「イッチニー、イッチニー!そうそうそう!リズムリズムリズム!15㎞46分29秒」
駿河徳本監督「そのリズムでいこう、東農大まで行くぞ。最後もうひと踏ん張りしないといけないからね、力強いぞ 区間一桁いけるよ まだまだ力あるわ」
順大長門監督「ここからだぞ、その下りでリズム変えて、もう一回仕切りなおそう」
山学飯島監督「上りの強いお前を、今年はここに置けたからね 上りは腕振りのリズムで、下りはリラックスして得意な上りに入っていくよ」
15㎞:今度は中大阿部選手が、早大明大帝京の集団に捉えられる
阿部選手は何とか堪えるか
遊行寺坂にさしかかっていても、かなりいいピッチで塩出選手が刻んでいく
15.6㎞遊行寺坂(定点間8.9㎞)
区間記録:95回小松(東海)26分27秒<46分29秒>
1位塩出(青学)26分30秒<1>46分18秒①
10位赤星(駒大)26分59秒<9>46分55秒②5:21
16位小田(城西)27分27秒<16>47分41秒③6:59
7位村上(東洋)26分54秒<13>26分54秒④11:05
6位清水(法大)26分51秒<3>46分45秒⑦12:03[5]11:13
13位小池(創価)27分16秒<10>47分04秒⑤11:38[6]11:38
12位鎌田(國學)27分06秒<11>47分10秒⑥11:52[7]11:52
2位綾(明大)26分42秒<2>46分40秒㉑22:00[8]12:52
4位伊福(早大)26分47秒<4>46分46秒⑧12:52[8]12:52
5位島田(帝京)26分49秒<8>46分52秒⑩15:02[8]12:52
23位阿部(中大)28分41秒<23>49分06秒⑪15:14[8]12:52
22位ワンジル(大東)28分29秒<22>48分42秒⑨13:56[12]13:15
9位南坂(東海)26分58秒<7>46分51秒⑫16:35[12]13:15
3位分須(日体)26分46秒<4>46分46秒⑲21:04[14]13:42
8位稲塚(立大)26分55秒<6>46分50秒⑭17:47[15]14:23
20位高橋(神大)27分59秒<19>48分20秒㉓22:16[16]14:39
13位生天目(国士)27分16秒<14>47分29秒⑬16:56[17]14:49
16位黒谷(中学)27分27秒<15>47分37秒⑮18:29[18]15:00
15位鈴木(日大)27分19秒<16>47分41秒⑯19:37[19]15:59
19位圓谷(農大)27分46秒<21>48分26秒㉒22:11[20]16:51
11位岡崎(駿河)27分04秒<12>47分14秒⑱19:57[21]17:19
21位森本(順大)28分01秒<20>48分22秒⑰19:50[22]17:46
18位新本(山学)27分41秒<18>47分43秒⑳21:09[23]18:17
塩出選手断トツトップ!区間記録ペースで遊行寺の坂に入る
トップの青学大塩出選手が、快調なペースを刻んでいく。1㎞3分を少し切るほどのペースを維持して、区間記録に対して9kmで16秒、13kmで24秒早いという報。単独走が苦手だったという話もあったが、そんなことは一切感じさせない走りだった。
区間記録はここから早いものの、15.6km遊行寺坂の地点でまだ11秒の貯金。定点間のタイムは26分30秒と全体のトップのタイムで通過。全体でも46分18秒は、断トツで区間賞のペースだった。これは力強い。
総合2位駒大赤星選手や3位城西小田選手も、単独走の中ペースが上げられず差が開いていくので、青学大が完全に独走状態。総合優勝争いから、2大会前の自身の総合記録を超えられるかに焦点が移りつつあった。
明大綾選手ら8番グループの追い上げ!日体大分須選手も定点3位!
4番目争っていた東洋村上選手と中大阿部選手は、村上選手が10㎞過ぎ単独4番と決着。酒井監督「後ろは飛ばしてきているから、引き離していくよ」との10㎞の声掛けがあったが、この定点間は7位にまで浮上。後方、創価小池選手を突き放した法大清水選手がいいペースで来ていたが、50m差くらいになってから詰まらなくなってきた。ここから本領を発揮しそうだ。
いいペースをキープしているのが8番目の争いで、明大綾選手と早大伊福選手と帝京大島田選手の鍔迫り合い。秒差を追いついた綾選手が26分42秒と定点2位で、全体でも塩出選手に続いての区間2位。一緒に付いた伊福・島田選手も当然定点上位。区間一桁ペースで追走する形となった。
後方からは、日体大分須選手が素晴らしいペース。神大高橋選手を交わした以外は、ほとんど単独走で好ペースをキープし、ここまで区間4位の46分46秒。定点間は26分46秒の3位キープ。3障で活躍していて、長い距離も走れる選手でしたが、この好成績はびっくり。総合も最下位争いから19位まで浮上。日体大が昨年に続き、復路で順位を上げていっています。
まさか!大東ワンジル選手と中大阿部選手が最下位争い、総合も入れ替わる
逆にブレーキも出てしまっています。非常に苦しそうな表情だった阿部選手が、東洋村上選手の4番目争いから後退以降、急速にペースダウン。創価小池・國學鎌田選手らだけでなく、15㎞過ぎにまさか明大綾選手らの集団に追いつかれてしまった。
エントリー16人中14人、直前に熱発があった中央大だが、阿部選手は元日に発熱。そこから中1日では万全に程遠かった。それでも10番目の選手として、走らないとならない状況だったそう。追いつかれた集団からは、定点間だけで2分遅いタイム。ここに加わっていた帝京大島田選手と総合順位がちょうど逆転してしまった形。この時点では必死に集団に食らいついていましたが、その後の展開が心配されました。
この後方になってしまったのが大東ワンジル選手。茅ヶ崎で國學院大と併走していて、10㎞あたりで映った時にいないなと思っていたところ。14kmで明大・早大・帝京大の集団に追い抜かれていました。15㎞で真名子監督の声掛けには手を上げて答えていたものの、遊行寺坂で東海大南坂選手に追いつかれていました。彼も定点間22番目。まだ総合9位で、シード権争いとは1分以上の貯金ですが、それぞれ気になる形でした。
レース展開
塩出選手は46分18秒、区間記録より11秒早いペース
10㎞過ぎまでは駒大赤星選手も区間記録ペースも、15㎞までにはやや落ちてきた
4位東洋村上選手の後方、法大清水選手が少しずつ迫ってくる
また、帝京大明大早大の後方中大後退、早々も11位に、続いて、東海、9位大東大
18km早大伊福・明大綾・帝京島田選手の3人が併走、綾選手が突き放そうとしたがまた併走に
なお、もしかすると綾・その後ろ南坂選手は、山学大古田選手の1年生記録を抜く可能性あり
後方、中大阿部選手が区間最下位ペースのまま、大東ワンジル選手も見えない
18.4㎞影取(定点間2.8㎞)
区間記録:95回小松(東海)8分25秒<54分54秒>
2位塩出(青学)8分42秒<1>55分00秒①
4位赤星(駒大)8分44秒<6>55分39秒②5:23
16位小田(城西)9分08秒<17>56分49秒③7:25
9位村上(東洋)8分50秒<11>56分06秒④11:13
11位清水(法大)8分54秒<6>55分39秒⑦12:15[5]11:25
1位鎌田(國學)8分40秒<9>55分50秒⑤11:50[6]11:50
18位小池(創価)9分18秒<14>56分22秒⑥12:14[7]12:14
6位綾(明大)8分49秒<2>55分29秒㉑22:07[8]12:59
6位伊福(早大)8分49秒<4>55分35秒⑧12:59[8]12:59
6位島田(帝京)8分49秒<8>55分41秒⑨15:09[8]12:59
5位南坂(東海)8分47秒<5>55分38秒⑫16:40[11]13:20
3位分須(日体)8分43秒<2>55分29秒⑲21:05[12]13:43
21位阿部(中大)9分36秒<22>58分42秒⑪16:08[13]13:46
23位ワンジル(大東)10分04秒<23>58分46秒⑩15:18[14]14:37
14位稲塚(立大)9分05秒<10>55分55秒⑭18:10[15]14:46
10位生天目(国士)8分52秒<13>56分21秒⑬17:06[16]14:59
20位高橋(神大)9分25秒<21>57分45秒㉓22:59[17]15:22
17位黒谷(中学)9分10秒<16>56分47秒⑮18:57[18]15:28
12位鈴木(日大)8分56秒<15>56分37秒⑯19:51[19]16:13
14位圓谷(農大)9分05秒<19>57分31秒㉒22:34[20]17:14
13位岡崎(駿河)9分03秒<12>56分17秒⑰20:18[21]17:40
19位森本(順大)9分19秒<20>57分41秒⑱20:27[22]18:23
21位新本(山学)9分36秒<18>57分19秒⑳22:03[23]19:11
國學院大鎌田選手が遊行寺坂トップのタイム!
青学塩出選手は、この定点間を8分42秒の2番目のタイムで駆け抜けました。とはいえ、ここ区間記録の東海大小松選手が、脚を残していて8分25秒の快走。区間記録ペースからは6秒遅れるタイムに。とはいえ、遊行寺坂に脚を残していた駒大赤星選手より2秒早くて、力のあるところを見せたといったところだ。
この塩出選手より早く駆け抜けたのが、國學院大鎌田選手。実績が少ない中、出雲・全日本ともにエントリーに選ばれて、上尾ハーフで62分台を出して、走力がついていることを示していましたが、この結果は驚き!息切れ気味の創価小池選手を交わして、総合5位の見た目6番に浮上。前、法大清水選手らをもう一度追い上げる走り。下級生が頑張り続けています。
日体分須選手区間2位浮上、大東ワンジル選手が完全に失速
後方、日体分須選手の好走が続いていて、遊行寺坂も定点3位の8分43秒で走破。区間タイムも55分29秒の区間2位に浮上していて、走力や脚力の高さを見せた形。これはびっくりの好走でした。落ちてきた中大阿部・大東ワンジル選手を交わして、見た目で12番目まで浮上している。
失速している選手では、阿部選手が何とかペースキープだが、大東ワンジル選手はその阿部選手より3㎞弱で30秒近く遅くなってしまった。この大東大が総合10位に下がって、中大阿部選手が総合11位で追い上げる展開、その差50秒差。とはいえ、12位東海大・13位国士14位立大もペースはキープしているので、そのあたりも気になる展開となりました。
後方は、ペースダウンしたチームがやはり差がついてしまう展開に。駿河台大岡崎選手が踏ん張っていますが、交わされた順大森本選手は見た目18分オーバーに。この定点間は、中大阿部選手と同様のタイムとなってしまった山学大新本選手は、見た目トップとの差が19分以上となりました。
レース展開
19km4位東洋村上、5番目法大清水、その後ろ國學院鎌田、創価小池選手
残り1㎞
原監督「区間賞、そして区間新記録も行けるよ!」
藤田監督「やってきたことを最後まで出し切れ、そして花尾に少しでも楽させよう」
酒井監督「お前の箱根はあと1㎞だぞ、絞り出せ」
藤原監督「もうペース上げなくていいよ。気持ちにゆとり持っていこう。もう十分に頑張れているから」
山学大戸塚1㎞前で19分49秒差、姿が見えたが、8秒間に合わず繰り上げスタートに
21.4㎞戸塚中継所(定点間3.0㎞)
区間記録:95回小松(東海)8分55秒<63分49秒>
1位塩出(青学)9分00秒<1>64分00秒①
3位赤星(駒大)9分10秒<4>64分49秒②5:33
15位小田(城西)9分36秒<17>66分25秒③8:01
6位村上(東洋)9分18秒<10>65分24秒④11:31
2位鎌田(國學)9分08秒<6>64分58秒⑤11:58
18位清水(法大)9分42秒<9>65分21秒⑥12:57[6]12:07
20位小池(創価)9分54秒<15>66分16秒⑦13:08[7]13:08
5位綾(明大)9分13秒<3>64分42秒⑳22:20[8]13:12
8位伊福(早大)9分21秒<5>64分56秒⑧13:20[9]13:20
13位島田(帝京)9分32秒<8>65分13秒⑨15:41[10]13:31
9位南坂(東海)9分23秒<7>65分01秒⑩17:03[11]13:43
4位分須(日体)9分11秒<2>64分40秒⑲21:16[12]13:54
22位阿部(中大)10分12秒<22>68分54秒⑫17:20[13]14:58
16位稲塚(立大)9分38秒<11>65分33秒⑭18:48[14]15:24
12位生天目(国士)9分27秒<13>65分48秒⑬17:33[15]15:26
13位黒谷(中学)9分32秒<16>66分19秒⑮19:29[16]16:00
17位高橋(神大)9分40秒<21>67分25秒㉓23:39[17]16:02
23位ワンジル(大東)10分54秒<23>69分40秒⑪17:12[18]16:31
9位鈴木(日大)9分23秒<14>66分00秒⑯20:14[19]16:36
19位圓谷(農大)9分46秒<19>67分17秒㉒23:20[20]18:00
7位岡崎(駿河)9分20秒<12>65分37秒⑰20:38[20]18:00
11位森本(順大)9分26秒<18>67分07秒⑱20:53[22]18:49
21位新本(山学)9分58秒<19>67分17秒㉑23:01[23]20:09
青学大塩出選手、64分00秒!青学記録更新断トツ区間賞!
青学大塩出選手は、最後まで力強い走り。区間記録には11秒届かなかったものの、64分00秒ちょうどで区間賞獲得!歴代3位の好記録に当たり、青学大記録となるものだ。青学大記録は、黄金期の下田選手の時のものになるので、その凄さがわかるはずだ。この区間はいる選手のレベル自体がアップしている。
2位駒大赤星選手は、遊行寺坂以降は定点間順位はかなり上位にまとめて、64分49秒と前年の自身から12秒遅れただけだったが、トップとの差は5分33秒。また開いてしまった。トップを走る青学大は強すぎる。後方、城西小田選手は単独走厳しく、ここから2分半近く後ろ。上位の大勢はある程度決した形となった。
国学鎌田選手や明大綾選手ら区間上位!東海大が総合10位へ
総合4位は、3分半離れて東洋大村上選手。後半あげて区間10位の走りとなりましたが、何とか流れは取り戻したか。城西大とは1㎞以上の差があるが、東洋酒井監督は、まだ目標の総合3位は諦めていなかったそう。総合5位は遊行寺坂以降では、凄まじい走りをみせた國學鎌田選手が浮上。64分58秒の区間6位まで上がってきた。
見た目6番法大清水選手と7番創価小池選手は、前半飛ばした分かなり苦しくなったところで中継。とはいえ、区間9位で走りきった法大清水選手が総合6位に浮上した。法大は6区から続く良い流れはキープし続けている。
疲れた小池選手の直後に、明大らの集団が迫っていた。綾選手は64分42秒の区間3位と、故障明けながらやはり力のある走りとなった。チームとしてちぐはぐなのは変わりないものの、ようやく最下位脱出の総合20位。見た目8番を追走する。
9番早大伊福選手も65分を切る区間5位、全日本アンカーの失速のイメージは払しょくした。続いた帝京島田選手と、東海大南坂選手は、大東大中大の失速がありながらも、総合9位と10位に浮上。直後に日体大分須選手が64分40秒の区間2位で走り切り、選手が前後する展開でのリレー。うまく併走しながら、逃げ切りを図りたいところだ。
大東大と中央大はシード権と僅差、ここにきて大混戦へ
分須選手が見た目13分54秒差。そこから1分以上遅れ13番目14分58秒でやってきたのが中大阿部選手。発熱中1日での強行出走。ラスト1㎞で、もがこうとする阿部選手に、藤原監督が「もう充分頑張った。1㎞3分20秒でいい」と声掛けしたのは、そういう状況下だった。とにかく、残り2区間見守るしかない状況だった。
14番目で立大稲塚選手が区間11位、直後15番目で粘る国士舘大が生天目選手が区間13位で通過。そこから少し遅れて中学黒谷選手が16番目、3年ぶりの箱根路も苦しんだ神大高橋選手が17番目に下がって通過。
その後方、18番目まで下がってしまった大東ワンジル選手が、倒れ込みながらなんとか襷リレー。その直後に終盤粘った日大鈴木選手が19番目でリレーした。大東大はシード権確実になりかけたところ思わぬブレーキとなったが、総合10位の東海大とはまだ9秒差。12位の中央大も10位とは17秒差となっていて、まだ可能性はあるところ。
13位国士舘大や14位立教大もまだチャンスが出てきた形だ。7区で10位と11位の差が2分以上に開いて、ある程度大勢が決したかと思われましたが、本当に箱根駅伝は分からないものです。大混戦で、一斉スタートで見た目順位もわからない中、長丁場復路2区間に入ります。
下位は駿河台大岡崎選手好走…山学大は1校繰り上げスタートに
なお日大まで見た目と16分36秒差。ここから20番目のチームが中々現れなかったが、農大圓谷選手が18分ちょうどで中継。全日本1区で好走していましたが、ここは調整不良だったが区間19位。これに追いつきながら中継したのが駿河台大岡崎選手。区間13位、ラスト3㎞は7番目のタイムと粘りを見せた。出場2回連続の繰り上げ回避に望みを繋げた。
22番目は、復路は流れを全くつかめない順大、2年森本選手が18分49秒リレー。区間18位でしたが、とはいえラスト3㎞は11番目と、最後は何とか意識している形だった。その後の山学大が問題だった。
6区7区で連続でブレーキ、8区は前回5区山登りを務めた主力の新本選手を配置。追い上げるのに序盤から仕掛けたものの、遊行寺坂から苦しんでしまった。残り3㎞で19分11秒だったものの、残り1㎞で19分48秒差。最後の1㎞で切り替える脚は残っておらず、僅か9秒届かず繰り上げスタート。往路は善戦していただけに悔しい結果となった。
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青学大の快進撃が続く中、シード権争いは、ブレーキしたチームもあり、ますます混沌としてきました。繰り上げスタートも出てくるなど、それぞれの争いが熾烈になってきました。
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