【箱根駅伝2024(第100回)】1区を定点別に振り返る

そろそろ箱根駅伝2024(第100回)の余韻が冷めつつありますかね。

レース内容をもう一度じっくりと振り返ってみたいと思います。

例年通りの定点別振り返りとなります。

当日変更で駒大篠原選手、さらに駿河台大は留学生レマイヤン選手投入、

序盤からかなりハイペースになることが予想されました。

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【箱根駅伝2023】1区定点間分析~最初から区間新ペース

まずは出走者を持ちタイムと、過去の実績とともに見てみます。

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1区出走者と実績

駒大・篠原倖太朗③27分38秒66/60分11秒≪23全3区2位、出1区1位、箱3区2位、22全5区2位≫
中大・溜池一太②28分26秒77/64分07秒≪23全4区3位、出5区3位、箱1区4位、22出5区2位≫
青学・荒巻朋熙②28分32秒48/63分11秒≪23全6区3位、関東IC1万≫
國學・伊地知賢造④28分29秒95/62分22秒≪23全8区2位、出3区5位、箱5区7位、22全8区2位、出6区2位、関東IChalf1位、箱2区12位、21:全8区1位、出5区2位、箱8区9位≫
順大・三浦龍司④28分32秒28/61分41秒≪23全2区8位、日本3障3連覇、関東IC5千連覇、箱2区12位、22全2区3位、出2区2位、世陸3障、箱2区11位、21五輪3障7位、箱1区10位、20全1区1位≫
早大・間瀬田純平②29分13秒46/64分50秒≪23全1区2位、出5区5位、関東IC1500m、箱1区14位、22全1区11位≫
法大・宮岡幸大③28分57秒69/62分07秒≪23箱7区8位≫
創価・桑田大輔④28分11秒08/63分03秒≪23箱8区9位、22箱3区17位、21:出5区7位≫
城西・野村颯斗④28分34秒70/63分51秒≪23全5区8位、箱1区11位、22予59位、21予108位、箱6区11位≫
東洋・九嶋恵舜④28分45秒60/63分25秒≪23関東IC5千17位、22全5区5位、関東IC5千4位、箱6区10位、全3区9位、21箱6区14位≫

大東・西川千青③28分25秒33/62分19秒≪23全2区11位、予15位、全予3組5位、関東IC5千9位、22予153位、21:予169位≫
明大・大湊柊翔①29分33秒52/62分54秒≪23予60位、22高校1区19位、国体9位、IH5千m15位≫
帝京・西脇翔太④28分38秒43/62分25秒≪23全4区22位、予59位、箱2区17位、22箱10区10位、21:全5区14位、出5区8位≫
日体・平島龍斗②28分44秒74/63分47秒≪23予86位、関東IC5千、22予87位≫
日大・西村翔太④28分34秒38/62分53秒≪23予56位、22全2区14位、予110位、全予1組13位、21:予133位≫
立大・林虎太朗③28分49秒09/63分46秒≪23 予82位、全予2組12位、関東IC5千21位、箱1区18位、22:予55位、全予3組7位、21:予253位≫
神大・巻田理空④28分39秒72/63分23秒≪23予120位、全予3組15位、22箱1区11位、21:箱予29位≫
国士・山本龍神④29分00秒14/63分05秒≪23全1区17位、予43位、箱3区20位、22予108位、箱8区14位、21:予175位、箱1区18位、20:予77位≫
中学・稲見 峻①28分45秒02/62分46秒≪23全予3組9位、22高校5区13位≫
東海・兵藤ジュダ②28分14秒75/63分33秒≪23全2区9位、予62位、関東IC1500m≫
農大・高槻芳照④28分11秒99/62分19秒≪23全7区11位、予67位、全予3組2位22予12位、21予14位、箱8区12位相当、20:予34位≫
駿河・S.レマイヤン①27分55秒89/61分56秒≪23予10位、日本IC1万4位≫
山学・北村惇生④28分41秒90/62分23秒≪23予18位、全予4組31位、関東IChalf16位、箱4区10位、22予18位≫

 事前エントリーの時点では、3冠狙う駒大は、過去1区経験者の4年白鳥選手。中大は昨年区間4位の2年溜池選手、青学大は今年秋急成長の2年荒巻選手。往路が強そうな、創価大は1万m28分11秒の4年桑田選手に、城西大は2年連続となる4年野村選手、

 他、3000m障害世界選手権6位入賞の順大4年三浦選手、全日本1区2位の早大2年間瀬田選手、さらに中距離からの急成長東海大2年兵頭選手ら。これだと比較的スロー、前回のように徐々にビルドアップ展開が予想されました。

 それが、当日変更で一変。優勝候補の駒大が、三本柱の一角である3年篠原選手を投入。それだけでなく、駿河台大が留学生のレマイヤン選手を投入!これは最初から行くとハイペースになると容易に想像できます。

 これは駒大篠原選手には大きく有利、強い選手と競り合うと+αが出てくる選手で、出雲駅伝1区1位が最たる例。この時点では駒大優勝とほぼ確信した方もおられたのではないでしょうか。また、表彰台以上候補では、國學院大がタフな長距離区間の担当が多かった4年伊地知選手を勝負をかけて投入。レース模様が気になりました。

定点間分析①大手町START~蒲田

レース経過

スタート、中大溜池選手を先頭にして大手町を左へ
0.5km:駿河台大レマイヤン選手が先頭に、農大高槻・溜池選手もつく

1㎞:2分47秒でレマイヤン選手が通過、5m開いて、2位高槻・溜池選手、続いて順大三浦・駒大篠原選手ら集団
高槻選手が後ろを振り向いて、誰が行かないか確認する
1.3km:レマイヤン選手が、徐々に単独先頭へ、溜池選手ら2位集団は控えるか

1.6km:溜池選手がダッシュをして、レマイヤン選手に追いつく、駒大篠原・青学荒巻選手らも追いついてくる

2.5km:前が縦長の集団、レマイヤン・溜池・篠原・荒巻選手ら縦長 後ろは中学稲見選手ら
3.5km:レマイヤン選手につく選手が変わる 駒大篠原・青学荒巻選手に、國學院大伊地知選手が先頭集団 4位以下は離れてきた

4.6km田町:レマイヤン選手らトップ集団と、中大溜池・農大高槻選手ら5位集団との差が7秒程。
5㎞:14分00秒ちょうど。1-2㎞が2分55秒も、2㎞以降は2分46秒のLAP
 後方集団は14分11秒、溜池・順大三浦選手らが引っ張るも少しずつ差が開く

7㎞:5-7kmは2分51秒ペース。レマイヤン選手が引っ張ていたが、後ろを見ながらペースを落とす
  一瞬、駒大篠原選手らが前に出るが、ペースが落ちる すぐにレマイヤン選手が前へ

 レマイヤン選手が、左右に蛇行する様子 解説「単独走がしたいけど、駅伝の経験がないからこういうことになるのかも」とのこと

7.8km新八ツ山橋:1位集団、4位集団22秒差

8kmレマイヤン選手が飛び出し、5mほど離れて駒大ら。5位集団は、固まっていて、溜池・山学北村・日大西村選手らが引っ張る。最後方に、中学稲見・創価桑田選手

9kmレマイヤン選手につくのが駒大篠原選手のみに。この1㎞は2分46秒 2秒遅れて伊地知・荒巻選手

10.5km:5位集団から、中大溜池選手が遅れだして23位。日体平島・立大林選手も遅れて21位争い。
11.5km:5位集団から、溜池・平島・林選手が5秒ほど遅れて21位争いに

12.5km:運営管理者から「一緒に行こうよ」
  区間記録からは30秒程遅れたペース。レマイヤン・篠原選手が併走し、7秒程遅れて伊地知・荒巻選手
13.4km:駒大篠原選手がレマイヤン選手の一歩前へ、さらに3位争いは、青学荒巻選手が単独3位へ、伊地知選手が苦しそうに4位に後退

14.5km:5位集団は、日大西村選手が引っ張る展開。城西野村・順大三浦選手らが横につく また、18位タイで中学稲見・神大巻田選手が後退している模様 21位争いの3人はその後ろ

國學前田監督「まだ全然大丈夫だからな!」

蒲田15.2㎞
区間記録:吉居(中大)42分34秒

1位篠原(駒大)43分15秒①
1位レマイヤン(駿河)43分15秒①
3位荒巻(青学)43分30秒③0:15
4位伊地知(國學)43分35秒④0:20
5位西村(日大)43分49秒⑤0:34
5位高槻(農大)43分49秒⑤0:34
5位北村(山学)43分49秒⑤0:34
5位間瀬田(早大)43分49秒⑤0:34
5位野村(城西)43分49秒⑤0:34
5位西川(大東)43分49秒⑤0:34
5位九嶋(東洋)43分49秒⑤0:34
5位西脇(帝京)43分49秒⑤0:34
5位宮岡(法大)43分49秒⑤0:34
5位三浦(順大)43分49秒⑤0:34
5位兵頭(東海)43分49秒⑤0:34
5位桑田(創価)43分49秒⑤0:34
5位大湊(明大)43分49秒⑤0:34
18位巻田(神大)44分03秒⑱0:48
18位稲見(中学)44分03秒⑱0:48
20位溜池(中大)44分14秒⑳0:59
20位林(立大)44分14秒⑳0:59
20位山本(国士)44分14秒⑳0:59
23位平島(日体)44分27秒㉓1:12

行きそうで行き切らなかった駿河台大レマイヤン選手
 当日変更で駒大篠原選手以上に、注目を集めた駿河台大レマイヤン選手。そのレマイヤン選手は、スタート前に軽いアクシデントに見舞われたそうです。ジョギング中に迷子になってしまい、一時行方不明に。

 7時50分の最終招集に間に合わなかったら失格になってしまうということで、駿河台大徳本監督は背筋が凍るような思いだったとか。これを、駿河台大関係者だけでなく、大会スタッフに他校関係者も捜索に当たってくれたそう。何とか時間ギリギリ間に合ったレマイヤン選手は青ざめていたそうな…

 そんなことはまだ知る由もなかった中スタート。予想通り、スタート直後からレマイヤン選手が先頭へ。最初の1㎞こそ2分55秒も、次の1㎞は2分46秒にペースアップ。中大溜池選手が付こうかどうか迷う感じから、3.5km付近くらいで、レマイヤン選手と駒大篠原・青学荒巻・國學伊地知選手の4名の先頭集団に。

 5㎞は14分00秒ちょうどと区間新より早いペース。5位集団も中大溜池・農大高槻選手らが引っ張り14分11秒なので決して遅くはないペースだ。

 レマイヤン選手がそのまま突き進むかと思われましたが、そのあとは2分50秒以上かかるペースに。さらに7㎞を過ぎて、後ろを見ながら集団の後方へ。駒大篠原選手らが前に出ますが、がくっとペースが落ちて、再びレマイヤン選手が先頭へ。すると今度は左右に蛇行して、後ろにつかれるのを嫌がるそぶりを見せました。

 このあたりは、まだ駅伝の経験がなく、特有の駆け引きを、レマイヤン選手が分かっていないかったこともありそうで、これはまた次の駅伝まで対策をする必要がありそうだった。ペースも下がったタイミングがあったため、10㎞28分15秒通過と徐々に区間記録から遅れてきました。

 とはいえ、早いペースでの上げ下げはかなり応えること。9kmまでに國學伊地知・青学荒巻選手がついけなくなってきて、駿河台大レマイヤン・駒大篠原選手のマッチレースになっていきました。

 そのあとは、そこまでペースが上がっていなかったからか、駒大篠原選手が一歩前に出る場面も。元々、レマイヤン選手が2区ではなく1区になったのは、練習の様子を見て、2区の最後の3㎞を乗り切れないと判断があったため。スタミナ面に自信はなかったのかもしれません。蒲田では、区間記録から41秒遅れる43分15秒で通過した。

 3位争いは、13.4km付近で、青学荒巻選手が前へ。やや苦しそうな表情なのは走り方なだけで、まだまだパワフルさは残っています。伊地知選手が急に動かなくなってきているのはやや心配なところ。蒲田は荒巻選手が15秒差、そこから伊地知選手が5秒遅れていました。

中大溜池選手がまさかの最初の脱落者
 後方集団も先の5㎞14分11秒からまずまずのペース。4年ぶり箱根路の日大西村選手がペースを作っている。接触を避けていたらいつの間にか前に出ていて、そのまま突っ切ったとのことですが、中々のペース。第1中継車からはずっと集団が見えていて、蒲田で34秒差だった。98回の第2集団程ではないものの、中々のペースだった。

 このペースではやはり脱落者が出ていて、6チームがこの蒲田までに脱落。最初の脱落者は9.5kmでしたが、まさかの優勝候補の一角中大2年溜池選手。この時は、序盤に何度もレマイヤン選手に付いたり離れたり、かなり消耗した…にしてもなぁと思っていましたが、後になって体調不良明けで勝負しにいっていたと分かって、なんとも言えない気持ちになりました…。

 その直後に、立大林選手と日体平島選手に国士大山本選手も遅れます。林・山本選手は過去1区経験も区間下位、リベンジも期していましたが、今回も厳しい戦いになりました。中大溜池選手が何とか追いついて、すぐに4チームでの争いに。

 14kmでは神大巻田・中学稲見選手が後退。稲見選手は高い安定感、巻田選手は2年前の勢いが戻ってきたと思いましたが、このペースはきつかったか。蒲田で48秒差で18位争い。20位は溜池・林・山本選手で59秒差。日体平島選手が付けず、苦しそうに最下位23位走行、1分12秒差となっていました。

定点間分析②:蒲田~鶴見中継所

レース展開

16.8km:國學伊地知選手を後方集団が吸収していく
  4位集団日大西村城西野村選手らの集団へ、東洋九嶋・法大宮岡・山学北村選手らが後退

 18位争い神大中学に、中大溜池選手が何とか追いつこうとするところ。後方立大林選手

17.7km:六郷橋の上り手前、駒大篠原選手が仕掛けて先頭へ レマイヤン選手後退
18.1km:青学荒巻選手も後方集団に吸収、日大西村選手ら3位集団へ、他城西帝京順大農大明大東海ら、大東西川選手が転倒し、後退

 後方は、早大が遅れて、山学法大東洋、さらに國學院伊地知選手が後方17位へ

18.3km(六郷橋)
①篠原(駒大)
②レマイヤン(駿河)0:08
③荒巻(青学)を中心に大集団10名0:31
⑬間瀬田(早大)北村(山学)九嶋(東洋)0:42
⑯宮岡(法大)伊地知(國學)0:43
参照:箱根駅伝1区六郷橋(Youtube)

19km:駒大篠原選手が単独先頭、レマイヤン選手の姿がかなり小さくなった

3位集団は、日大西村・城西野村・東海大兵頭・創価桑田選手の4名に、後方に明大帝京農大、後ろに青学らに
18位争いに中大溜池・立大林選手、20位に中学稲見・神大巻田選手、21位に国士大か

19.4km付近
①駒大
②レマイヤン(駿河)0:20
③日大城西創価東海順大帝京0:33
⑨明大青学0:34
⑪高槻(農大)0:37
⑫西川(大東)0:48
⑬間瀬田(早大)宮岡(法大)0:50
⑮北村(山学)九嶋(東洋)0:54
⑰伊地知(國學)1:03
⑱溜池(中大)林(立大)1:35
⑳稲見(中学)巻田(神大)1:37
㉒山本(国士)1:53
㉓平島(日体)2:15

参照サイト:箱根駅伝1区19.5km付近(Youtube)

20.5km:レマイヤン選手を、3位集団が吸収していく。2位争い創価桑田・日大西村・城西野村選手ら、後ろに東海兵頭選手。

20.8km(残り500m)
①篠原(駒大)
②西村(日大)野村(城西)桑田(創価)0:28
⑤レマイヤン(駿河)0:29
⑥兵頭(東海)0:31
⑦荒巻(青学)大湊(明大)三浦(順大)0:36
⑩西脇(帝京)0:37
⑪高槻(農大)0:41
⑫西川(大東)0:53
⑬間瀬田(早大)0:54
⑭宮岡(法大)0:58
⑮九嶋(東洋)1:04
⑯北村(山学)1:07
⑰伊地知(國學)1:23
⑱林(立大)1:43
⑲溜池(中大)1:45
⑳稲見(中学)1:48
㉑巻田(神大)1:51
㉒山本(国士)2:06
㉓平島(日体)2:32

参照1:箱根駅伝1区残り1㎞監督の激励
参照2:箱根駅伝1区残り500m

鶴見中継所21.3km-蒲田15.2㎞=6.1km
参考:98回吉居(中大)18分06秒<60分40秒>

5位篠原(駒大)17分47秒[1]61分02秒①
1位桑田(創価)17分36秒[2]61分25秒②0:23
2位野村(城西)17分37秒[3]61分26秒③0:24
3位西村(日大)17分39秒[4]61分28秒④0:26
4位兵頭(東海)17分44秒[5]61分33秒⑤0:31
14位レマイヤン(駿河)18分19秒[6]61分34秒⑥0:32
5位西脇(帝京)17分47秒[7]61分36秒⑦0:34
7位大湊(明大)17分48秒[8]61分37秒⑧0:35
11位荒巻(青学)18分07秒[9]61分37秒⑨0:35
8位三浦(順大)17分49秒[10]61分38秒⑩0:36
9位高槻(農大)17分56秒[11]61分45秒⑪0:43
10位間瀬田(早大)18分04秒[12]61分53秒⑫0:51
12位西川(大東)18分08秒[13]61分57秒⑬0:55
13位宮岡(法大)18分14秒[14]62分03秒⑭1:01
14位九嶋(東洋)18分19秒[15]62分08秒⑮1:06
16位北村(山学)18分24秒[16]62分13秒⑯1:11
22位伊地知(國學)19分00秒[17]62分35秒⑰1:33
17位林(立大)18分33秒[18]62分47秒⑱1:45
18位溜池(中大)18分37秒[19]62分51秒⑲1:49
19位稲見(中学)18分50秒[20]62分53秒⑳1:51
20位巻田(神大)18分56秒[21]62分59秒㉑1:57
20位山本(国士)18分56秒[22]63分10秒㉒2:08
23位平島(日体)19分09秒[23]63分36秒㉓2:34

六郷橋でもう一つ脚を残していた駒大篠原選手
 先頭争いに決着がついたのは、17.7km地点。六郷橋の上りの手前で、駒大篠原選手が仕掛けると、その差が離れていきました。六郷橋の上り下りを終えると、既に駿河台大レマイヤン選手の差は20秒程になっていました。後方の集団もまだ30秒台の差をキープ。

 単独走ながら、少しずつ区間記録との差をつめていきますが、22秒及ばず61分02秒。それでも1区歴代2位の激走となり、駒大篠原選手の強さは際立った展開になりました。1区当日変更の時点で、留学生と競り合うと怖いと思っていた通り、本当に駒大の三冠&三大駅伝完全優勝と思いました。

創価桑田選手・城西野村・日大西村選手の4年生の好走
 後方集団もペースを落とさず走りました。16.8kmで國學院大伊地知選手を飲み込むと、六郷橋の上りとなる18.1kmで青学荒巻選手も捉えて3位集団に。残り1㎞の叩き合いで一気にペースアップ。日大西村・城西野村・創価桑田選手の4年生が激走!残り800mでレマイヤン選手も捉えると、

 最後は、1万m28分11秒のベストを出したばかりの創価桑田選手が制して、トップと23秒差の区間2位、すぐに城西野村選手、往路山登りが楽しみなチームが1区で上位に来た。さらに日大西村選手が大健闘の4位、続いて中距離から上がってきた東海兵頭選手までが、蒲田から駒大篠原選手を詰めていきました。

青学荒巻選手が区間8位のトップと35秒差
 続いて、レマイヤン選手が区間6位。徳本監督は、駒大篠原選手に次いでのの区間2位を想定したそうですが、そこまではいかず。直後に、間に合った帝京西脇選手が区間6位、1年生大健闘明大大湊選手と、追いつかれてから粘った青学荒巻選手が61分37秒同タイム。荒牧選手は駒大と35秒差。決着はついた…と思ったのですが、今思うと、遅れてから結構粘っていて、35秒程にとどまっていた…これは後々の結果を知っているからか。

 ここからまた4年生。順大三浦選手が61分38秒とまずまずの記録で9位。少し遅れて農大高槻選手が10位。三浦選手は、3障からの移行に苦労する中、故障もあったという。そこで区間9位は意地を見せたといっていい。農大は、スーパールーキー前田選手が往路に入らなかったので心配していましたが、夏に故障していた4年高槻選手が意地を見せて中継、ついに同学年並木選手とのリレーを果たしました。

 このあと、六郷橋で転倒していた大東西川選手、さらに六郷橋前に遅れた選手の順番でしたが、早大間瀬田選手が最後に交わしてリレー。切れ味決着の方がいい選手ですが、62分を切って前が見える位置で無事に中継。大東西川選手も事なき得たようだ。ここまでが62分切でトップと1分以内で中継。

 続いて、法大宮岡選手と、東洋九嶋選手、山学北村選手が62分前半で連続でリレー。宮岡選手は上尾ハーフの結果からするとちょっと悔しい結果か。山学北村選手は苦手な集団走の中精一杯だったか。逆に、故障明けで上尾ハーフ63分半ばだった東洋九嶋選手が粘った印象。なお、山学で16位、トップと1分11秒差。2位とは48秒差ということで、ハイペースの中では混戦でした。

インフルエンザ明け勝負にいった國學院大伊地知選手
 ここから非常に苦し気な走りでやってきたのが國學院大伊地知選手。國學院大は、箱根エントリーの12月10日前後に、インフルエンザにかかる選手が続出。4年生主将で駅伝皆勤の伊地知選手もその一人でした。そのうえ、1区予定の3年山本選手が、12月中旬に故障してしまい、オーダー編成に苦慮。

 悩んだ末に、4区起用予定だった伊地知選手を1区へ。万全の状態ではなかったですが、気持ちは負けたくないと、区間記録ペースのトップ集団についていった模様。最後の3㎞はほとんど記憶がないくらい苦しみましたが、62分35秒の区間17位。トップと1分33秒の気迫のリレーだった。

 続いて、2年連続1区の林選手が、区間18位ながら62分台。そしてこちらも万全ではなかった中大溜池選手が区間19位。最初に遅れた中では、何とか落ちてきた選手を拾ってあげてきた。直後に1年生起用の中学大稲見選手がリレー。くしくも2区に大エースがいるチームがほぼ並んだところ、ここの追い上げはちょっと楽しみだった。

 後ろ、21位神大巻田選手までが63分切。続いて3年前に続いてブービーだった国士大山本選手ですが、タイムは63分10秒と成長。最下位となった日体大平島選手でも63分36秒…。全体的に過去最高レベルの1区になったのは間違いありませんでした。

残り1㎞~500m付近・監督の激励!

 最後に、Youtubeに上がっていた動画から拾えた監督の激励集になります。

駒大藤田監督「いいか!絞り出すぞ!絞り出すぞ!
最後芽吹に少しでも差をつけて渡すぞ
良い形で60分台出るぞ 2分42秒!」

明大山本監督「いいタイムで来てる」

法大坪田監督(残り500m)
「宮岡もう距離ないぞ!!大東文化大までいくぞ!!」

國學院前田監督「1秒でも前にいこう
気持ちは伝わってるよ 次に走る選手に伝わってるよ
しっかり絞って絞って、1秒を大事にしていくよ
…そうそうそう!詰まってきてる詰まってきてる!しっかりラスト!」

中大藤原監督
「ここでいかないとここで!1秒でもここで!
國學院大と30秒しかないんだから!!
詰めて詰めて詰めて!大和で勝負するんだぞ!!」

神大大後監督「上半身しっかり倒して倒して!
よくここまで粘ってきてるよ (2区)篤貴にいいところで渡すよ」

国士小川監督「自分の思いぶつけろよ!4年間やってきたんだよ!
ラスト切り替えろ!まだ動くまだ動く!いけるいけるいける!」

日体大玉城監督「はい、ラスト1㎞、60分36秒!
3分30秒切るよ! タイム的には十分なんだ!わかった!?」


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箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。

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