箱根駅伝2024(第100回)へ向けて【明治大・東海大】~前哨戦の振り返りとともに

出雲駅伝・全日本大学駅伝が終わって、いよいよ箱根駅伝モードになってきますね。

各関東地区の大学の、
前哨戦(出雲・全日本・箱根予選)を振り返っていきたいと思います。

そのうえで、今季のチームの特徴や、山など箱根に向けて
駅伝ファンとして思うことを記載していきます。

続いて、
主力も復調!長い距離で逞しい姿を見ることはできるのか
明治大学

エース格不在も全日本は次点、ロードでも勢いある走りとなるか
東海大学です。

ページコンテンツ

【明治大学】箱根駅伝2024(第100回)へ向けて

 第100回大会に古豪復活をかける明治大ですね。箱根駅伝には連続出場を続けていましたが、シード権獲得となると96回大会にまで遡ります。それ以来はなかなか駅伝の流れに乗るのに苦労していました。

 さらに、今年度は出場が続いていた全日本大学駅伝は予選落ちに。その後急遽、日大OBの山本豪氏を監督体制で、今年度の秋シーズンに乗り込むことに。ジョグなどは少し増やしたそうですが、ある程度短期間でも実りを見せました。

箱根駅伝2024予選会振り返り

START-5km 5-10km 10-15km 15km-FINISH
16位杉④14:30 18位児玉④29:20 13位児玉④44:07 25位児玉④62:30
16位森下①14:30 34位吉川②29:21 33位吉川②44:16 34位吉川②62:41
19位児玉④14:31 34位綾①29:21 33位綾①44:16 35位綾①62:46
19位綾①14:31 34位杉④29:21 41位杉④44:22 52位杉④63:13
39位吉川②14:32 53位森下①29:41 80位大湊①45:09 60位大湊①63:29
182位鈴木③15:11 108位山本②30:10 80位鈴木②45:09 75位鈴木②63:41
182位堀②15:11 119位大湊①30:11 80位森下②45:09 101位堀②63:54
182位古井②15:11 119位鈴木②30:11 80位山本②45:09 106位森下②63:58
182位山本②15:11 119位堀②30:11 87位古井②45:10 138位古井②64:12
182位斎藤④15:11 119位古井②30:11 94位堀②45:18 140位山本②64:14
201位大湊①15:12 137位甲斐③30:18 180位甲斐③45:46 182位甲斐③64:40
201位甲斐③15:12 275位斎藤④30:36 383位斎藤④47:06 421位斎藤④67:42
上10名計2位2:28:29 2位4:57:58 1位7:28:05 2位10:34:38
LAP 1位2:29:29 1位2:30:07 11位3:06:33

 9月に体調不良者が相次いだ…というのは、箱根予選が終わった後に明かされましたが、全体的にはあかなり早い入りとなりました。5㎞で5人が上位集団、4年生杉選手に、復活のエース児玉選手、成長著しい2年森下・吉川選手に、期待のルーキー綾選手が、14分30秒ほどで入ったそう。

 その中で、杉・森下選手は体調不良明けだったそうで、結果的に速い入りになってしまったそうですが…とはいえ、日本人上位集団に強気の入りができるわけなので、やはり予選会のチームの中では強いチームです。

 後方は集団層、4年齋藤、3年鈴木・甲斐選手、2年堀・古井・山本選手、1年大湊選手選手が200位付近の15分10秒程。上位5人が前で勝負しに行っていることもあって、この時点で総合2位に付けました。

 10㎞地点でも、4年児玉選手を筆頭に、吉川・綾・杉選手が、日本人上位集団に加わる29分21秒で通過。入りが早かったという森下選手が後退気味もこの時点ではまだ、53位29分41秒で踏ん張っていました。

 後方集団も5㎞からペースアップ。10㎞30分10秒ほどで通過しているので、5-10km間は15分00秒と先ほどからペースアップ。3年甲斐・4年齋藤選手の2名が、このペースアップに付けなくなっていましたが、チーム6番手~10番手が30分10秒の110位前後にまとまっていました。この5㎞は全体でもトップのタイム。突っ込んだいった立教大に迫っていました。

 15㎞地点、日本人先頭集団もバラけて来ていた中、4年児玉選手がしっかり戦い13位44分07秒で通過。ここはやっぱり一番強い選手だなと認識する走り。その少し後ろで2年吉川・綾選手も33位44分16秒の併走、体調不良明け杉選手少し落ちるも41位44分22秒で粘っています。

 後方の集団は、10-15km間も1㎞3分を維持していた3年鈴木、2年山本・古井選手に1年大湊選手がじりじり順位アップ。45分09秒の80位まで浮上してきました。これに落ちてきた森下選手も含めて9番目。数秒遅れた堀選手も94位45分18秒で粘っていました。予選会も仙石の様相で、この時点で100位以内に10人いました。15㎞で断トツトップに立ちました。

 でしたが、最終的には総合2位通過となるのですよね。児玉選手が最後に少し後退も、62分30秒の25位とエースの貫禄。ここは箱根2区希望しているところ、意地も見せましたね。これに最後までペースをキープした2年吉川・1年綾選手が、34位62分41秒と35位62分46秒とそれほど差がなく続いたのは、箱根でも楽しみかも?その後、杉選手が飛ばし過ぎたとのことですが、52位63分13秒にとどめました。

 後方、1年大湊選手が63分29秒とばっちりまとめる走り、3年鈴木選手がついに長い距離でも頭角を現す75位63分41秒、終盤少し落としましたが2年堀・森下選手も64分以内に日あっていて、8番手のフィニッシュは良かったですね。

 その中で、9番手古井選手が138位64分12秒と、10番手山本選手が140位64分14秒と少し番手を落としてのゴール。15㎞以降は、3分10秒LAPとちょっと苦しかったかな?実は15㎞以降は、後半溜めていたチームもありましたが11番目。最終的には総合2位に落ち着きました。他、11番手甲斐選手が、中盤までに後れを取った中、64分40秒で踏みとどまっていました。

箱根駅伝2024(第100回)へ【エース・山・選手層】

 ここ3年間の箱根駅伝の成績は、11位・13位・12位。一定の力があるのですが、もう少しという結果が続いているのですよね。序盤で流れに乗り遅れて取り返せなかったこともありましたし、2区間区間賞が出て流れに乗りかけたこともありますが、ブレーキ区間も出て、凸凹駅伝になったり…でした。

 今年は、前半戦がやや不安定でしたが、後半戦に入ってからは、ある程度順調に来ているように見えます。総合力が整うか、もう一度戦力を見直してみます。

エースの強さ

 まずは頼りになる4年生が復活しましたね。1年時から主力の一角だった児玉選手が箱根予選でチームトップ。1年時は1区、2年時は3区を走っていましたが、前回は故障で走れず。しばらく離脱して、復帰したのが夏前の全日本予選、そこから箱根予選までに仕上がっていますね。連続で出た上尾ハーフも62分42秒で走っています。

 児玉選手は、ずっと箱根駅伝2区を希望していますが、中々チーム事情だったり、故障があったりなどで走れずにいました。今年、ついに走れるかどうか。スピードランナーですので、終盤のアップダウンがカギになるか。

 これを上回る勢いで成長しているのが、2年吉川選手。前回は5区山登り調整失敗して、区間下位に沈んでいますが、本来はロード巧者。箱根予選は、一定のリズムで刻み、チーム2番手。上尾ハーフは、児玉選手を上回って62分31秒のチームトップ!箱根5区候補が他にいれば、彼が箱根2区を走ることがあるかもしれません。

 大きく成長してきているのが1年生、まず注目が綾選手。高校駅伝1区3位など高校時代から有名な選手。春先から1万m記録会を走ると、全日本予選も最終組で他校のエースと戦いきっていました。箱根予選は、先の吉川選手とほぼ同時にゴールすると、MARCH対抗戦では、28分56秒と初の28分台。もう一つ走力を伸ばしてきています。

 これに一気に追いついてきているが、大湊選手。高校時代5千13分54秒ベストを出していました。箱根予選は後方集団からでしたが、ほぼ1㎞3分のリズムを刻み切って63分29秒。上尾ハーフでは、これを上回る62分54秒。すでに長いロードの感覚は掴んでいるようです。綾選手とともに1年生往路があるかどうか。

 そして、上がってきました前回3区でごぼう抜きをした2年森下選手。彼は往路で一番実績がある選手ですね。体調不良などもあり、箱根予選・全日本2区(選抜)は精彩を欠いた走りになっていましたが、上尾ハーフは63分00秒ジャスト。一気に上がってきましたね。前回好走している3区か、前任者が卒業している1区か、果ては2区も??主要区間は整いつつあります。

山登り・山下り

 山はアドバンテージがありますね。山下りは、おそらく前回区間8位と好走している2年堀選手が既定路線っぽいかな?前半戦は怪我があり苦しんでいましたが、箱根予選は64分切。さらにMARCH対抗戦では28分48秒とほぼベストの成績でした。アップダウンには強みがあるということなので、復路の切り込み隊長として期待したいところです。

 山登りは、まだ何とも言えないでしょうか。前回区間15位と苦戦した2年吉川選手が大きく力を伸ばしています。前回は、平地を走る調整をしてしまったとのことで、調整次第では好走する可能性もありますね。他に山候補がいないなら、彼にもう一度託すというのもありそうでしょうか。

 他の候補を考えるのは、今の情報だと難しいでしょうか。昨年の大学駅伝増刊号では3年甲斐選手が希望区間5区と応えていますかね。箱根予選はチーム11番手ですが走れれば走力アップ。また、多くの選手が11月に試合出場する中、箱根予選チーム6番手3年鈴木選手が出場していないのは深読みし過ぎでしょうか?明大スポーツで、結構競争部の特集もしているので、また情報待ちかな?

選手層の厚さ

 今年は復路にも主力選手がきそうですよ。前回7区区間賞の杉選手が、今年も健在です。関東ICハーフで入賞するなど、長い距離一定の安定感があります。秋口に体調不良になりながら、箱根予選・上尾ハーフも63分台ではまとめているので、往路もあり得るほど。下級生に勢いがあるので、9区あたりで力を出せるかもしれません。

 そして、今年往路4区を走っている3年尾崎選手も、徐々に調子を戻しつつありますね。ロードに強い選手ですが、一時走りを崩してしまい箱根予選などは走れませんでした。それでも世田谷246ハーフで64分02秒まずまず、MARCH対抗戦は28分50秒とベストに迫るタイムを残しています。往路は分かりませんが、7区や8区あたりで力になるのではないでしょうか。

 その他選手層は厚くなってきていますね。箱根予選を走っている2年生山本・古井選手が、上尾ハーフでそれぞれ63分30秒と63分59秒とまずまず。メンバー外では、3年溝上選手が世田谷ハーフで64分19秒とMARCH対抗戦で29分24秒、

 4年生も必死。城戸選手が世田谷246ハーフで64分43秒で走ると、箱根予選走っていた齋藤選手が上尾ハーフで64分43秒、さらにMARCH対抗戦では橋本選手が29分21秒ベスト、最後の枠をかけた争いは激しいですね。十分、シード権争い以上に浮上する戦力はあると思います。

まとめ

・4年児玉杉選手に、2年吉川森下選手が迫ってきた
・昨年好走者3年尾崎、2年堀選手らも復調
・楽しみなルーキー綾・湊谷選手

 明治大は、秋になってだいぶ整ってきている印象ですね。4年生児玉選手が箱根予選で他校と戦ったうえでチームトップでゴール。箱根2区でチームの流れを見据えています。その、エース2区争いはここにきて激化。前回5区山登りを走っている吉川選手が順調で、上尾ハーフで62分半ば、前回3区好走の森下選手も、9月の体調不良から急速に上がってきています。

 さらにルーキー陣も距離対応早い。綾選手は、箱根予選で62分台、MARCH対抗戦で28分台と堅実に成長、これに大きな成長を見せる湊谷選手が上尾ハーフで62分台で往路争いに参戦する勢い、誰かが山に入り、復路に回るかもしれませんが、彼らが走る往路は結構楽しみかも?

 これに前回7区区間賞で一気に名を上げた杉選手も健在なのですから、中々エース格は多くなっていますね。彼も9月末に体調不良になりながも、ハーフ63分台で2回走っていて長い距離はやはり堅実。往路も見たいですが、復路のまとめ役もいいでしょうか。前半戦は不調だった選手も戻ってきましたね。前回4区好走の尾崎選手や6区好走の堀選手が、MARCH対抗戦で28分台マーク。戦力は充実しています。

 凸凹駅伝に、ここのところなっていますので、特に往路の並べ方は、まだ考えるところはあるかもしれませんが、久々のシード権獲得は、十分可能性はあるはずです。

【東海大学】箱根駅伝2024(第100回)へ向けて

 エースの不調で苦戦しつつも何とか突破した箱根予選はこちら

https://hakonankit-fd.com/article/post-21991.html

 2年鈴木選手だけ上位勝負で、あとの11人は後方でペース走という大胆な作戦。10㎞地点で20位以内入っておらず、ヒヤヒヤしたものの、何とか捲り切って10位通過。両角監督が、過去のデータから”絶対に落ちない”と設定したタイムで、走り切りました。

全日本大学駅伝2023振り返り

 ここから、主力選手が復帰していって…と思われましたが、そうとはいかず。当日変更で、エース4年石原選手に、箱根予選チームトップだった2年鈴木選手は入らず。新戦力候補を中心に戦うことになりました。

9位東海大学5:21:54

区間 区間順位 名前学年 区間タイム 通過順位 トップとの差
1区9.5㎞ 16位 佐伯陽生④ 27分54秒 15位 35秒差
2区11.1㎞ 9位 兵藤ジュダ② 32分16秒 12位 1分50秒差
3区11.9㎞ 11位 野島健太③ 34分33秒 12位 2分44秒差
4区11.8㎞ 9位 南坂柚汰① 35分21秒 10位 3分39秒差
5区12.4㎞ 11位 湯野川創② 37分43秒 12位 5分26秒差
6区12.8㎞ 9位 折口雄紀④ 38分34秒 10位 6分44秒差
7区17.6㎞ 7位 花岡寿哉② 53分11秒 10位 8分42秒差
8区19.7㎞ 13位 竹割 真② 62分22秒 9位 12分54秒差

1区佐伯選手…3年ぶり大学駅伝となった4年佐伯選手。1年時にも全日本1区を走ってこの時は区間7位で走っています。2年時以降中々浮上できませんでしたが、夏前にトラックベストを出すなど、主力の一角に戻ってきました。でしたが、8km手前勝負所の前には上位集団からはやや後退。その後粘るも、総合15位でトップと35秒差での中継となりました。

2区兵頭選手…2年兵頭選手が2区に大抜擢。この春まで、関東IC1500mに出場するなど、中距離を中心にしていたのですが、この夏から長距離に転身。秋口に1万m29分08秒を出すと、初ハーフの予選は62位好走。駅伝もいきなりスピードエース区間2区となりました。

 5㎞までに、立命大・選抜・大経大を交わして、東洋大と併走する12位で通過。その後、東洋大を突き放し単独12位をキープ。トップとは1分50秒差となりましたが、前が点々と見える位置でリレー。区間9位と、後方追い上げで堂々ので駅伝デビュー戦となりました。

3区野島選手…石原選手も鈴木選手も入らなかった3区は、初の主要大会となる3年野島健選手。秋口の1万mで28分50秒の自己ベストをマークして、勢いはありましたが、箱根予選は未出走。その代わり、調整はバッチリだったでしょうか。留学生の城西大に交わされますが、ペースををキープ。終盤に創価大を交わして12位に浮上。区間11位と、流れの中で走り切りました。

4区南坂選手…東海大きっての楽しみなルーキー南坂選手。全日予選・箱根予選とも安定して戦っていました。夏前は、本人は6区あたりを希望という事でしたが、チーム事情もあり前半の4区へ。すぐ前に迫っていた順大に追いつき併走、さらに選抜の京産大の選手が追い上げて3人での争いに。中継所直前に、失速した帝京大を交わして、総合10位浮上。個人としては区間9位で少しずつ浮上していきます。

5区湯野川選手…夏前に5千m13分42秒の大幅ベストを出した勢いのある2年生。箱根予選にも2年連続出場していて、今回は152位の成績でした。前区間で争っていた選抜と順大には決着をつけますが、後方区間新ペースの創価大や帝京大の追撃に合い、順位は12位にダウン。個人としても区間11位の走りでした。

6区折口選手…4年かけてじっくり力をつけてきていた4年生。長い距離の安定感が評価され、箱根予選で初の主要大会参加。144位で通過に貢献しています。気温が上がっている中で、ロードを中心に鍛えたのが活きたか。前の帝京大を追走しつつ、シード権ラインを追い上げます。中継所直前で、農大と創価大を交わして総合10位浮上。個人としても区間9位まずまず。シード権とは1分07秒まで詰まりました。

7区花岡選手…東海大2枚看板の一人、2年花岡選手。今年の箱根3区の快走と、関東IC1万m2位28分15秒の走りは、印象に残っていますね。ただ、秋口に体調不良に陥ってしまい、箱根予選は後方でペース走、少しずつ調子を戻している最中でのロング区間です。

 創価大の留学生は見送るしかありませんでしたが、帝京大を交わして単独10位に浮上。そのあとは前が見えない単独走の中、区間7位で走り切り中継。シード権との差は1分半と開きましたが、ある程度復帰の兆しが見えました。

8区竹割選手…今年の箱根7区を走っている2年竹割選手。春先に1万m28分台を出して成長途上、関東ICで故障しますが、箱根予選には間に合わせ90位で走り切りました。連戦でロング区間ということで、前を大きく追い上げるのは難しかったですが、失速した早大を交わして9位浮上。前とは2分近くありましたが、シード権と次点でのゴールとなりました。

箱根駅伝2024(第100回)へ【エース・山・選手層】

 両角監督の話す通り、ロードやスタミナ面に少し課題はあるのかもしれませんが、箱根予選は10位通過とは言え、4位通過のチームまでは1分少しの僅差。しかもエース格が不調ということで、言う程苦手でもないはずです。

 主力選手の見通しが立ちにくいですが、戦力はあるのですよね。

エースの強さ

 揃えば強いはずなんです。駅伝ファンも多い4年生石原選手。1年時にいきなり全日本4区区間賞、箱根駅伝3区区間賞で一気に学生長距離の顔の一人になりました。2年夏前に長期離脱から、3年全日本3区復活の区間賞、箱根は2区4位と好走しました。

 4年生の今季も、前半戦までは概ね安定した結果を残していましたが、夏に故障。10月にポイント練習は開始しているそうですが、全日本駅伝は飛ばしました。怪我の状態が思わしくないか、箱根駅伝2区に全てをかけているか…そうであってほしいと思っています。

 続いて、次期エース格と言える2年花岡選手ですね。今年の箱根3区でもかなりいい走りしていて、関東IC1満28分15秒2位は強く印象に残っていますね。秋口体調不良から戻してきている途中ですが、何とか往路で昨年以上の状態に戻ってくるかどうか。

 復活気になるのは、同じ2年鈴木選手も。2年連続箱根予選好走していて、チーム内でもロード力は屈指なのですが、2年連続捻挫で駅伝本戦は走れず。今年は箱根駅伝までには復帰できる怪我なのを祈りたいですね。

 このほか、新戦力候補の選手が出てきていますね。2年兵頭選手が、一気に主力の一角に。春まで中距離をしていたのですが、その中で早くも長い距離の対応。箱根予選では63分台で走り切り、さらに初駅伝の全日本2区でも後方追い上げの区間9位は評価できるのではないでしょうか。往路のスピード区間に入ってもおかしくないと思います。

 また、ルーキー南坂選手もやはり安定感は高いですね。ハーフマラソンの高校記録で一気に注目が集まりましたが、それ以上に主要大会で外さないなという印象があります。箱根予選は前半抑えて走っていますので、もっといけるか。全日本4区も通用していたので、箱根も往路4区あたりどうでしょう。2大エースが戻ってきたら、最初の4区間は固まるのではないでしょうか。

山登り・山下り

 現状東海大分からないのが山区間。山登り・山下りとも前任者が卒業や移籍していますので…。前年の駅伝増刊号を見ると、全日本6区を走った4年折口選手が6区を希望しているのですが、果たしてどうでしょう。なんだか復路10区向きにも思ったのですが、走れるなら面白い。

 他では、箱根3区経験のある4年神園選手も、下りが得意で希望していたとも聞きます。またトラックで一定のスピードがある4年佐伯2年湯野川選手あたり…あるかな??スピードランナーは豊富なので、そこから向いている選手が出てくればいいなと思います。

 山登りが本当に分からないのですよね。このへんは走力が高い選手をぶつけていく形になるのかどうか。長い距離という事だったら、2年竹割選手が伸びてきていますし、なんなら1年南坂選手もありえる話ですかね。全日本3区無難に走り切った3年野島健選手も個人的に気になったり…。このあたりは、12月に入らないと見えてこないでしょうか。

選手層の厚さ

 はっきりいって、頭数は本当に多いので、どれくらい調子をあげる選手が出てくるかなんですよね。本当は箱根2区候補もう一人いて、1万m28分21秒の松尾選手が度重なる故障を繰り返しながら懸命に本選を目指しています。上尾ハーフで64分46秒。16人には入れてもいいところでしょうか??

 同じ4年生なら、高校時代から有力だった喜早選手もいますね。秋口の記録会でアクシデントがありましたが、上尾ハーフは63分54秒でペースを取り戻しているか。それに続いた木原選手は64分08秒と懸命のアピール。他にも、前回9区10区を走っている入田・丸山選手も復調すれば強いはず。この世代が、最後どうなるかは気になりますね…。

 3年生では、春に関東IC5千m7位入賞でびっくりした五十嵐選手や、全日本予選で2組2位の好成績を残している水野選手がいますね。彼らも箱根駅伝出走候補。先の全日本3区の野島健選手もどこかで登場するかもしれません。また、ここにきて試合に出ていませんが、前回4区好走の越選手は、上尾ハーフ転倒アクシデントありましたが、戦力復帰あるのかどうか。

 戦力復帰してきているのが、前回1区の梶谷選手。箱根予選は不調でしたが、上尾ハーフで63分18秒と復調傾向。そして競り合いの方がいいタイプということなので、ここから順調に上がっていければ、2年連続で梶谷選手入れるか?それなら兵頭選手を他の区間に回せますし、オーダーが組みやすくなるか。

 2年生以下も伸びてきている選手がいます。9区候補の一人の竹割選手は勿論として、スピードのある湯野川選手に、ロードタイプの中井選手がいます。これに割って入ってきそうなのがロホマン選手。上尾ハーフで62分40秒のチームトップで走り切り、復路候補ですね。1年生もここまで安定している永本選手がいます。…本当に多い、なんでシード権候補に挙がってこない??

まとめ

・4年石原2年花岡鈴木選手の調子はどうなのか
・新戦力2年兵頭1年南坂選手に、3年梶谷選手復調?
・山はどうなるか!?分厚い選手層を活かしていけるか

 戦力はあるはずなんです。主力で怪我明けだったり、調子が読みにくい選手が、多いのでどうしてもそうなってしまいますかね。基本的には4年石原選手と2年花岡選手の2区3区を、さいげんしていきたいところ。あの2区間で19位から一時はシード権争いに戻りました。

 そのうえで、昨年1区を走った梶谷選手が復調しかけているのは朗報、競り合うと強い選手です。全日本駅伝2区~4区でまずまず走っている3年野島健2年兵頭1年南坂選手らも候補になるでしょうか。

 その他、本当に選手は多いですね。4年生は松尾・喜早・折口選手らが最初で最後の箱根を狙って急ピッチで仕上げてきていますし、3年生は五十嵐・水野・越選手ら主力に匹敵する選手がいます。2年生以下も竹割選手やロホマン選手ら伸びてきている選手がいますので、

 本当に適材適所と調子の見極めになってきそうです。前任者が卒業している山区間もなんとか候補を見出していければ、予選10位からのジャンプアップも可能です。


hakonankit

箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。