2023年5月11日(木)～14日(日)にかけて、第102回関東インカレ陸上が行われています。

箱根駅伝や大学長距離を中心としたサイトのため、長距離5種目(1500m・5000m・10000m・ハーフマラソン・3000m障害)の結果速報やレース詳細についてまとめています。

こちらは決勝5種目目の5000m結果速報やレース詳細となります。

関東インカレ詳細はこちら

【5000m】関東インカレ陸上2023

日程について

2部のみ、人数が多いので予選が行われます。

【1部5000m決勝】

　明大森下選手が最初に先導、後方、日体大溝上選手が靴が脱げて履きなおすも、ある程度追いつけるペース。400mを過ぎて山学大ムトゥク選手が引っ張りだし、1周66秒ほどのペース。

　1000m2分48秒でムトゥク選手を先頭に通過。すぐ後ろには日体大漆畑選手や早大伊藤選手ら。だいぶ縦長になる。2000m5分35秒、ムトゥク選手の後ろは早大伊藤選手に、大東入濱選手、順大吉岡・三浦選手らがついている展開。

　3000m通過は、8分23秒。集団が絞られてきて、ムトゥク選手に、伊藤・吉岡・三浦・石原・早大山口選手に、さらに東海五十嵐選手も7番手で食い下がる展開。8位争いは中大吉中選手や大東大勢となる。

　4000m11分10秒で通過、ムトゥク選手のすぐ横に三浦選手が並びかけ、そして抜いていて先頭に！そのまま率いていくが、残り1周半で、今度は早大伊藤選手が先頭、ムトゥク選手や石原選手あたりもマークしていく。吉岡選手が苦しそうな表情、山口選手や少し遅れたか。

　残り1周、吉岡選手がスパートし先頭！ムトゥク選手三浦選手が追う、そしてバックストレートで吉岡・三浦選手の順大勢一騎打ちに！残り200m三浦選手が単独先頭になったところ、石原選手が猛追！三浦選手に襲い掛かるが、最後またギアを切り替えた三浦選手が突き放し連覇！石原選手が2位、3位は一旦遅れるも猛追した早大山口選手が獲得した。

★順大三浦選手貫禄の連覇！東海石原選手も続いて、4年生ワンツー！
　2年時日本人トップの2位、前回優勝の順大三浦選手が満を持して登場。4月の記録会が、そこまで伸びていなかったので本調子ではないのかなぁとか、ちょっと思っていたのですが、まずは関東ICは調整バッチリ！

　ずっと中団に控えていましたが、4000ｍを過ぎてから、すっと前に出てきて、いつでもスパートをかけられる状態に。残り2周になってから、他の選手がペースを上げようとするのは、昨年通り。残り半周を切ってから満を持して、爆発的なスパートを放つ横綱相撲！堂々の3連覇達成でした。日本選手権3000ｍ障害も、調子上がっていくでしょうか。

　さらに、2番手に続いたのが東海石原選手。2年時の関東ICで留学生に割って入る成績を残した後、長いトンネルに。その後復活して3年時の駅伝でも活躍しましたが、関東ICで改めて、復活したところを見せてくれましたね。結果的に、今回は最終的に4年生世代が意地を見せました。

★早大山口選手圧巻のスパートで3位表彰台！伊藤選手も続きW入賞
　3位争い、びっくりしたのが早大山口選手。4000ｍを過ぎてから6選手の争いになったのですが、山口選手一旦遅れてしまっています。残り1周の地点で単独6位の状況でした。そこから、猛追して、ゴール直前で3位まで上がっているので、鮮烈なスパートを放っていたということ。最後の1周は優勝者と変わらなかったのでは…。

　また、早大勢は伊藤選手が、最後まで先頭集団に加わっての5位入賞。残り1周半で一旦先頭に立つシーンがあったのは、勝ちにこだわったからでしょう。早大は、各トラック種目でかなり選手が躍動していましたね。競争部全体でも総合2位と、大きく貢献しています。

★順大吉岡選手、いきなり4位！2冠かかったムトゥク選手は6位
　そして、順大は三浦選手以外にもう一人注目選手。ルーキーの吉岡選手も、大いに存在感を示しましたね。しっかり先頭集団につくと、残り1周で勝負のスパート！今回は上級生が意地を見せましたが、やはり将来が楽しみな選手。三浦選手とともに13得点獲得し、総合での優勝に大きく貢献しました。

　また、レースを引っ張り続けたのは、1万ｍ同様、山学大ムトゥク選手。3日前の疲労もあった中、強かったですね。5千ｍに主力選手が集まったこともあり、最後は力尽きる形になりましたが、1万ｍが本来の姿。次の全日本予選が、俄然楽しみです。

★東海五十嵐選手がベストで7位入賞！中大吉中選手が8位争い勝ち取る
　個人的なサプライズの入賞が、東海大五十嵐選手。箱根駅伝16人のメンバーには入っておらず。今年も、5千ｍ14分06秒は出していましたが、実績的には今回の5千ｍの出走選手の中では、少なかったと思います。

　その中、3000ｍ過ぎ、一気に先頭集団が絞られた中、懸命に食らいつく姿が印象的でした。そこから離されたものの、単独7位をずっとキープ。13分57秒の自己ベストで関東IC大舞台で7位入賞！これはうれしいですね。なお、エース石原選手も、チームの雰囲気が良くなってきたとのこと。努力が報われることが増えるかもしれません。

　さらに、8位集団、たった一人の入賞枠を勝ち取ったのは中大吉中選手。昨年末から今年の春にかけて、各種目でぐっと自己ベストを更新していた、期待の若手枠でした。その中で、ここで入賞できるのは本物ですね。大東大勢など振り切りました。主力以外の選手でも、大舞台で結果を残す選手が出てきているのは、今後大きな期待が持てるのかなと思います。

2部5000m予選1組

2組10位＋4名が決勝進出

　展開
　1000m2分49秒通過。日薬大キプルト選手らが引っ張り、終盤で15人ほどの集団に絞られている。残り1周、青学鶴川選手がスパートし抜け出す。そのまま先頭でゴールと思いきや、中学飯塚選手が猛追してトップでゴール。2番手鶴川選手、3番手以下は7人ほど固まってゴール。上位10名は14分10秒ほどでゴール。数秒遅れてまた3名ほどゴールした。

1位飯塚達也④14分08秒22　中央学院大　Q
2位鶴川正也③14分09秒33　青山学院大　Q
3位前田和摩①14分09秒71　東京農業大　Q
4位青木瑠郁②14分09秒83　國学院大　Q
5位白鳥哲汰④14分09秒94　駒澤大　Q
6位野中恒亨①14分10秒10　國学院大　Q
7位吉屋佑晟②14分10秒18　立教大　Q
8位小山翔也①14分10秒25　駒澤大　Q
9位ﾃﾞﾆｽ ｷﾌﾟﾙﾄ①14分10秒34　日本薬科大　Q
10位山中秀真④14分10秒37　城西大　Q

11位海村　蓮③14分13秒03　上武大　q
12位山岸柊斗③14分13秒30　東京国際大
13位片川祐太③14分14秒56　亜細亜大
14位新井今生人④14分22秒03　平成国際大
15位川端拳史④14分23秒16　東京国際大
16位木實優斗③14分27秒58　立正大
17位若狭凛太郎③14分27秒87　創価大
18位水谷勇登④14分32秒22　専修大
19位本多健亮④14分35秒04　東京大
20位村松　丈②14分39秒65　東京経済大
21位小林駿介④14分42秒94　関東学院大
22位尾方馨斗④14分51秒02　神奈川大
3部久田淳志(M2)15分20秒03　東大大学院
23位大橋正昊①15分22秒38　駿河台大
DNSﾃﾞｼﾞｭﾝ④　星槎大
DNSﾈｲﾔｲ②　麗澤大
DNS大西①　専大
DNSモゲニ①　亜大
DNS三浦④　芝工大
DNS楠岡①　帝京大
DNS稲見①　中学大
DNSﾈﾙｿﾝ②　桜美林大
DNS長谷川③　流経大
DNS井内(M2)　筑波大院

2部5000m予選2組

展開
　1000m通過2分54秒とのこと。上位10名＋4名通過、このペースだと、上位10名のみの通過となるが、どうなるか。

　その後2000m5分50秒のアナウンスがあったものの、4000m11分22秒とこの1000m2分44秒。一気にビルドアップしていく形となった。

　上武大と創価大の留学生が抜け出す形でフィニッシュ。タイムは14分02秒、上位4名は留学生。

1位Ｓ.ムチーニ①14分02秒62　創価大　Ｑ
2位Ｋ.ﾊﾟﾄﾘｯｸ②14分20秒65　上武大　Ｑ
3位ｼﾞｮｾﾌ ﾑｲｶﾞｲ①14分04秒76　平成国際大　Ｑ
4位ｳﾞｨｸﾀｰ ｷﾑﾀｲ②14分06秒19　城西大　Ｑ
5位安原太陽④14分08秒98　駒澤大　Ｑ
6位野村昭夢③14分09秒42　青山学院大　Ｑ
7位Ｒ.ロンギサ①14分09秒83　拓殖大　Ｑ
8位関口絢太④14分10秒36　立教大　Ｑ
9位高橋銀河④14分10秒47　神奈川大　Ｑ
10位辻原　輝①14分11秒00　國学院大　Ｑ

11位佐々木塁④14分11秒72　青山学院大　q
12位古橋希翁①14分12秒92　駿河台大　q
13位林虎太朗③14分13秒15　立教大　q
14位上杉祥大④14分13秒59　東京国際大
15位佐藤榛紀③14分21秒30　東京国際大
16位島田晃希②14分22秒26　帝京大
17位ﾃﾞｲﾋﾞｯﾄﾞ ｸﾞﾚ①14分22秒42　立正大
18位斎藤将也②14分26秒30　城西大
19位手塚太一②14分27秒00　専修大
20位松田朋樹③14分29秒28　湘南工科大
21位下田大翔③14分32秒44　東京経済大
22位中原優人③14分32秒69　神奈川大
3部古川大晃(D3)14分33秒81　東大大学院
23位稲森優翔③14分37秒78　亜細亜大
24位廣瀬啓伍③14分37秒83　麗澤大
25位横尾　皓②14分37秒87　芝浦工業大
26位賀山亮成①14分45秒11　帝京大
27位東泉大河②14分54秒07　駿河台大
28位鍜治　晃③14分55秒10　清和大
29位植月俊太①15分20秒50　東京農業大
DNS内野④　関学大
DNSムテチ①　流経大
DNS尾方④　武蔵学大
DNS前原①　中学大

【2部5000m決勝】

展開
　青学野村・立大林選手を中心に、比較的ゆったりとしたペースで、レースが進み始める。700mくらいで平国ムイガイ選手が先頭に立て引っ張り、少しペースアップ。

　1000m2分58秒、ムイガイ選手を先頭に、立大林選手や駒大安原選手、そしてほか留学生も徐々にポジションを上げてくる。

　2000m5分44秒、ムイガイ・林選手に、創価大ムチーニ選手、留学生のランナーも多い。3000mは8分33秒、創価ムチーニ選手がここにきて先頭で引く形。つくのは青学鶴川選手、駒大安原選手や農大前田選手も前に挙がってきている。

　4000m11分18秒、ムチーニ鶴川安原選手らが引っ張るのは変わらない。まだ10名上先頭集団。拓大ロンギサ選手らも上位に挙がってきた。

　残り1周、ロンギサ選手先頭。バックストレートで城西キムタイ選手が一気にスパート！青学鶴川選手が食らいつき、一度並びかける。直線で再びキムタイ選手が突き放し優勝！1万mと連覇を果たす。2位は最後に追い込んだ創価ムチーニ選手、倒れこみながらゴールした鶴川選手が100分の1秒差で3位。

★城西キムタイ選手が1万mと2冠達成！圧巻のスパート！
　2部は、1万m同様、序盤スローペースからの叩き合いになりましたね。多くの選手がスパートの駆け引きに参加する中、とびぬけたスプリント力を見せたのは、1万mでも優勝している城西キムタイ選手！これだけ多くの留学生が参加し、大混戦となった中、キムタイ選手が2冠達成するとは予想付かなかったですね。

　これだけのスパートを見せてきたなので、ラストのスプリントは本物なのでしょうね。箱根駅伝3区でも終盤かなり追い上げを見せていました。その時も序盤ゆったり走り、駅伝の経験不足で少しゆったり入ったかなと思いましたが…何かしらラストの武器というのも、駅伝で役に立つのかもしれません。

★創価大ムチーニ選手2位！新留学生が続々入賞！
　そして、新留学生が、5千mでは多く入賞ラインに乗ってきましたね。中盤以降ずっと先頭争いに加わっていた創価大ムチーニ選手が2位入賞！創価大はもう一人留学生がいますが、一緒に加点していっていますね。留学生の強化がスムーズにいっています。

　それから、拓大の新しい留学生ロンギサ選手も、1万mから切り替えて、5千mで6位入賞。少しずつ強くなっていければ。また、序盤にレースをけん引した平国大ムイガイ選手も、8位に粘りましたね。あとは日夜大キプルト選手も9位と…。本当に留学生が増えましたが、このあたりの争いも、もっとクローズアップできれば。

★青学鶴川選手、2年連続表彰台！成長の國學院青木選手ら
　そして、大復活！青学鶴川選手が、2年連続表彰台へ！昨年もこの舞台で留学生と最後まで戦いきって表彰台へ。その後、青学大のエースになるかと思われましたが、秋口に故障。中々三大駅伝出走となりませんでした。今年も、最後に留学生と争っていく姿勢、最後は倒れこみながらのゴール。やっぱり、走れるようになると、本当に強いですね。今度こそ、青学、そしてさらに上の舞台へ。

　そして、他強豪校の主力選手もしっかり上位入賞。國学院大は、昨年度ルーキーながら駅伝で活躍した2年青木選手が5位入賞。また、駒大安原選手も一回り成長して7位入賞。前回の同時期は不調に喘いでいました。やっぱり、箱根上位校からエース選手が活躍していますね。

★新しい風！東京農大新1年生前田選手が4位入賞！
　そんな中、ここのところ箱根駅伝に出場できていない東京農業大から、ルーキー前田選手が4位入賞！2000m過ぎから、先頭集団に加わると、最後のラストスパート争いにも加わり、日本人2位！見事な活躍でした。

　勿論、高校時代から強く、IHで日本人トップとなる4位入賞。そこから、環境があっていると、現在の強豪校以外の選択肢を選んだ前田選手。まずは一つ大きな結果を出しましたね。第100回箱根駅伝へ向けて、チームも懸命に強化していますので、来年の箱根駅伝でも姿が見れればと思います。

【3部5000mまとめ】

3部古川大晃(D3)14分33秒81　東大大学院
3部久田淳志(M2)15分20秒03　東大大学院

男子1部2部長距離対抗得点まとめ

　見事に順天堂大が今回はトップ！3000ｍ障害や5000ｍなど各種目で得点を重ねていきましたね。1万ｍの入賞もびっくりでした。勢いが戻りつつある早大も、やはり多く得点して23点。この2校が、総合でもワンツーなのはうれしい。陸上種目全体を強化したうえで、長距離もしっかり躍動しています。また、山学大が大量得点。Ｗ留学生が奮闘しましたが、それ以外でも得点していますね。

　2部はやはり青学大が強くて43点。3000ｍ障害のトリプル入賞もあり、1500ｍも強くて、やはりスピードは青学大凄いものがありますね。これに創価・城西大が頑張りました。城西大は1部昇格にも大きく貢献していますね。主力を出していない駒大・國學もチーム力が高いところも見せていますね。