スポンサーリンク

世界大会実績No.1!中本健太郎選手は…【ロンドン陸上世界選手権】

次に紹介するのは世界大会の実績が最も高い中本健太郎選手です。ちなみに、最年長の34歳です。

スポンサーリンク

ページコンテンツ

プロフィール

・1982年生まれ
・山口県出身、中学まで野球部
・山口県立西市高校から陸上へ
・拓殖大学(2001~2005)
・安川電機(2005~)
・172㎝、57㎏
中学まで実は野球部、陸上転向はそのあと。ただ、芽が出るのは安川電機に入社して何年も経ってから。遅咲きのランナーです。

スポンサーリンク

高校・大学時代は無名…箱根駅伝の出場は1度

高校時代:5千14分51秒
大学1年:予選79位61分39秒、全日本8区19位62分51秒
大学2年:予選145位63分48秒
大学3年:1万29分12秒
大学4年:予選44位60分58秒、箱根7区16位

高校時代は全くの無名な存在だったのですが、拓殖大が面白い選手ということでスポーツ推薦の最後の枠で入学しています。ここで長い距離に非凡なセンスを感じさせます。1年の箱根予選で当時の力からするとかなりいい記録を残します。

その後足踏みした時期もありましたが、4年時の予選でいい記録を出してついに箱根駅伝出場へ。チームが下位に低迷していたこともあってか、箱根7区16位と目立たないものでした。

安川電機へ…マラソンで、そして夏に開花!

紆余曲折あって入った実業団に入ってもすぐに目立つ活躍があったわけではなかったのですよね。それでもひたむきな性格が実ったのかなと思います。

本命入社でなかった

基本的に4年生になる前後で就職活動になりますから、実業団で続けるとなるとできれば3年生までに箱根駅伝に出場したいところでしたが、そうではなかったため苦戦。

当時の拓大のエースをスカウトに来た安川電機の山頭監督に当時の拓大の米重監督が「ロードに強い1万29分台を」と一緒に頼み込んで何とか決まったそうです(なお本命の選手は別の実業団にいき、山頭監督は「だまされた」と怒ったとか)。

駅伝で力出せず…転向したマラソンでじわりと…

入社してNY駅伝を中心に頑張るもなかなかいい結果が出ず、マラソンに挑戦します。すると2008年2月の延岡マラソンで2時間13分54秒で3位、同じ年の8月に行われた北海道マラソンで2時間15分台ながら2位!マラソンで活路を見いだせる成績を残します。

そこからはじっくり。2010年2月の別府大分マラソンで2時間11分台を記録するなど、少しずつ主要マラソンの日本人上位に顔を出し始めます。そして、テグ世界陸上をかけた2011びわ湖毎日マラソンで2時間9分31秒で日本人上位に入り、テグ世界陸上への道が開きます!そして、ここから驚くべき世界成績を残します!!

夏に強い!五輪を含み、2度の世界大会入賞!

ここから五輪を含み3度の世界大会に出場しますが、選考レースの成績と世界大会の成績を比較します

2011びわ湖毎日マラソン2時間9分31秒(日本人2位)
テグ世界陸上10位2時間13分10秒(日本人2位)

2012びわ湖毎日マラソン2時間8分53秒(日本人2位)
ロンドン五輪6位2時間11分16秒(日本人1位)

2013別府大分毎日マラソン2時間8分35秒(日本人2位)
モスクワ世界陸上5位2時間10分50秒(日本人1位)

まだ自己ベストが2時間9分台だった初挑戦のテグ世界陸上で入賞まであと一歩の10位!夏になると強くなる?

確信となったのはロンドン五輪。比較的涼しい条件となった選考会のびわ湖毎日マラソン、一時日本人トップに立つも最後にスピードのある選手に逆転を許し日本人2位となります。

しかし、五輪本番では落ち着いてレースを進めると30㎞過ぎてから入賞争いに加わり、35㎞手前で完全に日本人トップに。じわじわ順位を上げていき、40㎞地点で4位争いを展開!最後は苦しかったものの見事に6位入賞!男子マラソンの面目を保って見せました。

2013は現時点でのベストとなる2時間8分35秒をマークするも、あの川内選手に敗れ日本人2位へ。だが、モスクワでは20㎞までに他の日本人ランナーが先頭集団から脱落する中、一人涼しい顔で付くと25㎞前後では先頭の前に出ます!その後も安定した走りをキープして3位を視界にとらえる差で5位入賞!一躍名を轟かせました!

国内のマラソンでは日本人トップに立てないのに、夏ではこの強さ!夏でも汗をそれほどかかないし、給水を1度失敗したくらいでは気にしないほど暑さに強かった!夏のマラソンといえばこの男名前が上がるまでになりました。なお、先述の山頭監督は「人生一度は騙されてみるものだな」とコメントされたとか。

初の日本人トップ!3度目の世界選手権へ

2015年以降は故障あがりだったり、調整不良でうまく走れず代表には届きませんでした。年齢的にも少し厳しくなってきたのかなと思わていたところでした。

2017年別府大分マラソンで2時間9分32秒というタイムながら初優勝!まだ健在ぶりをアピールした中本選手が三度世界の舞台へ立ちます!


長い下積み時代から世界で活躍した経験のある彼がやはり今回も魅せてくれるのでしょうか。

コメント

  1. べるげん より:

    優勝したのはびわ湖毎日マラソンじゃなくて別大マラソンですね

  2. ryouya0616s より:

    このようにマラソンは大学時代に挫折を味わった選手が良く伸びる傾向にありますね。
    前回のリオデジャネイロオリンピックの代表も大学時代1,2年時の箱根で区間最下位、2年次は繰り上げ回避の突進が裏目に出て大ブレーキ、3年時4年次は個人1桁順位もチームが予選落ちで箱根には出られなかった東洋の悲劇のエース石川末広や弱小だったチームで孤軍奮闘していた大東文化の佐々木悟が選ばれ、補欠があればなっていたであろう高宮祐樹選手も城西大学でエース候補と期待されながら箱根では2年次は9区で区間14位とシード争いに追い上げられず、3年次は大した準備のない中で5区を任されるも区間21位と断トツの最下位でゴールする姿が痛々しく見えました。4年次は7区エントリーも当日変更で走れず、前述の2人のように大学時代に挫折を味わった選手です。中本選手も大学時代3年次には過去に代表だった藤原新選手ともども怪我で出られずに箱根予選でインカレポイントの悲劇を味わった選手でしたね。
    拓大でインカレポイントの悲劇にいた時代の選手(藤原新、中本健太郎、高田千春、伊藤太賀)はこの悲劇があってこそマラソンで大成しましたな。
    何とか中本選手は入賞を狙ってほしいです。

  3. hakonankit より:

    >ryouya0616sさん
    そうですね。箱根駅伝で一線級で活躍した選手が世界大会に選ばれる率は結構低いですよね。マラソンは特にそういう傾向があるように思います。大学4年生までに結果が出なくても腐らずに良い練習をこなしていけば十分にチャンスはあるんですよね。
    それにしても拓大の前監督時代の選手がたくましいです。