第98回箱根駅伝2022は、青山学院大が2位以降を10分以上引き離して総合優勝。総合記録を更新してのものでした。その代わり、2位から10位(シード権)までは4分13秒、14位までみても6分以内に収まっているという大混戦でした。
また、青学大独走状態ながら、復路鶴見中継所(9区⇒10区)でも、繰り上げ校は2校。一斉スタートを加味しても、ここ数年では少なく全体的にもレベルが高かったですね。
すでに、新チームの体制となり、陸上雑誌では、多くの大学で新入生が発表されています。少し早いですが、来年の第99回箱根駅伝2023の展望をしていきたいと思います。
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新入生に関しては、全大学確定していないので、ある程度割愛しながら解説しています。
今年の箱根メンバーの成績や、補欠のメンバーの記録を見ているとやはり青山学院大が強いのですよね。どこの大学もエースをつぎ込んでくる1区2区こそ、区間5位・区間7位ですが、総合力の高い青山学院大としては万全。実際、この時点で総合2位につけていました。
3区以降に走った3年生以下は6区間。うち5区間が区間2位、5区山登りが区間3位ですが区間賞とそれほど差はありません。9区と10区に関しては、区間記録を大幅に更新!9区中村・10区中倉選手は、往路でもやれる実力がある選手。
とはいえ、今回の志貴・太田・若林選手の往路メンバーしっかり好走。今回7区8区をはしった岸本・佐藤選手も、往路で好走経験があります。彼らが本調子になれば、4年生の空いた区間も埋まります。区間記録保持者を再び9区10区に配置することは十分可能です。
レギュラー争いも激しくて、ロードでは強い関口・横川選手、さらに今回箱根好走した1年生に太田・若林選手、匹敵する鶴川・田中選手もいます。
現状では、来年さらに強くなっていて、原監督のいう「10年以内に、10時間40分切り」を早くも達成していてもおかしくない陣容です。
勿論、タイムは気象条件に大きく左右されます。青学大も調整をあやまることもあり、ここのところ連覇はできていないのはあります。5連覇を逃した時と状況は似ています。これは青学だなぁという・。
また、昨年の今頃は、優勝した駒澤大が中心かと言われていましたし、どうなっているかは分からないですね。
とはいえ、やはり箱根駅伝での総合力は抜けているのかなぁと思います。
とはいえ、他校も何とかして倒そうともくろんでいます。最有力候補は、やっぱり駒澤大になるのではないでしょうか。
駒澤大学
唯一2区終了地点で、青学大の前を走っていたチームです。総合力で青学大を自力で崩していくには、前半区間で主導権を握っていく必要があります。1区唐澤選手、2区田澤選手の配置でしっかり流れを作ることができたのですよね。
3区以降は、怪我人がでた影響や、2年生中心と若いチームだったため、スタミナ面の問題もあり、全日本駅伝のように力強い継走とはなりませんでした。
そこは、次年度はエース田澤選手が4年生になりますし、3年生中心、つまり上級生中心のチームになってきます。鈴木・安原・花尾・白鳥選手らが、次の1年でぐっと強さが増すと思います。
箱根は走れませんでしたが、出雲・全日本駅伝で活躍した現1年佐藤・篠原選手も一回り成長することでしょう。スーパールーキーも入るという噂です。
来年度は、今現状では打倒青学の一番手ではあるのかなと思います。故障者が多かったところが、うまく改善ができれば、スタミナ面や調整面も大きく浮上できると思います。
東洋大
そして、14年連続シード権確保、うち13度が4位以内という東洋大も勿論、候補に挙げるべきです。3年生以下のメンバーでは、2区職人と言える松山選手がまだまだ成長途上ということが非常に大きいです。怪我が多い中での成績ですし、このあと順調に練習が詰めれば、さらに化ける可能性はあります。
また、新主将となる前田選手が、各駅伝大会区間5位付近で本当に安定しています。主要区間を安心して任せられる選手がいるのは大きいです。これに1区が続く児玉選手、佐藤・九嶋・清野選手がぐっと成長しています。
1年生は石田選手が、継続して練習できれば本格化してくるでしょうし、梅崎選手ももっと攻めていけるようになってくるのではないでしょうか。出雲3位メンバーの奥山・柏選手もいますし、メンバーは揃っているのですよね。
5区山登りが、経験者が抜けます。ここをどう育成してくるかが、大事になってきます。
全日本3位・箱根2位と食い込んだ順天堂大はやはり候補の一つです。
今回は何と言っても3区伊豫田4区石井選手の追い上げ凄かったですね。本当にこの区間に絞って準備してきていましたね。また今季急成長の四釜選手は本調子でないながらも山登りで順位を上げていました。ここは強いですね。
1区2区が今回は下位でしたが、もし野村選手が本調子になり、再度2区を任せられる状態になり、今回の高速化の1区でも三浦選手を起用できるのであれば、往路に関しては、来年さらにやれるかもしれません。復路は西澤・平選手が中心になってくるでしょう。
続くメンバーは下級生が中心ですかね。スピードランナーの服部選手や、区間エントリー(当日変更)された神谷・海老澤選手ら1年生の伸びしろは大きいと思います。浅井選手の復活も待ちたいですね。
復路は未知数な面はありますが、往路優勝争いは万全なら面白いかもしれません。
10年ぶりシード権復帰した中央大が面白いですよ。1区区間新記録を樹立して、中央大のシード権獲得に大きく導いた吉居選手はまだ2年生です。トラックとの両立が大変な中、しっかり準備できれば、往路で大きな戦力になります。
2区3区が卒業してしまいますが、4区5区を務めた2年中野・1年阿部選手は大変な伸び盛りの中好走、次年度もっと序盤の区間でも通用するレベルまで上がっている可能性があります。この他にも、3年連続山下りの若林選手に、復路で区間3位の湯浅・中澤選手もメキメキと力をつけています。
他にも、中大屈指のスピードランナー千守選手がいますし、病気さえなければエース級として引っ張れていただろう園木選手、少しずつ本格化してきている山平選手らがいます。吉居選手の弟、スーパールーキーを入ってきています。
現状、青学大以外では、3年生以下でオーダーが組みやすいチームではないでしょうか。中央大の更なる躍進はあると思います。
留学生がいるチームで、しっかり連続シード権を獲得できるチーム力を有している2校は要注意ですね。
創価大は、なんといってもエースのムルワ選手が、非常に高いレベルで安定しているのが強みですね。今回は、1区葛西選手がやや出遅れましたが、しっかり上位にチーム順位を押し戻しています。
また、復路のメンバーが非常に頑張り、6区山下り濱野選手が健在、7区以降は初の箱根となった新家・吉田・松田選手が、区間4位・5位あたりでまとめています。このあたりは、見ていた私たちも土驚くほどの逞しさですね。
このほかにも、主力級の力がある緒方選手に、練習量豊富という山森選手に、ロードに強いという小暮選手など、レギュラー争いは熾烈を極めています。5区山登りが抜けますし、留年する嶋津選手は今のところ戦力として考えない方がいいかもですが、それでも、往路2区で抜け出せれば、また表彰台にいく勢いは感じます。
東京国際大もまとめてきていますよね。最初の3区間大逃げする作戦は、ヴィンセント選手が脚を痛めており叶わなかったですが、丹所選手が3区で日本人記録を樹立するなど、しっかり見せ場を作りました。
4区と山が区間二けたで順を下げましたが、初駅伝の7区冨永8区村松選手が区間6位の力走。しっかり上位戦線の流れで戦いました。これに、スピード駅伝で活躍した佐藤・白井選手も来年は力をつけて参戦してくるでしょう。
箱根駅伝は、山の育成が課題ですが、前哨戦では本当に優勝候補本命としてあげられてもおかしくないほとの戦力を有しています。
今回、シード権落ちしてしまったものの、箱根予選にも強いチームはあります。厳選して2校紹介します。
東海大は、今年が我慢の年だった。来年からはまた上昇気流に乗ってくるはずなんですよ。エースの石原選手が長期離脱した影響もあり、2区3区あたりの人選に苦難しましたが…。
山登りの吉田選手の区間2位は大きなインパクト。まだ1年生ですが、これからどんな活躍になるでしょうか!?山下りの川上選手もまだ残っています。将来のエース候補越選手も7区3位上々のデビュー。入田・竹村選手ら長い距離で堅実に推移している選手もいます。
松崎・神薗選手もまた力をつけて戻ってくるでしょうし、梶谷選手ら生きのいい若手もいます。石原選手が慎重にやらないと厳しい状態というのが気になりますが、揃えば面白いチームです。
2年連続でうまくいかず迷いましたが、明治大も紹介します。スピードランナー揃いで、全日本大学駅伝あたりはうまく戦って上位を賑わせています。ただ、箱根の往路の流れに中々ついていけず…。
その中で現3年生で主力が非常に多いです。今回区間一桁の小澤・富田選手に、過去に箱根で好走経験のある加藤・櫛田選手がいます。2年も児玉選手が着々と力をつけてきていました。他にも尾崎選手ら伸びてきているランナーはいますので、また戦いきる選手を整えていけるはずです。
第99回箱根駅伝順位予想??
青山学院大
駒澤大
中央大
東京国際大
創価大
etc.
青山学院大が優勝確立が高いのは間違いないです。その次に、故障者がしっかりと戻ってきたら駒澤大が、対抗一番手になるだろうと思います。表彰台の争いが非常に読みづらいですが、それでも基本的には今大会で上位に入ったチーム内と思います。
往路・復路とも面白いなと感じる中央大・東京国際大・創価大あたりを今回はあげています。順大や東洋大もほとんど差がないのかなと思います。順番はともかくとして、今大会の上位7チームが、そのままの可能性は結構あるかも?というのが個人的な印象です。
あとは他のシード校と、予選校のチームで団子状態になるのではと思います。皆さんは如何でしょうか。また、いずれ箱根予選あたりの現時点での大まかな展望記事を書きたいと思います。
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