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【慶應義塾大学】箱根駅伝2022へ~新入生情報や戦力分析&持ちタイムなど!

 新年度…ももうすぐ後半戦です。当サイトでも、関東大学長距離各チームの2021年度のメンバーの紹介と実績、簡単な戦力分析を再開していきたいと思います。もちろん、新入生も紹介していきます。

 前回3年生以下主体で予選19位の躍進!強化生4学年揃った今季は大勝負!28年ぶり突破の可能性は…慶應義塾大学です。

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※新入生の5000m上位5名ベスト順

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【慶應義塾大学】箱根駅伝2022へ~新入生情報や戦力分析&持ちタイムなど!

 2017年度に保科監督を迎え、今年が4年目。実質の強化生が4学年揃いました。とはいえ、一般受験をしてもらうので、慶大といえども簡単に有力な高校生が集まるわけではありません。そう簡単にはいかないと思われました。

 それが3年生以下主体で挑んだ前回の箱根予選は19位躍進。これは17年ぶりの高水準だった。また当時3年生の杉浦選手が、学生連合で主将を務め菜がら箱根駅伝で5区山登りを出走する収穫もありました。

 4学年強化生が揃った今季は21年ぶりの全日本予選出場。複数の主力選手の欠場もあり、最下位となったが、上位校とタイム差は思ったほどなかった。第70回大会来、28年ぶりの出場を目指す慶應義塾大の戦力を占ってみます。

新チーム各学年戦力分析

※ベスト記録は、2021年9月1日現在

4年生について

杉浦 慧④29分07秒93≪21:箱5区21位相当、20:予55位、19:予175位、18:予192位≫
司代 隼④29分17秒23≪20:予114位、19:予109位(連合)≫
印藤 剛④29分22秒41≪20:予181位、19:予DNF、18:予292位≫
清水拓哉④29分37秒95≪20:予196位、18:予226位≫
鈴木 輝④30分00秒63≪20:予406位、19:予127位、18:予254位≫
前田拓海④30分03秒02≪20:予322位、19:予279位≫
内藤拓海④30分03秒34≪20:予273位≫
前田大河④32分12秒07

 やはりまずはこの世代になってきますかね。前回予選で7名出走していて、19位躍進の原動力となっています。そのうちチームトップの55位でゴールした杉浦選手は、学生連合に選出されています。

 当時3年生ながら学生連合内の主将に立候補、任命されチームを率いました。本戦では、急遽任された5区山登りに、やや跳ね返された形となりましたが、これも一つ経験。今季は1万m29分07秒ベストで塾記録、その後も関東IC・全日本予選4組で主力としてチームを率いています。まずは昨年以上の貯金を稼ぎたい。

 続いて、予選で100位台を経験している選手が4名います。司代・印藤・清水・鈴木選手は、全員最後に二けた順位を経験してもおかしくありません。予選で安定しているのは司代選手で、2年連続で110位前後付近で完走。連合メンバーに選ばれていることもあります。今季は試合出場がないですが、間に合うか。

 好調なのは鈴木選手で、1万m29分37秒は今年の4月にマークしたベスト。その後も関東インカレで5千m出場、全日本予選では3組29位ながら29分50秒と健闘しています。予選でも順位アップなるか。

 それから3000m障害などもこなしながら箱根予選に1年時から出場している印藤選手、今年になって1万m30分00秒のベストを出して、不調から脱した鈴木選手もどこまでいけるか。

 あとは少し実績に差はありますが、箱根予選に出場している前田・内藤選手がもうひとレベル上がって200位以内に入れる走力をつけられるか。選手層は決して厚くないだけに、彼らもカギになります。やはり最後は実質強化1期生になってきそうです。

3年生について

森田剛史③29分33秒53≪20:予176位、19:予353位≫
前原裕磨③29分48秒02≪20:予154位、19:予294位≫
貝川裕亮③29分54秒99≪20:予226位、19:予290位≫
櫛野公資③30分55秒15
朝倉万響③31分01秒48≪20:予253位≫
河野慶太③32分13秒13

 毎年確実に戦力になる選手が増えてきていますね。世代エースは森田選手。前回の予選176位ながら1万m29分33秒のベストを記録。今季は春先に5千m14分12秒ベストの後、関東インカレ1万m29分41秒の好走をしています。全日本予選を欠場したのが心配ですが、好調なら稼ぎ頭の一人になるはずです。

 その森田選手を、前回の予選で上回る154位の成績をマークした前原選手や、それに近い実力を持つ貝川選手も注目度が上がってきています。今季は関東ICで、前原選手は5千m、貝川選手はハーフマラソンを経験。その後、全日本予選で共に2組を出走しています。どちらも20位台と踏ん張っていて、箱根予選でもその粘りが期待できます。

 そのあとは少し実力が離れますが、1万m30分55秒の櫛野選手や、1万mベスト31分台ながら、箱根予選253位と健闘した朝倉選手、関東IC1500m出場の河野選手らの底上げも気になるところです。

2年生について

黒澤瑛紀②29分44秒24
大木啓矢②31分45秒05
葛西直樹②5千15分54秒41
菊池怜示②5千16分20秒66

 この世代は部員が4名しか入らなかったのですよね。それでもそういう中から、黒澤選手が大幅に実力を上げてきました。こう見ると慶應義塾大は個々の実力を引き上げるのは本当に長けていますよね。

 その黒澤選手は昨年の箱根予選後に大幅に実力アップ。5千m14分17秒・1万m29分44秒をマークして、主力の仲間入り。春は3000m障害で関東インカレ標準切りを目指していました。全日予選はピークアウトしたか1組で39位の成績でしたが、初の箱根予選の成績が気になります。

 そのあとは走力的にまだまだですが、全日本予選メンバー入りした大木選手あたりが出走候補でしょうか。他のメンバーも諦めずに、走り続けてほしいです。

新入生情報~5000m持ちタイムと全国大会成績も!

※5000mベストは、4月1日時点にしています。

安倍立矩①14分23秒04/29分47秒05
田島公太郎①14分27秒37/29分47秒06≪20:高3区15位≫
鳥塚健太①14分38秒62/31分16秒56
橘谷祐音①15分05秒18
木村有希①15分08秒00/32分18秒
5千m上位5名平均:32位14分44秒4
松尾史弥①15分27秒55/31分34秒87
尼子夏年①15分48秒90
田口翔太①16分02秒73
森内拓人①16分21秒00

 今年度の1年生は、過去最高ともいえるスカウトができたのではないでしょうか。高校時代の走力では、5千m14分23秒・1万m29分47秒を出している安倍選手がトップ!春先はまだ上がっていませんでしたが、それでも関東IC1500m出場、全日本予選も3組出走と期待値は非常に高いです。

 そして大きく話題になったのは、それに次ぐトラックのベスト・5千m14分27秒を持っていた田島選手。入学直後に1万m29分47秒の自己ベストを出すと、関東インカレでいきなりハーフマラソンに抜擢。高校駅伝3区15位の実績はありましたが、これはびっくりしました。

 そして結果、アップダウンの激しいタフなコースで17位の大健闘!すでに長距離ロードを走れる力があることを示しました。抜擢された全日本予選4組は、さすがに太刀打ちできずに30分オーバーとなりましたが、1年目の箱根予選からさっそく期待できる選手です。

 そのほかの選手は受験明けですが、5千m14分38秒を持つ鳥塚選手を筆頭に、橘谷・木村選手ら、現在主力の4年生3年生の入学当時の記録とそれほど差がない選手たちもいます。慶大競争部長距離ブロック史上の世代になるか。

【慶應義塾大学まとめ!】箱根駅伝2022へ向けて

4年生:杉浦・清水選手ら、チームの主力勢ぞろいの学年!
3年生:主力森田選手に前原・貝川選手が続く!
2年生:トラック一気伸びた黒澤選手に期待!
1年生:田島・安部選手ら即戦力級の選手が入部!

 28年ぶり箱根駅伝出場には、4年生と3年生に非常にウェイトがかかっています。4年生は主将でエースの杉浦選手に、今年トラックで好調の清水選手、他にも予選100位台経験のある司代・印藤・鈴木選手と5名の主力選手がいます。春は選手によって状態に差がありましたが、夏を超えて最後ひとつにまとまるかどうか。

 3年生はトラックで1万m29分33秒を記録した森田選手がまず目立っていましたが、他にも全日本予選出走した前原・貝川選手が粘走。戦える選手が増えました。

 まずは1期生・2期生が確実に実力を伸ばしているのはいいことですね。保科監督のいう”箱根に出場する土壌”作りには、なっていきます。

 スカウトの特質上、2年生以下の頭数は少ないのは仕方ないですが、それでも2年生からは黒澤選手、さらに1年生からはハーフマラソンをもう走れる田島選手に、安倍選手ら台頭があり、上級生に刺激を与えています。

 こうみると選手層は厚いとは言えませんが、二けた順位~100位台に10名が揃ってもおかしくない戦力はなっているのではないでしょうか。秋の実りが楽しみです。


hakonankit

箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。