東京五輪が始まりましたね。
コロナ禍による制限や無観客であったり、少し寂しさを最初は感じましたが、
各競技で白熱した戦いが繰り広げられていますね。
陸上競技も開幕!
複数の種目で日本記録や、過去最高位更新がありましたね!
駆け足気味にはなりますが、
男子長距離の東京五輪出場者について、簡単に紹介したいと思います。
今回は、男子5000mに出場する坂東悠汰・松枝博輝選手を紹介します。
ともに富士通からの出場になります。
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※2019年現在の画像です。
【プロフィール】
生年月日:1996年11月21日
出身地:兵庫県洲本市
出身高校:津名高
出身大学:法政大学
現在の所属:富士通
身長:190㎝
体重:65㎏(大学4年時)
【自己ベスト】
1500m:3分37秒99
5000m:13分18秒49
10000m:28分20秒72
長身190㎝、日本人長距離選手離れした選手が、五輪で世界へ挑みます。
兵庫県の淡路島出身の坂東選手。高校時代までその淡路島で育っています。
中学時代は野球部でした。夏に引退後、助っ人で出た駅伝で3㎞9分24秒とまずまずのタイムで走破しています。
高校では、野球をやるか陸上をやるか迷ったそうです。最終的に、父親が陸上をやっていたということ、顧問の先生に「甲子園より陸上の方が全国に近いのでは」と言われたから、陸上を選んだようです。
高校3年では、1500mでインターハイに出場していて、陸上の道はやはり間違っていなかったと確信できる成績でした。
坪田監督に魅力を感じた坂東選手は、法政大学に進学します。
スピードランナーだった坂東選手ですが、1年時から箱根駅伝に出場。最下位で襷をもらい、4区15位の成績は、非凡なものを感じる方もいたかもしれません。
2年時には箱根駅伝1区に登場。190㎝の長身となっていた坂東選手は、かなり画面でも目立っていました。残り1㎞まで先頭集団に付き、区間9位とまずまずの走りを見せます。
ここから一気に強くなり、3年生関東インカレで1万m5位、5千3位と一気にエース選手に成長!箱根駅伝でも2区に登場し区間14位。他校のエースとも戦います。
一転、最終学年は不調に陥ります。関東インカレ入賞を逃すと、出雲駅伝1区では区間15位と大きく出遅れてしまいます。
ここから周囲のコーチ陣などに助けを借りながら上昇してきます。全日本駅伝では6区好走でチーム初シード権に貢献、箱根駅伝は2年連続2区間に合い区間12位と奮闘します。
さて、坂東選手の活躍はここから。大学ラストレースとなったクロスカントリー日本選手権でまさかの優勝!
クロカンは「初めて」、「日本選手権」の看板も初めてだったそうですが、堂々の優勝。ここから一気に覚醒します。
富士通入社後直後の5月の記録会で、5千m13分26秒70のベストを出すと、日本選手権1万mで28分20秒72の好タイムで2位。一気に本のトップ付近にまで浮上しました。
2020年には、日本選手権5000m優勝を、13分18秒49の日本歴代7位のタイムで果たします。五輪参加標準の13分13秒00には届かずも、五輪代表候補になります。
年明け、今年のニューイヤー駅伝では、スピードランナーが集まる3区で、区間6位好走。富士通の総合優勝に貢献亜します。
今年6月の2021年日本選手権5000mがラストチャンス。タイムは破れなかったものの、3位に入り、ワールドランキングで参加資格を果たします!
【プロフィール】
生年月日:1993年5月20日
出身地:神奈川県南足柄市
出身高校:相洋高
出身大学:順天堂大
現在の所属:富士通
【自己ベスト】
1500m:3分38秒12
3000m:7分54秒33
5000m:13分24秒29
10000m:28分29秒01
学生時代から熱いキャラです。
800mが高校時代まで主戦場でしたね。小学校時代から取り組んでいて、神奈川県の小学生陸上大会800mで優勝しています。このころはソフトボールもしていたそうです。
中学時代から、陸上一本に絞り始めて、800mで全国大会に出場します。高校でも800mでインターハイに出場していて、中距離が主戦場でした。
その中で順天堂大に進学します。子供のころに、初代山の神と言われた”今井正人”選手の影響も少しあったようですね。
このころの順天堂大は、箱根駅伝では決して強くなく、シード権のラインを行ったり来たりでしたが、そんな中1年時から大学駅伝のレギュラーに抜擢されます。
1年時の箱根3区はやや苦しんで区間16位となっています。2年時は関東インカレ1500m2位と、持ち味のスピードでチームに貢献します。
駅伝でも全日本2区8位と力をつけます。ただ、箱根はベストコンディションで臨めず、復路8区に。ギリギリの状態ながら何とか区間11位、気合で走り切りました。
3年時の箱根が、駅伝ファン驚き山登り5区エントリー!憧れではありましたが、スピードランナーの松枝選手が、実力で5区をつかみ取りました。さすがに区間16位となりますが、気迫で乗り切りました。
そして、主将となった4年目覚醒します。シード権落ちという状況ながら「箱根駅伝で優勝したい」と公言します。
最初は本気と受け止められていませんでしたが、関東インカレ5000m3位・10000m4位、全日本予選4組3位と好成績を連発。取り組み方も変わり、徐々に周囲も変わっていきました。
迎えた最後の箱根、スピードを生かすため3区エントリー。結果は…区間14位、無念の2人抜かれ。監督車からの「優勝するんだろ!!」の激に応えることはできませんでした。
それでも、チームは2年ぶりシード権返り咲き。その後、浮き沈みありながらも、順天堂大は箱根駅伝の強豪校に戻りつつあります。松枝選手の取り組みは、間違いなく基礎になっています。
強豪の富士通に加入し、一気に松枝選手が伸びてきます。日本選手権5000m2度優勝(2017年と2019年)!一気に日本人トップまで駆け上がり、オリンピック代表候補選手になります。
ニューイヤー駅伝でも、2018年の1区で区間3位!2021年1区で念願の区間賞を獲得!チームはそのまま優勝を果たしていますから、大きな功労者です。
今年6月の陸上日本選手権5000mは五輪がかかった大事な試合。標準記録は突破できませんでしたが、3位以内に入れれば、ワールドランキング上五輪代表になれるという状況でした。
プレッシャーがかかる中、先頭集団にはつかず、一時は結構離されていました。その中、最後のラストスパートの叩き合いで準優勝!見事に東京五輪代表の座を射止めました。
ともに、箱根駅伝は4年連続して出走しています。ただ、この時点ではトラックのスピードはまあまああるかなぁくらいの選手でした。それが、大学を卒業してから一気に能力が開会しているのが、2選手とも共通しているのかなぁと思います。
坂東選手は4年時に不調に陥った時の経験が今に繋がっています。松枝選手は、4年時の主将での取り組みが今に繋がっています。それぞれ、得難い経験をうまく生かしていますよね。
ワールドランキングでギリギリ出場権を得たということで、上位進出の可能性は高くはないですが、ともに日本では話題のスピードランナー。8月3日(火)20時より予選スタートです!