第97回箱根駅伝2021のエントリーが発表されました。

29日(火)に暫定の区間エントリー、本戦2日(木)3日(金)のスタート直前に最大6名入れ替えて(片道4名)本オーダー確定となります。

このサイトでは、29日(日)までに、各大学の本オーダーの予想を行っています。

続いて、
往路3位宣言！今年も上位校をかき乱すダークホース！悲願の表彰台は…

帝京大学

箱根駅伝2021【帝京大学】メンバー紹介＆戦力分析～独断ランク付け

　前回の箱根駅伝は3度目の総合4位、時折上位校に食い込む粘りの走りには定評がある帝京大。とはいえ、表彰台にあと一歩届かない成績に、フラストレーションもたまってきています。

　全日本大学駅伝では中盤で上位争いから遅れてしまうも、後半区間で粘りを見せて、最終的に7位まで盛り返す”諦めの悪さ”は着実にチームに浸透しています。

　その後、主力選手が記録会で自己ベストを大幅更新！粘り強さだけでなく、スピードも加わった帝京大。強豪校も手ごわい中、往路3位も本気で目指していくという。挑戦していく16人のメンバーの紹介をします。

エントリー選手紹介～独断ランク付け

7点：エース区間、山で貯金が望める選手

6点：エース区間、山で区間上位をとれる選手
星 　岳④28分20秒63≪20:全7区5位、箱2区9位、19:全7区6位、箱10区1位、18:出5区6位、17:予188位≫…帝京大のエース選手。2大会前10区区間賞から一気に主力選手に。前回はエース区間2区でしっかりと成績を残した。自分のペースでしっかり走れる選手。直近1万ｍ28分20秒と自己ベストを更新している。

5点：エース区間で区間中位以上いける選手
小野寺悠④28分30秒17≪20:全2区9位、箱1区8位、19:全3区9位、出5区1位、箱5区16位≫…帝京大の主力選手の一人。前年度出雲5区区間賞から一気に台頭してきた。前回は高速1区をトップと20秒差で抑えている選手。

遠藤大地③28分34秒88≪20:全4区12位、箱3区2位、19:出2区9位、箱3区3位、18:全4区3位、出1区11位≫…箱根3区日本人区間記録保持者。直近全日本駅伝4区で失速するなどやや不安定な面あり。箱根3区に毎年しっかりと合わせてきている。

4点：主要区間で区間上位でいける選手
鳥飼悠生④28分51秒64≪20:全3区4位、箱8区3位、19:箱8区9位≫…長い距離を中心に徐々に力をつけてきているランナー。全日本駅伝では3区4位で一時チームを上位集団に浮上させた。箱根は過去2年連続8区。

細谷翔馬③29分42秒34≪20:全8区9位≫…全日本長丁場の8区で駅伝デビュー。チームのシード権を守り切るだけでなく順位を上げる走りを見せた

3点：繋ぎの区間で区間上位で走れる選手
中村風馬③28分52秒37≪20:箱7区9位、19:全6区8位、出6区13位≫…1年時からある程度長い距離に対応していた選手。前回の箱根は7区で区間一桁でまとめている。全日本不出場も、11月に1万28分52秒のベスト。

橋本尚斗③28分52秒73≪20:全5区8位、19:全5区8位≫…昨年早くも1万ｍ28分台に突入した帝京大内ではスピードがある方。全日本駅伝2年連続で5区8位という成績を残してい
る。

増田　空④29分26秒46≪20:全6区3位≫…4年目でついに駅伝デビュー。全日本6区3位の好走でシード権獲得に大きく貢献している。

2点：繋ぎの区間で区間中位で粘れる選手
小野隆一朗①29分16秒36≪20:全1区18位、都1区18位、19:高校1区4位≫…帝京大期待のルーキー。全日本1区で失速したものの、監督の激で調子を上げつつある

1点：繋ぎの区間で耐えられる選手
山根昴希④29分47秒67…昨年度から駅伝エントリーに名を連ねている選手。大学駅伝はまだだが、今年の都道府県対抗駅伝で7区38位の成績を残している。
寺嶌渓一③30分09秒59…前年の上尾ハーフで63分台をマーク。長い距離のほうが得意か。

0点：これまでの実績だと苦しい？or未知数
山田一輝②29分59秒24…1年時に上尾ハーフ65分台で走っている。11月に1万ｍ29分59秒のベストを記録
森田瑛介③30分32秒59…10月のトラック対抗戦1万ｍに出場している選手。
新井大貴②30分35秒08…前年度も駅伝メンバーに名を連ねている。山登り5区の準備をしている一人。
三原魁人③30分36秒40…前年5千14分17秒を記録している。陸マガ増刊号では6区希望？
北野開平②30分37秒84…今年1月の赤羽ハーフで65分台をマークしている。陸マガ増刊号では6区希望？

上位10名合計：３６点
(参考：30点前後シード権争い、40点以上優勝争い)

【過去3年間成績】
96回4位
95回5位
94回9位

参考：直近の大会
11/23 記録挑戦会
2組
水谷滉介①31分02秒63
三原魁人③31分02秒66
4組
新井大貴②31分09秒91
7組
2位小野隆一朗①29分19秒57
山田一輝②29分59秒24★
谷村龍生④30分27秒51
9組
1位星 　岳④28分20秒63★
4位小野寺悠④28分30秒17★
鳥飼悠生④28分51秒64★
中村風馬③28分52秒37★
橋本尚斗③29分10秒20

　帝京大は3年連続シード権獲得中。そして9位・5位・4位と年々上昇しています。そしてそれを経験している選手が現在の4年生の世代です。その4年生の世代がやはり強いのですよね。

　まず名前が挙がるのが星選手。前回箱根2区は第一移動中継車に映る範囲で粘り続け、区間9位と好走しています。自分のペースでしっかり走り切れる強さがあるのですよね。今年は28分20秒とさらに走力アップ。条件が良ければ、66分台は充分に射程範囲内です。

　さらに脇を固めるのも4年生だ。前回高速1区でしっかり食らいついた小野寺選手は1万ｍ28分30秒まで走力アップ。1区だけでなく、どの区間でも対応できそう。鳥飼選手が一気に成長してきて、全日本駅伝3区4位の好走はびっくり。スピードの印象はあまりなかったので、一皮むけているのは間違いない。

　これに4年目でついに駅伝デビューを飾った増田選手は、復路で頼もしい存在になりそう。全日本6区での健闘は記憶に新しいし、その後練習の20㎞でしっかり59分台で走っています。やはり彼らが中心でしょうか。

　カギを握るのが3年生。3区日本人記録保持者の遠藤選手がもう一度調子を戻せるかどうか。当たり外れがややありますが、箱根は2年連続で大爆発の好走をしています。彼が目標の「往路3位」のカギだ。前回復路を走っている中村選手や、全日本2年連続出走の橋本選手らしっかり走れそうか。

　帝京大は山が課題。前回総合3位に届かなかったのは山が区間二けたなのが響いている。今年はついに対策を開始、山登りに関しては全日本アンカーで長丁場に強いところを見せた3年細谷選手が本命、さらに2年新井選手なども準備している模様だ。山下りも59分台の目途は立っているそうですが、誰になるか。ひとまず平地に主力を回せそうだ。

　あとは1年生の小野選手がどれだけ状態を上げられるか。全日本1区18位の成績に、中野監督から「このままでは箱根を走れない」と喝。その後1万ｍ29分19秒とセカンドベスト。彼の爆発力にも期待か。

　例年に比べ選手層が薄く感じるのは、記録会に出てないからか。昨年度から名前を聞く4年山根選手、ハーフ63分台の寺嶌選手、1万ｍ29分台となった2年山田選手らが記録面では出走候補と思われます。まずは往路3位、そして総合3位を狙っていけるオーダーを予想してみます。

箱根駅伝2021【帝京大学】区間オーダー予想～往路過去最強の布陣！？

　往路3位宣言していますが、やはり楽しみなのは間違いない。遠藤選手の状態も戻っているのかもしれません。

1区小野寺選手…前回成功している序盤区間は変えないほうが良いと思っています。小野寺選手のほかの区間も見たいですが、前回高速1区で秒差で抑えています。そのうえで走力が上がってきていますので、やはり1区かなぁ。強豪校崩しのため、1区でしっかり上位につけておきたいです。

2区星選手…長距離ロード、そして駅伝となると必ず＋αが出てくる選手ですよね。前々回10区区間賞も、前回の2区好走も予想を上回る結果だったでしょう。今年はさらに走力も上がり、もっと攻めていく走りができそうです。華の2区で一気に強豪校の中に割って入りたいです。

3区遠藤選手…一番カギになるのは間違いない選手です。箱根3区日本人記録保持者の調子がどうなるか。全日本駅伝4区で失速してしまったのは、怪我などの影響による走り込み不足だそう。その後は記録会に出場せず調子を整えているはず。最高値は強豪校のエースに匹敵する彼の快走が見れると思っています。

4区鳥飼選手…過去2年連続8区、前回は区間3位の好走を見せているのですよね。そして全日本3区4位の快走でゴボウ抜きをして評価は一気に上がっています。トラックの1万ｍ28分50秒よりも走力は高いはずです。条件次第では61分台は充分出せるはず。これなら強豪校の中で戦っていけます。

5区細谷選手…全日本駅伝アンカーで安定した走りを見せていましたね。終盤に前のチームを捉えたのも大きいです。山登りの候補にも挙がっているそうですね。全日本8区を攻略したその健脚が楽しみ、どのあたりで往路を終えられるでしょうか。

6区三原選手…山下りに関しては、正直読みにくいですね。陸マガ増刊号を参考にして、希望者の中から三原選手と予想します。トラックもチーム内ではスピードのある方です。まずは監督の言う59分台はクリアしたい。

7区小野選手…この区間に楽しみなルーキー小野選手を投入すると予想します。スピードという時点では入学時点でかなりある選手。既に5000ｍ14分一桁を持っている力を、発揮しやすい区間かなと思います。

8区中村選手…駅伝経験者で固めていきます。前回7区で区間一桁で走った中村選手。1万ｍ28分51秒まで走力を上げましたが、もともとはロードで伸びてきた選手です。8区の方が適性あるのではと思いますがどうでしょうか。前任者の区間3位は目指したい。

9区増田選手…全日本駅伝で嬉しい収穫でしたね。あれだけのスピードで一人で前を追っていけましたし、復路エース区間9区でやれそう！もともと昨年度ハーフ62分台を出していたランナーです。長丁場は自信を持って臨めるはず。68分台はターゲットにできるはずです。

10区橋本選手…箱根アンカーもかなりスピードが必要になってきていますね。5千ｍ14分03秒、1万ｍ28分52秒のスピードを持っていて、全日本駅伝でも好走している橋本選手を、満を持してアンカー起用。総合3位をもぎ取りたい。

箱根駅伝2021【帝京大学】まとめ

　やはり今年も強豪校崩しで一番手になってくるのは確かですね。前回も4区までは上位争いに絡んでいましたが、その時のメンバーが1区小野寺2区星3区遠藤はそのまま残っていて、4区鳥飼選手などでも目途が立っているのですよね。そうなると帝京大史上過去最高なのは間違いない。育成型のチームでこれは凄すぎます。

　5区山登り6区山下りは今まではあまり対策をしていない(それで対応していたのはまた驚き)中だったそう。おそらく夏合宿が充実してい宝だと思いますが、今年度はついに本格的に着手。事前情報からすると5区山登りは特に楽しみだ。

　復路も4年生増田選手を中心に、走力が高まってきている選手を起用できそう。なので往路でしっかりと上位を取れていれば、引き続き流れで突っ走ることはできそうな形だ。

　総合3位には中々手が届いていませんが、往路3位は一度あります。出場3回目だった2000年の大会。この時は3区で区間賞を獲得し、4区で一時的に単独トップに立っています。21年の時を経て、その時のようなファイアーレッド旋風を巻き起こせるかどうか、今年も要注意馬です。